【Bリーグ】2022年夏の移籍市場の開幕、現時点での論点(その2)。
前記事エントリーのリンク添付
まず、前回の記事、(その1)をリンク添付させて頂きます。
では、執筆を進めます。
今オフの移籍市場、現時点での要注目トピック(金丸はなぜ契約解除になった?)
リーグ屈指のスター選手が“移籍市場”に流れ、国内バスケットボールファンが騒然としている。
バスケットボール男子Bリーグ1部(B1)の島根スサノオマジックは先月30日、昨季MVPで今季クラブに加入した金丸晃輔(33)との契約解除を発表。「双方合意」の上であると説明した。同日午後、東京オリンピック(五輪)日本代表でもあった金丸の名前が、自由交渉選手リストに公示された。
複数の関係者の話を総合すると、金丸が持っていたオプション(来季の契約を交わすか否かを決める選択権)を行使しなかったとみられる。
その理由としては、チーム戦術と金丸のプレースタイルがマッチしなかったことが大きい。攻守の切り替えの速さを掲げた今季の島根は、個の突破力も武器に快進撃を続けてきた。その一方で、外角シュートを得意とする金丸の持ち味が、十分に生かされない場面も多々あった。ある代理人は、3月ごろには金丸が島根から離れる可能性があるとのうわさを耳にしたとも明かす。
大型補強の目玉として今季島根に移籍した金丸は、熱狂的なファンの熱く温かい声援を受け続けてきた。だからこそ本人も、残留すべきか悩んだことは間違いないが、最終的には新天地を探すことを決断した。
(中略)
金丸に近い関係者によれば、移籍先に関して本人はまだ結論を出していないという。そして島根のクラブ関係者も「まだ扉を閉ざしたわけではない」と表現し、金丸と引き続き交渉を継続する意思があることを示す。
(中略)
Bリーグのシーズンは終わったところだが、“夏のストーブリーグ”はこれからさらに熱くなる。
(『日刊スポーツ』2022年6月2日付配信
「【Bリーグ】屈指のスター選手が“移籍市場”にファン騒然 昨季MVP金丸晃輔、契約解除の背景」より引用。)
この(その2)。トップ画像を、金丸にさせて頂いてます。
画像は、「4月9日土曜日」のvs広島戦での金丸。
ユニフォームがライトグリーンの理由は、「鳥取での開催であったから」です。
例えば、三遠が浜松での開催のときは黒色を、水曜日の開催のときは緑色を着用することがあるように、近年普及してきたいわゆる「3rdユニフォーム」ですね。
共に映っているのは、昨オフに広島に移籍した、船生。
今季は出場機会を失っていた時期もありますけど、シーズン終盤は「激しい守備」と「バスケIQ」という長所を存分に証明して、5月24日に残留が発表されています。SFがナチュラルポジションですけど、PG~PFの全ポジションに対応できるので、「ロスターの柔軟性をもたらせる貴重な存在」として有難いと映ってます。
話を金丸のことに戻します。
今季の金丸。シーズンを通してずっと感じていたのは、
「『優勝したい』想いが伝わるけど、そのために『半ロールプレイヤー』化まで受け入れるとは。ただ、島根が志向するバスケスタイル(『バズソー』。いわば『走るバスケ』の改良型)とは、『合っていない』感が否めないよなあ…。」
でした。「半ロールプレイヤー」化といいましたけど、今季の金丸は、いわば「インサイドでも対応できるKJ松井」という感じの、「スポット3Pシューター」化していた感じなんですよね。
いま、参考リンク添付を4つさせて頂きましたけど、島根が金丸を獲得した際、イメージとしては恐らく「ペジャ・ストヤコビッチ」(元キングス等)のようになって欲しい、だったのだろうなあと。
ストヤコビッチは、好きな選手の一人でして。あのときのサクラメント・キングス(1998年~2006年)は、速い展開を得意としていた。シュートの軌道が美しく、3P及びFTの成功率がとても高い、確かに金丸と重ね合わせるのは理解できる。
