【Bリーグ】2023-2024、開幕9試合を通して、1バスケファン的に正直感じてること(その2。「8つのトピック前編、河村勇輝の現在地」)。【バスケ】【エッセイ】
はじめに(前記事エントリーのリンク添付」添付を含む)。
(その1)では、プロローグ的な感じで、真意としては「京都がいま苦しんでいる暗黒時代、光はいつ射すのか」、及び、「それでも自分は京都が大好き、これは理屈ではない、好きなものは好き、なぜって携わる人間がとても素敵だから」、これを綴ったら、プロローグだけでまるまる1つになってしまった感じです。
そう、今回、「開幕9試合終了時」というタイミングで「いま感じてる8つのトピック」のテーマで綴らせて頂きますけど、「9試合を重ねると、ある程度まとまったデータに近くなってくる」、理由の大きな1つとして、これがあります。
「1バスケファンとして、いま感じてること」ですので、「わからないから、取り上げようがない」球団も、正直いくつかあります。それと、「1バスケファンの主観」全開であることを御理解頂いた上で読み進めて頂けると、とても嬉しいです。
では、1つ1つ、話を進めます。
(1)河村勇輝、個人としては異次元。ただ気に掛かるのは『横浜BCとしてのチーム成績』、それ以上に特に『高すぎるUSG%』。現時点では、よくも悪くも『中国CBA』の1択の感が。
「昨季のMVP論争」について。MVPが河村であることは、自分はむしろ「とても共感」が本音。でもだからこそ、中国CBAのように「インターナショナルMVP」を別途で創設を強く伝えたい想い、ビュフォード、クーリーが報われないでしょう?
「河村のMVP論争」。ほんとうは、このオフ、これに付いてずっと書きたかったのです。ですけど、タイミングがつかめず、気が付けば書くタイミングを失ってしまい、今季の開幕になってしまいました。
ですので、まず、簡単にですけど、「河村のMVP論争」についての、自分の考えを綴ることから始めます。
そう、「河村のMVP受賞自体は、自分はとても納得」ではあるのです。自分が「MVP投票の権利」があるならば、「河村に投票」ですので。
ですけど、「インターナショナルMVP」「オールディフェンシブチーム」「MIP(最も成長した選手)」の表彰がないのは、「フェアではないでしょう?」も、「自分がどうしても強く伝えたいこと」です。
(「中国CBA」。リーグレベル的には「アジア・環太平洋圏では(NBAは別格として)no.2のリーグ」であり、NBA経験者の有力選手が多く集うリーグである。「給与水準が他リーグに比して高く」、また「1on1を多用の傾向」で「スタッツ、USG%が跳ね上がりやすい傾向」が特徴。
この「中国CBA」、「2012-2013」から「MVP」と「インターナショナルMVP」を分けて表彰している。きっかけは恐らく「ステフォン・マーブリー(元バックス等。2010年に32歳で中国に渡ってから復活を遂げて、その後の中国CBAに有力外国人選手が多く集う影響を与えた)」であったと自分は解釈ですが。)
(「豪州NBL」。リーグレベル的には「Bリーグと同等(かつては豪州NBLがより上回っていたが、Bリーグが20-21以降に外国人枠の拡大でリールレベルが上昇して、いまは同等になった感が)」。英語圏でありアジア枠があることから、「日本人選手の海外挑戦候補先として真っ先に挙がる」[現に比江島、馬場はこの豪州NBLが挑戦先であり、21-22オフに齋藤[名古屋D]が海外挑戦の可能性が囁かれたときもこの豪州NBLが行き先といわれた]。
「給与水準はBリーグよりやや下がる」「Bリーグよりやや組織的」の傾向であり、「豪州NBLと外国人の行き来が盛ん」なことも特徴(中国CBAは、Bリーグよりリーグレベル・給与水準がより上回ることからか、そこからBリーグに行く外国人はほとんどいない)。英語圏であることからか、「長く定着する外国人が少なからずいる」。10球団と少ないが、各球団の本拠地アリーナが総じて立派で、恐らくBリーグの「アリーナ重視」の傾向を打ち出してるのは、この豪州NBLの影響の可能性が。
で、この「豪州NBL」、「オールNBLチーム(1stチーム、2ndチーム)」「MIP(最も成長した選手)」の表彰がある。1バスケファン的には、特に「オールNBLチームを2ndチームまで表彰する」ことは、特にBリーグが見習ってほしいことです。)
…と、「河村勇輝の現在地」の言及のはずが、まず「河村勇輝のMVP論争」のことで、想像以上に文字数を充てている感じですが、「現在地の考察」を綴るためにも、「MVP論争への自分の見解」は明確に綴らせて頂きたかった、の感じです。
