【バスケ】【Bリーグ】「大阪vs三遠(2022.4.2)、生観戦日記(その2。岐路にある三遠について正直感じてること、前編)。」
前記事エントリーのリンク添付
まず、前回の記事、(その1)をリンク添付させて頂きます。
では、執筆を進めます。
なぜ、今季の三遠は「大負け」してしまっているのか(机上の戦力値に照らせば「勝率.400前後」は充分に現実的と思ってたが)
今回、「大阪vs三遠」を生観戦しようと思った理由。
「日程的なこと」も理由の一つですけど、理由の多くは
「なぜ、今季の三遠はこれほどに『大負け』してしまっているのか?という自分の中での『一バスケファンとしての疑問符』から。
京都、滋賀、茨城、新潟のように『そもそもの机上の戦力値からして厳しい』訳ではない、机上の戦力値に照らせば、CS進出圏争いまでは厳しいけど、『勝率.400前後』(いまの大阪、富山あたりのイメージ)は充分に現実的だろう、と正直思っていた。
確かに『故障者の続出』、それも理由の一つではあるだろう。でもそれだけでは、これほどの大負けにはならない。何らかの『より深い理由』があるのでは?と。」
そう、この「一バスケファンとしての、自分自身の中での疑問符」、これに対するヒントを、自分の中で見出したかったからだったんですよね。
「なぜ、今季の三遠はこれほどに『大負け』しているのか?」
この疑問の考察を進めるにあたり、まずは三遠が「今季の開幕の時点でどうであったか」を示させて頂くことから始めます。
【今季の開幕の時点での三遠の状況。】
・直近の2年間の成績が「5勝36敗(.122。最下位)」「12勝47敗(.203。下から2番目)」と、いわば「降格相当」の成績。
→このため、昨オフ突入時に球団は「断固たる覚悟を持って、チームを改革してまいります」と明言。
・鈴木達(→京都)、寺園(→北海道)、川嶋(→秋田)が退団。
(退団した3人は、今季のパフォーマンスに照らしても「CSレベル」の資質能力を証明しているといえる。その意味でこの3人の退団のダメージは否めなかった。これに加えて得点源の一人であった「西川(→佐賀)」の退団の影響も小さくないだろう。)
・外国人枠は3人共に「総入れ替え」。一方でアジア枠の「S・ラベナ」とは5月の時点で「複数年での契約延長」を発表。
・昨オフでは、「田渡、津山、山内、松脇、杉浦」の5人が移籍入団。
長年チームを支える太田、岡田は残留であったが、岡田は一度「来季構想外」の後に「選手兼任コーチ」としての再契約であった。
・外国人枠3人は、「ハリス(元ドイツ代表)」「ノックス」「カーター(←横浜BC)」が入団。
・HCはセルビア人のヴィチェンティッチで継続(2年目。通称「ヴィーチャ」)。一方で筆頭ACは河内修斗さんが退団で、後継に清水太志郎さん(←SR渋谷AC)を招聘。
・GMは東英樹さんが継続(2年目)。
退団した日本人4人は、いずれも好選手ですので、移籍はやむなしだったかもです(特に川嶋は争奪戦が想像されていた)。
鈴木達の京都は正直驚きでしたけど(出場機会をより優先したのだろうか)、寺園は「佐古HCの指導を」、川嶋は「自分のプレースタイルに合う球団を(実際、秋田とは親和性が抜群。出場時間が思ったより少なめなのが気に掛かるが、秋田のチーム力向上の一助に完全になれてる)」、という感じですので、「ステップアップ」の前向きな移籍といえるでしょう。
その一方で、移籍入団の5人。
田渡(高校時代から世代を代表するPGとして注目。横浜BCでは「ライジングスター」的な感じで輝いていた。しかし昨季、初めての移籍になった広島では自身もチームも大失速で、今回は再起の移籍であった。)
松脇(高校時代に「ウインターカップの決勝で八村にボコられた」ことで注目。世代を代表するSGで活躍、大学では3P王に。富山では「若手三銃士」の1人として注目、特にDF面で存在感を示して、争奪戦を制した移籍。)
