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2018年(+α)を振り返る

 僕は日記を書かないので、noteを使って2018年を振り返ってみようと思います。

■作品
(1)『雲を離れた月』
 出版社 書肆侃侃房さんに声をかけていただき、6月に紙媒体で初めてとなる単著を刊行しました。
 学生時代からコツコツ執筆を続けてきたので、書籍の出版は本当に嬉しい出来事でした。
 酷評されるのでは、と発売後は怯えていましたが、好意的なレビューを多くいただき、とてもありがたかったです。
 書評サイト「本が好き!」ではレビュワーであるmono_sashiさんの書評が月間1位となり、図書新聞にも転載されました。作品が作者の手を離れ、船旅に出るのを見届けたような気分でした。


(2)『ほんのひとさじ』

 上述の書肆侃侃房さんが年に3回発行している冊子に第6号から第10号まで作品を寄稿しました。さまざまな作家や歌人などが決められたテーマに沿って作品を出し合う、とても面白い冊子です。紙媒体は全国の書店に配布され、なんと無料でもらうことができます。
 お題に沿って小説を書くというのは新鮮で、とても楽しく書くことができました。


(3)トークイベント限定作品

 この後書きますが、2018年は3回ほどトークイベントを開催していただきました。
 そのうち、7月7日と10月12日については、参加者限定で書き下ろしの掌編小説を配布しました。どちらも「その日付に由来した作品」なので、それぞれ今年の7月7日と10月12日にnoteで公開しようかな、とか考えています。

(4)未発表作品
 上記以外にも2018年は本当に沢山の作品を書きました。30枚のものから180枚のものまで。今後、どこかの媒体で発表されるものもありますし、書き上げたはいいものの今のところ発表の見込みがないものもあります。
 文芸誌または出版社の方々からオファーをいただけることを期待し、それまでは「ワインセラー(PCのフォルダ)」に寝かせておきます。

■トークイベント
(1)7月7日 博多丸善(福岡)
 著名な書店員である徳永圭子さんをお相手にトークイベントを行いました。「棚のあいだで本のお話」というタイトルだったのですが、本当に書店内の書架の間に会場を設置されていてビックリしました。
 緊張していたので何を話したかあまり覚えていませんが、『雲を離れた月』の執筆秘話や、選書フェアを開いていただいていたので、おすすめの本を紹介したような気がします。
 立ち見がでるほどの盛況で、本当に嬉しかったです。


(2)10月12日 双子のライオン堂(東京)

 書評家の倉本さおりさんをお相手にトークイベントを行いました。開始の時点で倉本さんが到着していないというハプニングもありましたが(笑)、温かく、とても和やかなイベントとなりました。
 内容は緊張していたのであまり覚えていませんが、前回同様『雲を離れた月』の話や、その頃読んで抜群に面白かった『グルブ消息不明』についてトークしたように思います。
 参加された方は皆さん本当に読書好きな方ばかりで、私のほうが逆にいろいろとおすすめ本を教えてもらいました。
 トーク会場でそのまま打ち上げとなり、オフレコ話が飛び回る、とんでもなく愉快な時間でした。店主の竹田信弥さんはとても素敵な方で、東京にいたら通いつめてしまいそうな書店でした。


(3)11月3日 本のあるところajiro(福岡)

「たべるのがおそい挿画展オープニングトーク」の第一部ゲストとして銅版画家の宮島亜紀さんと共にトークを行いました。
 例によって内容は緊張であまり覚えていませんが、作風に影響を与えたドラマ「ツイン・ピークス」やコミック「寄生獣」についてお話したような気がします。緊張しやすい体質をなんとかしなくちゃな、といつも反省しきりです。
 第二部の澤西祐典さんと染野太朗さんがすごくしっかり文学トークをされていて、話に引き込まれてしまいました。私もあれくらい話せるようになりたい。

■朗読ライブ
(1)1月19日 art space tetra(福岡)
 今年のことになりますが、一緒に記録しておこうとおもいます。
 音楽家のduennさん、音楽家/美術家のmonogsさんと一緒に朗読イベント「archive 01」を開催しました。
 真っ暗な空間の中、duennさんの音楽が流れ、monogsさんのアート作品が浮かび上がる不思議な空間で45分間、『エスケイプ』など自作品を朗読しました。
 終わった後、来場者の方とお話をしたのですが、「時間の流れや空間のスペースがぐるっと変わるような不思議な体験だった」とのこと。僕自身も想像力が刺激される場でした。下の画像はかなり怖いけど(笑)
 duennさんとmonogsさんのお二人はとても紳士な方々で、打ち上げを兼ねて三人でうどんをすすりながら創作について語り合いました。ジャンルは違えども、感じていることや悩みは共通していて、同胞に出会えた気がしました。また一緒に新しい試みにチャレンジしたいなと考えています。



 こう振り返ると、なかなか濃い一年だったなと実感しています。さまざまな人と出会い、初めての経験も多くしました。この年齢で、これだけチャレンジできるのは幸せだな、とつくづく感じます。
 これからの小説家活動でどのような道を歩むことになるのか、自分自身楽しみです。

                            終

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