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まだまだ何だってできる

「実は7月からシンガポールに行くことにしました」

最近よく一緒に仕事をさせてもらっているカメラマンからそんな話があったのは、今日のCM撮影の現場だった。

え?!シンガポール?
まずビックリ。

シンガポールで仕事ですか?
もちろん、次の質問はこうなる。

「いえ、学校に通うんです」

学校?!シンガポールで?!
二度目のビックリ。

映像関係の学校ですか?
相手がカメラマンなので、当然こんな質問になる。

「いえ、大学院に通ってMBAを取ろうと思って」

大学院でMBA?!シンガポールで?!
三度目のビックリ。

MBAとは、Master of Business Administrationの略です。日本では経営学修士と呼ばれ、経営学の大学院修士課程を修了すると授与される学位。

「めちゃくちゃ勉強しました!1日8時間とか」

もう何度驚いても足りないくらい、驚かされた。
その人は、宮崎の映像業界で主力のカメラマン。忙しくないはずがない。仕事をしながら、人知れずシンガポールの大学院に入るために猛勉強をしていたということになる。ちなみに、年齢は自分と同世代。30代後半。

凄い。
本当にこの一言に尽きる。
カメラマンとしても十分にやっていけているのに、更にそこから高みを目指すその向上心。しかも、全く畑違いの経営学修士。
今の彼には、この先どんな未来が見えているんだろう。

なんだか、久しぶりに頭をスパーンと叩かれたような感覚になった。

思うようにいかないことを環境のせいにしていないか。年齢のせいにしていないか。
人のせいにしていないか。

改めて自分を省みるきっかけをもらった気がした。

30代後半になると、20代の頃のように自由に動きにくくなるよなぁ。

そんな風な考えは、ただの思い込みだと気付かされた。
「何を始めるにも、遅すぎることはない」
耳タコな言葉だが、初めてその意味を身をもって実感した気がした。

まだまだ、何だってできる。

明日から新年度。
気持ちを新たに頑張りたい。

(note更新120日目)

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