杉浦(高校時代から世代を代表するPFで、大学ではインカレ3連覇&得点王。鳴り物入りでSR渋谷に入団、プロ入り後はSFが基本だが、「期待の若手」の域を出ずに島根へ。島根移籍時は、当時の移籍市場での注目移籍と目されていたが、昨季は徐々に失速、今回は再起の移籍であった。)
山内(練習生からプロ入りした、いわば「雑草」上がり。底抜けに明るく、Bリーグを代表する「ムードメイカー」。コート上では攻守両面で「堅実だけど全力」が魅力のPG。)
津山(高校から直接でプロ入りして、カナダ挑戦の経験も。爆発力が魅力のPG/SGで注目選手によく挙がるが、直近2年でのA東京時代は「不完全燃焼」の感が否めず、出場機会を求めての移籍。)
「5人5色」の感じです。ですけど、「精神的支柱」の意味合いが強い山内は別枠として、あとの4人は「きっかけさえあれば一気に伸びる」、少なくとも自分はそう解釈してました。
外国人枠の3人も、自分は「いい選手を見つけたなあ」と。特にハリスは、「かなりやれるんじゃないかな?」と「わくわく感」の感じでした。
ですけど実は、昨オフの補強を踏まえての三遠への解釈は、TwitterやYouTubeでは「評価が分かれている」感じでした。
「いい選手を複数人獲れた。反撃の狼煙が伝わる」、これは肯定論と悲観論の両方の立場からも共通で出てきていました。ですけど…、です。
(1)「潜在能力が魅力の若い選手を多く擁しているけど、あのHC(=ヴィチェンティッチHC。セルビア人)は『ルカの下位互換』だ。あのHCと三遠の現有戦力とが波長が合うイメージが湧かないが…。」
(2)「確かにいい選手を複数人獲得できたし、外国人枠は面白いと思う。ただ、PGは3人共に正直『微妙な選手だし、しかも移籍1年目』だ。『チームケミストリー』創出の意味でも悲観的なイメージしか…。」
(「ルカ」とは、A東京のHC、「ルカ・パヴィチェヴィッチ」のこと。三遠の前HCとは同じセルビア人である。尤もDF面ではバスケ観が近いといわれている一方で、OF面ではルカは「ハーフコート」「PnR(ピック&ロール)」主体、ヴィーチャは「ランニングプレー」「トランジション」主体とバスケ観の違いがある。)
(2)の意見については、こうも追記で述べられていました。
「田渡、杉浦は確かにいい選手だとは思う。でも『構想外』の結果での移籍ということ、しかも放出元の球団は『大型補強』を目論む球団だ。つまり『あなたでは勝てない』という烙印を押された結果であり、いわば『訳あり移籍』だ。」
と。当時は「いや、それは言い方がきつすぎるよ…。伝えたいことは理解できるけど、『言い方』があるでしょう…。」と正直思ってました(尤も結論から述べると、今季の三遠の「大負け」の一因にこれはある、つまりこの解釈を述べた人間の仰ることは「ほぼその通り」になったということ)。
その一方で、(1)の意見は、実は自分自身も漠然とですけど不安視していたことです。これは「戦術的な意味で」ではなくて「人間的な波長という意味で」と。
で、開幕。最初の8試合では「3勝5敗」とまずまずのスタートでしたけど(ただ、相手に恵まれた感も正直拭えなかったが)、10月27日の名古屋D戦から年末までで、14連敗を含む「1勝15敗」、つまり年末の時点で「4勝20敗」。
年明けからの4試合でも「0勝4敗」で「4勝24敗」。特に1月末の京都戦での2連敗は、配信で観てましたけどマイナスの印象でした。
結果、2月2日、群馬戦の当日の昼に「休養」の発表(休養というのは、公式HPでの発表で、いわば「事実上の解任」)でした。
ヴィーチャHCを事実上解任して、HC代行には清水さん(事実上の筆頭AC)が就任。HC交代直後は「1勝6敗」でしたけど、3月9日の名古屋D戦で逆転勝利をしてからは、それを含めて「3勝4敗」(今回の執筆対象の大阪戦の突入前の時点でです)。つまり、清水HC代行が指揮官になってからは「4勝10敗」になります。
数試合、清水HC代行になってからの三遠の試合を観てましたけど、結果はともかく内容的には「上向き傾向にはなっている。あとは『きっかけ』さえあれば」の感じかなと。