それに、「おかしいものはおかしい」とはっきりと伝えることはとても大切である、と自分は思っていて。そう、せっかくこうして、20-21からのこの3年ほどで、
…と、6人を挙げさせて頂きましたが、こうしてBリーグに「優良外国人」が何人も来て、そしてその中でも日本を(本人は勿論、家族もというケースを含めて)とても気に入ってくれている、これってとても嬉しいことという感じで。だからこそ、強く感じるのです。
これを特に強く伝えたいんですよね。
「河村勇輝の現在地」。正直な本音は、「NBAの景色を観て欲しい」、でも現実は、むしろより確信になりつつある、「中国CBA、もうこの1択」と。そう、「日本代表でのパフォ」「ノウェルという他力次第」「Bリーグでのある数字」、この3要素を総合するとなおさら。
…という感じですけど、ここで特に綴らせて頂きたいテーマは、「河村勇輝の現在地」です。そう、「2023年1月(新春特別企画)」「2023年5月」と、これまで2回、「河村が将来海外挑戦をする場合、より現実的な到達先はどこか?」の言及をさせて頂いてきました。
で、この8月~9月、日本代表のW杯(ワールドカップ。事実上の世界選手権)が開催されて、河村は「日本代表の一発でのパリ五輪出場」の原動力の1人になりました。
正直自分は、1バスケファンとして、「世界最終予選に回る可能性がとても高い(中国代表を上回る?まずないでしょう?)」と読んでいたので、そりゃあとても嬉しかったですよ。
そう、このときの河村は「収穫」(一定程度までの相手ならば、すさまじい輝きを放てる)と「課題」(シュルーダー[ドイツ代表、現ラプターズ]、ギディー[豪州代表、現サンダー]には、正直全く勝負をさせてもらえなかった)がともに顕著に示されてました。
そう、よくも悪くも、先日のW杯1つをとって、「Bリーグ以上NBA未満」と、はっきりと示されてしまった感が正直あります。
5月1日のnote記事でも言及させて頂いてますけど、河村が「NBA到達」を叶えるならば、より現実的な目標(ターゲットライン)は、
「アルバラード」「マクラフリン」。2人共に、河村と同様に「低身長&スピード型PG」です。で、この2人は共に現所属球団で「第2PG」を務めています(尤もマクラフリンは、今季は第2PGの座が危うくなってますが)。
実はマクラフリンが、「昨季のNBAで最も低身長」でした。そう、マクラフリン、アルバラード共に「低身長PG」で知られていますが、それでも「180cm以上」ある訳です、それに対して河村は「公称172cm」。
NBAには「180cmの壁」があるといわれていますが、これが「河村にとって、想像以上の大きな障壁」と自分は解釈しています。
で、アルバラード、マクラフリンの2人は、ある共通の資質能力を持ちます。
3つ共に、「河村の特徴」でもあります、これは救いです。
ですけど、アルバラード、マクラフリン、いずれも「第2PG」な訳です。特にアルバラードの「スピード」「守備意識」は、2年目にして既にNBAで一定の存在感ですけど、それでも位置付けは「あくまでも第2PG」である訳です。
そう、「第2PG」、NBAではこの役割は「ロールプレイヤー」とみなされます。つまりNBA到達を叶えるには、恐らく「いままでのようにはいかない」との想像ができます。
で、ここで特に鍵になるのが「A/TO」「USG%」です。
特に、マクラフリン。「NBAでno.1の低身長」で、それに「3P能力は正直優れていない」選手タイプです。だけど、NBA歴は今季で5年目、それもずっと同一チーム(ミネソタ・ティンバーウルブズ)にいる、つまりウルブズでずっと必要とされ続けている。これはなぜかというと
「圧倒的なA/TO[3超えはとても驚異的!]」「フォアザチーム」
この2つに特に優れるからです。
そう、マクラフリン、アルバラードのいずれも、USG%は「20%を下回る」感じです、PGはむしろどうしても「USG%」が高くなりやすいことを考えるとなおさら、いかに「フォアザチームの意識に優れる」かが伝わります。
で、5月1日のnote記事で、下記のことを言及させて頂きました。
そう、もうはっきり、ここで結論を述べますが、「河村勇輝の現在地」は
これが、自分の解釈です。あとで言及させて頂きますけど、今季の河村は、個人成績では「議論の余地がないほどに秀逸」といえます、尤も1つ、「とても気に掛かる数値」がありますが。ですが、「横浜BCのチーム成績」に反映されているかといえばそうではないのが現況です(尤もこれは河村のせいとは思わない。そしてこうなってる要因は、ほぼはっきりしている、これをフロント側が認識・適切な対応ができるかがむしろ不安感です)。
