「京都vs仙台(2022.10.1)、生観戦日記(その1)。」【Bリーグ】
プロローグ(今季の開幕戦はいわば「絶対に勝たなければいけない戦いが、そこにはある」)
「絶対に、勝たなければいけない戦いが、そこにはある。」
これが、開幕戦(10月1日土曜日、京都vs仙台)における、一人の京都ブースターとしての正直な想いでした。
よく、開幕戦については、
「『特別な1試合』であるのか、『単純な1/60』であるのか。」
という「永遠の問い」があります。
確かに、理論上では「単純な1/60」であると思います。勿論、気持ちの上では「いい流れを生み出せるための、特別な1試合」ではあるのですけど。
でも、京都の今季における開幕戦は、「単純な1/60」では済まない。
勝利できるかできないかで、恐らく今後に大きく影響するだろうと。
いま、太字で示させて頂きましたけど、今季の京都、
「最初の9試合」のうち、「同格以下との相手が6試合、しかもすべてがホームでの試合」であるのです。
EASLの日程が不透明なこと、それと、より大枠が見えてきそうなのは「10月の9試合を終えてから」でないと読めてこないと自分は感じていますので、暫定的な感じの域は出ません。
とはいえ、大枠としては恐らくこの構図は大きく変わる感じはないのではと自分は思っていて、そう考えると、
正直、自分はそう解釈しています。
今季の京都の立場に立てば、「最も理想的な流れ」は、「昨季の茨城のようなシーズンの進め方」です。
昨季の茨城は、「最初の14試合」を「2勝12敗」と苦しみました(特に10月17日の宇都宮戦[第6戦]では、ホーム開催なのに、「比江島に蹂躙される」ことになり、「B1トップレベルとの差」を突き付けられました)。
ですけど、3月以降の「ラストの21試合」では「9勝12敗」と流れに乗り、その中には「SR渋谷に2勝1敗」「アウェーでの秋田への勝利」も含まれてます。
で、最終的には「16勝38敗、勝率.296」。
勝率.300を下回り、順位でも「全体18位(22球団中)」でしたけど、内容・結果の両面で上昇曲線を描いてのフィニッシュで、今オフの補強も相まって、「今季の旋風は充分にあり得る」という感じになってます。
勿論、選手編成が今季の京都と昨季の茨城では異なりますので単純比較はできませんけど、昨季の茨城で中心軸を務めた平尾、福澤は、キャリア的には中堅ですけどB1実績はゼロで、それでいてB1で「CSレベルの6thマンレベル」を務め得ることを証明した。
そういったことを踏まえると、昨季の茨城は、今季の京都の「道しるべ」になり得るのではと自分は感じてます。
とはいえ、今季の京都は、昨季の茨城のようにいけるとは限らないことも否めません。
3月以降の「ラストの22試合」のうち、「同格・やや格上の10球団との試合」に絞ってみると、
「ラスト22試合」のうち、「同格以下との試合」は、わずか「5試合」しかないのです。恐らく残留争いが想定される中で、日程的にはむしろ不利といえる可能性が高い。
しかもBリーグの場合、「トレードデッドライン」は「ほぼ有名無実化」の現況です(個人的には、「移籍・契約関係を一刻も早く整備して欲しい!」と思っていますが…)。これを踏まえる必要があります。
そう考えると、今季の京都は昨季の茨城よりも「心理的なハードルがより高い」のではないかなと(昨季の茨城は「失敗が許される」感じがあったし、年末の段階で「新潟、三遠」と「チーム崩壊状態」にある2球団があった。加えて平尾が「強烈なキャプテンシーの持ち主」であることも、苦しい状況を上向かせる大きな一助になった感が)。
自分はずっと、「バスケットボールの特性上、『昇降格あり』は相性がよくない」と言い続けてます。でも現行制度では「降格がある」のです。
で、今季は「新B1参加に向けて」ということも意識する必要があります。
そう考えるとなおさら、今季は
「絶対に『B1残留』を叶えなければならない。万一、B2降格になれば、それはほぼ『B2沼』にどっぷりを意味する。」
だろうと。と申しますのも、いまの京都の立場としては、
いま、「新アリーナ構想」のことに少し触れましたけど、実は開幕前の「8月25日木曜日」に、北山、国際会館のそれぞれを訪れさせて頂きました。
あとは、叡山電鉄の「京都精華大学前」(大学のキャンパスとは反対側、つまり「鞍馬方面ホーム」側)も、用地的にはできなくはないかもです。
ただ、叡山電鉄だと、京都市民はともかく、遠方勢にとってのアクセスのハードルは正直高いです。
それと実は、近年に女子バスケで急成長している「京都精華大学中学校・高校」と「京都精華大学」は、経営する学校法人が別なのです(故に付属学校の関係ではないことに留意が必要)。
(と申しますのも、私事ですけど、2回の大学時代がありますけど、1回目の大学が「京都産業大学」でした。で、自分は通学に「叡山電鉄」を利用してました[最寄り駅が「二軒茶屋」のため。二軒茶屋は京都精華大学前の1つ奥側の駅です]。
叡山電鉄の「独特ののどかさ」が自分は大好きですけど、電車が「15分に1本、しかも1両or2両」なんですよね。有力な候補である北山or国際会館の沿線である「地下鉄烏丸線」は「7分半に1本、6両」ですので、収容能力に大きな違いがあることが伝わるかなです。)
とはいえ、現在の「京都市体育館」では、
「(たとえ満席&立ち見でも)4000人到達が事実上不可能」「VIPスペース自体がない」