で、今回の生観戦。今回、自分としては、地元の大阪を内心応援しつつも、一バスケファンとしてはむしろ、三遠の現況によりウエートを置いて観ていました。これは、「戦術・技術的なこと」「それ以外でのこと」の両面を含めてです。生観戦(及び、これまでの配信での数試合の観戦を含めて)を通して、一バスケファンとして、「三遠の現況について正直に感じていること」を、下記にて綴ります。
【一バスケファンとして「三遠の現況」について正直に感じてること。】
(1)志向している方向性、つまり「絶対にあきらめない強いディフェンスから速くて面白いバスケット」という方向性自体は、間違っていない(現在のGM、HC代行はSR渋谷が出自なので、いわば「SR渋谷路線」ともいえる)というか、これ自体は継続することが望ましいだろう。ましてや三遠は、本質的には「スモールマーケット」のチームなので、「トランジション」「走るバスケ(パス&ラン)」は「理に適っている」といえる。
(2)チームの雰囲気自体は、むしろよい。正直、今季前半のヴィーチャHC時代は、HCと選手(特に日本人選手)との間に「バラバラな感じ」が拭えずで、「人間的な波長自体が合っていない、いわば『水と油』」な感じに映っていた、そりゃあ勝てないわと。
だけど、いまの清水HC代行になってからは、HCやスタッフと選手が「同じ方向を向けている」ことが伝わる。清水HC代行と早坂マネージャーとの間に座っているのは、恐らく東GMであるけど、「ACあるいは総監督」的な立ち位置なのだろうか。
(3)(2)に関係するけど、早坂マネージャーが「架け橋役」「クッション役」として不可欠な存在に映る。特に試合中、「右手を頬に添えて声を出すしぐさ」(←どういうことかは後述で)は、早坂マネージャーが三遠にとって「選手と同じ目線でいる」「13人目の選手」である証明といえる。
(4)これも(2)に関係するけど、いまの清水HC代行は、「人心掌握術」が伝わる、選手とコミュニケーションを積極的に取ろうというのが伝わる。だけど一方で、特にS・ラベナ、松脇など、一部の「コアメンバー的な選手」を「うまく使いこなせていない」ように映っているのは自分だけでしょうか?
(5)今季の絶不調の要因に「負傷者の続出」が言われている、確かにこの「負傷者の続出」も理由の一つとは思います。ただ、自分はいまの、というかこの3年の三遠の絶不調の理由は「負傷者の続出」以上に根深い理由があるのでは?が、正直な感覚です。
(6)やろうとしているプレーの方向性自体は間違っていないと伝わるけど、だからこそ試合を通して感じるのが「精度、クオリティーの拙さ」。バスケの場合、ちょっとした拙さが積み重なると「気付いたときには一気に点差が離れてしまう」ことがあるけど、いまの三遠はこの「ドツボ」にはまっている感じが。
これはOF面(攻撃面)でいえるけど、それ以上にDF面(守備面)にいえる、いわば特に「守備が『軽い』」と映るのだ。「何故ダブルチームにいかない」、「何故ゴール下の守備ががら空きなの(あるいは簡単にビッグマンが外につり出されているとか)」、「何故ドライブを簡単に喫するのか」、といった感じで。
OF面は、個人の技術の面が少なからずあるけど、DF面は「組織的戦術」を積み重ねればある程度まではいけるのではと。まずはこのDF面、それも基礎的なことから再構築した方がよいのでは?と映るけど…。
(7)外国人選手(これはヒサタケ、S・ラベナを含めて)の質自体は他球団に見劣りしていない(特にハリスは「CSレベル」の球団にいても驚かない、さすが元ドイツ代表だと)。だからこそ気に掛かるのが、数人の日本人選手、特に「PG(特に田渡)」及び「杉浦」。
確かに今季の三遠のロスターは、「伸びしろを感じる有望な日本人選手が多くいる」、この評価は揺るがない。だけど特にPGは「プレーの判断力がCSレベルに比してだと見劣りする」感じが否めずで、その結果「外国人、アジア枠選手の個人技への依存度が高まる」になっているのではと。
