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【緊急執筆】京都、半澤が退団。今オフ、現時点で、考え得る補強、急ぎ足だけど自分なりの考察を。【バスケ】【Bリーグ】



 「半澤の退団・流出」、ある程度の覚悟はできていたけど、でも流出は起きて欲しくなかった(その一方で、「球団側の自業自得」ともいえる。同等以上を日本人で確保できるとは思えない意味でも。そう、「偏りの強い起用法」のツケを、移籍市場での苦戦で支払わされようとしていると映っている)。



 (←今季のRSの全日程の終了直前に綴った、「自分が京都のGMならば、今オフの京都の補強はこれが恐らくのベスト」のテーマでのnote記事です。今回のnote記事を拝読するにあたって、これをまず拝読して頂けると、とても嬉しいです[尤もこのnote記事、超絶長いですけど]。)


 (←5月17日のnote記事。有料部分で、「ライトが京都と契約解除する、考えられる理由」を、「4つの理由(のいずれか)」として綴らせて頂いてます。その後、事実上退団が確定したの感じで、「母国(フィリピンのPBA)に帰還を決断(家庭の事情と伺うので、この可能性が最有力だろう)」あるいは「渡邊雄太の入団先(恐らく、関東圏のどこか。渡邊雄太の獲得レースは、群馬、横浜BCがより有力といわれているが)」、これが「70:30の可能性」と現時点では読んでいますが。)








 「半澤、退団。仙台に移籍」。

 昨日(6月5日水曜日)は、どうしても鑑賞したかった、映画『帰ってきたあぶない刑事』を、「Tジョイ梅田、シアター3」で鑑賞させて頂いて、この映画館が入居のビルの地下2階のカフェ(スターバックス)にいて、の感じでした。
 いま、いろいろと忙しくて(加えて、体調も安定していないですし)、の感じですけど、昨日は、この2024年、「絶対にこの作品は鑑賞するんだ!」と、全身全霊で鑑賞に臨んだ(はい、期待通り、「優勝」でした!話の本筋ではないですので、ここではこれ以上は言及しませんが)。

 「ああ、楽しかった。では、いまの自分の、やるべきことをやろう」、の感じでカフェにいて、の感じで。
 で、12時15分。そろそろ、移籍の話、「12時のお知らせ」が、いくつかの球団から出てくるだろうと。
 (球団により異なるが、「12時」「15時」「18時」の3つのパターンのいずれかが多い。)

 そしたら、です。「半澤、退団。仙台に移籍」。
 思わず、「深いため息」がこぼれました。



 今季の起用法ならば、『移籍の決断は当然』といえる。いわば『自業自得』によって起きたこと、と正直自分は感じてる
 
今季の『30分換算でのEFF』は『6.00』だが、これは『5分未満の試合』をもカウントしての数字。ですので、実際はもう少し上回ると考えていい

 どういうことかというと、半澤は『守備意識が最大の特徴』で、『PG~PFまで守れる』ことが特に魅力。圧倒的なパワーを持ち、機動力も併せ持つ。『エースキラーとして起用』であれば、まさしくドンピシャの選手

 だけど、今季の半澤は、『30分以上起用の試合』もあれば、『10分未満、それどころか出場自体なしの試合』もあった。いわば『一貫性のある起用法』ではなかったのだ。
 それに起用法も、『守備を期待されての起用』の傾向ではあったが、では『エースキラーとして(言葉通り、相手のエース封じ)』とか『ペリメーターDF要員として』の起用であったかといえば、必ずしもそうではなかった。
 というか、『前田を30分以上起用して、半澤は全然起用しない』試合もあった。


 この2年の京都は、よくも悪くも『偏りの強い起用法』が目立つ。昨季は選手層的にある程度は仕方ない感じはあったが、今季は『一通りの満遍ない、多様な選手タイプを擁してはいた』ので、状況に応じてとはいえ、『8人~10人ローテ』が普通にできる選手編成ではあったはず。
 だけど今季の京都は、選手起用に偏りが否めなかった。特に3月20日以降(いわゆる「ラスト18試合」)では、「1Q,2Q,3Q,4Qの全てで、開始時がスタート5の5人」という試合が何試合かあった(一般的に、2Q,4Qの開始時は、5人のうち2人~3人程度は控え選手であることが多い。球団によっては、3Qの開始時でも、控え選手が登場することがある)。


 その象徴が、前田と半澤。確かに、今季の前田は、負傷から復帰の2月以降は、プレーの幅を大幅に広げて、守備意識やアシスト意識を大幅に向上させていた(数字以上の輝きがとても伝わってきた、といっていい)。
 とはいえ、今季の前田は、「好不調の波の激しさ」も否めずで(本質的には前田は「3Pシューター」である。この「3Pシューター」の特性上、好不調の波があること自体は、ある程度は仕方ない感じではある)、だめなときでは「試合から消えている」試合も正直いくつかあった。
 それでも、前田は「20分以上」は基本的に出場の一方で、半澤は「前田が全然だめな内容の日なのに、出場機会自体を与えられない」試合もあった。これでは、「自分は信頼されていないのか」と思うであろうことが、容易に想像できる。


 4月の「京阪ダービー」(舞洲での)の試合前練習で、半澤が、(大阪の)竹内譲次と3分ほど言葉を交わしている場面があった。何かを相談しているような表情の感じで、「あくまでも恐らくの想像」だけど、この時点で半澤は「他球団の話を聴こうか、悩んでいた」のだろう(ちなみに今季の大阪は、「守備型が不在だった」。その意味で、半澤は「大阪の補強ポイントにドンピシャであった」)。

 正直、今季終盤のとき、自分の半澤への解釈は、
 「
来季というか、今後3年程度という意味で、半澤は『貴重な良質の守備型』という意味で、絶対に必要!Bリーグの日本人選手で『良質な守備型』自体が数えるほどであるので(必然、『移籍市場に出る守備型』自体も数えるほどになる。勿論、実際の市場価値よりも恐らく割高になる)、もし退団になれば、ダメージはとても大きい。
 その一方で、
半澤の立場になれば、今季の『一貫性のない起用法』だと、少なくとも『他球団の話を聴いた上で、残留か移籍かをじっくり判断しよう』になると考えるのがより自然。
 
その意味で、『残留して欲しいけど、移籍の可能性も【50%程度】はある』。
 と、自分は正直感じていた。


 で、京都は、昨オフも今オフも、動き出しが早い。CSが開催中であろうとも関係なしに、補強や残留の発表が次々とされてる。だけど、CSファイナルの開始を待たずに選手の残留発表が次々とされてる中で、半澤は一向に発表がされてなかった。
 「ぎりぎりまで、判断を迷っているんだろうなあ…」の感じだし、ファン感謝祭を観ていても、「京都の仲間、球団には愛着がある」ことが伝わってきていた、でも一方で「起用法への不満」は、どうしても拭えなかったんだろうなあ…と(
申し訳ないけど、今季の京都は「普通な采配をしてくれ」で負けた試合がいくつかあった、この「普通な采配をしてくれ」のいくつかは、「なぜここで、半澤を起用しないの?」であった)。

 で、半澤の最大の特徴は「守備意識」だけど、攻撃面でも、少なくとも「ノンシューター」という訳ではない(確かに3P成功率が30%を超えたシーズンはゼロだが、今季は3P試投率は50%近くあった)。その意味でも、少なくとも「得点効率が悪い選手」ではないのだ(実際、「TS%」は「48.7%」で、水準ラインではある)。

 恐らくだけど、「ファン感謝祭」のときも、半澤は「結論を出せずにいた」と想像する(一部で、「放出を決めていたから干しているんだ」との声もあるようだが、「来季構想には入っている、ただ、絶対的な信頼度は高くはない」が、恐らくの感じだったのだろう。特に今季の最終戦、「放出ありき」であれば、あの重要な場面で起用してないはず)。ファンからの「来季もあなたが絶対に必要」の声は、恐らく届いていたはず。

 正直自分は、「守備型の補強がマスト」であった「大阪」「横浜BC」「島根」あたりをよりイメージしていたので、移籍先が「仙台」は、ノーマークであった。だけど、半澤は故郷が福島、その意味で、『移籍先が、故郷に近い東北の球団』で、しかもチームカルチャー的にも『最後の最後まで戦い続ける』の感じで、その意味で『半澤にとって、ベストの移籍先にできて、とてもよかった』といえる(恐らく仙台では、「まとまった出場機会」を確保できる可能性が高いだろう。エースである阿部をサポートできる守備型という意味で、平均出場時間は今季より伸びる可能性が高い[今季は「12分27秒」。守備型という明確な特徴を持つことを考慮すれば、「15分程度」の価値は既にあると思うが)。

 そう、半澤の目線でいえば、『納得』といえる。一方で、京都にとっては、『貴重な良質の守備型を失う』ことになった
 しかも今季の京都は、『DFレーティングがワースト2位』で、実際、『大量失点で負ける試合』が目立っていた(それも、半澤・小西と、守備型を2人擁していたにもかかわらず、である)。


 で、京都の現況として、水野が大怪我で、来季は恐らく全休の可能性が高い(回復がうまくいっても、復帰は来季の終盤。大阪の橋本のケースを踏まえると、トップフォームを取り戻せるのは「25-26になってから」と考えるのがより自然)。つまり、水野は「来季は、事実上いないものとして考える」(ただ、「人間として、水野とは、負傷から復帰できるまでは選手契約し続けることが、『京都としてのCSR【企業の社会的責任】』である、と強く考える)にならざるを得ない。
 いま述べたように、水野とは選手契約を強く願うが、契約するにしても
 『13人目』あるいは『12人目(実質的には11人)』
 と考えるのが、より自然であろう。


 だけどそれでも、いまの京都は、『日本人選手の補強が、あと2人必要(水野を12人目とみなしても、あと1人は必要)』になる
 
現況の選手編成的には、『ハンドラー型』は足りている(岡田、澁田、小西、川嶋。川嶋はPG,SG,SFの3ポジションに対応可能)。ラシードは『3.5番タイプ』。問題は『SFに対応可能なウィング型』であり、現況では『前田の1人だけ』

 正直述べれば、自分は
 
『焦りと不安が正直とても強い。今回こうして、急遽のnote記事を執筆しているのは、【いまのままだと、今季に比して戦力ダウンのリスクがある】と判断しているからである』(←ここ、特に重要!)。

 そう、今季の京都は、理想は『【ステップの年】の位置付け』であった、でも現実は『【ホップの年の2年目】の位置付け』になってしまった。
 それに、昨季は『22勝、勝率.367』で、しかも『数字以上に、ポジティブな終わり方』ができた。だから、『攻めの補強』を実現できた。特に前田の補強は、『昨オフの移籍市場で、3P型としてno.1』を補強に成功で、それもCSレベルの球団との争奪戦を制しての補強であったといわれている(実際、あくまでも噂レベルであるが、島根は最終的に晴山を獲ったが、これは『前田獲りに失敗したから、次善の補強候補として獲った』といわれてる)。
 でも、今季は『17勝、勝率.283』、いわば『昨季を下回り』、しかも『勝率.300の最低ラインをも下回る、いわば赤点』に終わった。そのうえ、『ラスト18試合』では『酷い内容の試合』がむしろ目立ち、『終わり方は正直、昨季より悪かった』ことが否めない。

 『半澤の退団』。正直、日本人選手という意味では『最も恐れていたことが、現実になった』。
 そう、現実論として、『生観戦できる球団が、京都と大阪』であるし、自分は
『京都の会場の雰囲気、ファンの温かさ、そして特に、球団職員さんの誠実さが大好き!』
 だからこそ、強く伝えたい。
今季より戦力アップした京都が観たい。でもいまのままでは、今季より戦力ダウンの可能性が少なからずある。






 そう、昨オフも今オフも、京都は「移籍市場での動き出しが早い」です。
 実際、昨オフは「岡田、前田と、良質の若手有望株を次々と補強に成功」で、移籍市場の序盤の話題をさらってましたから。
 岡田は「『京都の球団の歴史上で、no.1の有力日本人選手』で、かつ『地元選手』(オールスターレベルであり、『ポスト比江島』とずっと期待され続けている)」。
 前田は「日本人選手の中で有数の3Pシューターであり、昨オフは移籍市場での3P型で恐らくのno.1」といわれていた。
 そりゃあ、嬉しかったですよ。岡田と前田を獲れたこと。うまくいけば、「勝率.500は、不可能な数字ではない」と、真顔で思っていましたから。


 ですけど、今オフ。現時点での京都の「新規の補強の成功」は、「川嶋(FE名古屋。PG/SG/SFの3ポジションに対応可能。スティールを特に得意としており、状況に応じて複数の役割に柔軟に対応できる)」の1人だけです。
 実は、川嶋は「地元選手」であり、Bリーグの初年度(16-17の1年間)に、京都に在籍経験があります。で、昨オフも実は、川嶋に興味を示しているという噂がありました。
 これはあくまでも想像ですけど、川嶋自身が「最後は故郷に近い、関西圏の球団で終わりたい」希望を持っていたのでは?と。だけど昨オフは、京都側が「意識的に、若い選手で固めたい」強い意向を持っていた。で、大阪は「コアメンバーが5人いる(橋本、合田、木下、竹内譲次、飯尾)」関係もあり、そもそもの枠に限りがある、で、「昨オフの要補強ポイントの優先順位に合致しなかった」と。で、川嶋は改めて移籍先を探して、FE名古屋になった、と想像です。