で、海外挑戦として考え得る道を、「現時点で」という意味で整理しておきます。
そう、先に結論から述べた、つまり「河村勇輝の現在地」=「海外挑戦するならば『中国CBAの1択』」が、自分の正直な解釈です。そう考えるのはなぜかを、ここでは特に、「河村の今季の個人のパフォーマンス」と「横浜BCの今季の現況」の2つの観点から、綴らせて頂きます。
それと、熱愛報道云々に、いま少し言及させて頂きましたけど、自分は、この熱愛報道をしたフライデーさんに、「ありがとう」が正直な想いです。
なぜって、選手の移籍問題を考える際に、「家族」「夫人・婚約者」の意向・素顔は、少なからず影響を与えることが、いままでの積み上げからわかってきてますので。例えば野球でだと、丸佳浩(広島→巨人)、浅村栄斗(埼玉西武→東北楽天)のFA移籍は、夫人(浅村だと婚約者)の意向が影響していたといわれてますし、益田直也(千葉ロッテ)の残留は、夫人が「あなたの人生だから」の後押しがあっての残留といわれていますし(そして益田は結果的に残留は正解だったことは、その後の成績・内容が示してますし)。
で、バスケでも、あとで言及させて頂きますが、馬場のB1復帰先が長崎なことは、正直とても驚きでした(夫人が現役の女優であることに照らせば、自分は「ほぼゼロに等しい」と思っていましたから)。
で、河村の熱愛相手、「高校時代の同級生」、とても素敵だよ、とより応援したくなります。でもその一方で、今回の熱愛報道、相手は事実上の「地下アイドル」とのこと。これも「無視できない情報」と読んでます。
勿論、今後の移籍先において、シンプルに「志を共に追う」であれば、とても素敵だと思います、例えばサッカーの宇佐美貴史(現G大阪。2回の海外挑戦の経験がある。ちなみに宇佐美の夫人はいわゆる「幼なじみ」に近い)がそうであったように(宇佐美の場合は、「あなたの人生だから」と後押ししたパターン)。ですけど、それでもさすがに「Gリーグはない」と思うんですよね、あの薄給ではと。
そう、「熱愛報道」がなくても「中国CBA」という結論は変わらないのですけど、熱愛報道、それも相手が事実上の地下アイドルということで、「給与水準」をも考慮すると、なおさら「中国CBAだよね」と。尤も「中国CBA」という結論は、シンプルに「河村のプレースタイル」、特に「とても気に掛かるある数値」が大きいのですけど。
ちなみに、横浜BCは、いわば「広義の在京球団」です。今回の熱愛報道は、ああ、そりゃあ横浜BC残留だよね、故郷に近い西日本の球団に移籍する「より合理的な理由」を見出しづらいよね、と自分は感じるのです。
…という訳で、ここでは特に、「河村の今季の個人のパフォーマンス」と「横浜BCの今季の現況」の2つの観点から、綴らせて頂きます。
いまの河村の「最大のキーフレーズ」=「USG%」、言い換えれば「ボールホグ」。意図的なボールホグではない、これは試合を観ていれば伝わるはず、でも一方で「相手守備の罠」と「スコットという大誤算」が「ボールホグにバフを掛けている」。
「とても気に掛かるある数値」、これは「USG%」のことです。
「USG%」、これをわかりやすく説明すると「攻撃依存率」「ボール占有率」です。
リンク添付のYouTube動画で、「ボールホグ」の動画(ボール独占系ハンドラー)をさせて頂いてます。ここに挙げられているのは、
この2人です。加えて「ルカ・ドンチッチ」(マーベリックス。スロベニア代表)、「ジェームズ・ハーデン」(シクサーズ→クリッパーズ)、「ラッセル・ウエストブルック」(クリッパーズ)、「トレイ・ヤング」(ホークス)の4人も、「ボールホグ」としてよく挙がってます。
挙げた現役NBA・元NBAの6人に共通するのは、いわゆる「スコアリング型PG」です。確かに「スコアリング型PG」は、「ボールを持ってこそより活きる+得点・アシスト能力を高次元で兼備する」ことから、特に「USG%が跳ね上がりやすい」、それ故に「ボールホグ」と呼ばれやすいです。
とはいえ、ではBリーグだって、齋藤(名古屋D)、藤井(川崎)は、いわゆる「スコアリング型PG」ですし、ベンドラメ(SR渋谷)も(その本質は守備意識の高さと自分は思ってますが)「スコアリング型PG」といえますし、安藤誓(島根)も、「3Pシューター的なPG」(尤も昨季はどちらかといえばSGであったが)という独特のスタイルを確立しましたが、要は「スコアリング型PG」です。
