「前記事エントリーのリンク添付」、及び「今回のnote記事の予めの留意事項」
まず、これまでの記事、(その1A)(その1B)(その2)をリンク添付させて頂きます。
では、執筆を進めます。
なお、この(その3)は、SR渋谷を応援しているファン・ブースターの立場である人間にとっては、「恐らくとても心をえぐる」内容になると考えられますので、それをあらかじめ御詫び申し上げます。
(書いている自分が、もし「SR渋谷のファンの立場」ならば、ここに書いている内容が起こりませんように、が正直な感じですので。)
【論点3】確かにベンドラメは昨オフ、「事実上の生涯SR渋谷宣言」をした。ではなぜ今オフこそ、移籍の可能性が「ゼロではない」と読むのか?そして移籍先のほぼ唯一の候補が「島根」と考える合理的理由は何か?
実は昨オフの移籍市場に向けてのときでも、自分は「6つの論点」の1つとして、「ベンドラメ(SR渋谷)は今オフ、残留か移籍か?」を挙げさせて頂いてます。つまりベンドラメを2年連続で「移籍市場の注目選手」に挙げさせて頂いていることになります。
そう、実は昨オフ、ベンドラメは「残留」「秋田」「群馬」という3つのカードが手元に置かれた(といわれている)中で、最終的に
「(事実上の)生涯SR渋谷宣言」
をしました。
はっきり正直に述べます。自分は、一人の人間、一人のバスケファンとして、下記の気持ちを正直抱いてます。
確かに昨オフのSR渋谷は、ベンドラメにとって東海大時代の盟友である小島(←A東京)を補強して、一定の誠意は示したといえます。だけど「問題の本質的な解決とはならなかった」とも正直映ってます。
この4年間、ベンドラメは「オールスターレベル」をずっと堅持し続けてきました。それにベンドラメは、日本人PGの中でも、いくつもの独特の特徴を持っています。
実は、SR渋谷は今季、「全体順位は14位、チームEFFは10位」です。
つまり、試合印象や個別スタッツほど、全体としては悪くはない。
だけど現実は「勝率5割未満、得失点差マイナス」です。
特に得失点差は「全体17位」で、これは失点数が「全体21位」なことが大きく影響しています。この失点数は、「スタイル構築1年目」である「三遠、京都」よりも下回っています。
いま、石井をリンク添付させて頂きましたけど、この4年間でのSR渋谷の「有力日本人選手」の補強は、「石井」「小島」の2人にとどまっています。
特に石井は、今季の「30分換算でのEFF」は「11.86」で、「この9月で35歳」とは思えないエネルギッシュさです。ですが裏を返せば、その石井も、いつ「衰えとの戦い」に突入しても不思議ではない現況ともいえます。
で、ベンドラメは「よくも悪くも【日本版のリラード】と化している」と述べてきました。
リラードとは、「デイミアン・リラード(PG。ブレイザーズ)」のこと。
「11年間、ポートランド・トレイルブレイザーズ一筋」「この7月で33歳」です。
「オールスター出場7回」「NBA75周年オールタイム選出」である名選手です。
(ちなみに自分自身、リラードは好きな選手の一人でもあります。)
ですけど一方で、チームの勝利には恵まれずで、「カンファレンスファイナル1回(2018-2019。準決勝に相当)」が最高成績です。
リラード自身は、ブレイザーズでバスケ人生を全うしたいと繰り返し述べています。しかし一方で、「優勝したいならば移籍した方がよい」との声も、特にこの2年ほどで高まってきています。
(一人のバスケファンとしては、「リラードにはブレイザーズでバスケ人生を全うして欲しい!」が正直な強い願いです。)
で、そのリラード。今季のブレイザーズは「西地区13位」でプレーオフ出場を逸しました。で、RS(レギュラーシーズン)終了から程なくして、リラードがついに、下記の趣旨の言葉を述べました。
リラードのこの一連の発言を受けて、
と現地では報道されているとのことです。
SR渋谷のファンには、とても申し訳ない思いです。
ですけど「客観的に見れば」、「そういうこと」だよと。
で、自分が「ベンドラメが今オフに移籍するならば、事実上は島根の1択では?そして島根から声が掛かれば、島根に移籍の決断の可能性は低くないのでは?」と考えるのは、「島根側の事情」が正直大きいです。
(「SR渋谷は再建モードの突入がやむなし」の趣旨な訳ですが、では「どう再建するのがより望ましいのか?」は、後述で綴らせて頂きます。)
(←今季の島根の各選手の成績、リンク添付。
1つ目が「平均EFF」、2つ目が「±」、3つ目が「出場時間」にそれぞれカーソルを合わせてリンク添付させて頂いてます。)