でも、ストヤコビッチは実はアシストや守備への意識も高く、「バスケIQ」が高い選手だったんですよね。だから、大柄な体格なのに速い展開にも対応できていた。それと、「1stオプション」に必ずしも拘っていなかった(基本的には、1stはウェバーで、ペジャは2ndオプションだったかと)。
それと、金丸がペジャのイメージならば、安藤誓はマイク・ビビーのイメージだったんだろうなあと。安藤誓については、そのイメージ以上として機能した感じですし、白濱もダグ・クリスティのように「いぶし銀のDF型」として機能した。
コロナ禍で、バスケファンの間で実は再評価されてる一つが、「1998年~2006年」の黄金期のキングス(特に「2001-2002」は優勝に最も近づいたシーズンとして語り継がれている)でして。これは、シーズンが進む過程で、「ああ、いわれてみればそうだよなあ」と感じたんですけど、今季の島根は、「ナッシュ-アマレ時代のフェニックス・サンズ」を真っ先に連想していたのですけど、そうだよなあ、「ビビー-ペジャ-クリス・ウェバー時代のキングス」を目指していた、ともいえるよなあと。
ですけど、「金丸はストヤコビッチにはなれなかった」。
理由は、下記の感じになるのかな、と思ってます。
【何故、「金丸はストヤコビッチにはなれなかった」のか?】
(1)「得点面を奪うと、『ほとんど何も残らない』。」
(守備への意識は伝わってきたが、本質的には不得手。ただ、高校時代はPF/Cであったとのことで、「インサイドの守備では一定の貢献はできる」ことは示していた。逆に言えば、「ペネトレイトの守備が不得手」なことを浮き彫りにしたともいえるが…。
それと「アシスト意識の乏しさ」。結果として「スポット3Pシューター」しか使い道を見出せず、また3人の外国人の質の高さもあり、「ロールプレイヤー」化してしまった感が。)
(2)「速い展開(バズソー)に対応できなかった。」
(「バズソー」の根っこは「ラン&ガン」。ストヤコビッチ、ウェバー、[アマレ・]ストウダマイヤー、[ショーン・]マリオンは、速い展開にも対応できたから後世に語り継がれる選手になった。
しかし、金丸は三河で長く「1stオプション」だったけど、三河では「ハーフコート」、しかも「デザインプレー」が多くあった。
それが島根では「デザインプレー」の機会自体があまり与えられず、「速攻時のファストブレイク(アウトナンバー)に参加できる訳ではない」ことを露呈してしまったこと。DF能力という特徴がある白濱、阿部の方が「CSレベル」だとより存在意義を見出せる感じになってしまい、これも逆風になった感が。
「守備能力の乏しさ」は前述で触れたけど、特に「スティール能力の乏しさ」、これも島根の「バズソー」と相性の悪さに拍車が。)
表現はよくないですけど、いまの金丸は「コスパのよくないKJ松井、川村」。
得点能力時代は健在であるので(「FTを献上してはいけない選手」であることをも含めて)、その意味では存在意義は依然として大きいですけど、
・ハーフコートでしか輝けない
・自分が「BIG3」の一翼でなければいけない
・守備能力、特にペネトレイトは期待できない
・アシスト意識に乏しい、ボールを持ってなんぼ
・キャプテンシーに乏しい(黙々と職人タイプの感じ)
・実績はあるので、年俸は恐らく高騰しそう
そう考えると、今オフの金丸、「機能できそうな球団」は、正直とても限られます。これについては、後述で改めて言及させて頂きます。
今オフ、比江島、金丸はどこへ向かうのか?現時点での動向予測
金丸の「契約解除」。「Player Option」の破棄とのことですけど、これで島根側にとっては「ある大型補強に、むしろ弾みがつく」と自分は読んでいます。どういうことか。