ですけど、「齋藤、藤井、ベンドラメ、安藤誓」に比しても、河村の「USG%」は、やはりとても突出しています。
そう、昨季の「33.59%」、これも正直高い数値です。というのも、
といわれてます。つまり昨季だって高い。でも今季の河村の「USG%」、「44.14%」。よくも悪くも、「あまりにも高い数値」です。
そう、少なくとも数値だけを見れば、「河村=ボールホグ」という烙印を押されても反論できない数値です。
いまリンク添付させて頂いたのは、「NBAを除く各国リーグでの『USG%』の数値ランキング」です。そう、このリンク添付時点での河村、USG%が跳ね上がりやすい傾向のリーグである中国CBA組を差し置いて、「『USG%』が世界各国リーグを通して『全体1位』」です。
よくも悪くも、「現役no.1のボールホグ(NBA組を除いての)=河村」という烙印を押されてるも同義と、数字が雄弁に示してる訳です。
昨季あたりから、河村は「アイバーソンのよう」といわれますけど、「アイバーソン」「ウエストブルック」、確かに「言い得て妙」です。
で、ここで改めて、「ボールホグの動画」、リンク添付をさせて頂きます。
そう、「シクサーズ時代のアイバーソン」や「サンダー時代後半、ウィザーズ時代のウエストブルック」と、「直近2年(特に今季)の河村」は、まさしくとても重なって映る、と自分は思っているのです。それは
という意味で。「チームを勝利に導くために」と言い換えられるでしょう。
(上が「昨季(22-23)」、下が「今季(23-24)」の「Bリーグ」の「USG%」のスタッツ。昨季の河村は「3位(40試合以上だと2位、日本人1位)」、今季の河村は「ダントツの1位」です。
また、昨季は「30%以上が13人、33%以上が4人[40試合以上だと実質2人]」、今季は「30%以上が9人、33%以上が3人」と、「欧州・豪州NBLほどではないけど、中国CBAよりは組織的なバスケの傾向」であることが読み取れます。)
(上が「昨季(22-23)」、下が「今季(23-24)」の「豪州NBL」の「USG%」のスタッツ。
昨季は「30%以上が1人」、今季は「30%以上が2人」と、「Bリーグより組織的な傾向」であることが明確に読み取れます。
ちなみにBリーグよりも豪州NBLの方が、「スタメンの5人、6thマン」はより明確な傾向が強いです。で、外国人選手はポジション的には満遍なく散らばりで、出場時間も基本は20分以上は確保されてます。ですので河村も、もし豪州NBLが行き先の場合は「出場機会は楽観してよいのでは」と。)
(「昨季(22-23)」の「中国CBA」の「USG%」のスタッツ。今季は開幕してまだ4試合と少ないので載せていません。
昨季は「30%以上が36人、40%以上が4人」います。他リーグに比して明確に「USG%が跳ね上がりやすい」、これは「1on1をより多用する」「スターシステムの傾向がより強い」からとのことです。
「180cm未満の低身長PGが一定数いる」ことも中国CBAの特徴であり、「ビッグマンがBリーグに定着しやすい」と似たような感じです。
以前にも説明しましたが、「kay felder」、今季も中国CBAにいる[いずれ帰化もあり得る?]、NBA経験者の低身長PGですが、この「kay felder」、あるいは「darius adams」「trae golden」と、河村の「より現実的なロールモデル」が何人もいることも、自分が河村のより現実的な行き先を「中国CBA」とする大きな理由の1つです。)
リンク添付を拝読して頂ければ伝わるように、「USG%」は
「豪州NBL≦Bリーグ≦中国CBA」
と、傾向が明確に出ています。
(「Kay felder」。「28歳、今季で中国5年目、NBAで56試合」。
「175cmの低身長PG」だが、中国では直近2年で「20得点-8アシスト」到達を叶えるなど、リーグを代表するスター選手です。選手タイプは異なりますが、日本でいう「ニュービル」「ビュフォード」のような立ち位置。
そして自分が「河村のより現実的なロールモデル」と繰り返し述べてる選手でもあります。)
(「Trae Golden」。「32歳、中国CBAで4年目、NBA経験ゼロ」。30歳手前で「最も輝ける場所に出会えた」意味で、Bリーグでいう「ビュフォード」に相通じます。アシスト能力が最大の特徴ですが、中国2年目の21-22では、20試合の参考数値ながらも「平均44得点、FG試投数31.9本」という異次元スタッツ。ただしそれ故なのか、「USG%」は毎年「30%を大きく超える」、いわゆる「ボールホグ」タイプともいえます。)