そう、何故、今オフの移籍市場で「島根がベンドラメに動く可能性がある、そしてそれがベストの判断である」と考えるのか。
いま、1月7日のnote記事をリンク添付させて頂きましたけど、「島根はベンドラメの補強がベストと考える」のは、今季を通して(島根はこの2年ずっと注目し続けているので、バスケットLIVE観戦を何試合化していますし)は勿論、アウェー戦ですけど「島根戦を3試合の生観戦」をさせて頂いていまして、それをも踏まえてでもあります。
(「3月22日、大阪vs島根」「4月22日、京都vs島根」「4月23日、京都vs島根」。バズソーが決まったときの破壊力は「観ていて楽しい」けど、苦しくなると「1on1の使用頻度が増える」、それが「諸刃の剣」であるように自分には映ったと。尤もこの3試合は、「帰化枠であるニカの負傷離脱の影響」を考慮の必要はある感じですが…。)
(それと島根は、今オフに北川が「引退→即AC就任」は少なからずあり得るのでは?と読むのは、自分だけでしょうか…?昨季の京都での内海のように、シーズン後半から「コーチ修行」モードになりつつあるように、自分には映っていますが…。)
ここで示させて頂いた出場時間は、あくまでも「目安的な感じ」です。
ですけど、昨季後半からずっと言われてきた、「ビュフォード、安藤誓への依存度の大きさ」を改善できない限り、優勝は「より現実的な目標とはなりづらい」。
現に、特に今季は、平均出場時間で
です。これは裏を返せば、「2人の負担を軽減できる『6thマン的なPG/SG』」がいないも同義だから(これに相当する存在として津山を獲ったと思われるが、結果として「負担の軽減」という目的まではいかなかった感がある。尤も津山は得意の3P能力に加えて守備面でもエナジーを示して「3&D」として数値以上の価値を示せてはいるが)、特に「安藤が30分を大きく上回る出場時間になってしまう」感があると映ります。
というか、今季の安藤は、実は「全試合で29分以上の出場時間」です。
昨季も「32分45秒」の出場時間で、これは「リーグ4位」、勿論「PG/SGの日本人選手ではリーグ1位」の出場時間ですけど(昨季は純粋な「スコアリング型PG」的な起用法だった)、昨季は「27分台以下が5試合」と、多少はメリハリがついた起用法でした。
それが今季は、役割が変化した(「2ハンドラー」になったので、円熟のゲームメイク力が伝わる場面は多くあるが、本質的には「3Pシューター」へと変化した感がある)影響があるのかなと想像ですけど、「最後まで持つのか?」という懸念は昨季以上に燻り続けた感があります。
裏を返せば、安藤誓は「鉄人」であることを証明している2年間ともいえますし、一バスケファンとしての個人的感情を述べれば、
それが素直な気持ちではあるのです。
視点を変えます。島根の傾向として、「FG試投数、平均得点数はリーグトップレベルである」「しかし攻撃回数は実はリーグ平均以下である」こと。
「チームEFFも上位である」のですが、実は今季は広島を下回ってます。
「得点効率がよい」といえる訳で、実際に「A/TO、TS%はリーグトップレベル」です。
ですけど、いやだからこそ、「攻撃回数をリーグ平均以上にできる」が叶えば「より破壊力が伝わる攻撃ができる→得点数が増えて、チームEFF、得失点差が上昇する→CSでのシード順位の上昇、優勝に近付き得る」と映るのです。
それにベンドラメは「守備意識を併せ持つ」ことも特徴の一つです。
この「ゲームメイクと守備意識を併せ持てる日本人PG」は、実はとても貴重です。
その上、ベンドラメは、「SR渋谷の正PG」に定着して今季で5年目ですが、実は「昨季に3試合、今季に5試合、途中出場歴がある」のです。
オールスターレベルになると、「6thマンに回される」こと≒「チームへの不満→移籍説に直結」になりますが、ベンドラメは「6thマン耐性がある」こと、この「アンセルフィッシュ」の精神も特徴の一つで、島根にとって「これ以上ないラストピース」の根拠です。
そう、「帰化枠/アジア枠」「第3外国人」も、確かに今オフに島根が向き合うテーマの1つでしょう。ですけど島根が優勝のために「いますぐに必要なピース」は
これに該当し得るのは、「ベンドラメ(SR渋谷)」の事実上1択である。
中山は「より守備型寄り」であり、そもそも「秋田から出ることはまずあり得ない」から。
その上で特に「6thマンを受容できる」「守備力を兼備できる」、これが一気にハードルを高めます。現に金丸は、結局は受容し切れずに1年で退団になった。
