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ハリネズミはモグラの仲間

我が家に初めてのペットとなるハリネズミがやってきたのは、3ヶ月ほど前の6月のことである。そこまで動物は好きではないし、自分自身が生活するのもやっとと言っても過言ではないほど私生活もだらしない。そんな自分がペットをお迎えしたのは【病気】が原因となった。

平日は会社に行き、働く。ごく普通の社会人生活。苦だと感じることはあったかも知れない。けれどそれより生きるのに必死だったから、自分の体調の変化にちっとも気づかなかった。気づけなかった。

コロナが世界中で広まり、出勤前の検温が当たり前となった。4月下旬のある朝、いつものように検温をすると7度3分。微熱。ただ他に症状はなく何も疑わなかった。翌日、7度2分。何だよ、体温計壊れているのか。翌々日、7度2分。とりあえず病院。このご時世だ。正直結果が出るまで怖かった。そんな心配は必要なくただの風邪だったのだが。数日すれば治るだろうと深く考えずいつものように過ごした。そんな自分が少し変かもしれないと気づいたのは初めて微熱の症状が出てから1ヶ月ほど経った5月の下旬。あれから1度も平熱に戻ることはなく、周りからも心配されるほど痩せて顔はやつれ、生活音全てが雑音に聞こえ音に怯えるようになり、視力が一気に低下し、眩暈もしょっちゅう起こり、何日も眠れない日々が続いた。この時くらいから会社を急に休むことも増えた。流石にこれはおかしいと思ったが、病院が嫌いな自分は「大丈夫!!」と言い聞かせ日々を過ごした。

でもね、長くは続かなかった。6月中旬、その日は朝からいつも以上に倦怠感に襲われていて今日も会社休もうと思ったが、気づけば職場にいた。いつも通り業務をこなしている途中、なぜだろう涙が溢れて堪えきれなくて、トイレに駆け込んだ。何で?悲しくないのに。色んな気持ちでごちゃごちゃな自分。数分経っても治ることはなくそれどころか息が苦しくなり、ぐちゃぐちゃな泣き顔で早退します!と言い逃げるように職場を後にした。

翌日、予約を入れた病院へ行き、いくつかの検査をした。結果は「抑うつ病」。数カ月休職するという選択をした。途端にどうしたらいいのか分からなくなった。空っぽな自分、向き合い方も分からないし、一気に生きている意味が分からなくなった。

その帰り道、偶然通ったペットショップに気づけば入っていた。初めてのペットショップには可愛い犬や猫がいて、自分でも分かるくらいに破顔一笑した。でもうちペット禁止だしなーーーと店内をふらふらしていると、1匹のハリネズミに出会った。針を立ててはいるがこっちを見ているクリクリした目がとても可愛くて、、、この子と一緒に過ごしたい!!と気づけばお家に連れて帰ってた笑

人懐っこくはないが、調子いいときは手に乗ってくれるし、ちっちゃなハリネズミが頑張っているのを見ると自分も頑張ろ!って思える。会話なんでできないけど、話しかけたり、誰にも言えない悩みを打ち明けてる。返事はこないのに不思議と悩みもどうでもよくなる。もし、あのときペットショップに入っていなければ、自分はもっと苦しんでいたかもしれない。いつも癒しをありがとう。これからも一緒にいてください。あなたに出会えて幸せです。自分もいい飼い主さん、家族で居られるよう努めます☺️

#我が家のペット自慢

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