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まず、これまでの記事、(その4)をリンク添付させて頂きます。
では、執筆を進めます。なお、この(その5)も、「PC・タブレットでの閲読」を強く推奨させて頂きます。
そして、この(その5)では、「今オフ(来季)のより望ましい補強戦略」をテーマに綴らせて頂きますけど、「この文章の執筆時の現時点で」の感じです。要補強ターゲットの選手が「現所属球団への残留」「他球団への移籍」が発表されている可能性も少なからずあり得る訳ですけど、「なぜこの選手の補強がより望ましいのか」が(漠然とでもよいから)伝わっていると、とても嬉しいです。
「今オフの的確な補強」の実現は、短期・中長期の両面で奈良の最重要命題!「優良日本人の補強」「帰化枠/アジア枠の補強」を特に強く御要望の想いです!
(リンク添付の1つ目が「B2の全14球団の各種成績[EFFにカーソルを合わせてる]」、2つ目が「今季の奈良の全戦績」、3つ目が奈良の各選手の各種成績[EFFにカーソルを合わせてる]」です。)
順位を元にすると、上述の感じになりますが、
今季、奈良がチームスローガンで掲げた「ALLOUT」(=「走るバスケ」)は、「奈良が志向するバスケスタイルとして、今後も貫いて欲しい!」、これがはっきりと明確になったことが「今季の収穫」といえます。
その意味で、まず「各種データ」から浮き彫りの「補強の優先度が高い要素」は
ただ、奈良の場合、昨年12月の決算では、奈良は
「売上高はB2リーグで11位」「選手総年俸はB2リーグで13位」
の球団です。今季も集客面で苦しんだことを考えると、よくいって
「選手総年俸は恐らくB2のリーグ平均未満?」
と考えてよいでしょう。ですので、他球団以上に
「コスパ優良」「明確な特徴を1つ以上持つ」
これに最大級に拘る必要があります。
恐らくですけど、特に日本人選手の補強でだと、優先順位は
「守備面での軸」≧「得点面での軸」
にならざるを得ないでしょう。
あとで「今季の最終的な選手編成」を示させて頂きますけど、その前に、「今季戦績」から読み解けることを示すことへと、話を進めます。
「クリスチャン・ジェームス」。今季の起用法は「6thマンが基本」でしたが、今季の奈良はこの「C・ジェームスが絶対的エース」でした(一バスケファン的には「C・ジェームスは『奈良のニュービル』である」と解釈してます。実際、ファン感謝祭での歓談でも、C・ジェームスに直接伝えました。それと「ジェームス出場時と欠場時で、チームの勝率が全然違うこと」も、直接伝えてます。
「絶対的エース」ですので、相応の影響力があって当然な訳ですが、実は今季、「C・ジェームスの12試合の欠場」があります。これが奈良が「内容は一定の手応えがあるのに、B2残留争いにどっぷり浸かってしまった」大きな理由の1つになってしまった、と自分は解釈してます。
(2)について、特に
この「5試合」は「勝てた試合」だった、つまり「取りこぼし」です。
この5試合を勝利できていれば、接戦時試合が
「7勝11敗、勝率.389→12勝6敗、勝率.667」。
そして全体(41試合)でも
「15勝26敗、勝率.366→20勝21敗、勝率.488」です。
これを「60試合換算」にすると「29勝31敗、勝率.438」。
でも実際は「18勝42敗、勝率.300」です。
つまり「今季の奈良の本来の勝利期待値」は「29勝31敗、勝率.483」のチーム力があったはずの計算になる。
「推定される選手総年俸に比して」だと、「勝率.483」で終えられていれば「全体7位相当」で
「『スタイル構築1年目&資金力に乏しい球団』にしては、よくやった」
(しかも、今季の当初目標であった「B2昇格PO出場」を叶えられてた)
という感じで終われたはずと思ってます。
ただ、これは単純にそうだとは言いづらいところもあって、「中澤・高岡のローテ外」は「苦渋の決断」だったんだろうなということは、漠然とだけど感じてはいたのです。特に高岡は、試合前練習ではほぼ毎回、1番乗りしていたんですよ(少なくとも、自分が生観戦のときは)。「バスケに対する姿勢」がとても伝わってきていた訳で、それを石橋HCは気付いていたはず。