 33歳、確かに「ベテランに突入」の感じですけど、昨季の「30分換算でのEFF」は「6.60」。というか今季のパフォーマンスを観る限りでは、川嶋は「精神的支柱としては勿論だけど、普通に1人の重要戦力」といえます。「6thマンとして、15分~20分程度の出場機会」は、むしろ現実的です。


 ただ、視点を変えれば、川嶋を獲れたのは、恐らく「地元選手だから」なことが大きい。勿論、今季の京都は、特に「スティール型が最重要の要補強ポイントの1つ」でしたので、シンプルに「要補強ポイントにドンピシャの選手」であったといえます。ですので、川嶋を獲れたこと自体は「とても嬉しいし、京都に合う!そして京都で完全燃焼しよう!」です(個人的には、3年程度は京都にいて欲しい、と正直感じてます)。
 プレースタイルの相違がありますが、「30歳代の半ば」に突入している、「比江島(宇都宮)」「辻(群馬)」。辻は全盛期より少し数字を落としてはいますが、それでも「CSレベル」を依然堅持できています。比江島に至っては「いまが全盛期に突入」といえる、すごみをより増しているハイパフォーマンスです。
 それに、川嶋の特に大きな特徴は「バスケIQ」です。ですので、例えばスピードが衰えても、それを補って余りある要素を持っていますので、「パフォーマンスレベルは、一定以上は計算できるのでは」と読んでいます。



 だけど、です。京都の今オフの移籍市場での現況として、(補強に成功できているのは、川嶋の1人だけ」です。
 で、京都の傾向として、「移籍先は既に決定していて、移籍の正式発表は、移籍先の球団から後日に発表されます」ということは、ほとんどない傾向です(昨オフもそうであったが、移籍の発表は、移籍元の球団の退団発表と同時に行われていた。岡田や前田、澁田は、「自由交渉選手リストではない移籍」であった)。

 ですので、「船生(広島)」「津屋(SR渋谷)」「吉井(A東京)」は、「京都には来ない」と考えてよいと思ってます。
 正直、船生は「PG~PFの4ポジションに、高いレベルで対応できる、圧倒的なバスケIQの持ち主」であるので、いると数字以上にとても支えになる存在ですし、津屋は「『40分間戦い続ける』の『京都のカルチャー』に完全に合致」ですので、「獲れれば正直とても嬉しかったけどなあ…」です。


 あるいは、です。今オフでだと、「松脇(琉球)」「中野(北海道)」も、早い段階で残留が発表されました。この2人は「3P型」(松脇は「スティール型」でもある)として、「京都の要補強ポイントにドンピシャ」でしたし、中野は「4月30日のnote記事」で「今オフ、是非とも欲しい選手」として挙げていたほどです。
 まあ、松脇は「琉球に馴染んでいる」感じですし、中野は昨オフも今オフも、速攻で残留を発表であることを考えると、「生涯北海道を事実上、心に決めている」と解釈していいでしょう。



 そういったことを踏まえて考えると、
 「移籍先が発表されていない、SFに対応できるウィング型」
 これに該当で、いま移籍市場にいるだろう選手で、京都が求める「機動力を水準以上に持つ」「3Pあるいは守備意識を水準以上に持つ」をクリアの選手だと、下記の感じになります。


 「保岡(秋田)」(☆)
 (3x3に名を連ねている。秋田仕込みの守備意識を持つ。)

 「木村(群馬)」(☆)
 (昨季に新潟で澁田とチームメイト。「この11月で24歳」と若い。
 爆発力が特徴で、3P試投率は60%超え。成功率にはむらがあるが、今季は群馬で、球団のYouTube企画で3Pコンテストで勝利であった。)

 「チェンバース(SR渋谷)」(☆★※)
 (典型的な「3&D」で、「機動力が特徴の1つ」。資質能力的には、「若手の手本」的意味を含めて、いまの京都に合うと映る。ただ今季は、3月下旬からの「ラスト18試合」では完全に干されていた。
 それと、これまでの所属球団は関東圏の球団が多いことも気に掛かる。)

 「高橋耕陽(富山)」(☆)
 (爆発力が最大の特徴で、もとはドライブをより得意としていた。よくも悪くも得点能力に全振りの6thマンタイプだが、直近2年はほぼノーインパクト。)

 「西川(大阪)」(☆)
 (得点力に全振りの王様タイプ。6thマンを受け容れられるかどうか。
 年俸が折り合えれば、エースムーブできるB2がより現実的の感だが。)

 「白濱(島根)」(☆★※)
 (直近3年、「バズソー」で注目され続けた島根で「正SFをずっと務め続ける」で、「鬼ディフェンス」が代名詞として定着。一方で「30分換算でのEFF」は「B1レベルではあるけど…」といえる。「守備型としてはとても良質」だが、得点貢献はあまり期待できない。
 今オフ、残留か移籍かで熟考しているといわれている。守備の向上が急務の京都にはドンピシャと映るが。)

 「ワイリー(島根)」(☆)
 (NCAA3部からの逆輸入の25歳。ただ1年目の今季は、出場機会がとても限定的で、ほぼノーインパクトであった。きっかけさえあれば、選手タイプが異なるが、今季のラシードのように一気に開花の潜在能力はありそうと映るが。)

 「多田(B2福島)」(☆)
 (「この11月で27歳」。3Pを軸とする爆発力が最大の特徴で、今季は3Pが「試投率72.3%、成功率38.7%」。3Pの一芸タイプと考えれば、個人昇格のレベルにはあるといえる。ただ、秋田仕込みではあるが、守備意識は水準以上はあるが、守備力にはある程度目を瞑る6thマンタイプの感が。)

 (☆は「3P型」、★は「守備型」、※は「オーバー30」。)









 正直、個人的には、例えば「伊藤達哉(名古屋D)」は、「ノンシューター」ですけどバスケIQや守備意識の持ち主で、しかも京都に在籍経験を持ちますし(そのプロ意識をも考慮すると、「若手の手本」といえる)、「土家(B2福島)」は、「アンダーサイズ」ですけど、PG/SGの両方に対応できて、ゾーンに入ると爆発力を持つ感じで、しかも今オフのB1への個人昇格が有力視されている、この2人は「京都に合いそうな選手」と思ってます。
 ですけど、ハンドラー型は足りていますし、「岡田の正PGありき」でチーム編成をしていますので、「アンダーサイズのPG」は「澁田の1人のみ」で、他の選手にはノーチャンスでしょう。それにノンシューターは小西が既にいる、しかも小西は「中長期的なコアメンバー」の位置付けですので、なおさらのノーチャンスです。


 そう、「可能性がある選手」として「8人」を挙げましたけど、自分の中では「保岡」「高橋耕陽」は、「どうしても候補がいなくなったときの窮余の選択肢」と正直みなしてます。それと「ワイリー」は、面白い存在と思っていますが、現況では「完全な素材型」の域を出ません。「ラシードのようになれる」とも思っていますが、一方で「京都どころか、奈良でギリ戦力」の感じの可能性もあるとも映ってます(正直、昨オフの補強発表時、自分のラシードへの評価は「奈良でもギリ戦力といえるか、とても微妙。『枠の無駄』をしている余裕があるのか?」と思っていました。それが最初の後悔連取で、一瞬で「解釈が、プラスの意味で180度ひっくり返った」。そう、「一緒に仕事ができると、とても楽しそう」になりましたが)。

 「西川」は、挙げてはいますが、チームケミストリー的にいまの京都に合うとは、正直思っていません。「チェンバース」は、今季の終盤に出場機会を完全に失っていたことをどう解釈するかです(ただ今季は、3Pは「試投率68.9%、成功率46.4%」であり、技術自体は錆びついていない。それに今期のSR渋谷は、「古典的なスローテンポのバスケ」であり、そもそもプレーリズム的に不一致であった感じが)。

 実は個人的には、「工藤(B2山形)」は、「もし移籍市場に出るならば、とても面白い存在」と思っていました。
 と申しますのも、この工藤、極端なほどの「一芸選手の3P型」であり、今季の3Pは「試投率91.3%、成功率38.1%」でした。
 「一芸選手」と割り切れば、「むしろ6thマンとしてドンピシャ」ですし、「24歳」と若手であり、機動力を併せ持ってますので、いまの京都にドンピシャ、と思っていたんですよね。
 ですけど今オフは、早々に残留が発表されました。


 そう、上述のことに照らせば、「京都に合いそう」という意味では

 「白濱(島根)」「木村(群馬)」「チェンバース(SR渋谷)」
 「多田(B2福島)」「ワイリー(島根)」

 「この5人のうちの2人」を獲れると、より望ましい。個人的な理想は、「守備型を1人」「3P型を1人」が、より理想と思っています。
 そう、今季の京都は、「3P試投率がリーグ平均未満」でした。で、「スティール数は、リーグ平均を大きく下回る」です。
 ですので、「3P型、守備型を1人ずつ確保できないと、勝負にならない」と正直感じてます。

 その意味で、自分が考える「現時点でのベスト」は、

 「白濱(島根)」
 (「エースキラーの守備型としてとても良質」であることは、島根での3年間で存分に証明済み。秋田と島根で培った「勝者のメンタリティー」を持ち込む意味でも、とても理に適っている。)

 「木村(群馬)」
 (現時点では粗削りだが、「明るい性格」と、スラムダンク奨学生出身の「人一倍の向上心」は、いまの京都に特にドンピシャといえる。守備に目を瞑る必要があるし、ハンドラーに挑戦しても上手くいってなかった感じは否めないが、「3P型の一芸選手」として出ならば、ポーンと伸びそうな素質はあると映る。「24歳と若手」であり、「新潟時代に澁田とチームメイト」であり、それに新潟・群馬と「高速バスケの球団でキャリアを積み上げてきた」意味でも、とても理に適っている。)

 と、自分は判断しています。

 ただ、白濱は、恐らくですけど、残留か移籍かで、熟考し続けているのだろうと想像です。恐らく、チーム再編成で、「レギュラーから控えに回る可能性が少なからずある」と言い渡されていて、それで残留か移籍かを熟考しているのかなと。
 それに、「数字に残りにくいタイプ」とはいえ、「良質な守備型が移籍市場に出るチャンス自体が稀少」ですので、白濱を欲しい球団は、恐らくいくつもあると想像です。半澤にドンピシャであっただろう、「大阪」「横浜BC」、あるいは「スティールからの速攻」が「球団カルチャー」である「群馬」は、恐らく白濱に興味を示している可能性が高いでしょう。
 そう考えると、京都にとって、白濱への口説き文句は

 「勝者のメンタリティーを持ち込める」「まとまった出場機会を計算できる」「エースキラーとして考えている」「(もし既婚の場合は)子どもの教育環境がとてもいい」

 になるでしょう。
 (ちなみに、「子どもの教育環境」でいえば、京都には「御所南小学校」という公立小学校があるのですが、関西圏でトップレベルの公立小学校として、近年注目されています。京都の中心部にあるので、恐らく地価も高いだろうと想像ですけど、この校区に住みたがる親御さんが結構多いとか。)

 ですけど、白濱を欲しい球団は、恐らくいくつもある。それに、残留の可能性も、少なからずあると想像です。そう考えると、白濱を獲れれば、勿論とても嬉しいですけど、「可能性としては、あまり楽観はできない」が正直な感覚です。

 ちなみに、「SFに対応できるウィング型」でいえば、いまの「再建開始」の直前の「21-22の京都」で中心選手であった「細川(三遠)」は、ドンピシャの該当選手です。ですので、細川の帰還が叶えば、そりゃあ「よっしゃー!」と飛び上がって嬉しいですよ。
 でも、恐らく帰還の可能性は「ほとんどない」と読んでます。理由はシンプルで、いまやCSレベルに上り詰めた細川が、
 「自分と同等レベルの前田を擁しているのに、わざわざ京都に来る合理的な理由がない。」
 そう考えるのが、恐らくより自然でしょう。



 …いずれにせよ、そう考えると、「理想」は「白濱」「木村」です。
 正直、「木村」については、自分は結構の楽観視をしています。
 理由は、「高速バスケでこそより輝けることが証明済みであるから」「向上心と情熱が、『共に登る』『40分間戦い続ける』という『京都のカルチャー』に完全に合致であるから」。それともう1つ理由がありますが、これは後述で。

 ですけど、「現実」は「木村」「ワイリー」が、自分の読みです。
 理由はシンプル。「今季よりも、B1球団での出場機会を増やせる可能性が、とても高い」から。


 木村(36試合、5分44秒)(10分以上の試合[5試合])
 ワイリー(25試合、6分27秒)(10分以上の試合[5試合])


 そう、この数字からわかるように、今季の「木村」「ワイリー」は、「まとまった出場機会の『し』の字もなかった」、視点を変えれば「数合わせ的な、11人目・12人目の位置付けでしかなかった」ことが伺えます。