【島根、今オフの「現時点での理想布陣」。】
スタメン(安藤誓-[比江島]-ビュフォード-[ロシターorニカ]-N・ケイ)
主な控え([津山]-阿部-白濱-[谷口or永吉]-トラビス)
このnoteで繰り返し言及し続けてきましたけど、今季の島根は、最後まで「控えPG」と「正SG」が弱点であり続けてしまった感じがあります。
「観ていて楽しいバスケ」でしたけど、弱点があからさまなままでCS決勝に辿り着けるほどは、さすがに甘くないよなあ…と。
控えPGは、津山(三遠)がほぼ決まりではといわれています。
問題は正SGです。さらに述べれば、いま控えSGに置いた阿部も、「自由交渉選手リスト」に入っています。
ニュアンス的には、「他球団の話を聴きたい」感じなのかなと。実際に今オフは、「DF型」の選手の価値が高騰しそうな感じで、その筆頭が松脇(三遠)ですけど、彼がまず争奪戦といわれてます(宇都宮、琉球、大阪が移籍先候補で挙がっている。尤も琉球は「いまいるコアメンバーを動かす理由がない」こと、それと「宇都宮の要補強ポイントにドンピシャ」ですので[これは年齢面をも含めてです]、「宇都宮がポールポジションでしょう」とずっと思ってますが)。
とはいえ、仮に松脇が宇都宮としても、阿部は大阪、京都あたりが有力な選択肢になります。大阪や京都ならば、阿部の資質能力ならば「正SGが確約」でしょうし、いずれも「失点数の減少」は最大の要補強ポイントですので。あるいは、松脇が大阪で、阿部が宇都宮ということも、あり得るかもしれません。阿部も年齢構成面では、「宇都宮の要補強ポイントにドンピシャ」な訳ですので。
というのも、阿部は今季、特に4月以降、徐々に出場時間が減少傾向にありました(4月以降の11試合のうち、「15分以上」はわずか3試合)。
個人的には、もっと重宝されていいと思うけどなあ…と思いますけど、そう考えると、阿部の流出は「可能性としてはゼロではない」になります。
正SGを補強することの重要性は勿論ですけど、「阿部を残留させて」でこそ、その価値がより増すように思うんですよね。阿部が流出になると、移籍市場でDF型の補強ターゲットは「葛原(北海道)」にほぼ限られますから。
とはいえ、ここでは「阿部は最終的に残留になるのでは」ということで、話を進めます。
もともと、島根の昨オフの大型補強は、いまの親会社であるバンダイナムコの資金力ありきの感じがありました。「帰化枠」「日本人ビッグマン」のことは、ここでは深入りをしませんけど、島根の今オフの最大ターゲットである「正SG」は、「比江島」であると読んでいます。
理由はシンプルです。
【何故、今オフの島根の「正SG」のターゲットが比江島と読むのか。】
(1)「西日本の球団」「優勝したい」「速いバスケ」の3条件をすべて備えられる(事実上の)唯一の球団が「島根」だから。加えて、「長期大型契約を提示できる資金力」があることが、より説得力をもたらすこと。
(2)「1on1」が代名詞だけど、プレーのレパートリーが多いこと。守備意識が高く、アシスト能力も高い。安藤誓の不在時のPG役を務めることも可能(三河時代はPG兼務だったし、今季も偽PG的な起用法をしばしば務めていた)。
繰り返しになりますけど、「ボールは比江島にある」。
さらに述べれば、宇都宮は優勝賞金を手にした。これにより、「長期大型契約の提示」の芽が出てきていることです。
単純な「資金力」「バスケスタイル」の面でだと、島根により分があると自分は思ってます。
ただ、「最後は故郷(福岡)に近い西日本の球団で」とずっといわれてますけど、少なくともこの2年は「これからどうしたいか」の言及はしていません。ですので、「いつかは西日本の球団で」という心境に、変化が生じている可能性はあるんですよね。