実際、4月15日の香川戦(事実上の残留POの第1戦)、「4Q,0:07」、高岡の右45度からの3P成功。このとき、石橋HCも選手と共に大喜び。
それは「本心として嬉しそう」なのが伝わってきた。「ほんとうは、起用するきっかけを探していたんだろうな」と。だけど、シーズン序盤の「大きな出遅れ」の影響で、残留争いにどっぷりつかる羽目になった。
「2月12日の福島戦」「2月18日の佐賀戦」、この2試合の取りこぼしも正直大きく影響したでしょう。この2試合を勝ち切れていれば、3月になって「もう一度、高岡にまとまった出場機会を与えよう」とできていたかもしれない。
そう、シーズン序盤の「中澤・高岡にもまとまった出場機会を与えたこと」は、せっかくこうして開幕構想に組み込んだ訳ですので、妥当なことである訳です。ジェームスの負傷離脱の影響が想像以上に大きかった、ある種「かわいそう」ともいえますが、「これもバスケ」ということでしょう。
で、4月16日の香川戦、つまり「球団の存亡をかけた大一番」に勝利して、その後の「RS本拠地最終戦終了後の挨拶」で、古牧が
「残留争いに終始して勝利で終わったという結果は、本来はとても悔しいことです。」
という趣旨の言葉を述べましたけど、この言葉を聞いて「ほっとした」が正直な感じでした。「現状に満足していない」ことを選手が共有できていることが伝わっただけでも、今季の意義があったと。
昨季は散発的にしか見られてないので、参考程度でしかないですが、「姿勢・気持ちの面(メンタリティー)は、改善傾向が伝わる」といえます。
ですけど一方で、「勝利のカルチャーの醸成の難しさ」は、(勿論、醸成されるには相応の時間を要することは想像できるとはいえ、)「この球団の負け癖の克服は、想像以上に根深い」を示してるといえます。
そして何よりも来季は、「『東京Z』という『ボーナスゲーム』がもうない」のです。これはつまり「ひとたびうまくいかなくなれば、残留争いリスクに即刻で直結を意味する」といえます。
(尤も今季の奈良は、「東京Z戦」は「1勝3敗」。3敗はいずれも「接戦にさえ持ち込めずの敗戦」であった。)
ではここで、「今季の奈良の選手編成」を、示させて頂きます。
既に、何人かの退団が発表済みです(宇都、板橋、薦田、中澤、高岡)。
その一方で、残留発表済みの選手は、この記事の執筆時点では「藤高、古牧、三森、柳川」の4人です。
問題は、B2他球団からの誘いが確実にあるだろう「ジェームス」「藤澤」の2人ですが、「ジェームス、藤澤をそれぞれ最も必要としているのは奈良である」と自分は確信していますので、裏を返せば
と、自分は考えてます。特に藤澤は「5月中に残留発表になる可能性は充分にある」と読んでいます。
そう考えると、下記の感じになります。
上述で示させて頂いた「理想選手編成」に照らせば、
このイメージになります。で、奈良は「B2ライセンスの球団」ですので
になると考えるんですよね。では現時点で、「B2球団として獲れる選手」で「最優良の選手」だと、下記の3人になります。
「外国人」「帰化枠/アジア枠」の補強も勿論重要ですけど、いま挙げた3人は、「このレベルの選手の補強ができるチャンス自体がとても貴重」です。しかも「いまの奈良が不足している資質能力の補強にドンピシャ」でもあります。
恐らく、競合するB2他球団が出てくるだろうことが容易に想像できますけど、「たとえ値が張ってでも全力で補強する価値が高い3人」です。
勿論、補強に失敗だと「補充的な補強」にならざるを得ないリスクがありますが、「リスクを負ってでも全力で獲りに行く価値はとても高い」と自分は考えます。
特に「長谷川」「村上」は、それこそ「棚から牡丹餅」です。
「葛原」も、「失点数減少を見込める補強」の意味で「とても貴重」。
しかも3人のいずれも「走るバスケでこそより輝ける」ことを既に証明済みです。
だからこそ、このチャンスを、絶対に仕留めて欲しい!
