あいこうしょうた

「どんなことでも面白がりたい。だから、書くことであがいてる」宮崎県在住30代。 毎日が楽しいことばかりじゃないことは分かってる。 でも、その一つ一つを切り取って面白がることが、人生を楽しむには必要だと思う。 JRA宮崎育成牧場を舞台にしたドキュメント 「育成馬の系譜」制作。

あいこうしょうた

「どんなことでも面白がりたい。だから、書くことであがいてる」宮崎県在住30代。 毎日が楽しいことばかりじゃないことは分かってる。 でも、その一つ一つを切り取って面白がることが、人生を楽しむには必要だと思う。 JRA宮崎育成牧場を舞台にしたドキュメント 「育成馬の系譜」制作。

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人もスマホの充電くらい分かりやすければいいのに

「バッテリー残量はあと20%です」 スマホに表示された画面を見て「あ、ヤバいヤバい」と思う。このタイミングでスマホの電池残を示す右上のアイコンも赤くなる。 ケーブルをスマホに差して、しばし充電。そこでふと思う。 人もこのくらい分かりやすければいいのに。 「大丈夫です」と言う人ほど、だいたい大丈夫じゃない。おそらく本人は本当に大丈夫だと思っているが、実は自覚していないだけでエネルギーが切れる寸前ということもよくある。 自他ともに一目見て「あ!残りの電池少ないね。充電しな

    • 失ってから取り戻すより、失う前に大切にする方がタイパが良い。

      日曜日なのに、朝は平日と同じ時間に学校へ向かう息子を見送る。今日は日曜参観日だ。2時間目と3時間目の両方が参観対象。 2時間連続とか、普通なんだっけ? 自分が小学生だった時を含めて初めての経験な気がする。 息子の勉強する様子を見るのは全然構わないのだけど、2時間ほど立ちっぱなしで教室にいるのが今の自分には少ししんどい。IgA血管炎の影響で、足に内出血が出てくるかもしれない。 大丈夫かなぁ…まぁ、大丈夫かぁ、きっと。 最近は、何かする時にこの言葉がいつも頭に浮かぶ。家でじ

      • 福岡空港でソロ活してみた。

        最近、飛行機で福岡へ行くことが多い。今月だけで3回。だいたい仕事だ。 いつも宮崎に住んでいる身からすると、刺激の多い福岡で羽を伸ばしたいところではある。ただ、今年の年始に患ったIgA血管炎を未だに引っ張っているので、なかなかそうはいかない。ようやく今は普通に仕事ができるくらいには良くなった。 でも長時間歩いて疲労が溜まると、足にポツポツと点状出血という内出血が出てきたりする。痛みがあるわけではないが、年明けから3月くらいまで身体中に紫斑が出ていた身からすると「もしや再発?」

        • 「凱旋MC battle 九州冬ノ陣2024」に親子で参戦してみた。

          フロアに入ると開演20分前ではあったが、DJが音楽を流し会場は一体感に包まれていた。ざっと見渡しても、1階のスタンディング席は満員に近い。スピーカーから音がガンガン鳴る状況に、8歳の息子は思わず耳を塞ぐ。 「うるさっ…」 その様子を見ながら思わず笑った。 「ライブハウスなんて、こんなもんだよ」 初めて訪れたZepp Fukuokaは、想像以上に広かった。息子は初めてのライブハウス。いつかはあるシチュエーションだとは思っていたけど、まさかこんなに早く親子で一緒に来るとは

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          14,006本
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          4,785本
        • 『エッセイのまち』の仲間で作る共同運営マガジン
          4,320本
        • 連載『エッセイのまち』
          8本
        • あいこうの創作物
          5本

        記事

          「ただ待つのではなく、やれるだけやって迎え撃つ」そんな気持ちで。

          遡ること9月20日。 会社の健康診断があった。今年40歳の僕には、いつものメニューに加えて腹部のCT検査が行われる。そこで驚きの診断がされた。 「かなりの脂肪肝ですね」 脂肪肝…。基本的に、お酒飲まないのに? かなりの…。ホントに? ただ、心当たりはあった。 今年1月から闘病しているIgA血管炎。今でも2ヶ月に1回は血液検査をしているのだが、ALTという肝臓の数値が基準値を少しオーバーしていた。 10〜42U/Lが基準値のところ、44U/L。 そんなに危惧することではな