それと、ヘナレHCのバスケに符合できそうな正SGが、(移籍市場に出る可能性のある日本人選手でだと)比江島しか見当たらなさそうなことも、理由の一つです。そう、
「速いバスケに対応できる」「バスケIQが高い」
「PG役をも兼務できる」「守備意識が高い」
今季、島根は「8人ローテ」でしたけど、試合によっては「6人~7人ローテ」のときが少なからずありました。
明らかに、「一定以上の個人能力とバスケIQ」がなければ使われない。
で、特に「速いバスケに対応できる」こと。「比江島を獲りたい、もし獲れなかった場合はそれから考える」になるのではと。
ちなみに、比江島について、安藤誓とのボールシェアの問題は確かに懸念事項かもしれませんけど、「選手としての能力値」を考えれば、「安藤誓が比江島にある程度は歩み寄るでしょう?」と思ってます。ですのでこれについては、正直あまり心配していません。
現時点では、いえることは、「ボールは比江島にある」こと。
「残留」か「島根に移籍」かは、「30:70」程度?なこと。
(移籍の場合、それ以外の可能性は「ほぼゼロ」でしょう。「立地」「資金力」「バスケスタイル」「優勝できる可能性」を総合的に考えると。)
実は、島根の正SGの補強ターゲットは、「馬場」ではないかという説があります。これについて、自分の現時点での解釈は、こうです。
「(馬場の移籍先の候補に島根というのは)あり得ない訳ではないだろうけど、『あくまでも比江島の獲得失敗時の次善策』。それに『志向するバスケスタイル』的にも、そして特に『夫人の存在』的にも、『ほぼゼロに近い』のでは?」
恐らく、馬場については、「志向するバスケスタイル」の面では、たとえ合わなくても、一定のパフォーマンス(EFF)は示せると思ってます。
「金丸ほどの失敗にはならないかなだけど、比江島より符合できるとは思えない」
が、自分の現時点での解釈です。
では、馬場、金丸は、それぞれ「考えられる移籍先」はどこか。
馬場は後述で改めて綴らせて頂くとして、金丸のことに話を戻します。
現実論として、金丸については、
「個人としての得点能力は高いけど、輝かせるには『戦術金丸』を用意する必要がある。しかも『得点面を奪うと、ほとんど何も残らない』。
得点能力を活かす意味でだと、『BIG3の一翼』か『6thマン』の2択だけど、後者だと年俸が高いので『コスパ最悪』になってしまう。
そう考えると『CSレベルの球団』は選択肢からほぼ除外になるかなと。」
(今季の比江島の復活[&キャリアハイ]は、安齋HCが理解者になったからが大きい。)
これが残酷なほどに示された感があること。はっきり述べれば、
「CSレベルは現時点では厳しい」「速いバスケの志向に拘らない」
「一定の補強資金の捻出が可能」「『BIG3』で処遇を確約できる」
「この4条件」を満たし得る球団。そうなると、選択肢はおのずと絞れます。恐らくですけど、可能性がある球団は、
「『北海道』『三遠』の2球団にほぼ絞れる?」
と自分は解釈しています。
【「金丸が移籍するならば」の現時点での理想布陣。】
北海道(寺園-D・ラモス-金丸-新外国人-ロング)
三遠(鈴木達-S・ラベナ-金丸-新外国人-ダンカン)
三遠については、ダンカンは大野さんの新HC就任で、大野さんのスタイルを浸透させる意味合いをも含めて一緒に移籍では?といわれています。
鈴木達についても、「出戻り説」がいわれています。確か、昨季までの5年間を三遠でプレーしていますけど、今季の三遠の大苦戦は、「PGのグレードダウン」、より深く述べれば「鈴木達の穴」が想像以上に大きかったことが大きいと映りますので。