田渡、津山、山内と3人のPGがいるけど、今季の出場時間で「20分以上」が誰一人いない、つまり「正PGが事実上不在」を自ら認めてしまっている(ただし津山については「むしろ使いこなせていない」というのが自分の解釈。これは後述で言及できればです)。
(8)(7)の補足的な感じになるけど、特に田渡は、いわば「空元気」的な感じになっていないかと。横浜BC時代は紛れもない有望株であったのに、この2年で「勝たせられないPG」になってしまった感じが。何か「きっかけ」さえあれば、復活できるはずと信じたいけど…。
もう一人、杉浦。今季は特に清水HC代行が政権をとってからは、「ストレッチ4」という新境地(というかアマ時代はこの役割がむしろ主戦場であった訳だが)に活路を見出しつつある。この方向性自体はとても有意義だし、この1か月あたりで「攻撃面での爆発力」が蘇りつつあることは大きなプラス。だけど一方で「守備面での軽さ」の象徴になっており、選手としての今後を考えると、何かを変えないとこのまま埋もれるリスクも…、と。
(9)実はこれが「いまの三遠で、最も危機的と感じなければいけないのでは?なこと」と一バスケファンとして感じたけど、今回の観客数「2035人」のうち、アウェイブースター(つまり三遠のファン)と思しき人間が恐らく「30人~40人程度?」しかいなかった(どういうことかは後述で綴ります)。
「2本拠地」体制という独特さ、実直なほどの「地域密着」という方向性は間違っていないと映るけど、なんというか、純粋に一球団として本拠地の在り方とかで大きな岐路にあるといえるのでは?と正直強く感じたのは自分の考えすぎでしょうか?
およそ、このような感じです。どういうことかは、話すとより長くなりそうですので、節を分けて綴らせて頂きます。
いま、三遠は「岐路にある」ように映る。特に「集客面」「本拠地の在り方」をどうするかは、工夫や対応策が迫られていると映るが…。
「三遠の現況」について、一バスケファンとして正直に感じてることを、9つの項目として、主としてコート上の面を中心に綴らせて頂きました。
で、「戦術・技術的なこと」「選手編成的なこと」「HCは継続か交代か」「いまの三遠における早坂マネージャーの重要性」といったことは、後述でより深く言及させて頂こうと思ってます。
正直、3年連続で「降格やむなしレベル」の現況であること。Bリーグとしては、「来季は昇降格制度を復活させる」方向で決まっていると伺います(降格枠は「2」と記憶するが、現況のままでだと降格になっても不思議ではない。例えば京都の方が[今オフのハーパーの動向次第などで状況の変化は考えられるとはいえ、細川、久保田など若手の躍動や、方向性を共有できていることを含めて考えると]より今後に希望を見出せるかと)。
「選手編成的なこと」、勿論これはとても重要です。3年連続で降格相当ラインにあり、しかも数人の重要戦力は「今オフの移籍市場での争奪戦」が恐らく不可避なレベルであり、おまけに「スモールマーケット」の球団なので代替策にも正直限りがあることが否めない感じです。
ですけど、この「選手編成的なこと」と同等以上に、いまの三遠が「やばいんじゃないの?」と映るのが、「集客的なこと」です(まあ、この「集客的なやばさ」でいえば、実は「京都はもっとやばい」けど、一バスケファンとして、三遠は三遠で「これとは異なる感じのやばさ」を正直感じたんですよね、特に今回の生観戦を通して)。
どういうことかというと、実は、今回の生観戦。
勿論、三遠にとってはアウェーですので、ある程度は考慮の必要はある感じですけど(というかむしろ、宇都宮、秋田、琉球などの一部球団のアウェーブースターの熱量が異次元なことの考慮は必要でしょう)。
今回の観客数は「2035人」でした。「春休み期間中」「土曜日開催」で、水曜日開催の宇都宮戦(3月16日、「2708人」)よりも「500人以上少ない」って、それってどうなのよ…?と、正直感じましたけど。
(これについては、大阪は大阪で、「土曜日の15時開始」は、見直しを考えた方がよいのでは?と正直思ってます、というのも「大阪の場合は、高校とかでの土曜日授業が結構ある」感じですから。例えば、土曜日開催のときは「開始を16時or17時にする試合数を増やす」ことで、「学校帰りの中高生がより生観戦しやすいようにする配慮を強く願う」と、一バスケファンとして強く感じます。)