          「ただ待つのではなく、やれるだけやって迎え撃つ」そんな気持ちで。

          いつだって、戦うべき相手は自分だと思う。

          『俺の敵は、だいたい俺です』 これは、漫画「宇宙兄弟」で主人公の南波六太が言った言葉。この2ヶ月間は、この言葉が常に頭のどこかにあった。 今年も性懲りも無く応募した、コピーライターの登竜門とも呼ばれている宣伝会議賞。11月5日の正午で、今年の応募が締め切られた。 去年出したキャッチコピーの数は、2,000本。およそ60日の募集期間で割ると、3日で100本を書く計算。それを20セット繰り返した。これが去年は、相当辛かった。半ば眠りながらノートに向かっていた日もあり、「2,

          いつだって、戦うべき相手は自分だと思う。

          本を読むと文章を書きたくなる現象に名前をつけたい。

          先週の金曜日、仕事帰りに本屋に寄った。 ぼんやりと目的にしていたのは、「呪術廻戦」という漫画の最新巻を買うことだった。 いざ入店して新刊の本が並んでいるのを見ると、気になる本が何冊もある。「これほしい」「前に気になってたやつ」など、急に「本買いたい欲」がみるみる湧いてきて、結果5千円分くらい買い込んでいた。 その中で「いのちの車窓から2」という、星野源さんが書いた本を読んでいる。序盤の話は2016年〜2017年にかけてエピソードだ。もう、この頃には「星野源」としての確固た

          本を読むと文章を書きたくなる現象に名前をつけたい。

          ミスだって、唯一無二の味だって。

          お昼時。 よく行く定食屋に入ると、いつもと違った雰囲気を感じた。いつもは、静かめな店の中がワイワイとしている。ふと店内に目をやると、女性が6人で食事の提供を待っていた。割と小ぢんまりとしているお店なので、6人は団体さんだ。他のお客さん達もいる中で、いつものおばちゃんは慌ただしく店内を行き来している。 僕がおろしそばセットを頼むと「ちょっと料理の提供に時間かかるかも」と言われたが「はーい」と答えて特には気にしなかった。 少し経って分かったのだが、僕はちょうどその団体さんの後

          ミスだって、唯一無二の味だって。

          日常は簡単に崩れたりしないと、勝手に思っていた。

          午後4時過ぎ。 家族を前に「今日の晩ご飯作るよ。何がいい?」と聞いた。僕の提案に喜んだ奥さんと息子から返ってきた答えは、カルボナーラ。去年の今頃は、リクエストされてよく作っていた料理のひとつだ。買い物に行った後、久しぶりに台所に立った。包丁を握るのは、およそ9ヶ月ぶりだ。 去年の12月に突然IgA血管炎にかかり、今年は元旦から入院。退院後も自宅療養を余儀なくされ、4月末までろくに働けもしなかった。5月からは、それまでの生活を取り戻すことに力を尽くす日々。ここ最近は100%と

          日常は簡単に崩れたりしないと、勝手に思っていた。

          これから何が起こっても、凌いでみせるという覚悟。

          昨日、宮崎で地震が起きた時、僕は会社のミーティングルームにいた。 カタカタと小さな音から、徐々にガタガタと大きくなり大きく揺れ出した時に、思わずソファから飛び起きた。 でも、歩けないほどの揺れじゃない。 揺られながらすぐにデスクのある部屋の扉を開けると、スタッフがパソコンやモニターを落ちないように押さえていた。部屋をぐるっと見渡すが、とりあえずの被害は無さそうだった。 揺れがおさまった後にネットなどで情報を収集。宮崎県内の南部平野部は震度6弱と表記されていた。津波注意報