 どういうことか。結論から述べれば、

 「選手にとっては、『【出場機会】こそが正義』である。
 特に20歳代の前半~半ばは、『出場機会があってなんぼ』。」


 これに尽きるのですけど、少なくとも現時点で、
 「今オフの京都が、移籍市場でなぜ苦戦を余儀なくされているのか?」

 そう、「今オフの京都」は、「昨オフの島根と、同じような立場に陥っている可能性が高い」、これが自分の読みです。


 『偏りの強い起用法』のツケを支払わされている。
 恐らく、『こういう職場で働きたいと思うか?』と思われてる可能性が。」


 そう、「昨オフの島根」。獲れた日本人選手。

 晴山(「ギリB1レベル」の「ピーク過ぎたベテラン」。
    「人格者」であるけど、「守備ザル」「オフボール×」。)
 (→そもそもが、「本命である前田を獲れなかった、でもどうしても、
 『SFができる3P型』が欲しい」、それで次善で獲ったといわれてる。)

 大橋(「素材型の新人、その1」。「NCAA2部」、どれほどかは、
    やってみないとわからない。)

 ワイリー(「素材型の新人、その2」。「NCAA3部」、どれほどかは、
      やってみないとわからない。)


 表現がとても悪いですけど、「ギリB1レベルのベテラン」と「素材型の新人」しか、来てくれなかったと解釈できます。そう、「ほんとうに欲しかった選手」は、「だって、まとまった出場機会を確約できないんでしょう?だったらそこに行く意味がどれほどあるかってことですよ」と、いわば逃げられたのだろうと。

 で、今オフの京都。いまのままいけば


 川嶋(「地元選手」。「スティール型」「複数ポジションに対応」と
   「要補強ポイント」には合致だが。
   昨オフも噂ありを考えると、本人側から売り込んだ可能性も。)


 木村(「どうしてもB1で出場機会が欲しい素材型の若手、その1」。
   「3P型」で「要補強ポイント」には合致だし、
   まとまった出場機会さえあれば、ポーンと伸び得る素材だが。)


 ワイリー(「どうしてもB1で出場機会が欲しい素材型の若手、2」。
      パワーとサイズ[190cm]を併せ持つので、
     「守備型」として活路を見出せれば。ただこれができないと
     「通訳を兼務の12人目」にとどまるリスクも。)


 そう、「地元選手(関西圏の選手)」と「どうしてもB1での出場機会に飢えてる素材型の若手」しか来ない、この可能性が高いと自分は読んでます。

 しかも、「昨オフの島根」だと、「阿部にまともに出場機会を与えなかった」、「今オフの京都」だと、「半澤にまともに出場機会を与えなかった」、これ、「良質な守備型に、資質能力に見合った出場機会を与えずに、これが他選手にも悪い心証を与えた」、これはあくまでも「可能性として」の域を出ませんけど、そう考えると「つじつまは合う」になります。


 で、上述の感じを踏まえると、恐らくの感じですけど、こうなる可能性が高い?のイメージになります。


 【現時点で考えられ得る補強選手を踏まえての、今オフ(来季)の京都の、予想される開幕時の選手編成。】

 (スタメン)(岡田-前田-[新外国人]-[帰化枠/アジア枠]-ジャクソン)
 (控え)(澁田、小西、〈川嶋〉、[木村]、[ワイリー]、ラシード、[新外国人])


 いまのままいけば、「12人枠」のうち、入れ替えは「6人」。
 その意味でも、半澤の退団は、「小さくない、結構なダメージ」であることが伺えます。

 この選手編成を踏まえると、少なくとも、木村は是非とも要補強のターゲット選手といえる、そう、「3P型の6thマンとして」(「一芸選手化を促す」ことも視野といえる)。
 というか、木村を獲れないと、相手の守備陣が「出し手である岡田と、受け手の外国人、帰化/アジア枠の、いわば「ハイロープレイ」とかの「パスコースに蓋をする守備」をすればいい、という「今季、京都戦用の守備として対策された守備戦術」をされることが、容易に想像できます。



 リスクはある。でも「勝率.300未満という赤点の今季」から、「ステップの年」へと昇華させるには、優良外国人(と帰化枠/アジア枠)の補強なくしては、恐らくとても厳しい。願望論抜きに、より客観的に考えて、「ユトフ」「ケネディ」もだけど、特に「ビュフォード獲りに動く」は「とても合理的」と読んでます。たとえ「俺がシステムだ」であろうとも、いまの京都は「背に腹は代えられない」。


 【現時点で考えられ得る補強選手を踏まえての、今オフ(来季)の京都の、予想される開幕時の選手編成。】

 (スタメン)(岡田-前田-[新外国人]-[帰化枠/アジア枠]-ジャクソン)
 (控え)(澁田、小西、〈川嶋〉、[木村]、[ワイリー]、ラシード、[新外国人])


 いま、「現時点での尤も現実的と思われる選手編成』を、示させて頂きました。
 今季の京都は、なぜとても苦戦したのか。理由は、いくつもあると思います。

 戦術・技術的な意味での、「A/TO」「守備」、この2つの酷さ。
 「3P試投率の低さ」。今季の終盤の「ラスト18試合」では、「岡田、ライトという『パスの出し手』からのパスコースを封じる守備」を、相手守備陣に徹底されていた場面が目立ち、いわば「対策がマニュアル化の域に到達してしまっていた」感じがありました。


 ですけど、恐らくの特に「誤算」であったのは、

 「ユトフの流出。これが恐らく、構想を少なからず狂わせたのではないか?」

 これを自分は、正直強く感じてたんですよね。

 確かに、ジョーンズは、最大の特徴である「3P能力」は、水準レベルを証明できてはいました。「試投率41.2%、成功率38.7%」、これ1つをとれば、よくやったように映ります。
 だけど、「ユトフがいれば」を感じたのは、それ以外の要素です。
 「スピード、運動量」。特に守備の部分で、スピードで振り切られる場面が目立ったこと。
 「A/TO」。アシスト数が多い選手ではないですが、もともとは「A/TOに優れる」も特徴の1つでした。だけど今季の京都では、「1.09(86/79)」、一応は「1.00をクリア」できてはいますが、恐らくの期待値のラインには、とても届いていません。

 というか、数字に表れにくい要素といえるかもですけど、ユトフはいわば「独力で突破できる」が特に魅力であったんですよね。ナチュラルポジションはPFですけど、攻撃での動きは、むしろSFに近い。ポストアップをほとんど使用せずに、1on1でのステップ、ドライブを多用するのです。それでいてシュートレンジがとても広い(ディープ3Pもざらにありますし)。
 ユトフにも弱点はあります。それが「FT試投数の少なさ」。つまり「ファウルをもらう技術の拙さ」です。実はユトフは、FT成功率自体は高い部類なのです(昨季83.3%→今季77.6%)。ですけど、「30分換算でのFT成功数」でだと、「昨季1.88→今季1.17」。一般的なビッグマンよりも、FT成功数が1点以上は少ない計算になります。
 この弱点は、攻撃で「75得点ラインの壁」としばしばいわれてきた京都にとって、「より確実に得点を積み上げられる」意味で、むしろマイナスの感じではありました。ですけど、ユトフの場合、「シュートレンジよし、独力での1on1よし」と、それを補って余りある「違いの創出」ができてた

 恐らくですけど、ユトフは昨オフ、「優勝したい」もでしたけど、それ以上にむしろ「河村勇輝と共にプレーしたい」、1選手としてシンプルに「わくわくできそう」と感じたのでしょう。それに横浜だと、子どもの学校の選択肢も恐らく多い(特に例えば、石川町駅の周辺は、私立の有力学校がいくつもあります)、つまり「子どもの教育環境」(これは京都も「都市としての長所の1つ」ですし、というか、ユトフは「家族が京都に馴染んでいる」と伺っていたので、ですので退団を知ったときは、その意味でなおさらとても驚きであった感じですが)が、移籍の決断の理由の1つ出会ったかもと想像です。

 だけど、今季のユトフは、「2ndオプションとして、違いを生み出せていない」の烙印を押されていた感じがあります。
 「3P能力」(昨季が試投率45.1%、成功率35.0%。今季が試投率48.5%、成功率32.7%)、「A/TO」(昨季1.18、今季1.41)は期待値通りに映ってましたし、ユトフって、守備意識の高い選手でもあるのです(ORにも積極的であるし、ブロック、スティールも1.00を安定して上回る)。そう、「パワー型には、もろい傾向」で、「サイズがあるのに、Cを務めるのはやや苦手」と、守備面でも実は弱点があるのですけど、それを補って余りある長所を、特に京都では感じてたのですけど。



 で、今オフの京都で、いま起きている「誤算」。

 「ライト、半澤の流出」。

 「半澤の流出」は「起きるべくして起きた、いわば『自業自得』。あの起用法だと、移籍されて当然である」ことは、先述しました。

 それ以上に痛いのが、「ライトの流出」です。
 「独力で違いを生み出せる、特に『ここで決めて欲しい、この1本』をより高確率で仕留められる、『クラッチ能力』にとても優れる」こと。
 「CSレベルの球団」とも同等以上に勝負できてる試合がいくつもあったことは、ライトなくしてはできなかった、そういった試合がこの2年間でいくつもあったと感じてます。

 そういった「シンプルな、資質能力の面」もですし、しかもそれが「アジア枠の選手であった」ことも大きいです。はっきり述べますが、数字以上に、「アジア枠では、ライトがno.1である」、自分はそう感じてます。
 というか、京都の歴史上でも、ライトは「マブンガと共に、歴代no.1争いといえる、優良外国人」と思ってます。ライトが京都に来たのは、恐らくですけど、「都市部だけど、自然が豊かでもある独特の都市環境」「ラナHCとは、同じカナダ系ということで、いわば『ご縁』があった」、この2つが特に大きいでしょう。

 この2年間、「フィリピンバスケ界の、生ける伝説」であるライトを生観戦できて、1バスケファンとして、それだけでも「夢のような時間であった」と感じてます。
 恐らくですけど、「家庭の事情(家族が母国をより望んだ?)」と「年齢的なこと(33歳。いつ一気に衰えが来ても不思議ではない年齢)」が影響で、「母国への帰還を決断せざるを得なかった?」と想像です。

 恐らくではあるけど、そうであるならば、仕方がない。でも本音は、ライトをあと2年ほどは観たかったです!


 思えば、いまの自分がいるのは、2020年、ニュービルが大阪に来たこと。
 ニュービルは、ライトのように、「鳴り物入りでの入団」という訳ではありませんでした(豪州NBLで「最優秀守備選手賞」に輝いた直後のBリーグ入りではあったが。それと「NBA経験がゼロ」である影響もあっただろう)。それが、大阪での3年間は「異次元のクラッチ能力」であり続けた。いつしか「神様」の愛称を頂戴して、Bリーグのレベルを向上させる「きっかけ」的な存在になりました。そして、「ニュービルでも到達できなかったNBAって、どれほど化け物集団の世界なんだ」を、バスケファンに、社会に印象付けた存在であった、とも正直映ってます。
 今季、宇都宮に移籍して、宇都宮を「優勝争いレベル」に返り咲かせる原動力になって、「シーズンMVP」を叶えましたけど、「うん、当然。おめでとう、とても嬉しい!」の感じです。


 「ニュービル」「ライト」。この2人を、「応援球団であり、生観戦できる球団」で観続けられたこと。「自分自身の、人生の誇り」と断言できます。
 いつかはいなくなる。頭ではわかっている。京都も大阪も、「有力日本人選手を獲れていない、負の歴史」の球団であるから、なおさら(大阪が竹内譲次、橋本を擁せていること、京都が岡田を擁せていることは、「地元選手」であることが恐らくとても大きいでしょうし)。

 でも、「ライトのいない京都」、今オフはこの現実に向き合うことになる。正直、恐怖感を内心で抱えながら、いま綴ってます。
 というか、「ライトを擁していたのに、今季は勝率.300未満」であったのです。これでライトが流出って(母国への帰還が濃厚であることで、「まあ仕方がない」と言い聞かせられる感じではありますが)、「外国人」「帰化枠/アジア枠」の補強戦略で、かなりの工夫が恐らく必要になる、これがいまの自分の正直な感覚です。


 確かに、「京都のファンは、とても温かい」です。それに、「誠実さの持ち主である球団職員さんが、何人もいる」ことも京都の素敵な特徴です。
 そんな京都だからこそ、大好き!これが正直とても強いです。「石の上にも3年」「ホップ、ステップ、ジャンプ」に照らせば、「継続路線」であることも、納得ではあります。

 でも、「勝率.300未満」という現実は、受け容れたくないのです。現実のテストでいえば「赤点」ですから。で、自分は高校生のとき、「数学で0点を2回」とった経験があるので(計算はいまでも好きだが、数学、とりわけ図形[幾何]は「見るのも嫌」といえるほどに、大の苦手です)、「赤点の重み」は、実感として学んでいるつもりです。