(「Darius adams」、「34歳、中国CBAで7年目、NBA経験ゼロ」。ブルガリアとの二重国籍。18-19にインターナショナルMVP。
185cmとあまり高くはないですが、中国CBAでは「平均得点30点超え」を4回記録です。ただそれ故なのか、中国CBAではずっと「FG試投数が20以上、USG%が35%以上」と、清々しいほどの「The・1stオプション型」です。)
そう、Adamsは河村とは選手タイプが異なる感じがありますが、Felder、Goldenは「中国CBAが、最も輝ける場所であった」とはっきりと言えます。特にFelderとは「アシスト数、スティール数の多さ」「爆発的なスピード」「低身長PG」という意味で、共通要素が多い、だから自分は「Felderならば、河村が最も到達できる領域といえる」というのです。
河村の今季のUSG%は確かにとても高いですが、「昨季のUSG%」と「フェルダーの平均したUSG%」は近いです。
そう、言い換えれば「それほどにボールを持たせてもらえてる、信頼してもらえてる」ともいえます。だから、「海外挑戦するならば、中国CBAが最も現実的な道」と自分は強く考えるのです。それに「どの球団にも有力選手がほぼ散らばっていること」、「PGが3rdオプション以内にはまず入っていること」(外国人扱いならばなおさら)も理由の1つです。
…と、そのような感じですけど、そう、いまの時点で想像以上に文字数を費やしてますけど、「純粋な選手タイプとして」「日本代表でのパフォ」「運とタイミング」を総合すると、
と述べてきました。そう、「海外挑戦」云々であれば、「中国CBA」のほぼ1択な訳ですが、「先のこと」以上に、やはり「いまのこと」、つまり「横浜BCでのパフォ」を、より掘り下げたい訳です。
1バスケファンとして、スコットは好きな1人です、守備は健在といえる、でも現実の結果は、答えは既に出ている悲しさ。できるだけ早急に緊急補強をしないと、「河村」「横浜BC」の将来に取り返しのつかないマイナスのリスクと強く伝えたいが。
(上が「昨季(22-23)」、下が「今季(23-24)」の、「横浜BCの各選手のEFF等の各種スタッツ」。目に見えてわかるかなだが、
「河村に次いで計算できる日本人選手が第2PGの森井」であること、
「第3外国人(昨季だとアウダ、今季だとスコット)の30分換算EFFが酷い」ことが、それぞれ恐らく伝わるかなです。)
今季の横浜BCの試合を実際に(配信越しでもよいので)観たことがあるならば伝わるかなですが、横浜BCの「志向するバスケスタイル」自体はとても明確で(シンプルに「走るバスケ」「速いバスケ」「トランジションのバスケ」)、「観ていてとても楽しい」ですし、これは河村がいないとき、つまり「森井(時折オリバー)が組み立てるとき」でも「共有意識はとても伝わる」のですけど、数値で残酷に示されてるように、結果が出ていません。
実は今季、自分は「全体展望」の時点で、横浜BCは「宇都宮と今季のBリーグ自体の2強を形成する」と読んでいました。理由は「志向するバスケスタイルが明確であり&共有意識がとても伝わり、補強も(個人的にはやや異論はあるが)方向性の的確さは伝わってくるから」でした。この解釈に後悔は全くありません。
ですが、今季の開幕2試合、「京都vs横浜BC」を2試合共に生観戦させて頂きましたけど、第1戦(81-67)は2Q中盤からはほぼ一方的な「横浜BCペース」でしたけど、第2戦(77-75)は、勝利こそしたけど2Q中盤までの楽勝ムードから激しく追い上げられて「どうにか逃げ切った」試合内容でした。
確かに、河村は「1人で違いを生み出せていた」感じですし、「ユトフ、オリバーもさすがの存在感」でした。ただ、「気に掛かることがない訳ではなかった」んですよね、当時は「京都がそこは研究して、うまく守備をした結果」と思っていたのですが。
で、この「気に掛かることがない訳ではなかった」は、開幕4試合目の群馬戦あたりから「一過性ではないかもしれない、やばいんじゃないの?」になり(当時は精神を少しやられていた時期でしたが、「群馬vs横浜BC」は2試合共に配信で観戦させて頂いてました)、そしていま、これは申し訳ないですけど「確信」の感じになっています。資金的事情などを含めて、こればかりは「相手があること」になりますので、「なんともいえない要素」はありますが、自分が横浜BCのフロント(特に強化・編成部門)の立場ならば、いますぐに、遅くとも11月下旬には「いま抱えている問題への対応(=緊急補強)」を決着させる、へと動きます。
