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沈黙の後の幸せはきっと甘い

出来事はいつも突然だ。
私はいつも言わないでいい事まで言ってしまう。
その性格が災いとなってしまうのは今までも数えきれないほどある。旦那とまだ付き合っている当時「いつも言い方がキツい。それで傷ついた人は今までもたくさんいたはず」とあなたも少々きついですよという発言をされたことがある。隠し事が出来ない、表裏がない、思ったことをそのまま相手に伝える事が本当の優しさと私は指摘されるまで信じていた。
少しずつ直していった、口に出す前に一回呑み込んで感情のままに伝えないように、また時には告げないのも優しさと多くを明らかにしないように。

前よりも柔らかくなった時にある事件が起こった。
全ては私の油断で言わなくていい事を旦那に伝えてしまった。それを聞いた本人は激怒。これは結婚して2週間後の出来事だった。普通の家庭では幸せの絶頂の時期。私たちは修羅場だった。

「もう、全部やめた。結婚も顔合わせも」

結婚式をしていない私たちにとって両家の顔合わせは重要な物だった。
場所も決めて招待もして準備は万端だった。あいかも家の方での母との会話を軽はずみで旦那に伝えてしまったのだ。早く言えば彼への悪口のようなもの。母は彼との結婚をあまりよくは思っていなかったから。旦那も嫌われている事は知っていてナイーブな問題だったのに。

「いつもは強く否定するのに、普通に聞いてたってことはあいかももそう思ったんだろ」

きっと自分の事をかばってほしかったんだと思う。私は「そんなことないと思うんだけどね・・・」と曖昧な返事を母にしていた。

そして出ていった。自分で蒔いた種とはいえ取り返しのつかない事になってしまった。

それから3ヶ月、旦那は帰ってこなかった。

そのころ仕事が忙しくなって救われた、仕事に没頭しているときは嫌な事を考えなくて良かったから。家に帰ると静かな空間、今まで2人で食卓を囲んでいたテーブルで1人夕飯を食べていると自然と涙が出てきた。時々電話はしていたスマホの向こう側から聞こえる声はいつもの穏やかさ。

「もう帰ってきてよ」と核心に迫る。

「帰ってももう元には戻れないよ。こういうの2回目だからね、戻ってもうまくいく気がしない」と。

前にも、余計な事を発言してケンカになったことがあった。いつもいつも自分は油断すると口も緩んでしまう。長く一緒にいるとどうしても「分かってもらえる」と惰性が出てきてしまう。私は本当に典型的なケース基本優しい彼に甘えてしまって、どんなことを言っても許してくれるといつしか高を括っていた。結果、逆鱗に触れてしまったのだ。


どうにか怒っていた気持ちが静まって、3ヶ月後久しぶりに帰ってきた。
その時に心の中で誓った

もう余計な事は言わないと

当たり前なんだけど、いつも緩々な私の思考と口は勝手に暴走してしまうから。一度外に出してしまったものはもうしまう事はできない。結婚後の大きなケンカでお互いたくさん傷を作って学んだ。
最近は思ったことをいかに面白く伝えるかという術を習得した。何でも笑い変えると不思議とイライラはしなくて済む。ガマンするとある日突然爆発するので小出しに不満は面白く言っている((笑))
他人と一緒に住むって本当に大変だ。1つの認識も違うし、自分とは違う生き物。価値観のすれ違いなんて当然ある。それでも生活をともにするのは、辛さよりもその分楽しさや嬉しさは倍になるから。どんなに大変でも幸せな瞬間がいくつもある。

口は災いのもと、きつい言葉は今までどうやっても直らなかった短所。それを柔らかくしてくれたのは紛れもなく彼の存在があったから。

脳と口が直結しているような思ったことをすぐ口に出してしまう人は気を付けたほうがいい。大事な人を傷つける前に知ってほしい。何でも言う事が優しさじゃないんだって。黙ることがかえっていい事を。


いつも21時ごろからNOTEを書き始める。その傍らにはソファーには横になってテレビを見ている彼の姿がある。お互い話すことなく、それでもこの空間が私にとっては居心地がいい。気持ちをぶつけるだけが理解じゃないと今は断言できる。

この毎日を壊さないように私は生きていく。
何気ない日常がこれからも続いていくように。

毎日が笑顔であふれるように



最後まで記事を読んでくれてありがとうございました!