 【現時点で考えられ得る補強選手を踏まえての、今オフ(来季)の京都の、予想される開幕時の選手編成。】

 (スタメン)(岡田-前田-[補強1、新外国人]-[補強3、帰化枠/アジア枠]-ジャクソン)
 (控え)(澁田、小西、〈川嶋〉、[木村]、[ワイリー]、ラシード、[補強2、新外国人])


 それぞれを下記で示させて頂くと、

 「補強1、新外国人」→(「違いを生み出せるエース級」。得点能力に優れて、ハンドラーになれる。できれば、スティール能力を併せ持つとより望ましい。)
 予想されるターゲット(後述で。理想はマッコール[豪州NBLのケアンズで3年間所属、うち2回のスティール王]だが、現実的には「渡邊雄太の争奪戦に参加の球団」のどこかが持っていく可能性がより有力だろう。)

 「補強2、新外国人」→(「シュートレンジに優れる、ストレッチ4.5」。OR能力・FT能力を併せ持てると、より望ましい。)
 予想されるターゲット(「ユトフ(横浜BC)」の帰還で即答。ユトフこそ、京都時代が最も輝いていたし、「3rdオプション」でならば、とても心強い存在[2ndは岡田]。「FT試投数の少なさ」「守備面で、vsパワー型が苦手」が玉に瑕だが、補って余りある長所、特に「シュートレンジ」「A/TO」といった攻撃面でのメリットが。
 より理想は「トラビス(北海道)」、これは「独力で得点機会を創出できる」「OR能力、3P能力、FT能力がいずれも水準をクリア」だからだが、これもマッコールと同様に、「渡邊雄太の争奪戦に参加の球団」のどこかが持っていく可能性がより有力なこと。
 個人的には、「ベンティル(群馬)」も面白い存在と思っていて、「3P能力」「ファウルをもらう技術」は、ユトフと同等以上といえる、でも一方で「A/TO」「OR能力」では明らかにユトフに分がある。
 あるいは、「ウィリスjr(北海道)」も一案とは思うが、「トラビスは現実的に恐らく難しい、それでいて、ユトフの帰還のチャンスがある」ならば、「可能性の1つとして」の域を出ない感じかと。

 ちなみに「ディアロ、事実上の3年目へ」は、今オフの退団コメント(ただ、これは「佐賀のガルシアのケース」に似た、いわば「欠陥ルールにより、退団扱いにせざるを得なかった」の可能性もある)に照らせば、本人は京都に残留したい意向っぽい感じだし、「1人の人間としては、正直とても好き」が本音。だけど一方で、「3P能力を習得できない限りは、戦力としては不要」、これは「だって、ジャクソンと共存できてないじゃん」という意味で[「3Pができないビッグマンは、最大で1人まで」が、統計的にほぼ証明されつつあるので]。正直ディアロのことは、心苦しいですけど。
 それと、「ヒサタケ(B2神戸)」。これは、「いまは帰化枠ではないけど、『将来の帰化枠』という意味をも含めて、とても魅力的」とずっと思っていて。「いつも明るくて、いつも全身全霊。京都のカルチャーに、これ以上ないドンピシャと思うけどなあ…」と。自分が京都のGMならば「欲しい」とずっと思ってますけど、獲れるチャンスはこれまで何回もあったのにずっとスルーということは、恐らく評価が高くないのでしょう。「若くて、明るくて、いつも全力姿勢で、しかも将来の帰化枠で期待できる」って、「こんなに魅力的な存在は、そうはいないと思うけどなあ…、いや確かに、好不調の波は否定しないけど」と感じるのは、自分だけでしょうか?)

 「補強3、帰化枠/アジア枠」→(「機動力とシュートレンジに優れる、3.5番タイプ」。選手編成的には「安定して25分程度いて欲しい」。)
 予想されるターゲット(参考指標として、昨オフの大阪のブースターミーティングでの、大阪の黒木雄太前GM曰くの「帰化枠の第2集団、つまり『エドワーズ、パーカー、エヴァンスルーク、ニカ、ケネディ』あたりで『推定だが、1億円~1.5億円。ブラウンの大阪在籍時も、1億円はあった』」と仰ってたこと。ちなみにライトの推定年俸は、「アジア枠では恐らく最高の選手だが、1億円未満と伺ってる(6000万円~8000万円の説が)。恐らく、帰化枠の第2集団の選手よりは安価なのでは」とのこと。
 名指しをすれば、「帰化枠でだと『ケネディ(茨城)』、アジア枠でだと『ジェイミー・マロンゾ(現役のフィリピン代表の正PF)』」
 マロンゾは、2022年オフから、オフのたびに「Bリーグ入りが待望され続けてる」(ちなみに、SG/SFの「CJ・ペレス」もそうです)、いわば「もはやオフの様式美」。本質的には「SF寄りの3.5番」だが、「全盛期の張本(名古屋D)を上回るEFFは見込めるのでは」と。
 ただ、より理想は「ケネディ」。「帰化枠の第2集団では、最もコスパがいい」といわれていて、「37歳のベテラン」ですが、「2年程度ならば、B1での戦力になり得る」が自分の読みです。というのも、身体能力ではなくて、技術、とりわけ「シュートレンジ等の得点能力に全振り」がプレースタイルの特徴であって、守備面ではある程度目を瞑る必要がありますけど、「その分、得点面で貢献できればいいから」と割り切れば、普通に重要戦力といえるかと。

 ちなみに興味深いのは、「パーカー(群馬)」。「オーバー40」だが、スピードやスティール能力は未だに普通に健在。ただ今オフは、群馬が「渡邊雄太の争奪戦」にがっつりと参加の関係で、移籍に追い込まれる可能性が高いといわれている[というか自分は、「渡邊雄太は、群馬と横浜BCのどちらかが最有力である」と読んでいます]。年齢に目を瞑れば、1~2年程度ならば普通に戦力になれそうではあるし、資質能力的には、むしろ今の京都にドンピシャではある。ただ、年齢的なリスクの不安感が拭えない。
 それと、「エドワーズ(宇都宮)」が移籍市場に出れば、「うん、獲りに行こう」で即答ですが、同じことを考える球団が恐らく多いだろうと。移籍市場に出る可能性があるのは、これも「渡邊雄太の争奪戦に参加してると思われるから」が根拠ですが、エドワーズ側は「できれば、宇都宮に残留したい」がより希望ではと想像なんですよね。)












 そう、「第3外国人」は「ユトフの帰還」、「3.5番タイプの、帰化枠/アジア枠」は「ケネディ(茨城)の補強」で、自分的には即答です。
 イメージ的には、「スタートはジャクソンだけど、4Qのクラッチタイムではユトフの起用のイメージ」になります。

 そう、「ユトフ」と「ケネディ」だと、「3Pの雨が降るぞ」(元ネタは、新日本プロレスにいた、オカダ・カズチカさんの「レインメーカー」、そう、「金の雨が降るぞ」です)の景色を叶えるに期待できると。

 「帰化枠の補強」で、なぜ、ケネディを有力視するのかと申しますと、

 「3P能力」→(昨季[試投率55.9%、成功率38.8%]、今季[試投率51.7%、成功率33.3%])。
 「FT能力」→(昨季[成功率80.9%、30分成功数2.44]、今季[成功率83.0%、30分成功数3.01])。

 これに加えて、「21-22の広島時代に、ジャクソンとチームメイト」。
 (少なくとも、コート上での相性はよさそうに映ってた。)


 そう、正直、守備意識には目を瞑らざるを得ません。ですけど、それを補って余りある「シュートレンジ」「FT能力」を持つ。特にFT能力、というか「ファウルをもらう技術」は、「ユトフのFT試投数の少なさ」「ジャクソンのFT成功率の拙さ」を、ある程度は補えるといえます。
 (というか、ジャクソン、今オフは「FTの猛特訓を御願い!」です。「FT成功率が60%をクリアできれば、リムランやORの意味では普通に有能である」はわかっている訳ですので。)

 それに、ケネディも、「気持ちでプレー出来る」選手ですので、「京都のカルチャーに合致してる」と映るんですよね。



 …と、そのような感じですけど、そうなると、今オフの京都の補強の、最大の重要要素。「新たなる1stオプションとして迎え入れる、正SFの新外国人」。理想は「マッコール」である、これは「4月30日のnote記事」で、かなりの文章量を充てて強調させて頂きました。でも最新情勢を考えれば、「渡邊雄太の争奪戦に参加してる球団が持っていく(それが、渡邊雄太の補強を叶える球団と同一の球団かどうか」は別としてです)、と考えるのがより自然」でしょう。マッコールの、「守備意識とスピード、バスケIQを基礎とするプレースタイル」は、「渡邊雄太と恐らく相性がとてもいい」と考えるからです。
 それに、群馬も横浜BCも、「高速バスケが特徴」です。とりわけ、もしですけど、横浜BCでだと、「河村、渡邊雄太、マッコールの、超強力なBIG3」の爆誕の可能性があります。勿論、現時点では想像の域を出ないですが。

 理想は「マッコール」である、でも恐らく獲れないだろう(そもそも、「A/TO」と「スティール」を高次元で併せ持っていて、「SFのサイズでありながら、ハンドラーができる」で、「獲れれば高確率で、スティール王争いを計算できる、しかもアンセルフィッシュ」。こんな選手を獲れるチャンスはそう多くはない、同じことを考える球団がいくつもありそうは、容易に想像できる感じではあるのです)。
 では現実論として、獲れそうなのは誰か。それも「独力で違いを生み出せる選手」となると、なおさら限られてきます。



 恐らく、今オフの京都が、現時点で最重要ターゲットで目指しているのは、『ビュフォード(島根)』ではないか?と。
 で、
ビュフォードを獲れそうな球団は、『渡邊雄太の争奪戦には勝てないけど、それなり程度の資金力がある球団』がより現実的といえる。
 『USG%が高い、ボールホグタイプ』であり、かつ『見た目のスタッツには優れるが、3P試投率が低い』、このような選手タイプは『CSレベルの球団には、正直不向きである』は、今季悔しいけど、ほぼ証明の感じがある。一見すると、エバンス(広島)も似たタイプだが、実はエバンスはアンセルフィッシュであり、しかも今季は苦手としてた3P能力を大幅に向上させた。広島が優勝を叶えたのは、『エバンスが苦手の克服に成功できたから』は、恐らく大きな理由の1つであろう。


 『渡邊雄太の争奪戦には、まず勝てないけど、それなり程度の資金力がある球団』で、かつ『とにかく、得点能力をより高めたい球団』となると、自分の中では『京都、大阪のほぼ2択』と読んでいる。『SR渋谷』も可能性はあるけど、『ルカHCのスローテンポバスケとは、むしろ相性が最悪』というのが、自分の読み。
 大阪は競合の可能性があるけど、藤田HCは『より組織力を重要視する傾向』であるので、これも合うイメージがまるでない(というか、カロイアロを速攻で切っている意味で、なおさらビュフォードを獲るイメージが湧かない。ただ、カロイアロを速攻で切ったのは『意味不明。勝ちたくないの?』と、『とても激しく強い違和感しかない』が正直な本音)。


 合いそうと思うのは『秋田』だけど、『資金力的に、まず不可能』(というか秋田は、2021年オフの比江島、2022年オフのベンドラメ[ベンドラメは、実際に交渉のテーブルには就いたといわれている]と、『最も合いそうな球団』で名前が挙がったが、いずれも実現せずに終わった)。『北海道』も合いそうとは思うが、『渡邊雄太の争奪戦への参加を公言』に照らせば、ここもまずないだろう。
 というのも、渡邊雄太とビュフォードは、『ボールは1つしかない、というプレースタイル的な相性の悪さ』もだし、『この2人だけで資金力的に恐らくカツカツ化するリスク』も否めないからである。


 で、京都の球団の歴史で、最も輝いていた時期は、『マブンガを擁していた時期』である。そう、マブンガは『初代のMr.トリプルダブル』。で、ビュフォードは『2代目のMr.トリプルダブル』。
 しかも、
いまの京都は、『独力で違いを生み出せる選手が、とにかく必要』であること。確かに3P試投率の低さは気に掛かるけど、『1on1で来るぞ、とわかっていても、なかなか止められない』であったこともいえる(今季の終盤に対策されてた感じはあるけど、あれは『出場時間が長すぎて、ガス欠を起こした』と考える方が、より自然であろう)。現に4月の島根戦では、京都の守備陣はビュフォードに蹂躙(じゅうりん)されていた。
 それだけではない。
ビュフォードは実は守備意識に優れるも特徴で、『30分換算でのスティール数』は、常に『1.00を大きく上回る』。その意味で、『スティールからの攻撃回数の増加が、喫緊の重要命題』である京都のニーズに、完全にドンピシャといえる。

 確かに、ビュフォードは『諸刃の剣』ではある。実際、島根は、安藤誓が『名目では正PG、でも実質では正SG』と化していた。実際、島根での安藤誓は、よくいえば『Bリーグの日本人選手でno.1の3Pシューター』に上り詰めたけど、視点を変えれば『3P型にプレースタイルを変える必要があった』ともいえる。
 で、ビュフォードの移籍説が浮上したのは、安藤誓が『やはり自分は正PGとして勝負したい』とフロントに希望したのではと。そうなると、ビュフォードは島根を去るしかなくなったと考えると、つじつまは合うのだ。