ので、「新アリーナ問題」は(「集客力の向上」と共に)「京都の喫緊の重要課題」なのです。
ですけど、上述の事情から、「明確な最適解を見出すのがとても難しい」訳で、そうなると「多くの人間の知恵の結集が絶対に必要!」と。
話が脱線してしまった感じですけど、この開幕戦は、京都にとって「新たなるスタート」という意味で「特別な1試合」である訳です。
昨年の最終戦、自分はとても感動の想いでした。京都ハンナリーズの、「独特の温かい素敵な雰囲気」に出会えてよかったと。それに試合内容的にも「やればできるじゃん!」ということを含めても。
だけどそれと共に、「ほぼゼロからの再建モード」を突き付けられた、ともいえる。現実論として昨季は「ハーパー個人軍」に成り下がってしまった(より厳密には、目先の勝利のために「そうならざるを得なかった」)。このままでは上がり目はない、確かにそうではある。
で、今オフ。親会社が変わり、それにより球団社長が変わり、選手・スタッフも「ほぼ全面刷新」になりました。その中には、永吉、加藤、前山マネージャーなど、「事実上追い出された」人間も含まれます、それ故に「全面刷新」自体は理解のコンセンサスが得られてた一方で、個別具体的には反発が隠せていなかったことも正直な感じです。
5月25日のnote記事で、自分は京都について、「この2つのことが特に重要である」と綴らせて頂きました。
(1)については、球団は「久保田」を「2代目ミスターハンナリーズの候補」として明確にしました。久保田自身も、その自覚が伝わります。
その一方で問題は(2)です。9月3日土曜日の「新体制発表会」でも「大枠的な方向性」(それも漠然とした感じ。「手の内を見せない」感じをより優先しているように映った)のみにとどまり、公開試合どころか公開練習さえも、結局ゼロでした。
「志向するスタイル」は、完全に「ベールに包まれた」ままで、開幕戦の当日を迎えた訳です。
で、今季の京都は、とにかく「若さ」に全振りしています。
渡邉拓馬GM曰く「土台作りの1年にする」とのこと。
「若い」ということは、「伸びしろを楽しむ」というプラスがあります。
ポーンと伸びるという、いわば「急成長」「嬉しい誤算」が一つでも多く生まれれば、それ自体がプラスになるのです。
で、「若いチーム」という方向性自体は、自分もとても理解できます。
ただ、自分は「3つの大きな不安」を正直強く感じていました。
客観的に観ると、京都の現況は「プラスよりもマイナスの方が恐らく多い」でしょう。
だけど、自分はこの京都を「ずっと応援し続けよう、と心に決めた」。
それは、「京都に携わる『人の温かさ』に惹かれたから」。
こんなに素敵な人間が、大好きな球団なんだもん。
きっとこれから「より魅力的な球団」になれるはずに決まってるじゃん。
いつしか、そう感じるようになっていったのです。
で、京都の生観戦は、「2020-2021」からしてはいました。
で、京都のFC会員になったのが、「2022年3月」。
そう、実はまだ今年のことなんですよ。まだ「7か月」しか経ってない。
だけど、「京都の『人の温かさ』が大好き!」と強く実感する、これにもっと触れたい!と心が強く叫んでる。
そう思うのはそれほどに、京都のFC会員になってからの「7か月」が(少なくとも、一バスケファンという意味では)濃密だからの現れでしょう。
「理屈」でいえば、京都は「ある種、まだ成長途上な感じはある」。
実際、「応援球団」ではあるけど、一バスケファンとしての「注目球団」は別にあります(ここ2年でだと「島根」「広島」。今季だとこの2球団に加えて「横浜BC」も)。
それに、関西を生活拠点にしているからということを考えるとという、ある種の「合理的な要素」も正直あります。
でも、「心から大好きと思える存在」に出会えた。それは「誰かと話を合わせるため」という要素を抜きにしてという意味で。
そう、「感情」というか「感受性」は、「理屈」だけでは説明し切れないことがあるのだと。
そう考えると、今季の京都は「再建の1年目」「若いチーム」ですので、
「中長期的スパンで、個々の選手の成長を温かく見守る姿勢。」
この姿勢がとても大切であることは、「頭ではわかってる」つもりです。
ですけど現実論として、今季は「降格」がある(「全体の下位2球団が降格」)。しかも今季での降格は「新B1への参加が実質アウト」を意味する。
「降格はどうしても嫌だ」。これは正直な本音です。
「昇降格はバスケと相性がよくない」と強く思っている。ですけど、レギュレーションはそうであると受け容れるしかない。
現実論として、「残留争い」は覚悟せねばならない。現有戦力を考えると、一つの目標ラインは「勝率3割超え」、これが目安になるのではと。
勿論、理想としては、「京都としての『スタイル』『フィロソフィー』『カルチャー』の構築」です。その上で「1つでも多くの勝利を積み上げる」こと。というか「『スタイルの構築』なくして、1つでも多くの勝利を積み上げることは叶わない」と自分は思っていますので。で、その「1つでも多くの勝利の積み上げ」の先に「勝率3割超え(目安として「18勝以上」)」がある、のイメージです。
気が付けば、この時点で結構な文章量になっていますので、開幕戦のことの続きを(その2)で綴らせて頂きます。
【バスケットボール#16A】
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