ブルキナファソでマックナゲットを思い起こさせてくれた食べ物とは?
に いびょーご(現地モレ語で「こんにちは」)!
てんやわんやママがお届けする“ おいしい ”ブルキナファソ。
今回お届けするブルキナファソ料理は、「ベニエ」です。
ベニエとは?
ベニエは、「ベンガ」と呼ばれる豆とニンニク、小ネギをペースト状にして、油で揚げたしょっぱいドーナツのようなもの。
甘いベニエもあるけれど、今日お届けするのはしょっぱいベニエ。そのまま食べても、トマトベースのソースをつけて食べても、おいしいです。
家庭料理というよりは、おやつとして道端で売られていたり、パーティーなどでふるまわれているそう。
材料は?
(左)ササゲ豆、ニンニク、小ねぎのペースト
(右)玉ねぎ、ピーマン、サバ、トマトペースト、ニンニク、コンソメ
主役は、ベンガと呼ばれるササゲ豆。
上の写真では、すでにペースト状になっていますが、一晩水に浸して、やわらかくした状態がこちら。
ごはんと一緒に炊いて豆ごはんのように食べられることもあります。
ベニエを作るときには特殊な機械を使ってペースト状にしなければなりません。
こちらが、その機械。
市場で見かけることができます。
ペーストにしたい食材とお金(1回分およそ20円)を渡すと、あっという間にペースト状にしてくれます。
日本だと、フードプロセッサーなどを用いて、家庭でもペースト状にできるかもしれませんね。
ソースの作り方
まずは、ソースから。
⑴ 玉ねぎ、ピーマンをスライスする
⑵ サバをゆでる
ゆであがったサバは骨をとり、身を細かーくほぐしておきます。
⑶ 多めの油に玉ねぎとピーマンを炒める
⑷ 野菜に火が通ったら、トマトペースト、ほぐしたサバ、ニンニク、塩を加えてまぜる
こうして、ソースの完成!!!
ベニエの作り方
⑴ ササゲ豆のペーストをふんわりするまでまぜる
ココが今日のポイント!!
木ベラを使って、空気を含ませながら、リズムよくまぜていきます。片手で木ベラを固定させて、もう片方の手で全体をまぜあわせるのは、まさに熟練スキル。
アミナさんがあまりにリズムよくまぜるので、私もやってみたくなり、挑戦してみることに。
この量だけでも重たくて、木ベラひとつで全体を均一にまぜるのは、とても時間がかかりました。
ほんのちょっとしかやっていないのに、手の皮がむけてしまったのはここだけのひみつにさせてください。(苦笑)
アミナさんの手にかかると、ぼてっとしていた豆のペーストが、あっという間にふわっふわに。
(このふわふわ感、伝わるかなぁ)
ふわっふわのベニエを作るには、たっぷり空気を含ませたふわふわ生地を作るのが、ポイントだそうです。
⑵ 両面がキツネ色になるまで揚げる
おたまで適量をすくい取りながら、そっと油の中へ。
途中でひっくり返しながら、両面がキツネ色になるまで揚げていきます。
これで、ベニエの完成ー!!!
ソースと揚げたてのベニエをお皿に並べたら、
ベニエのできあがり!!!
どんな味がするの?
あー、お腹へった!
さっそく食べよう!!!
ひとつ、つまんで
ソースをつけてみると……
マックナゲットにソースをつけているみたい!!!
揚げたてだから外はカリカリで、中はふわっふわ、モチモチ。
豆から作られているから、味はおからナゲットに似ているかも。おでんに入っている練り物を揚げたようにも感じます。でも、もっと軽くて食べやすい。
ニンニクと玉ねぎの風味があるから、おつまみになりそう。居酒屋さんのメニューにあってもいいかも。
ソースは、ほぐしたサバと玉ねぎ、トマトペーストとニンニクが入っているので、これまた日本人の口によく合います。サバ缶が入っているような感じで、ますます親しみやすい味。
日本からはるか遠いブルキナファソで、私にマクドナルドのナゲットとおでんの具、居酒屋のおつまみまで思い起こさせてくれたベニエ。
あまりのおいしさに感想がだいぶ長めになりましたが、これまで食べたブルキナファソ料理の中で、てんやわんや的ヒットNO.1!!!
実はプロの味だった
いつもブルキナファソ料理を教えてくれるアミナさん。
以前、このベニエを売って生計を立てていたということを話してくれました。
販売するときは、ひとつ5円。
前日の夜にベンガをペースト状にするなどの下準備をして、道ばたで揚げて売っていたそう。
当時の収入は、どんなにがんばっても1ヵ月に2000円くらいしか稼げなかったけどね
と笑いながら話してくれたアミナさん。
アミナさんのベニエは本当においしくて、いつもは順番に分け合う子どもたちが、この日ばかりは取り合いに。
ちょっと我慢して、食べる前にみんなで写真を撮らせてもらったけど、このあと一瞬でお皿が空になりました。(笑)
普段はなかなか食べられないベニエに、みんな大興奮。
まさかマクドナルドのないこの国で、マックナゲットを彷彿とさせる食べ物に出会えるとは思ってもおらず、私まで大興奮。
ブルキナファソでいちばんのお気に入りのおやつに出会うことができました。
興奮気味にベニエの魅力をお伝えしながら、連載第5回を終えようと思います。
最後まで読んでくださり、ばーるか(現地モレ語で「ありがとう」)!
「食べるよろこび」を全ての人とわかち合いたい。
国際協力NGOハンガー・フリー・ワールド(HFW)は、そう考えて、飢餓をなくすため、ブルキナファソを含む5ヵ国で活動しています。
このnoteを読んで、「ブルキナファソってどんな国?」とすこーし興味がわいたら、国名の由来など、もう少しだけ知ってみてください。
HFWでは、食いしん坊による食いしん坊のための記事を「【食文化コラム】お腹が鳴るギャラリー」と題して掲載しています。ぜひこちらもチェックしてくださいね。