それに、鈴木達は、守備力は乏しいですけど、それを補って余りある攻撃スキル(特にパススキル)を持つ。大野HCとの相性はよいように映るのです。
人間関係的には、「HCが佐古賢一さん」「PGの橋本竜馬は、高校時代(福岡大大濠)からの盟友」ということで、北海道により分があるように映ります。
ですけど、三遠の可能性も、少なからずあり得るように映ります。それと、三遠の場合、松脇が今オフの移籍市場で争奪戦ですので、流出がほぼ濃厚ですので、「金丸は全力で欲しい」となるのではないかなと。
で、金丸を逃すと、「得点能力に優れるSG/SF」は、細川(京都。現時点で「自由交渉選手リスト」に載っている)に絞られてきます。いわば「プロスペクト」といえる選手ですけど、コスパに目を瞑れば、金丸の方がやはり上回る(これに加えて細川の場合、「出場機会」に照らせば、残留の可能性は少なからずあると自分は読んでます)。
あとは、今季B2で「守備意識を兼備した好選手」としてブレイクした磯野(熊本)も有力候補ですけど、「B2上がり」ですので、「やってみないとわからない」ある種のリスクはあります(守備力があるので、一定程度は通用するのでは?と思いますけど)。
三遠は、直近の3年は「降格レベル」の惨敗を繰り返してしまっています。「危機意識の強さ」ということに照らせば、三遠が金丸獲りに全力を尽くす可能性は、充分に考えられるのでは?と。
そう考えると、金丸については、
「北海道、三遠、どちらになっても不思議ではない。逆に言えば、それ以外の球団、特に『CSレベルの球団』への移籍の可能性は、『ほぼゼロに近い』のではないか?」
が、現時点での自分の見立てです。
今オフ、馬場の「Bリーグ帰還」、テーブスの「移籍」での考えられる球団
比江島、金丸の動向の「現時点での自分の読み」は、前述で綴らせて頂きました。
では、この節では、主に「馬場」「テーブス」の動向の読みを綴らせて頂きます。
まずは、「馬場」です。早速、考えられる「移籍先の候補球団」を、下記に示させて頂きます。
【馬場(メルボルン[豪州NBL])、今オフの「Bリーグ帰還」の場合での、考えられる移籍先の候補球団。】
(1)A東京
・「Bリーグ時代の古巣」。勝手知ったる環境。
・単純に「資金力」がある。田中大と「SG/SF」でのデュオ相手としての相性は既に証明済み。小酒部の成長はあるけど、田中大をPGに回しての「3人同時起用」という方法もあるので、大きな問題ではないかと。
・「立地」的にも有利。夫人の「仕事との両立」の面では「特にベストの選択肢」といえる。
・「志向するバスケスタイル」は新HCが不透明であるが、「ハーフコート重視」の方向性の堅持の可能性は高いのでは。
・「優勝したい」戦力の意味では、ベストの選択肢といえる。仮にロシターが移籍になっても、大きなダメージにはならないのでは。
(2)群馬
・A東京と共に、有力な選択肢といわれている。特に新HCが、水野さん(現A東京の筆頭AC)、町田さん(現宇都宮のAC)ならば、「守備重視&ハーフコート」と考えられるので、「志向するバスケスタイル」的にも符合できるのでは?
・「資金力」的には問題ない。要補強ポイントは「正PG」「正SG」の2つと明確であり(馬場は後者)、ベンドラメの争奪戦にも参加する(といわれる)など(結果的には失敗したが)、意欲的といえる。
・「立地」的には、A東京ほどとはいえないが、関東圏なので大きなマイナスにはならないのでは。
・「優勝したい」という意味では不透明。正PG(はっきり言えば「テーブス」)の補強に成功できるかも、重要要素になる。また、東地区であり、仮に正PGの補強に成功して「CSレベル」の戦力を確保できても、CS出場権を確保できそうか不透明なことは留意の感が。
(3)大阪
・「資金力」的には可能である。「正SG」は要補強ポイントであり、ドンピシャともいえる。