それは何か?はっきり述べます。「正直、1バスケファンとしては、認めたくはない」と明確に伝えた上で、です。
そう、繰り返しになりますが、「1バスケファンとしては、『横浜BCはスコットと別れた方がいい』は、『本音はとても嫌だ』」です。
ですけど、実際の試合内容・現れてる数値の両面で、「これ以上スコットを引っ張るのは、御互いのためにならない」、そう、「三遠・川崎が想像以上に走っている現況」に照らせば、「もう猶予はない」からと。
それがどういうことか。掘り下げていきます。
実は、昨季の第3外国人であった「アウダ(現青森)」。
昨季の横浜BCの弱点の1つと結構いわれていましたし、自分もそう感じていましたけど、最終的な成績は、実はそこまで悪い訳ではなかったです。
ですけど、アウダはなぜ「横浜BCに合っていない」といわれたのかというと、理由は2つで、第1は「ジャクソンと同様に『ゴール下専用機』であり、『3Pができないビッグマンは1人のみ』というBリーグの傾向の障壁になってしまった」こと、要は「プレースタイルの不一致」。第2は「加齢による、体力的な限界(昨季の時点で33歳)」、実際「走れなくなってきている」場面が、目立つようになっていました。実際、昨季のアウダの平均出場時間は「17分13秒」ですが、これは試合を観ていると「まあ妥当」です。
とはいえ、「CS出場、その先のファイナル進出」を本気で狙える意味では合わなかった、というだけで、という意味合いが強い感じでした。
で、今季の3外国人(オリバーは昨季から。ちなみにオリバーは昨季終了時に「1年でも長く横浜BCでプレーしたい。自分にとっては第2の故郷だ」の趣旨のことを述べています)、実はいずれも「30分換算でのEFF」は数値を落としています。ですけど、ユトフ、オリバーは「いずれは収束していく」、いわば「誤差の範囲内」といえる数値ではありますし、試合を実際に見ていれば、「持っている能力値通りは発揮できている」と伝わるのでは?の感じです。
特にオリバーは、昨季終盤から「オプション的な偽PG」がうまくアクセントになっています。いわば「ポイントPF」として機能できてますし、今季は「3Pの試投率、成功率がより上昇傾向」です。ユトフも、数値に現れにくい麺を含めて守備面を含めた奮闘が際立ちますし、この2人は「全く心配の必要はない」といえます。
そう、問題は、先程も述べたように「スコット」です。
「30分換算でのEFF(8.46)」。
これ、「第3外国人」どころか「帰化枠」の許容ラインをも下回ってます。
(「第3外国人」で「15点」、「帰化枠」で「10点」が許容ラインの目安、と自分は解釈してます。)
あとで改めて説明させて頂きますけど、実はスコットは、直近2年のEFFはいずれも「20点超え」でした。そう、1年でのこれほどの激しい落ち込みは、自分の記憶にないです。そしてこれは、本人を含めて、全く想像していなかったでしょう。
ですので、「スコットの補強を決断した判断そのものを責めるのは、全く違う、結果論的に失敗したに過ぎない」ことは、まず明確に伝えさせて頂きます。
では、そもそも論として、「今オフ、なぜスコットを補強したのか?」です。考えられる理由を、下記に示します。
そう、自分自身、1バスケファンとして、
が、自分の解釈でした。確かに結果は「大失敗」です、でも当時の判断は
「間違っていたとは全く思わない、蓋を開けてみれば合わなかった、というだけのこと」
が、自分の解釈です。
実際、特に宇都宮時代を知っているバスケファンならば、
「ジャクソンも勿論ナイスガイだけど、スコットだって同等以上のナイスガイだよ。」
と認識する人間は少なからずいる、と思ってます。
で、スコットの直近2年の、「30分換算でのEFF」。
「21-22(25.80)、22-23(20.95)」。
確かに、昨季は数値を少し落としています。ですけど、それでも「20点超え」、「Bリーグを代表するビッグマン」ではあるのです。それにスコットのより真骨頂は「リムプロテクターとして」であり、それについては「いや、いつも通りやん」の感じでしたし。
ですが、今季のスコット。何よりも顕著なのが、
そう、試合を実際に観ていると、守備面での衰えは、全く感じません(いわば「いつも通り」)。ですけど、攻撃面では、衰えているかまでははっきりとはわからないですが、「河村と合っていない」及び「研究されている」ことは、正直はっきりと感じます。