 そうなると、岡田が『名目では正PG、でも実質では正SG』と化すことを意味する。それに、京都は岡田を『大型PGとして大成させる』で取り組んできた経緯もある。
 
だけど、岡田を『名目では正PG、でも実質では正SG』に位置付け直すことは、むしろ理に適っていると自分は思っている。なぜならば、パリ五輪が終われば、岡田は代表の合宿にコンスタントに呼ばれる可能性が高いと自分は思っているけど、そこでの位置付けは恐らく『SGを兼務の、第3PGとして』になる可能性が高いからだ(この場合、恐らくテーブス[A東京]、佐々木[三遠。移籍の噂もあったが、最新情勢では残留がより有力といわれてる]と競争し続けるイメージになる)。そうなると、『PGでもSGでも、高いレベルで対応可能である』を証明できるこの起用法は、むしろ理に適っていることになる。
 それに、岡田は『TOが多い傾向がある』けど、
ビュフォードは、島根での直近3年でずっと、『A/TOが2.00を上回ってる』のだ。つまりアシストが、『量も質も両方で、高いレベルにある』ことがいえるし、『A/TOの良化が急務である』京都にとっては、その意味でもビュフォードは『とても理に適っている』ことになる。

 そう、ビュフォードは、『優勝を目指す球団には、確かに不向きかもしれない』。でも一方で、『限られた戦力の球団を、勝率.500~.550、そしてそれ以上のラインへと昇華させる意味では、むしろ向いている』。これは、マブンガが京都や富山で最高に輝けたように。
 それに、今季の京都は、勝利数は赤点であったのに、観客数はむしろ一気に良化を遂げて、しかもコアファンの比率もこれに比例する感じで伴っている。とりわけ、若い女性や子どものファンが目立つのだ。
 だからこそである。『Mr.トリプルダブルが、京都に入団』になれば、『これ以上わかりやすいキャッチフレーズが、あるだろうか?』と。
少なくとも、ビュフォードが健康体であれば、『勝率.500のラインは、一気に現実圏にできる』と考えるのが、より自然といえよう

 確かに、『気性の荒さ』『ボールホグの傾向』『3P試投率の低さ』に照らせば、ビュフォードは諸刃の剣かもしれない。だけど、『ビュフォードを最も必要としている、より合理的な理由を持つ球団』という意味では、最も合致するのは『京都』とはっきりといえる。
 そう、
『今オフ、ビュフォードの京都入りの可能性』は、『わからないけど、少なくとも【現実的な可能性ではある】』といえるのでは?が、現時点での自分の読みです。








 「え?ネタで言ってるでしょう?獲れる訳ないじゃん!」
 そう思われるかもしれません。でも、贔屓目抜きで、ガチ予想で述べてます、いわば「より客観的に観て」という意味で。




 いまリンク添付をさせて頂いたのは、今季のRSの最終戦終了直後の、安藤の囲み取材の映像です(山陰中央新報さん。いわば「島根の大本営」)。
 ここで、安藤誓は「自分としては、改めて正PGで挑戦したい」と明言してます。そして、言葉こそ選んでいますが、かなりかみ砕くならば「ビュフォードとは、別れたいと思っている」と。
 この動画がきっかけで、「ビュフォードは、今オフに島根を退団→移籍になる。そして島根は、チームを再編成する」との噂が一気に出ました。

 で、今オフに突入して、安藤誓、ニック・ケイは、早い段階で残留が発表されました。その一方で、ビュフォードは「何の発表もない」「ファン感謝祭は不参加」でした。

 噂レベルでですけど、

 「安藤誓-藤井-カロイアロorクラーク-エヴァンスルーク-ニック・ケイ」
 (ただし、藤井は群馬と争奪戦であり、補強が叶うかは不透明といわれている。藤井の島根行きの噂はガチと自分は思っていて、理由はシンプルで、藤井は「故郷が島根」であるから。昨オフから噂があった鈴木達也はあっさりと大阪への残留が発表で、安藤誓の負担を軽減できる存在という意味では、藤井の補強はなおさらマストといってよいので。
 エヴァンスルークは、既に島根で決まっているといわれている。
 カロイアロかクラークかは、現時点でははっきりしてない。ただ、2人に共通するのは、「バスケIQに優れる」「シュートレンジが広く、守備意識をも併せ持つ」「3.5番タイプで、ハンドラーにもなり得る」であること。個人的には、状況に応じて動き方を変化させられて、パス技術をも併せ持つカロイアロの方が、ニック・ケイや安藤誓とより相性がよいと思っているが、年齢的なリスクもある。)


 そう、島根の「バズソー」。「らしさ」を表現できていたといえるのは、1年目のときでした。でも2年目以降は、「攻撃面での爆発力」という意味では、確かにやりたいことの片鱗は伝わるけど、当初に思い描いていたスタイルとは、少なからず「ズレてきている」のでは…?と、自分は感じていたのです。
 はっきり述べれば、「ビュフォード、ニック・ケイ、安藤誓の『ビッグ3』結成に踏み切ってから」。結果、「ビッグ3への依存度の大きさが、試合を重ねるたびに、どんどん大きくなっていった」と映ってます。

 「『名目は正PG、でも実質は正SG』、これって何か違うのでは?ということ。その一方で、1人の選手として、必要とする居場所を明確に与えてくれた意味では、とても感謝している」、自分は、安藤誓が島根に抱いてる感覚は、恐らくこのような感じ?と解釈しています。
 白濱や津山のように、「独特のスタイルだからこそ、輝きを放てた」選手もいます。でも一方で、「偏りの強い起用法」は、試合を重ねるたびに、むしろ酷くなっていった。宇都宮・広島・名古屋Dのように、タイムシェアを意識して、それで結果を出してる球団が存在したことも、印象をより悪くしたといえます。


 そうなった理由は、恐らく複合的でしょう。大きな理由の1つに、ヘナレHCが、『ダブドリ』vol.15で、「出場時間は、自ら勝ち取るもの」と言い切っていることです。
 確かに、ある程度はその通りです。自分は、若い選手は、最初のある程度は「与えていかないと、成長が止まるリスクが大きい」と思っていますが、「ある程度のライン」を過ぎれば、「勝ち取っていかないといけない」、と正直思ってます。

 ですけど、そう、気に掛かっていることがあります。






 「俺はシステム・プレイヤーではなく、システムなんだ。」
 (2023年11月2日、ジェームズ・ハーデンの、ロサンゼルス・クリッパーズへの入団会見での言葉。)



 はっきり述べれば、よくも悪くも、この
 「俺はシステム・プレイヤーではなく、システムなんだ。」
 この言葉こそ、「ビュフォードの特徴」といえる、1バスケファンとして、自分はそう解釈しています。

 移籍をすることは、まず確実だろう。だけど、ビュフォードを受け容れるということは、「ビュフォードのシステムの導入」と「事実上のイコール」といえること。
 だけど、それは「組織」とは、恐らく相容れない。だから「CSレベルの球団」は、補強に及び腰といえる。
 それに、かつてマブンガが宇都宮に移籍したとき、「ハレーションが起きてしまい、大失敗に終わった(宇都宮が「半崩壊状態」に陥る一因になった。崩壊を免れたのは、既存戦力の人一倍のプロ意識の賜物であって、普通の球団ならば崩壊になっても不思議ではなかった)」。有力球団は、このトラウマがある。
 これだけでもビュフォードには不利なのに、そこに今オフの独特の事情、「渡邊雄太の争奪戦」が勃発したこと。特に関東圏の球団は軒並み、渡邊雄太に血眼といわれています。

 で、渡邊雄太自身は、アンセルフィッシュな選手です。でも日本代表を見ればわかるように、渡邊雄太って、ハンドラーとしても高いレベルにあるので(そんな渡邊雄太でも「3&Dだけをやってろ」となるNBAが、異次元集団なことがお分かりいただけるかなです。というか、「ニック・ケイでも到達できなかった世界」ですからね)、否が応でも「渡邊雄太という存在自体が、システムと化す」になってしまうと。
 故に、渡邊雄太に血眼の球団は、ビュフォードを補強リストに入れられるはずがないのです。「ボールは1つしかない」「年俸総額のリスク」も勿論ありますけど、それ以上に「『存在自体がシステムな選手』を、2人も受け容れられない」が故にと。
 (ちなみに、「河村と渡邊雄太の共演自体は、充分にあり得る」が自分の読みです。河村も「存在自体がシステム」の選手ですが、河村は本来はバスケIQに優れる選手であり、いまの「ボールホグ化」は、周りの選手の関係もあって「半ばやむなくそうなっている」要素があると思っていますので、「共存の最適解は、そう遠くないうちに見つけられるだろう」と、自分は思ってます。)



 (←「ボールホグ」とはどういうことかは、この動画を参照されたしです。自分のnoteでは、何回も言及させて頂いてると記憶ですが。)



 実際、ビュフォード、エバンス、河村の、直近3年間での「USG%」。
 (河村は、中心選手になった「直近2年間」のみを示します。)

 ビュフォード(30.8→31.8→32.6)
 エバンス(24.9→26.4→25.4)
 河村(×→33.6→34.2)

 「ボールホグ」といわれる目安のラインは、「USG%が30%を上回る」です。で、「USG%が跳ね上がりやすい選手が合うリーグ」は、ほぼ環太平洋圏に絞られる感じで、しかも「中国CBA」「韓国KBL」「日本のBリーグ」の3つに、ほぼ絞られます(「豪州NBL」は、わりと組織力をも重要視するのか、USG%が30%を超える選手はほぼいない)。

 しかも、ビュフォードは、実績がある(トリプルダブルの通算回数は「24回」。勿論「歴代1位」です)ので、市場価値が跳ね上がる。で、「ボールホグの傾向」どころか、「存在自体がシステム」、いわば「1stオプションでなければ、輝けないリスクが跳ね上がる」。
 そのような選手を受け容れられそうなのは、おのずと「中国CBA」のほぼ1択になってきます。ですけど、です。


 【ビュフォードの、直近3年での3P能力、FT能力。】
 3P試投率(26.4→20.7→16.6)
 3P成功率(36.4→34.5→25.3)
 FT成功率(76.7→77.4→78.9)


 そう、「3P試投率が30%を大きく下回る」こと。これでは、中心選手に置くリスクが高くなってしまいます。下位球団が受け容れる可能性はありますが、「リーグ実績がない、NBA経験がない、オーバー30である」選手を受け容れる、合理的な理由はないといわざるを得ません(ビュフォードは「この1月で30歳」になってます)。

 で、市場価値が跳ね上がってるので、韓国KBLや豪州NBLも、あまり現実的ではない。そうなると、ビュフォードに合いそうな球団は、「Bリーグの国内移籍」で、かつ「いますぐに、絶対的な得点源を必要とする球団」で、かつ「ビュフォード・システムの導入を呑める球団」になってきます

 この「ビュフォード・システムの導入を呑めそう」とかをクリアできそうなのは、「京都」になってくる、というか「京都のほぼ1択だろう」とまで思ってます。これは「より客観的に、ドライな解釈をして」、という意味でです。


 そう考える理由は、京都の「マブンガでの成功体験」もですけど、

 「ラナHCにとって、継続路線を選んではもらえたけど、来季が3年目、『最大の勝負の年』になる。しかも今季は、『ホップの年の2年目』という不本意な位置付けに終わり、なおさら『あとがない』。
 来季を『ホップの年の3年目』とすることは、もはや許されない。これに加えて、ACやアナリストが一斉に退団になった(間宮ACは、通訳を兼務と思われるので、その関係で残留ということだろう)ことも、『あとがない』を遠回しに示しているといえること(申し訳ないけど自分は、来季、年末になっても「勝率.300ライン」でいれば、途中解任もやむなしと思ってる。勿論、めぼしい後任候補がいればの注釈付きではあるけど)。

 そのうえ、数字的に、『A/TO』『守備(特にスティール)』『攻撃回数、FG試投数、速攻得点数』の上積みが、いますぐに必要であること(いずれもリーグ平均を下回っていて、この時点で「勝負になっていない」)。
 それのみならず、京都はこの2年、しばしば『75得点ラインの壁』といわれてきた。しかも失点が多い傾向であり、恐らく『よりアップテンポを志向している』いみでは、『いかに得点効率が悪く、それでいて失点リスクが高いか』を示しているといえる。

 それでいて、来季は『ステップの年への昇華』がマストである現実。そう考えると、『いますぐに、得点面とかで違いを生み出せる選手が必要』といえる、だからといって資金や立地とかで『渡邊雄太の争奪戦は、まず勝ち目がない』。
 そう考えると、『ビュフォードが欲しい』と要望することは、容易に想像できるし、『ライトの流出』はなおさらこれを加速させる。しかも京都は、ビュフォードに苦しめられる試合がいくつもあったので、『敵にすると恐怖=味方になれば心強い』は、容易に想像できる。