・「立地」的にはマイナスではない。大阪は大きな都市圏であるので、夫人の「仕事との両立」の面でも、大きな支障はないといえる。
・「志向するバスケスタイル」が不透明だけど、馬場の個人能力を活かす「デザインプレー」はある程度は設定されるのでは。
・「優勝したい」の意味では、この意味でだと最も悲観的。うまくいけば「ニュービル、馬場、正センター(の新外国人)」で強力な「BIG3」を組めるが、裏を返せば「正センター」に質の高い選手を確保できるのかが重要ポイントになる感が。
・ここにきて、渡邊にも今オフの「Bリーグ帰還説」がある。大阪の場合、「集客面」「失点数減少」といった明確な課題があるので、「正SG」に「DF型」を充てて、渡邊の帰還説にかける可能性も充分に考えられそうな感があるが。
(4)島根
・「資金力」的には問題ない。「正SG」は要補強ポイントであり、その意味で馬場はドンピシャといえる。正PGの安藤誓はA東京時代のチームメイトなので、相性的には問題ない。とはいえ、馬場獲りに動く場合は、「あくまでも比江島獲りに失敗した場合」に限られるのでは。
・最大の不安要素は「立地」。夫人の「仕事との両立」の観点に照らせば、メリットを見出せない。
・「志向するバスケスタイル」の面でも、合うかどうかは正直不安感が強い。金丸ほどの失敗にはならないだろうけど、馬場の個人能力を活かす「デザインプレー」がどれほど設定されるかによるのでは。
・「優勝したい」意味では、有力候補といえる。帰化枠でロシター獲りに成功できて、馬場がフィットできれば、西地区の優勝、ファイナル進出は現実的といえる。
・尤も、候補球団として挙がっているので示したけど、「メリットよりもデメリットの方が大きい」。夫人の意向が「仕事との両立に必ずしも拘らない」であれば、可能性としてはあり得るけど…。
いま、移籍先の候補球団を考えるにあたり、下記の4つの要素を重要視しました。
「資金力」「立地」「志向するバスケスタイル」「『優勝したい』に符合できるか」。
特に、大きなキーファクターになるのでは?と自分が読んでいるのが、「夫人の意向」です。どういうことか。
馬場の夫人。現役の女優です。コンスタントに作品出演をしています。
そう、これは野球のFA移籍にもいえますけど、「夫人の意向」は、重要なキーファクターになっているといわれています。
夫人が現役の女優であることを考慮すれば、現実的な選択肢は、
「関東圏」「主要な都市圏」「馬場の地元(富山)に近い球団」
この3つに該当するいずれかでしょう。
とはいえ、富山については、資金力に照らせば「可能性はほぼゼロ」と考えてよいかなです。
そう考えると、馬場の今オフの移籍先の有力球団は、「A東京」「群馬」の2球団のいずれかになるのでは?と。
「移籍市場は、めまぐるしく情勢が動く。」
このことを、いままでも繰り返し述べてきました。
特に個人的に、興味深いと映るのが、群馬です。
ベンドラメの争奪戦にも、参加していたといわれています。
新HCが誰なのかによりますけど、可能性は充分にあり得るのではと。
馬場を逃すと、細川(京都)、KJ松井(富山)あたりが選択肢になりますが、残留や他球団移籍の可能性も少なからずある訳で、そうなると大きなダメージになります。
「獲れなくても大きなダメージはない」A東京に比してだと、「馬場が絶対に欲しい」というニーズの大きさは群馬により分があるのではと。
で、馬場の動向は、今オフの移籍市場で「PGの最注目選手」であるテーブスの動向ともリンクするのでは?というのが、自分の読みです。
【今オフ、現時点で正PGが「要補強ポイント」である球団。】
仙台(新外国人で対応?)
群馬(テーブスの最有力候補)
富山(現時点で、PG自体が不在)
三遠(鈴木達の出戻りが有力?)