          これから何が起こっても、凌いでみせるという覚悟。

          大人だって、はしゃぐ理由を探している。

          猛暑は、台風と同じだと思う。 外に出ちゃダメな日だ。特に用事がないなら、家で過ごすに限る。今日なんか、外で活動できないくらい暑い。 そんな中、僕はというと家で画面と向き合っていた。 3・2・1とカウントダウンが始まる。 「たしか、2と1の間でアクセルボタンを押すと、スタートダッシュができたような…」 約30年前の記憶を辿りながらコントローラーを握る。当時の設定と同じなのかは分からないが、とりあえず押してみる。 カウントがゼロになったタイミングで、キャラクターの乗ったマ

          大人だって、はしゃぐ理由を探している。

          神さまも、きっと一緒に笑ってくれたんじゃないだろうか。

          近所の神社でお祭りがあるらしい。 そんな話を聞き、8歳の息子と2人で行くことにした。「少し涼しくなってから」と思い、午後5時頃に家を出たが、玄関を出た瞬間に秒で引き返した。 「帽子がソファのところにあったから持ってきな」  日差しが強すぎる。夕方になっても、ギラギラと照りつける暑さは健在だった。昨日よりも日差しがきついように感じた。 息子にキャップをかぶせ、僕はタオルを頭に乗せ、2人で神社へと歩く。徒歩で10分かからないくらい。その間は息子が児童クラブでの過ごし方や、友

          神さまも、きっと一緒に笑ってくれたんじゃないだろうか。

          公道のど真ん中を、堂々と歩ける日。

          1年に1度、宮崎の街中を抜ける公道のど真ん中を昼間から歩ける日がある。 それは「まつりえれこっちゃみやざき」という夏祭りがある日だ。「えれこっちゃ」というのは、宮崎の方言で「大変だ」的な意味。直訳すると「宮崎の大変な祭り」というところ。ネーミングの通り、宮崎の中では夏を彩る大きな祭りのひとつだ。 通りには出店が立ち並び、通常バスや車が行き交う道は歩行者天国となり「市民総踊り」というイベントが行われる。 祭りの期間中、街のメインストリートには10近くのステージがある。実は、こ

          公道のど真ん中を、堂々と歩ける日。

          そうだった。ラジオから流れるからラジオ体操だった。

          どこか遠くで目覚まし時計が鳴っている気がした。時間が経つにつれて、少しずつその音の輪郭がはっきりしてくる。 …これ、どこで鳴ってんだ? 少し考えを巡らせたところで気付いた。 …あ、俺の目覚ましだ。 ハッと目を覚まして時間を確認する。 朝6時。 危ない、寝過ごすところだった。隣を見ると、8歳の息子がまだグーグーと寝ている。 「おい、起きろー。行くぞ」 息子の体をゆすると、眠そうにしながらもノソノソと起きてきた。一緒に1階のリビングへ行くと、いつもの通り息子はソファで

          そうだった。ラジオから流れるからラジオ体操だった。

          結局、退屈だったのは書かなかったせいだ。

          まいった。 そして、まよった。 気が付けば、立ち止まって1ヶ月ほどが経った。僕は、参って、迷っていた。 日々、時間を見つけて文章を書き続けていた時に、ふと頭をよぎったことがある。 あれ? なんで毎日文章を書いてるんだっけ? しばらくの間、僕は日常の中で感じたことがある時はもちろん、無い時もなんとか捻り出して、記事を更新した。し続けていた。そんな日々を2ヶ月ほど続けた時に、急にポンと「書く理由」みたいなものを見失ってしまった。 好きだから? 日常を記録するため? 何者か

          結局、退屈だったのは書かなかったせいだ。

          親子で上出来でした

          会社で仕事をしていると、LINEのビデオ通話が鳴った。画面を見ると奥さんの名前だ。 「…え、何?」 こちらの仕事中にわざわざかけてくるということは、それなりの「何か」が起こっているはず。 8歳の息子に何かあったか…? 不安になる。デスクを離れて人のいないところで通話ボタンを押した。 「とっと〜」 画面越しに呑気な息子の声が聞こえた。 「なんだ、お前がかけてきたのか」 呆れたような、ホッとしたような。 でも、わざわざビデオ通話にしてきたのはなぜだろう?疑問に思ってい

          親子で上出来でした