 『気性の荒さ』『3P試投率の拙さ』は、正直とても気に掛かる。だけど気性面については、『ジャクソンやラシードが、うまくコントロールできるだろう』に期待したい。
 補強に動くリスクはある。でも、いわば『背に腹は代えられない』。少なくとも、2年連続で勝率.300未満』は絶対に許されないし(野球でいえば「100敗を喫する」と同義。ちなみに「勝率.300=100敗」とのこと)、それどころか、「ステップの年」という意味では、来季は「勝率.500=30勝ライン」を叶えたい位置付けと想像の感じである。

 そういったことを総合すれば、「ビュフォード獲りに動く」ことは、「京都(というか、ラナHC)」「ビュフォード」の両方にとって、より合理的といえる。
 正直、宇都宮でのマブンガのように、「ハレーションのリスク」はある。だけど、岡田は、「せっかく叶えた、地元球団での正PG」の座である(しかも入団の少し前に、実はスキャンダルを起こしており、「道義的に移籍を希望する資格があるのか」の声はあった。そういった経緯をも考慮すると、「つかんだ今の立場を手放す訳にはいかないんだ」の1択といえる)、いわば「不満をいえる合理的理由はない」(これは前田とかも然りで、前田だと「川崎で不満分子化していた」を乗り越えて、今季、復活のきっかけをつかむ年にできた。しかも「不調でもずっと使われ続けた」訳で、この地位を手放す合理的な理由がない)。
 故に、総合的に、「
今オフ、京都がいまの状況を良化させるためには、『ビュフォードというシステム』を受け容れてでも、『ビュフォードの補強に動く』は、リスクはあるけど、とても合理的である、といえるのだ。」


 いま強調させて頂いたように、京都ができる「最も現実的な選択肢」が、「ビュフォードの補強」と自分は思っているのです。

 カロイアロやクラークが来たら、そりゃあ嬉しいです。特にカロイアロならば、年齢的なリスク(この7月で35歳)を補って余りあるリターン(バスケIQもですし、そもそもの「バスケに対する姿勢」が、若手の多い京都にとっては『活きた教材』になり得るかと)、と自分は思ってます。
 でも、カロイアロやクラークは、「システムに組み込める選手」ですので、恐らく複数球団から話があると想像です。いわば「選択肢がある」。その中には「CSレベルの球団」も恐らく含まれるでしょう。そこと京都を天秤にかけて、京都を選ぶ合理的な理由は、恐らくほとんどない。


 そう、ビュフォードは、「存在自体がシステム」のタイプの選手ですし、「『リターン(独力で得点機会を創出できて、守備意識もとても高いので、ある程度の勝利数はもたらせるだろう)』も『リスク(気性難によるチームケミストリー面、稼働率が直近2年はとても高いのでそれにより負傷離脱リスク[これにより、一気に衰えるリスクもある。現にマブンガは、衰えが一気にきた感じであった]、合う合わないの選手が顕在化するリスク)』も、正直両方があるだろう」と。
 だからこそ、特に「チームケミストリー」の面でいえば、「ジャクソン、ラシード、澁田、小西」は勿論ですし(いま挙げた4人は、人間性がとても素敵であること。ジャクソン、ラシード、澁田は「人間を見た目だけで判断してはいけない」の「活きた教材」といえる)、「ユトフの帰還、ケネディの補強」も、ユトフは利他的な性格で、ケネディは職人タイプの性格で、それぞれ理に適っているといえるのです。

 あるいは、「木村」を挙げたのは、「明るいし、英語も理解できる」こと。勿論「チームケミストリーをより良化させ得る」メリットをも含めてです。それに「ビュフォードシステム」となると、なおさら「3P型」の存在が重要になってくる、その意味で木村は「理に適う存在」といえます。
 それと、「ワイリー」。今季、島根でチームメイトでしたので、「ビュフォードの取扱説明書を、誰よりも理解できる」こと。「ビュフォードと既存選手の架け橋役」的な意味合いも、正直含んでます。それと、京都はラシードや澁田を開花させた成功経験がありますので、ワイリーは、「何かきっかけをつかませられれば、コート上での存在意義を見出せる素質を持ってると映る」、正直今季の島根での試合を観る限りでは、攻撃面では時間がかかりそう…と感じてますけど(特に3P成功率は、数字で示せるレベルとはいえない)、「サイズ・パワー・スピードを兼備」ではあるので、「今季の半澤のようになれる可能性ならば、充分にあり得るのでは」と思ってます。
 尤も、いまのままでは「12人目の位置付け」、そこから這い上がるには、「自ら勝ち取っていくこと」になってきますけど。


 で、先述で、「ビュフォード・システムの導入を呑めそう」とかをクリアできそうなのは、「京都のほぼ1択だろう」といってもいい、と述べました。それがどういうことかを、さらりとですが、球団別に示します。


 北海道(資金力的に×。「渡邊雄太の争奪戦への参加を公言」の意味でも、なおさらの×かと。)
 秋田(資金力的に×。有力選手が移籍市場に出るときに、「合いそうな球団」としてしばしば名前が挙がるが、かつての「比江島(2021)、ベンドラメ(2022)、辻(2023)」と同様に、資金力の壁には抗えない。)
 仙台(資金力的に×。昨オフに西田獲りに動いた際に、資金で開きがあったといわれていることからして、いわゆる「そもそものご縁がない」。)
 茨城(資金力的にも、チーム体力的にも×。)
 宇都宮(渡邊雄太の争奪戦に参加中といわれている。それに、マブンガのトラウマの当事者なので、なおさら×。)
 群馬(渡邊雄太の争奪戦に参加中、しかも本命その1。故に×。)
 越谷(資金力的にも、チーム体力的にも×。安齋HCとの化学反応を見てみたいが、同ポジションにLJ・ピークがいるので、なおさら×になる。)
 千葉J(渡邊雄太の争奪戦に参加中、しかも同ポジションにC・スミスがいるので、なおさら×になる。)

 A東京(渡邊雄太の争奪戦に参加中、しかも組織主義のスローテンポバスケ、その意味でプレーリズム的にも即答レベルで×。)
 SR渋谷(渡邊雄太の争奪戦に参加中、しかも組織主義のスローテンポバスケ、その意味でプレーリズム的にも即答レベルで×。というか、「最も合わない球団」といっていい。)
 川崎(渡邊雄太の争奪戦に参加中、しかも新HCは欧州系。その上、チーム再構築が確実視の意味でも、なおさら×かと。)
 横浜BC(渡邊雄太の争奪戦に参加中、しかも本命その2。その上、河村もいるのでキャパオーバー感が。故に×。)
 三遠(今オフは選手総年俸を抑制したいとの噂あり。その意味で、恐らく×かと。)
 三河(恐らくレイマンは残留するだろうし、高速バスケ志向だけど、組織バスケ志向でもある。そもそもカルチャーに合わないだろう、故に×。)
 FE名古屋(アリーナ問題で新B1が×といわれている。それに資金力的にも、なおさら×。)
 名古屋D(デニスHCと合うイメージが湧かない。その意味で×かと。)

 滋賀(資金力的にも、チーム体力的にも×。)
 京都(そこそこの資金力がいまはある[といわれてる]。で、高速バスケ志向だが、今季は内容も結果も伴わず、どうしてもステップへの起爆剤が欲しい。その上、ライトの流出で、この重要性は「もはや切実になってる」。故に「ビュフォード獲りに動く、最も合理的理由を持つ」意味で◎。)
 大阪(そこそこの資金力があり、都市はビッグマーケット。それでいて、渡邊雄太の争奪戦は「勝算はほぼゼロ」といわれてる[すでに撤退してるかも]。で、直近2年、結果が出ずに苦しんでる、その上に年齢構成が高齢化しつつある。その意味で本来ならば、なおさら起爆剤が欲しいはずだが、それなのにカロイアロを切った。そもそも藤田HCは組織バスケ志向が強いので、その意味でもなおさら、ビュフォードと合うイメージがまるでない。故に×かと。)
 島根(放出の当事者。故に×。逆転残留の可能性も、理論上はゼロではないが、恐らく安藤誓が「放出を要求した」可能性が高い[NBAでしばしばある「トレード要求」の変則パターンといえる]。その意味でなおさら×。)
 広島(同じポジションにエバンスがいる。その時点で×。それに、既に築き上げたカルチャーでうまくいっているのに、壊す合理的理由がない。)
 佐賀(確固たるカルチャーに、まず合わない。それに、PGにガルシアがいるので、ビュフォードを獲ると「いびつな選手編成」になることが明白。故になおさらの×かと。)
 長崎(タイムライン的には、ステップの段階。それに確固たるカルチャーに合うかは、恐らく微妙[高速バスケだが、組織バスケでもあるので]。それに、「渡邊雄太の争奪戦への参加」を公言してる[勝算があるとは、自分は全く思わないが、GMは前のめりの感じ]、その意味でなおさら×。)
 琉球(「パワー&3Pバスケ」に合うイメージが全くない。故に即答レベルで×かと。)



 いま示させて頂いたように、他球団にはそれぞれ、「ビュフォード獲りに動けない理由」が何かしら(程度の差こそあれ)あるのです。いわば、京都にとっては「どうしても『違いを生み出せる存在』が、いますぐに欲しいから」である訳ですが、「消去法で、京都しか残らない」でもあるんですよ。

 そう、ここに示させて頂いたように、「資金力の壁」「渡邊雄太の争奪戦に参加中だから」の球団も多いですけど、「HCとの相性」「プレーリズムに合わない」の理由で、候補から消える球団がいくつもあることも、恐らく伝わるかなです。

 これが、例えば大阪が、フィッシャーHCが続投であれば、いまの京都と同様に、「どうしても違いを生み出せる選手が欲しい」ということで、同ポジションにカロイアロがいるけど、最適解を見つけ出すという、いわば「賭けに出る」意味で、補強に動いた可能性はあると思ってます。でも大阪は、「ザ・組織バスケ」の藤田HCへと交代した。しかも藤田HCは仙台時代、トーマスを正直、使いこなせていませんでした。


 それと、昨オフのMVP投票(MVPやベスト5の決め方に、自分は強い違和感を抱いているが、それはここでは本筋ではないので置いておきます)。「ビュフォードがMVPに選ばれない、クーリーがベスト5にさえ入らない」ことに、違和感や不満の声が、ファンから多く挙がりました。
 実は、Bリーグの場合、MVP投票は、基本的に「選手とメディアによる投票」になります。本来ならば、「相手にすると怖い=味方にできると心強い」はずなのです。でも、ビュフォードやクーリーに、票が入らない。
 これは、「B2の選手にも投票権」があるので、いわば「ミーハー意識で、ビュフォードは元NBAではないし、クーリーは華がないから、投票しようと思わなかった」、というかそうでないと、ほぼ説明できないレベルと思ってます(ちなみにクーリーは、「NBAで23試合に出場」してます)。

 それと、ビュフォードやクーリーは、「審判と戦ってしまう」傾向があること。相手にすると怖いし、味方だとスコアラーとして頼れるけど、でも性格的に合いそうかといわれると…の心理が無意識的にあるのかもと。
 その点、昨季のMVPが河村になったのは、「日本バスケ界の知名度や人気を向上させた、最大の原動力だから」「年齢離れした技術の引き出し、バスケIQ」もでしょうし、特に「人格者。一緒に仕事ができると、より楽しそうという心理」も影響したのでは?と自分は思うのです。

 いえることは、いまの京都(というか、ラナHC)は、いわば「背に腹は代えられない」。そう、今季は「17勝、勝率.283」、いわば「赤点の成績」に終わり、選手層がより薄かった昨季(22勝、勝率.367)よりも成績を落としたこと。チーム再構築を開始したタイミングが同じだった三遠と、この1年で一気に大きな差になってしまった現実であること。
 そして、「ライトの流出」。いわば「弱り目に祟り目(たたり目)」の状態です。ですのでなおさら、「独力で違いを生み出せる存在=ビュフォードが欲しい」がとても切実である、そういう動機を最も強く持つ球団が、京都になるのです。


 それと、これを綴りながら、思い起こす感じですけど、岡田、前田が、富山時代に「若手三銃士(あとの1人は、松脇[琉球]です)」として注目されていたとき、その中心にいたのが、「マブンガ」であったんですよね。
 ですのでその意味でも、厳密な選手タイプは異なりますけど、「ビュフォードを獲る」ことは、なおさら合理的であるといえるのです。



 【現時点で考えられ得る補強選手を踏まえての、今オフ(来季)の京都の、予想される開幕時の選手編成。】

 (スタメン)(岡田-前田-[ビュフォード]-[ケネディ]-ジャクソン)
 (控え)(澁田、小西、〈川嶋〉、[木村]、[ワイリー]、ラシード、[ユトフ])


 【京都、今オフ(来季)の予想される選手編成での、考え得る選手の組み合わせ。】

 (1)スタメン時。
 「ビュフォード-岡田-前田-ケネディ-ジャクソン」
 (岡田が安藤誓、前田が白濱のイメージ。ケネディは「ビュフォードがコート上にいるとき」での起用が恐らくの基本型かと。スタートは、ゴール下をしっかりと守ることから入る意味で、ジャクソンを推す。)