(そもそも「攻撃面に全振り」であるので、いま思えば「資質能力的なミスマッチであった」と考えざるを得ないが、それは結果論ともいえます。)
裏を返せば、いま島根が抱え続けている「ビュフォード、安藤誓(特に後者)の負担が大きすぎる問題」の解決を叶え得る補強は、「ベンドラメを補強できなければ、恐らく不可能である」と自分は思うのです。
つまり、島根側の目線でいえば「全身全霊でベンドラメの補強にオールイン」が求められること。繰り返しになりますが、あとは「ベンドラメが何を優先順位に置くのか」、それとSR渋谷が「横浜BC(というか河村)、A東京、川崎の一翼を崩せるビジョンを提示できるか」になりますが。
(1)(2)は、先述で説明させて頂きましたけど、特に大きいと考えるのが、下記のことです。
このように、特に「クラッチタイム時に3人同時起用を発動」させることで、相手守備陣は的を絞りづらくなります。それ故に「状況に応じてのより多彩な攻撃が可能になる(速攻もハーフコートも両方対応できる)→得点期待値の上昇」が見込めます。
加えて、ベンドラメは「攻撃的な守備」も特徴です。「エースキラー役」での貢献度も高いですので、ビュフォード、安藤誓をより攻撃に重きを置けることもメリットといえます。
勿論あくまでも「机上の論理」に過ぎないといわれればそれまでで、ベンドラメが「金丸の二の舞になる」リスクもあります。特に「6thマンだけど、20分~25分程度の出場時間は確約する」とあらかじめ示せなければ、このリスクは一気に増大になるでしょう(というか「出場時間の確約なしにはそもそも獲れない」と映るが)。
ですけど、リスクは確かにあるけど、ベンドラメ獲りが叶えば「メリットがより大きいと映る」、だからこうして綴ってる訳です。
そう、先程リンク添付させて頂きましたが、自分は一バスケファンとしてどうしても観たいのです、島根の「バズソー」スタイルが完成するときを。
それは、かつてのNBAでの「マイク・ダントーニHCのラン&ガン」スタイル(自分がバスケ好きに目覚めたきっかけの大きな一つでもあります)、それに重ね合わせている感じです。
この「バズソー」スタイルの完成には、「ビュフォード、安藤誓の負担を軽減できる、コートビジョンと守備意識を兼備できるPG/SG」が要補強ではないか?と。それにほぼ唯一合致できるラストピース、それが「ベンドラメ」である、これがこの【論点3】の真意としてあります。
繰り返しになりますが、「実現可能性」は「ほとんどない」と思います。ですけど、ベンドラメ目線だと「優勝したい」により近付ける、島根目線だと「バズソースタイルの完成」、そう、少なくとも理論上は「win-win」といえる、御互いに合理的理由があるのだと。だからこうして綴らせて頂いてる訳です。
ちなみにSR渋谷は、「再建モード」にならざるを得ないのでは?と綴りましたけど、その場合は「SR渋谷は、京都・三遠と同様に『3年スパン』での再建モードになるイメージ」です。
では、「どう再建するのか?」になりますが、SR渋谷にとってのより現実的な方法は「京都が採っている方法」がより望ましいのでは?と思ってます。
はっきり述べれば、いわば「詰んでいる」状況に陥ってるのは
「有力日本人選手を補強できる目途が立たないから」に尽きること。
その一方で、SR渋谷は「優良外国人に支えられた歴史」でもあります。
それならば、再建1年目になる来季は、それを活かして「割り切る」ことから始めるしかないのでは?と。それが、中長期的に「有力日本人選手の確保の可能性を生み出す」一歩になると思うのです。
そう、「詰んでしまった」ことは仕方がない、まずはそれを「受け容れる」ことから始めること。
「外国人/アジア枠に依存じゃないか」上等だよと割り切る、現実論としてはそれしかない、現に京都はそれで年末から一気に軌道に乗せてきている。
実際、京都は今オフは「必要な要補強ポイントを絞れている」と映ってます(実際に的確な補強ができるかは別としてですが)。
来オフになれば、河村は海外挑戦を決断の可能性が高い、そうすれば「CS出場への道筋」が、少なくとも理論上は見えてくるので、そこで「有力日本人戦の補強の可能性」が見えてきます。
いずれにせよ、最終的なボールは「ベンドラメ自身」にあること。
残留も移籍も、「いばらの道」であるといえます。
結局は「より納得できる決断をして欲しい」、それに尽きるのです。
いえることは、
では、(その4)で、【論点4】、つまり「馬場雄大(SG/SF。テキサス・レジェンズ)」についてを綴らせて頂きます。
【バスケットボール#26D】