忘れがたいドイツ歌曲のレッスン番外編①~シューベルト幼少期のゆかりの地を巡る~
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この記事は、10月4日(日)に開催いたします、「Project NAKA Auftakt Concert 櫻井愛子・伊澤悠 ジョイントリサイタル」をより楽しんでいただくために、ソプラノ歌手の櫻井愛子が、思い出深いドイツ歌曲のレッスンを振り返るコラムです。コンサートの詳細は以下のURLをご覧ください!
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10/4のコンサートの一曲目は、フランツ・シューベルト作曲の「Der Knabe(男の子))を演奏します。
彼が23歳の時に書かれたこの曲はなんとも愛らしく、純粋無垢な男の子の様子を溌溂と描いています。この曲を勉強しながら、2年前にシューベルトゆかりの地を訪れたことを思い出しました。
リート科のクラスでは、毎ゼメスターの始まりに合わせて、先生とクラスのメンバーで懇親会のようなツアーをやっていました。1年目はフーゴー・ヴォルフの住んでいた家(まさかの休館日で見れずそのまま飲み屋へ)に行き、2年目はシューベルトの幼年期に縁ある場所へ行ってきました。
シューベルト教会
正式名称をLichtentaler Pfarrkircheであるこの教会は、1797年にシューベルトが洗礼を受け、また彼の最初のミサ曲の《ミサ曲 ヘ長調》を初演したことから「シューベルト教会」と呼ばれています。
中の装飾はこのような感じです。立派。
秘蔵のシューベルトの洗礼盤
なにやら教会の人と先生が話しているなと思ったら、手招きされたのでそちらに向かうと、その教会の隅の大きな扉を開けてくれました。
そこは洗礼室で、普段は開放されていない特別な部屋とのことでした。そして、なんと、シューベルトも洗礼を受けたという洗礼盤(下の写真)も特別に見せていただきました!!
洗礼を受けた人の名簿も見せていただきました。この中にシューベルトの名前も書かれています。
教会の二階(オルガンがある)に向かう階段の途中に、シューベルトも使用したというオルガンの鍵盤(現在は使われていない)も置いてありました。
あと、クリスマスの時期のミサの際に教会を飾る飾りも特別に見せてもらいました。これも相当古いものだそうです。
シューベルトの生家へ
教会を十分に見せていただいた後に、シューベルトの生家にも足を延ばしました。
このメガネがシューベルトの本物の眼鏡だったかどうか記憶が不確かです💦
シューベルトの生きていた時代のカールス教会の前の様子。今以上に開けていますね...(当時も一応大帝国の首都で、かつその中でもかなり中心地に位置しているのにも関わらずこの田舎っぷり)。
下のスケッチはシューベルティアーデ(シューベルトの私的な小規模演奏会)の様子。中央でピアノを弾いているのがシューベルト。その手前でのけぞっているのはおそらく友人の歌手だと思われます。それにしても密!この距離でシューベルトは音楽を届けていたのですね。
このような距離感で演奏会が開けるのは一体いつになるのかな...。
最後に生家の中庭で記念撮影。3人しか門下生が参加してないとか、出席率悪すぎる(笑)でもそれが全然許されるお国柄なのだと思います。
最後までお読みくださりありがとうございました!!
櫻井愛子
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