 (2)4Qのクラッチタイム時。
 「ビュフォード-岡田-前田(木村)-ケネディ-ユトフ」
 (4Qのクラッチタイム時は、ユトフの爆発力やシュートレンジこそ、より必要。クラッチタイムでこそ、前田の最大の特徴である爆発力がより輝くと思っているが、「3Pの一芸選手」である木村が成長を遂げて、クラッチタイム時を任せられる選手になれれば、より望ましいといえる。)

 (3)ビュフォードin、岡田outのとき。
 「澁田(小西)-川嶋-ビュフォード-ケネディ(ラシード)-ジャクソン(ユトフ)」
 (基本的には、「ビュフォード、岡田のスーパーデュオの、どちらか1人は絶対にコート上にいる」状況を創出したい。そう考えると、ビュフォードin、岡田outの状況がどうしても起こる。
 岡田はできるだけPGで振る舞う時間を創出したい。そうなると、ハンドラー型[かつ、岡田とビュフォードの負担を軽減できる存在の位置付けでもある]の澁田[あるいは小西]は、この布陣でPGとして起用したい。
 それと、「ビュフォード・システム」の導入となると、特に重要な位置付けになるのが、「川嶋」と「ラシード」。ビュフォードの起用時は、どうしてもPFが「非外国人」になるので、ラシードは今季以上にまとまった出場機会が与えられるだろう[「まとまった出場機会に値する選手」に成長できつつあることは、今季終盤で証明の感じであるので]。
 それと、川嶋。バスケIQと守備意識に優れて、PG,SG,SFの3ポジションに高次元で対応できるので、状況に応じていろいろな役割を使い分けられるメリットがある。これに加えて川嶋は、「エースキラー型」を務め得ることも大きなプラスの特徴であるので、「精神的支柱」としてのみならず、「流れを引き寄せる」「展開を落ち着ける」「相手エースを封じる」「ペリメーターに蓋を掛ける」など、いくつもの役割の付与を見込める意味で、「20分程度の出場時間」も現実的といえる。
 それと、ここでは前田を正SGにしているが、前田こそ、爆発力が最大の特徴である意味で、「4Qのクラッチタイム時でこそ起用したい」。その意味で、「スタートの正SGを川嶋、クラッチタイム時の起用のためをも含めての6thマンを前田」の方が、むしろより理に適ってるかもと映るが…。)

 (4)ビュフォードout、岡田inのとき。
 (4A)「岡田-木村(川嶋)-前田(木村)-ユトフ-ジャクソン」
 (4B)「澁田(小西)-岡田-前田(木村)-ユトフ-ジャクソン」
 ((4A)は、「岡田をPG起用の場合」での布陣。岡田と前田は公私両面で親和性が高いので、そうなるとSGの枠は川嶋と木村を状況次第で使い分けるがより現実的か。それと、予想布陣でだと「3P型」は「前田と木村の2人」になるので、どちらか1人をコート上に置く意味では、木村は前田の不在時に起用の感じが、より現実的かもしれない。
 (4B)は、「ビュフォード、岡田の負担を軽減できる存在のハンドラー」の意味で、「澁田[または小西]と岡田を同時起用する場合」の布陣。できるだけ岡田をハンドラーとして起用したいが、特に澁田は、自らハンドラーになってこそより輝けるタイプであるので、(4B)のケースも少なからず起こり得るのではと。)

 (5)いわゆる「3ビッグ」採用時。
 (5A)「ビュフォード-岡田-ケネディ-ラシード-ジャクソン(ユトフ)」
 (5B)「岡田-前田(木村)-ケネディ(ユトフ)-ユトフ(ラシード)-ジャクソン」
 (より現実的に起こりそうなのが(5B)だが、(5A)で示したのは、「『ビュフォード、岡田のスーパーデュオ』+『3ビッグ』」。個人的には、全体的に小柄な相手を、意識的にサイズで封じたい[ビビらせたい]場合に特に有効な戦術と思っている。
 それと、「3ビッグ」は、特に「相手が3ビッグまたはツインタワーを採用の場合」[今季は広島がこれを多用。また、21-22の川崎は、この3ビッグで相手を震え上がらせていた。3ビッグへの対抗戦術を編み出して勝利したのが、比江島&安齋HCをと擁して優勝へと駆け上がった、21-22の宇都宮]は勿論だけど、今季の広島の、「船生のPG起用時」とかのように、「180cm以上の大型PG」を相手にする場合での対抗戦術としても有効な戦術になりそう。
 ちなみに「ユトフのSF起用」は、今季、広島の「メイヨのSF起用」、大阪の「ハマーのSF起用」を参考にしている。ユトフはサイズは「4.5番タイプ」だが、プレースタイルはむしろ「3.5番タイプ」により近いので、「状況に応じてのSF起用」は「むしろ理に適っている」といえるのではと。)

 (6)相手をペリメーター守備で封じたい。
 (6A)「ビュフォード-小西(川嶋)-川嶋(前田)-ケネディ(ラシード)-ジャクソン」
 (6B)「岡田-小西(川嶋)-川嶋(前田)-ユトフ-ジャクソン」
 (いわゆる「守備型」が、「川嶋、小西」。また今季は、2月の負傷からの復帰以降、前田を守備意識を飛躍的に向上させてるので、「ペリメーターDF要員として起用したい」場合でも輝けることも大きなメリット。
 イメージ的には、「川嶋、小西、前田のうちの2人を同時起用」がポイント。相手エースを1対1で守れる可能性がより高まるは勿論、状況に応じてのハイプレスやダブルチームも積極的に活用がより望ましいかと。)

 (7)相手ビッグマンの重要選手がファウルトラブル。ここでとどめ(4ファウル、5ファウル)を刺すチャンスのとき。
 (7A)「ビュフォード-岡田-前田(川嶋、木村)-ケネディ(ラシード)-ジャクソン」
 (7B)「澁田-岡田-ビュフォード-ケネディ(ラシード)-ジャクソン」
 (意識的にペイントアタックをかけ続けて、相手をファウルトラブルに追い込みたい場合に特に有効な戦術。スーパーデュオの「ビュフォード、岡田」は、共に本質的にはドライブをより特徴とするので、「意識的にリングアタックを繰り返そう、そこでこの選手を4ファウル、5ファウルに追い込めば、こちらのペースにより持ち込める」と指示を出すことも重要。
 ここで特に、有効な一手が澁田。澁田はドライブに持ち込んでからのフローターがとりわけ得意だが、とどめを刺したいときに澁田は特に重要と映る[「気持ちで勝負できる選手」の意味でも、なおさらのドンピシャ]。それと願わくは、本質的には3P型の木村にも、ドライブからファウルをもらうに持ち込む技術を高めることができれば[イメージ的には、北海道の中野]、より「とどめを刺す」可能性を高められると思ってる。)

 (8)ここでどうしても欲しい「この1本の3P」(「4点プレーが欲しい」場面だとなおさら。いずれにせよ「4Qのクラッチタイムでの一場面を特にイメージ」)。
 「岡田-木村-前田-ケネディ-ユトフ」
 (ここで示した予想選手編成に照らすと、おのずとこの5人になる。いわゆる「on1+1」になるけど、ビュフォードとジャクソンは3Pが望めないし、ハンドラーなしという訳には恐らくいかないので、そうなると恐らくこの布陣に。デザインプレーが想定されるので、最も現実的には、ユトフあるいはケネディに決めさせる可能性が恐らく高いと思われるが。デザインプレーの過程で、「ズレを創出のためのスクリーナーがどうしても欲しい」場合は、木村を下げてジャクソン[またはラシード]を入れるイメージ。)

 (9)主力のうちの2人がファウルトラブルで不在、さあどうする?
 (9A)「澁田(川嶋)-前田(川嶋)-ケネディ-ユトフ-ジャクソン」
 (9B)「岡田(澁田)-川嶋(岡田、前田)-前田(川嶋、ケネディ)-ケネディ(ラシード)-ユトフ」
 (9C)「岡田(澁田)-川嶋(岡田、前田)-前田(川嶋、ユトフ)-ユトフ(ラシード)-ジャクソン」
 (9D)「ビュフォード-岡田-前田(川嶋)-ラシード-ユトフ」
 (それぞれ、(9A)が「ビュフォード、岡田」、(9B)が「ビュフォード、ジャクソン」、(9C)が「ビュフォード、ケネディ」、(9D)が「ケネディ、ジャクソン」がファウルトラブルで出場できない場合を想定。
 いずれのケースにせよ、予想選手編成に照らして最もダメージがある場合を想定の感じ。
 (9A)だと、「ケネディ+ユトフ+ジャクソンがどうしても必要」。その場合、「気持ちを前面に出せる澁田+豊富な経験と引き出しを併せ持つ川嶋」を同時起用で流れを変えることは、恐らくの有効な方法になるかと。あるいは、「3Pへの活路の全振り」で、「澁田(川嶋)-木村-前田-ケネディ-ユトフ」で勝負することも1つの方法。
 (9B)だと、「岡田、前田、ケネディ、ユトフ+あと1人」のイメージだけど、前田を下げて、先述の理由から澁田と川嶋を入れて「澁田-岡田-川嶋-ケネディ-ユトフ」、あるいは「ラシードを入れた、3ビッグ」である「岡田-前田-ケネディ-ラシード-ユトフ」を、状況に応じて選択する感じも有効といえる。
 (9C)だと、「岡田、前田、ユトフ、ジャクソン+あと1人」が恐らくの基本型になる。この場合、攻守両面で役割を期待できる川嶋を入れて「岡田-川嶋-前田-ユトフ-ジャクソン」、あるいは「ラシードを入れた、3ビッグ」である「岡田-前田-ユトフ-ラシード-ジャクソン」が、恐らく特に考えられる方法になるか。
 (9D)だと、「ビュフォード、岡田、ラシード、ユトフ+あと1人」になる。この場合でだと、あと1人は「前田」が最有力になるが、苦しいやりくりを求められるからこそ、気持ちを整理し直す(落ち着ける)の意味をも含めて、豊富な経験と守備意識の持ち主である「川嶋」を入れることも、1つの有効な方法になり得る。
 あるいは「逆転の発想」で、サイズやパワーを封じられているのだから、スピードに全振りと割り切っての「スモール布陣」、つまり「澁田-岡田-前田(川嶋)-ビュフォード-ユトフ」、つまり「気持ちで勝負できる澁田を入れて、ビュフォードをPFで起用」も一案と考える。尤も、島根での直近2年は、ビュフォードがPF起用を嫌がっているのか、「ビュフォードをPFで起用」の布陣は数えるほどしかなかったが。)



 そう、いま示させて頂いたように、特に重要であるのは、「一通りの必要なタイプを満遍なく揃えられる感じであること」「複数ポジションに対応できる選手を何人か確保できていること」になってきます。今季の開幕前、「今季はある程度は期待できるのでは」と思っていたのは、「一通りの必要なタイプが満遍なく揃っていて、ポジションバランスも特に不足感がないこと(正直、水野の箇所に3P型がもう1人いると、より望ましい感じには映っていたし、それが結果的には「3P試投率の低さ」になって反映された感じではあるが)」であったんですよね。

 だからこそ、いま移籍市場にいる選手でいうと、「木村」を獲れるかは、今季の見た目の数字以上に、重要な意味合いを持つと思っているのです。確かに粗削りかもしれないけど、何かきっかけさえあれば、「3P型として大成できる素質を持っている」し、いまの京都はとにかく「3P型が少なくとも1人の上積みが必要」ですのでと。
 それと、「ビュフォード・システム」「ビュフォードと岡田のスーパーデュオ」の構築に踏み切るならば、「ビュフォードと岡田の負担を軽減できるハンドラー型」の存在が、特に重要になってくる感じです。
 その意味で、「川嶋の補強」はとても有効の感じで、これにより「控えPGの候補」が、「澁田、川嶋、小西と、3人いる」ことになります。
 しかも3人が「それぞれタイプが分かれている」で、「一定程度のレベルを担保できる」ことも、プラスポイントです。直近2年の島根は、「第2PGを最後まで確保できずじまいであった」ことが、「CS1回戦突破の壁をクリアできない」大きな要因になりましたから。



 で、勿論、移籍市場は、「1日1日、めまぐるしく状況が変化する」感じですので(その一方で、動きの速い選手でだと、RSが終わって間もない段階で、移籍先を既に決めたという感じの選手もいるっぽい感じですが)、何が起こるかはわかりません。
 今回、「より現実的な可能性」として(願望論ではなくて、「より客観的に、よりドライに解釈して」ということで示させて頂いてることを、重ねて強調させて頂きます)、「ビュフォード・システムの導入」、そう、「京都側の目線」「ビュフォード側の目線」の両方で、京都が最も現実的な選択肢になってくるのではないかなということで、示させて頂いたのです。