というのも、河村が得意とするプレーの1つが「ビッグマン、特に典型的センターとの合わせ、ハイロープレイ」です。で、スコットの宇都宮時代の代名詞的プレーは「ハイロープレイ」でした(宇都宮戦のバスケットLIVEでの、実況の篠田和之さんの「ハイロー」「ハイロープレイ」、まさしくそれです)。
ですが、京都との2試合、群馬との2試合。スコットがボールをもらう位置は、ハイポスト、侵入できてミドルポスト。つまりスコットが得意とする「ハイロープレイ」ができていない訳です。
「ハイロープレイ」がなぜできていないのかは、まだはっきりとはわかりません。1つには、相手守備陣に「あらかじめパスコースを寸断されている」があるかなではありますが。
で、スコットはいわゆる「古典型ビッグマン」、その中でも特に「ラジコン型ビッグマン」です。いわば「独力で得点チャンスを創出できるタイプではない」訳です。ですので「あらかじめパスコースを寸断されると、お手上げ」の感じは正直あります。
ですけど、スコットはもともと、ジャクソンほどではないかもにせよ、「リムラン」は得意プレーの1つでした。あるいは「アリウープ」もレパートリーの1つです。ですけど今季、少なくとも京都戦、群馬戦を見る限り、この「リムラン」「アリウープ」がほぼ全くなかった(少なくとも京都戦でのアリウープはゼロだったはず)。これは正直、無視できないことです。
で、「最もましであった」28日の広島との第1戦で、
「13EFF、9得点(FG3/7)、29分26秒」
です。これで「最もまし」、それでも「スコットらしい」といえる「20EFF」に遠く届いていません。
で、翌日の第2戦では
「3EFF、2得点(FG1/3)、25分11秒」
です。この試合では「チームリズム時代が終始よくなかった」、これを割り引いても、酷い数字です。
で、結果、開幕9試合(うち欠場1試合)で、
「30分換算でのEFF(8.46)、PER(RealGM版、7.46)」
です。繰り返し述べます、自分もスコットは好きな1人ですので、正直認めたくないです、でも現実論として
そう、「数値」「内容」の両面で、はっきりと出てしまっています。
結果、河村の最大の特徴の1つである「ビッグマンとの合わせ、ハイロープレイ、タッチダウンパス」が封じられている。
今季、河村は「FG試投数が(16.70→21.05)と、なんと4本以上も上昇」ですけど、これは勿論、河村の個人能力の向上も大きいのですが、2~3本程度は、
これは大きいのでは?と正直感じてます。
河村のプレー内容への影響もですし、横浜BCのチームとしてのプレー内容にも、もろに直結してしまっています。
横浜BCといえば「攻撃回数をより多く、のバスケ」。「爆速バスケ」であるのは、
という考え方からでしょう。で、結果はどうかというと
(←今季の横浜BCの選手成績。「EFF」にカーソルを合わせてます。)
そう、横浜BCの「絶対的な生命線」である、「攻撃回数」「FG試投数」がいずれも、「目に見える減少傾向」になってしまっています。そう、自分たちの「生命線」というか「前提条件」が根底から崩れているので、これでは勝利可能性はおのずと下がってしまいます。
それに、「A/TO」も明らかに減少しています(加えてアシスト数自体も)。「A/TO」が悪化している、つまりいい攻撃ができていない訳ですから、「攻撃回数」「FG試投数」の減少は、その意味でも当然といえますし、アシスト数が減少しているということは、それだけ「1on1、アイソレーション」に依存する傾向が強くなっていることが伺えます。
さらに述べると、これは(その3)での言及になりますが、昨季の横浜BCの姿を、いま三遠にされてしまっている(それ故に、横浜BCと三遠のチーム成績が完全に逆転している)ことが、ここから明確に読み取れます。
で、そう、今季の河村は、それこそ「バスケIQ」「判断スピード」「純粋なスピード」のいずれもより向上していると映ってますけど(「倍速視聴」って、「長田麻衣さん、あなたが流行らせようとした言葉でしょう?」と真顔で思ってましたけど、横浜BCのバスケって、いい意味で「リアル倍速視聴バスケ」で、それこそ「自分が理想とするバスケ」に近いんですよね!)、「チームの勝利のために、たとえシュート乱発といわれようとも、自分がエース(名実共に1stオプション)なのだから、自分が決めにいく」、この結果、よりFG試投数が増える、それ故に「得点が上昇、一方でアシストが減少」になっていると映るんですよね。