仮に、「葛原」「長谷川」「村上」の「B2球団にとっての優良日本人の3人」の全員の補強成功が叶えば、下記の感じになります。
そう、「葛原」「長谷川」「村上」の補強が叶えば、
「昨季EFF(109.78)-現時点EFF(75.65)=差EFF(34.13)」
この「差EFF(34.13)」が「帰化枠/アジア枠1人+外国人2人の補強枠」のイメージになります。
現実的な計算をすれば、外国人2人への補強予算を大きくかけられなくても、今季の「ウィルソン+ムボジ」の「36.64」と同等程度(勿論それ以上が望ましいことは言わずもがなだが)を計算できます。
その上で「帰化枠/アジア枠の補強」、これがとても重要です。
(その4)で言及させて頂いた、「ルーズベルト・アダムス(香川→山形)」。
今季にB2でプレーしたアジア枠で、とても貴重な参考数値です。
で、アダムス、「今季の30分換算でのEFF(14.38)」。
特に「1月28日以降での14試合」に絞れば「15.75」。
これは大きな参考指標になります。
そう考えると、単純計算ですが
「ウィルソン+ムボジ+アダムス=『52.39』」。
これに「日本人選手EFF(葛原、長谷川、村上の補強成功時)」の「75.65」を合算すると「128.04」になります。
そうなると、今季の合計EFF「109.78」と比較すると
になります。そう、だからこそ、今オフの奈良において「帰化枠/アジア枠の優良選手の補強」は「絶対にマストである」と強く考えるのです。
これを踏まえると、日本人選手の補強ターゲットは「葛原」「長谷川」「村上」と考えるとして(個人的には「議論の余地はない」と強く考えるほどに、この3人の補強は絶対に叶えて欲しい!と強く考えてます)、「帰化枠/アジア枠」及び「外国人枠」の「要補強選手の求められる資質能力」が、漠然とですが見えてきます。
(←「チョン・ヒョグン」の参考数値として、ポジションが異なるので参考数値でしかないけど、「チョン・ギボム[福島。PG/SG]」の参考リンク。
「チョン・ギボム」の場合、「KBLでのPER(12.24)→今季EFF(10.32)」。
で、「チョン・ヒョグン」の直近PERが「12.88」。)
では、それぞれの選手についての「特徴」「補強する意義」を、自分なりに示させて頂きます。
上述のことを踏まえると、「帰化枠/アジア枠」は、できれば「マロンゾ」の補強を叶えたい感じです。ですけど、「代表離脱リスク」を考慮すれば、「チョン・ヒョグン」でも藤高を恐らく上回りますので、有益な選択肢になり得るとは思います。
では、上述のことを踏まえて、「今オフ(来季)の奈良の理想的な選手編成」を併せて示させて頂きます。
勿論、現実論としては、上述のように「机上のようにはいかない」かなとは思いますけど、それでも
「今季EFF(109.78)→来季EFF(129.21)、差(+19.43)」
(「帰化枠/アジア枠の補強」が「チョン・ヒョグン」でも、「来季EFF」が「124.46」で、差は「+14.68」になる。)
これが叶えば、(奈良としての)球団史上初めての「勝率5割到達」をより現実的に目指せる、という計算になります。
「想像される補強資金」を考慮した上での、「よりベストの補強案」を示させて頂いたイメージです。「帰化枠/アジア枠の補強」は、「マロンゾ」「チョン・ヒョグン」のいずれでも、着手してくれると自分は強く信じています。
で、「帰化枠/アジア枠」で、なぜ「3.5番タイプの補強」がより望ましいと考えるのかの理由は「SF/PFの両方に対応できるので、戦術的柔軟性を担保できるから」です。つまり、
という使い分けができるイメージです。
特に大切なのは、「ジェームスがSF起用に専念できる」こと、つまり「最大の持ち味である得点能力をより強調できること」です。「PF起用も可能である」ことは今季で証明しましたけど、守備負担をできるだけ抑える意味では、「PF起用はできるだけ避けたい(クラッチタイム時はともかく、それ以外ではできるだけ避けたい)」、その意味でも「帰化枠/アジア枠の3.5番タイプの補強」はとても重要なんですよね。
いずれにせよ、今季のような「B3降格の恐怖」は、もう味わいたくない。
しかも来季は「東京Zというボーナスゲーム」がもうない。つまり「残留争いリスク」は「今季より格段に大きくなる」と考えてよい。
というか、球団創設からの7年間で「勝率4割到達」が「初年度の1回のみ」、これはさすがによろしくない。
「バンビブースターをプレーオフに連れて行く!!」
古牧は先日の残留発表コメントで、こう仰ってくれた。
この意気込み、最高に嬉しい!「プレーオフの景色」が叶うかはともかく、「勝率5割到達の景色」を、正直見たい!
だからこそ「今オフの的確な補強がとても重要!」と強く伝えたい。
とりわけ、「『村上』『長谷川』という『棚から牡丹餅』の貴重なチャンスは、特に絶対に仕留めて欲しい!」。
そして「帰化枠/アジア枠の3.5番タイプの補強」も強く願います。
「どうなるか、見てみよう」ですけど、自分は奈良の「手づくり感」が大好きになった。ある種「定点観測」といえばそうだけど、でも「奈良のバスケ好きの子ども」が純粋に応援し続けていること、これは強く意識して欲しい!「おらが地域にプロバスケ球団があること」自体が「夢を与える」営みなのです!と。
「ALLOUT」は「魂を燃やす」「ハイエナジー」という想いが込められていると伺う。だからこそ、「『走るバスケ』を『奈良のバスケスタイル』として根付かせよう!」、それこそが「勝利のカルチャーの創出」に直結し得ると強く信じているから!
だからこそ、だからこそ、「今オフの移籍市場での的確な補強の実現、よろしくなのです!」。
【バスケットボール#27E】【エッセイ#17E】