で、自分は、「全体を見渡せる」からという理由で、「2階自由席、最上段の中央、放送席ゾーンの左隣」がほぼ定位置です。
そうすると、「空席の多さ」もですけど、三遠がチャンスのとき、三遠側を応援していると思しき人数が、数えられる感じな訳です。
基本的に、Bリーグでのアウェーブースターは、「アウェーチームのベンチ側、ベンチの近くのゾーンに集中して集まる」感じで座るゾーンが設けられる傾向にあります。で、今回の場合、三遠を応援していると思しき「アウェーブースターゾーン」の観客は「およそ25人程度」(これは、ユニフォーム姿やグッズ持ち姿でない人間をもカウントして、です)。
「いや、いくらなんでも少なくないかな?」と感じた自分は、「ハーフタイムの終了1分前に自席に戻れるように逆算」して、トイレを済ませたがてら「アリーナ内を1周」してみました。そしたら、メイン側のゾーンをもカウントしても(感覚的ではあるので、勿論これよりは多いかもとは思いますが)、三遠を応援していると明確に伝わるのは、ベンチ側の「アウェーブースターゾーン」をも合算して「恐らく40人程度」です。
「40人程度」、いわば「日本の学校の1学級分の人数がいるかいないか」です。「これって、いくらなんでもとても少ないよなあ…、かなりやばいと思うよ?」と。
こうして日本の男子バスケをがっつり楽しむようになったのは、実はBリーグが誕生してからです。ですので、bjリーグ時代のことは、ある種「歴史的事象」としてとらえる感じです。
ですけど、自分の中では、三遠のイメージは
「琉球、大阪と共に『bjリーグでの3強』を形成してきた」
と解釈してたんですよね。太田、岡田はこの「3強時代」の「生き字引」な感じで。
で、三遠は、実は「旧JBL」(いわゆる実業団)から転籍して「bjリーグ」に参加したという歴史的経緯を持ちます。日本バスケの場合、「旧JBL→旧NBL」(特に実業団上がり、具体的には「A東京、SR渋谷、川崎、三河、名古屋D」)と「旧bjリーグ」と2つの出自に分かれていますけど、三遠は後者、つまり「プロリーグ構想」に特に積極的な立場の先頭にいた(同様に先頭にいた球団が「琉球、大阪、秋田」など。「旧NBL」側でも「宇都宮、北海道、千葉、広島」がこの立場であった)。
そう、三遠は、2016年の「Bリーグ」誕生を、どこよりも心待ちにしてきたはずでしょ?と。
実は、一バスケファンとして、今季の三遠の試合前演出、大好きなんですよ。
なんというか、「心のスイッチが入る」感じで。「さあ行くぞ!」と、心を燃やせる感じで。試合前演出としては、大阪、京都、宇都宮と共に、とても好きです。
「手作り感」が伝わることをも含めて、「ね?バスケットボールって、楽しいでしょ?」を追求していることがとても伝わる、いわば「情熱的な感じ」が、一バスケファンとして「心に響く」のです。
ですけど、今季を含めた直近3年の、いわば「大スランプ」。
「出口が見えない逆境」と表現できるかもです。きつい言い方が許されるならば「『暗黒時代』に突入してしまっている」と(現実論として、3年連続で「勝率3割未満」は「かなりやばい」といわざるを得ないでしょう、いわば「ナチュラルなタンキング」状態ですので)。
これが影響しているのか、三遠の今季の集客面での「2000人超え」は、本拠地開幕シリーズの「vs新潟(浜松アリーナ)」の2試合のみです。
「集客面」をどうするのか、いまの三遠は「岐路にある」ように映ってます。
国内バスケ(Bリーグ)を見ているバスケファンならば御存じかなですけど、三遠はbjリーグ時代から「二本拠地制」という独特のスタイルを取り続けてます。
「三遠」とは「東三河(愛知県東部地域。豊橋、豊川、蒲郡など。ちなみに「西三河」は「三河[旧アイシン]」の牙城になっている)」と「遠州(静岡県西部地域。浜松、磐田、掛川など。旧国名でいう「遠江」のこと)」を掛け合わせた地域表現です。bjリーグ時代は「浜松・東三河」と表記していました。