【正PGの争奪戦での有力候補。】
テーブス(宇都宮)(移籍が有力視。その場合「正PGを確約できる球団に」といわれている。残留の可能性もあるが、「優勝を叶えた」こと、現在の安齋HCでは「鵤の存在自体が戦術」である。いまのテーブスに最も必要なのは「まとまった出場機会」であり、これに照らせば移籍の方がより望ましいことは明らか。)
中村(大阪)(今季、DF面が大きく成長。好調時での爆発力が魅力で、昨季まではむしろ「スコアリング型PG」を志向していた。テーブス獲りに失敗した場合での次善策では恐らく最有力で、まとまった出場時間を得られたら、今季の木下(大阪)、熊谷(信州)のように「化ける」可能性も。その意味で、富山の正PG候補の最有力ターゲットともいえる。)
鈴木達(京都)(昨オフに京都に移籍。高い攻撃スキルを証明の一方で、守備力に難があることも露呈。「自由交渉選手リスト」に現時点ではないが、京都が「久保田を軸にする」を事実上明確にしたことで、移籍の可能性が高まった感が。
最有力は三遠への出戻り。勝手知ったる環境でより躍動の可能性が。ただ、三遠がテーブス獲りに動く場合は、富山も有力な選択肢に。
個人的には「有力球団の第2PG」も面白いが、島根、広島は既に他選手で事実上埋まっている[島根は未発表だが、津山でほぼ決まりといわれてる]。また、秋田も有力候補といわれるが、守備力を考えれば現実性にやや乏しい感が。)
佐々木(熊本[B2])(守備力、特にスティール能力が特筆のコンボガード。今季は後半で熊本の正PGを務めた。シュートセレクションに優れて「eFG%」が高く、今オフの「隠れた有力選手」といえる。
現実的には、「控えのコンボガードで、速いバスケを志向する球団」が有力候補になるか。例えば、大阪、京都、SR渋谷あたりは能力的にドンピシャといえるが。)
そう、テーブスの動向。
「最有力は『群馬』であるけど、ワンチャンで『三遠』の可能性もある。三遠は鈴木達の出戻りが有力視だけど、三遠の新HCと思われる大野篤史さんがテーブスの潜在能力を評価していて、かつ金丸獲りが叶いそうな場合は、三遠の可能性が一気に浮上する。」
これが、自分の読みです。
【「テーブスが移籍するならば」の現時点での理想布陣。】
群馬(テーブス-馬場-T・ジョーンズ-パーカー-バルヴィン)
三遠(テーブス-S・ラベナ-金丸-新外国人-ダンカン)
テーブスの魅力は「ゲームメイク能力」と思ってます。
群馬でも三遠でも、それぞれ補強に成功できればの注釈付きにはなりますけど(群馬だと馬場、三遠だと金丸)、この「ゲームメイク能力」を活かせそうな選手編成といえます。
「群馬と三遠、どちらの答えになっても不思議ではないし、残留の可能性もゼロではない」が、現時点での自分の見立てです。
ただ、「eFG%」をどれほど上げられるか。特に3P能力をより高められなければ、田渡(三遠)、宇都(富山)のように、「起用法に工夫が必要そうなPG」として、ある種の「扱いが難しい選手」になってしまいます。
残留か移籍か、移籍ならばどの球団がより望ましいのか。
結局は「どうなるか、見てみよう」ですけど、テーブスは特に「まとまった出場時間、正PGとしての出場機会に拘って欲しい」、これが、一バスケファンとしての素直な想いです。
まとめますと、下記の感じになります。
【今オフの移籍市場、最注目選手の動向の「自分の読み」。】
比江島(「残留」「島根に移籍」の「事実上の2択」。より輝けそうなのは「島根に移籍」だが、残留の可能性も少なからずある。)
馬場(「A東京」「群馬」のいずれかがより有力。「馬場が必要な切実さ」では、群馬により分がある感が。尤もそれ以外の球団の可能性も。)
金丸(「北海道」「三遠」のほぼ2択。いずれの可能性もある。ただ、「金丸が欲しい切実さ」に照らせば、三遠により分がある感が。)
テーブス(「残留」「群馬」「三遠」のほぼ3択。いずれの可能性もあるが、「群馬」が現時点ではより最有力と映るが。)
「納得できる決断をして欲しい。スポーツ選手である以上、『その人らしく』輝けてこそと映る、『出場機会』があってこそと映るし、『より重要視する価値基準』に見合う球団が答えであって欲しい。」
これが、自分がいま、伝えたい想いです。
【バスケットボール#13B】
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