(河村がこうして「名実共に1stオプション」であることは、1バスケファンとして最高に嬉しい。というのも、比江島だって宇都宮のエースだけど、FG試投数を見れば必ずしも1stオプションとは限らずで、それこそロシター退団後は1stオプションと位置付けられてきて、クラッチタイムでは1stオプションなのだけど、全体ではむしろスコットが1stオプション扱いであったので。)
そう、確かに今季の河村は、数値だけで見れば「清々しいほどのボールホグ」です。それこそ、「シクサーズ時代のアイバーソン」、「サンダー時代、ウィザーズ時代のウエストブルック」を連想させます。
ですけど、実際に試合を観ていればより伝わるかなですけど、昨季も今季も、河村は好き好んで「ボールホグ化」している訳ではない、
(←「坂本個人軍」のリンク添付。)
これに留意の必要があると思うんですよね。
そう、「パリ五輪以降」の意味でいえば、「ボールホグ化するほど、河村ができる選択肢は『中国CBA』『横浜BC残留』のほぼ2択になる」(尤も今季にノウェルがNBAで結果を出せなければ、河村のNBA入りの扉はそもそも開かれないと自分は思っていますが)、でも「いま」という意味でいえば、
これが、自分の現時点での正直な考えです。なぜって、答えが残酷なほどに明確に出てしまっているから。そして、いま問題点が明らかになっているならば、いわば「治療はより早い方が望ましいに決まってる」訳だから。
そう、結局、バスケットボールの恐ろしさでもありますが、「選手のパフォーマンス、技術レベル」が「数値」として明確に示される(DF型のように「数値に現れづらい例外タイプ」もいますが)。特にEFFは、野球のWARとは異なり、根拠が明確ではない補正が入らないですし、しかもBリーグの場合は「『チームEFF』と『現実の勝敗、スコア』は、ほぼ相関関係がある」ことがわかってきています。
「8.46」、この数値では、自分だってスコットは好きな1人だから認めたくないのが本音ですが(「嘘だといってよ!」が本音です)、悔しいけど「代替を確保でき次第、即刻で放出」、この1択と考えざるを得ません。
で、この記事を執筆している最中に、茨城が、「NBAで142試合出場、昨季は中国CBAでプレー」の「ジョニー・オブライアント3世」と契約した、というニュースが入ってきました(正式発表ではないですが、「シャラニア記者」という信頼できる情報源ですので、まず確定でしょう)。
選手タイプとしては、いわゆる「ストレッチ4.5」。昨季の中国CBAでの成績が額面通りならば、「とても期待できる、Bリーグに合いそう」と考えてよいです。
で、そうなると、誰かが茨城を去る、ということになります。
ブラント(元豪州代表)の可能性もゼロではないですけど、起用法から考えると、「90%の可能性で、ヒサタケだろう」と思ってます。
そう、つまり「ヒサタケ、移籍市場に出る」を意味します。
あとで京都の箇所で述べますが、京都ファンの立場的には、
が、正直な想いです。
ですけど、横浜BCの視点でいえば、
いま、横浜BCに与えられた選択肢は、実質的に「ヒサタケ(茨城。FA濃厚)」「ブバ(富山。現在IL)」の2択です。「爆速バスケ」という志向するバスケスタイルを考慮だとなおさら、この2択でしょう。勿論、仮にブバが欲しいとなれば、富山は激しく抵抗は容易に想像ですけど。
およそのイメージは、上述の感じです。要はイメージ的には
が、現時点での自分の考えです。尤もこの場合、水面下で交渉を進めつつ、「交渉を11月末までにまとめて(まとめられればスコットも富山側で早期に連携を進められるメリットがあるはず)、そこからブバの『ILからの復帰』までは起用法を工夫しながらのある種の我慢」のイメージになります。その間は
のイメージになります。
…いずれにせよ、結局は「どうなるか、みてみよう」になりますし、いま、こうして「スコットにはできるだけ早く見切りをつけて、リムランできるセンターの緊急補強が早急に必要」と綴っているのは、正直とても心が痛みます。でも現実を認識して、打てる手を打たないと、より酷いことになる(つまり「横浜BCがCS出場をも逃す」)ことを意味しますので、これは避けて欲しいから、ということで綴っている感じです。
それに、1バスケファンとしては、河村には「優勝を目指せる景色」、そしてその先の「ファイナル、優勝の景色」を叶えて欲しいですので。
…と、この時点で、既にかなりの文字数です。ですので、(その3)で、「8つのトピックの後編、つまり(2)~(8)」を一気に言及させて頂きます。
【バスケットボール#34B】【エッセイ#23B】