 そう、「戦力的にも」は勿論ですし、正直「ボールホグ型、非3P型」で、その意味で「現代バスケの傾向に逆行の選手」であることは正直否めないですけど、でも一方で「銭(ぜに)が取れる選手」ともいえると思っているのです。
 そう、今季の京都は、若い女性や子どものコアファンが、とにかく増えています。その意味で、「フィリピンバスケの生ける伝説」であるライトの流出は、とても痛いですけど、ビュフォードという「2代目のMr.トリプルダブル」の入団の実現になれば、「岡田と共に、これ以上ないフラッグシップの補強」になります。で、ビュフォードがはまれば、球団にとっても「トリプルダブル級の選手と縁がある球団」という、新たなるプラスの売り文句を生み出せる、これって「特大のメリット」と思うのです。

 そう、より深い視点でいうと、ビュフォードは「CSレベルの球団にとっては、むしろより好まないタイプの選手であると思われる。かつてのマブンガがそうであったように」が背景にある(勿論、ビュフォードの移籍先が「CSレベルの球団」になれば、それはそれで嬉しい。ただ、少なくとも「渡邊雄太や、河村と共存できるイメージは、まるでない」ことは、重ねて申し添えさせて頂きますけど)でもありますけど、ビュフォードの「Mr.トリプルダブル」は、子どものファンにとっては、特にわかりやすい「キャッチーな存在」といえるんですよね。そう、シンプルに「あっ、かっこいい」と映るのではないかなと。


 だけど、「ビュフォード・システム」の導入は、危うさもある。でもだからといって、いまのままだと、「コート上での成績は、赤点の勝利数(勝率.300未満。繰り返すけど、「18勝」と「17勝」、たかが1勝の差ではない、はっきり言って「天と地の差!」と自分は強く伝えたいです)
 ファンの多くも、ただ、「あとがないよ」を印象付ける意味で、「今季、B2青森でHCとして『とても魅力的な内容の高速バスケ』を実現させた(それも、とても限られた戦力でです。今季の2月、「神戸vs青森」を生観戦させて頂きましたけど、「えっ?ほんとに青森だよね?噂には聞いてたけど、マジでとても魅力的なバスケをしている!観ていて楽しい!」の感じだったんですよ)、高原純平さんをACとして招聘する」、自分が京都のGMならばですが、これも一案と正直思ってます(真顔で!高原さんの青森からの去り方は、正直よろしくなかった感じはありますけど、でも青森で魅力的な高速バスケを実現させたならば、京都で、B1で、ラナさんが築こうとしてる土台をより昇華させるには、ドンピシャの存在と思うんですよね)。
 そう、今オフ、ファンの多くも、現有戦力も、「ラナHCの続投という継続路線」を強く望んだ。でも一方で、今季は「17勝、勝率.283という赤点。内容面でも、特に『A/TO』『守備』『3P試投率』で、昨季よりもむしろ悪化させている」を踏まえれば、高原さんのACへの招聘は「考え得る落としどころ」と思ってるんですよね。

 それに、視点を変えれば、高原さんは、滋賀で「組織に合わない」の烙印を押されていたハミルトンを「組織(システム)に組み込みながら、復活させた」実績があります。その意味でも、「ラナさんの後任の意味合いをも意識しながら、高原さんをACで招聘」は、とても理に適う方法であると自分は強く思うのです(まあ、髭が特徴の容姿とかで、女性ファンを失いかねないリスクがゼロではない感じでもありますが…)。

 「石の上にも3年」「ホップ、ステップ、ジャンプ」に照らせば、ラナHCの継続路線は、納得ではあるのです。それに補強は本来、「GMとHCが密にコミュニケーションをとった上で進めて然るべきこと」と思いますし。
 ですけど、継続路線であるならばなおさら、ラナHC自身が、姿勢とかで変えていかないと、繰り返しますけど「今季は赤点であった、野球でいう100敗ペースであった訳ですから」と。
 特に、試合で目立つ「説教魔ぶり」。ミスをあげつらって、1分くらい説教をし続けて、その間に「悪いボールの奪われ方をされて、あっさりと失点する」、今季はこれがとにかく目立ちました。そしてこの「説教魔ぶり」で、特に目立っていたのが、実は「半澤」だったのです。
 そう、ですので冒頭で、「移籍されて当然」と述べたのは(切り捨てたのは)、「今季、特に説教を何回もされていたよね?」と。自分が半澤の立場ならば、正直いい気持ちにはならない(その一方で、11月の公開練習では、半澤は特に熱血指導をしている1人でもあった。ですので、全く期待していない訳ではなかったとも、正直感じてます)。

 思い起こすのは、野球の阪神の、岡田彰布監督の第1次の最終年(2008年)、金本知憲監督の最終年(2018年)です。この2つ、最終的には「空中分解に陥って、退任に追い込まれた」の結末になっています。

 何故、今季の広島が優勝を叶えたのか。今季、宇都宮はV字回復を叶えたのか。今季、秋田は序盤の逆境から巻き返しで来たのか。
 いずれも、「HCが、高い理想を持ちつつも、一方で、『選手と同じ目線』を持ち続けられていたから」が大きかったと思っているのです。
 自分が言外に、何を伝えたいのかは、ご想像に委ねますの感じですけど、そう、「ラナHCの続投自体には、納得ではある。でも、いまのままだと『空中分解になっても、自分は全く驚かない』」、これが自分の、いまの正直な感覚です。

 尤も実は、今季の京都は、「雰囲気自体はとてもよかった」んですよ。そう、これは特に、「ラシード、澁田、小西の存在」がとても大きいと自分は思っていて。ですので、「ラシード、澁田、小西の3人が、早い段階で残留が発表された」ことは、「うん、わかってる!」とホッとしましたし、「ラシード、澁田、小西の3人は、岡田、前田と共に、京都にとっての『中長期的なコアメンバー』と位置付けて欲しい」、と強く思ってます!


 で、「ビュフォード・システムの導入」、これがいまの京都ができる、「いまの京都が、『ステップの年』へと踏み出せる、最も現実的な道」と述べました。はっきり言えば「劇薬」ですけど、「ライトの流出という、最大のピンチ」を補って余りある感じにできるには(これは、日本人選手の補強で大きな上積みとはいえないだろうことをも踏まえてです。仮にここで示した「半澤out、木村in」では、「よくてプラマイゼロ」ですから)、「ビュフォードは、最も現実的な道」ということもあります。

 ですけど、最終的にどのような「開幕時ロスター決定の選手編成」であろうとも、

 「『志向するバスケスタイル』は、『どのようなバスケスタイル』か。」
 「現有戦力の各選手の『残り契約年数』は、どのような感じか。」
 →この2つのことの明示は、プロバスケ球団としての「CSR(企業の社会的責任)」、いわば「義務であり使命」と強く伝えたいです!


 そう強く伝えたいのです。それと、「ビュフォード・システム」の導入になるのでは、と述べてますけど、「最低限の約束事」は必要とも、正直感じてます(その一方で、「約束事が多すぎてもいけない、かえって指示待ちになって、より的確な判断を奪うリスクが大きい」とも思ってますが)。どういうことかと申しますと、これってとてもシンプルで、

 いつでもスティールを奪いにいって、一気に速攻へとつなげようという意識を強く持つこと。これが『攻撃回数』『FG試投数』をより増やすことに最も直結するから。
 そう、この2年で積み上げたことは、『40分間、フルエナジーで戦い続ける姿勢』。だからこそなおさら、『スティールへの意識』を、最も強く持ち続けることがとりわけ重要!

 そのように、強く伝えたいのです。



 そして、末文にて。



 「えーーーーーっ!」です。正直、今オフの移籍市場で、現時点で「最も驚いたこと」が、これです。あれほど強く希望していた、故郷(北海道)への帰還でしょう?と。それも、「本人の強い希望での契約解除」って、ごめん、なおさら想像できない感じでと。
 (自分が、早坂咲輝マネージャーを高く評価し続けていることは、自分のnote記事を拝読し続けている読者さんならば、恐らく御存じですよね、の感じですけど。)

 と申しますのも、この、早坂マネージャー。実は21-22の三遠時代に、間宮誠ACと、よく「いちゃいちゃしていた」んですよね。それもですし、「13人目の選手の如く、選手と共に40分間戦い続けている」タイプのマネージャーなのです、そう、「いまの京都に、最もドンピシャの存在」であると。

 獲れる可能性が1%でもあるならば、全身全霊で獲って欲しい!獲れれば、雰囲気をよりよくできる意味で、「とても大きな補強といえるから!」と。何よりも、この早坂マネージャー、会場の大歓声で、声がかき消されるリスクがあろうとも、いつも「10,9,8の掛け声」を絶やさないんですよ。これって、今季の京都で、最も足りていなかったことの1つで。

 尤も、より可能性としてあるのは、水面下で他球団から、例えば「アシスタントGM兼チーフマネージャーの誘いがあった」、それで「キャリアアップになると判断した」の可能性が、より高いのかなの感じがあります。
 いつか、「女性のGM」の誕生を観たいと自分はずっと強く思っていて、そのもっとも有力な候補は、広島の吉田朱里彩さんか、この、早坂さんの2人であると思ってるんですよね。


 早坂さんを補強して、いまいる渡邊好美マネージャーは、事実上のエキップメントに回る(ベンチの奥側で、ドリンクやタオルとかを渡す役回りとか)、好美さんって、事務的なことをコツコツできるタイプと思ってるので、「早坂さんがチーフで、好美さんがエキップメント」の方が、「より適材適所」であると映るんですよね。

 それと、特に「ビュフォードを手懐けられそうな存在」という意味で、ぱっと思い浮かぶのが、早坂さんなのです。選手の誰とでも同じ目線で接せられる早坂さんならば、「ビュフォード・システム」にドンピシャといえるだろう、の意味でもと。

 それにしても、早坂さん、どの球団に行くのだろう…?と、これはシンプルに、1バスケファンとして、要注目の感じであるのです。早坂さんほどの「情熱的なマネージャー」は、そうはいませんので。



 …と、そのような感じですけど、気が付けば今回、タイトルの通りの「緊急執筆」で、急ぎ足で綴るイメージでしたけど、書き上げると、なんと「当初にイメージしていた文字数の2倍以上」になってました。

 繰り返しになりますけど、自分は「京都の会場の雰囲気が、京都のファンの温かさが、京都のとても誠実な姿勢の球団職員さんが、とても大好き!」なのです。
 現実論としての「生観戦できる環境の球団だから」もありますけど(これも繰り返しですけど、現実社会に「どこでもドア」はないので)、

 「ファンは移籍できないんですよ!」(byサッカーの浦和ファン)
 (自分はこれは、「とても名言である」とずっと感じてます。)

 これに尽きるのです。

 だからこそ、強く伝えたい。正直、移籍市場でのいまの現況、自分は「このままでは、とてもやばい」と感じてます。だからこうして「緊急執筆」をさせて頂いてますし、今回「完全無料」であること、これはいわば「聞こえるように」の意味合いが強いです。勿論、繰り返しですけど、「京都が大好きだからこそ」です。これは、これまでも、これからも、ずっと。

 最終的には、「どうなるか、観てみよう」かもしれません。
 でも、「共に登る」の「最高に素敵な景色」を、自分だって観たい!
 というか特に、とても素敵な球団職員さんに、「本拠地でのCSの景色(勿論これは、本拠地でのCSを勝ち上がって、ファイナル、そして優勝へと上り詰めて欲しいが、より最高の理想です)」を、どうしても絶対に観て欲しい!

 だからこそ、だからこそです。こんな辛辣なこと、自分だって言いたくない。言うことは正直、怖い(というか素顔の自分は、超がいくつも付くほどの「怖がり」ですので)。
 でも、それほどにいまの京都は「とてもやばい現況なんだよ」と伝えたい、危機感を持って欲しい!だから、緊急執筆に踏み切ったんですよ、と伝えたいのです。


 1年後のいま、いわば来季のRSが終わったとき(勝率が.500~.550だと、現行制度では「プレーインがない」ので[最もプレーインのない現行制度も、「時代に合っていない欠陥制度である」と強く伝えたいですが]、CS出場は恐らく事実上叶わないことになりますが)、いま綴った不安や心配が、「あのときはきついことを綴ったけど、結局は笑い話に終わったよね」といえることを、自分自身が強く願ってます。

 そう、「わくわく感」を強く持っていたいのです。それに現実社会は「どこでもドア」がない訳ですから、どのような選手編成でも、自分が京都には1ミリも合わないと思っている「ハーフコートバスケ」であろうとも(ですので、京都のHCがルカさんであれば、「選手の個人能力で劣るのに、敗退行為ですか?」と自分は速攻で判断していたでしょう、尤もそれでもバスケが大好きですので、何試合かは生観戦するでしょうけどね)、「いる選手を応援する、それに尽きるんだよ」であるのです。


 そして、繰り返しですけど、改めて伝えたいです。

 開幕時ロスター決定時の、HP上での公式発表の際に、『志向するバスケスタイルの明示』『開幕時ロスターの該当選手の1人1人それぞれの、残り契約年数の明示(オプションの内容を含めて。「Player Option」「Team Option」「Mutual Option」とか、いまは複雑にある訳ですからなおさらと)』、これを何卒強く御願いしますね!『ファンあってのプロバスケ球団』であるのですから!



 【バスケットボール#41A】

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