いま、三遠は本拠地は「豊橋」「浜松」の二本拠地制ですけど、ウエートは豊橋に置いています。これは、事実上の親会社である「OSG」の本社所在地が「豊川」であることが大きいでしょう。
三遠の「共同親会社」的な立場が、「アツミテック」。浜松が本社の自動車部品会社です。
その地域では名前が知られている会社、だけど相対的には大口パートナーとはいえない、その意味では「京都」に相通ずるかもです(ちなみに京都は今年3月に親会社の変更が発表されてますが)。
そう、いまの三遠は、集客面を考える以前に、「本拠地の在り方」をどうするのか、と自分は思っています。「地域密着」という方向性自体にはとても共感ですけど、
【三遠が「本拠地の在り方」を問い直す必要性が出てると映る背景。】
(1)大口のビッグパートナーを持っていない。
(2)旧実業団を出自としていない。
(3)愛知には強豪球団が2つある、しかも2つ共に「旧実業団」である。
(三河は「アイシン」、名古屋Dは「三菱電機」が出自。しかも名古屋Dは「巨大な新アリーナ構想」を既に発表済み。)
(4)これに加えて、「4つ目の愛知の球団」の「FE名古屋」がいる。
(成績及び戦力的には来季からのB1参加が恐らく有力で、先日に「B1ライセンス」が発行されたので成績面以外での障壁はなくなってる。豊田通商がメインですが、今季の急激な戦力増強は名鉄という「大口パートナー」を得たことが大きいかと。)
(5)静岡地域にもB3に静岡がいるが、B1までは時間がかかりそう。
(今季の静岡はB3で3位、A千葉との2位争いにいるけど劣勢。現状では「よくてB2定着が精一杯」に映るので、遠州方面によりウエートならば活路を見出せる感と映るが…。)
(6)遠州地域ならば裾野(いわゆる「パイ」)を見出せる。「浜松開誠館」という有力校の存在も追い風要素。
そう、はっきり述べます。何を自分は「言わんとしている」のか。
「『二本拠地制』という方向性を放棄する必要はない(むしろ大切にしてしかるべき)と映るけど、三遠が『新B1』への参加を目指すならば、『浜松(及び遠州地域)』によりウエートを置いた方がより望ましいのでは。イメージとしては
『浜松or袋井(20試合)、豊橋(10試合)』
あくまで一案ではあるけど、『浜松or袋井によりウエートの方がむしろ《集客的な伸びしろ》の観点で現実的と映るが。」
(勿論、改めて検討し直した結果での第1本拠地を豊橋のままでという判断が変わらないならば、尊重されてしかるべきである、とも申し添えさせて頂く感じです。ただ、集客面での「伸びしろ」「パイ」という観点で考えたときに、いまのままでパイをどれほど伸ばせるのかという疑念は拭えないんですよね、島根や広島のように大口パートナーを迎えるまでいかなくても、例えば京都のように「実質的な増資をする」とかができなければ…と。)
と自分は映ってるんですよね。勿論その場合でも、
「浜松アリーナorエコパアリーナの大幅な改修」
これが必要になる感じですけど。
(袋井とは「エコパアリーナ」のこと。サッカーJ1の清水が数試合使用する「エコパスタジアム」の近くにあります。ただ、収容人数的にはクリアできますけど、最寄り駅[愛野駅]から「徒歩15分」とアクセス面がネックではありますけど…。)
正直自分は、三遠は「第1本拠地を浜松or袋井に移す」ことが、
「チーム再建」「新B1への参加」
この両面で、とても重要になってくるのではと映ってます。
結局のところ、プロスポーツである以上、集客面はとても重要な要素になりますので。
ここまでで、かなり長くなってしまっています、申し訳ないです。
では、(その3)において、「三遠は今オフ、チーム再建において選手補強でどう立ち回るのが望ましいのか」を綴らせて頂きます。
【バスケットボール#3B】
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