幽かなる音にも翔ちし赤とんぼ(祖母が遺してくれたもの)
こんにちは。
あいかです。
9月になりました。
夜になるとふと秋の気配を感じます。
スーッと頬を伝う涼と虫の音。
私は秋が好きです。
さて。
祖母の遺した【俳句手帳】を読み解き、
そのとき祖母が目にした光景を感じてみよう
という試みの第3回目となります。
この試みの始動理由については、宜しければ以下の記事をご覧ください。
幽かなる音にも翔ちし赤とんぼ
今回は、秋にぴったりの句を見つけることができました。
毎回感じることですが、祖母のことば選びは新鮮。
"微か(かすか)"ではなく”幽か(かすか)”を選んだんだ・・・。
微か(かすか):視覚や聴覚など、感覚的に非常に弱いものに使われることが多い。
幽か(かすか):こちらはより神秘的で、はるか遠くに感じるものや、精神的なニュアンスを含む場合に使われることが多い。
恐らく風で草木が揺れる音などでしょうか。
ひっそりとひそやかに。
もしかしたら人間の耳では、聞きとることのできない音なのかもしれません。
そして
"翔ちし(かけちし)"。
「翔る(かける)」という動詞の古語的な表現です。
「翔」という漢字からは、物理的な距離を飛行するという意味よりも、
自由、夢、広がりといった、もっと象徴的なイメージを感じます。
漢字ってすごいじゃん!
さて、インスピレーションが整いました・・・
キーワードは
場所は静かな水辺、時間帯は昼下がり~夕方、小さな赤とんぼが1匹。
えいっ!
静寂さの漂う水面・・・・ススキ、後方に見える水墨画のような山々。
赤とんぼが高く翔び立ち、吸い込まれるような薄紅の空に消えていきそう。
なかなか良い画ができました。
それではまた。
その日「自分が見たいもの」「居たい空間」「気持ちの移ろい」など…その日にしかない生み出せない感覚をイラストにして、不定期でお伝えしています。イラストは、AIイラスト生成ツール【Image Creator from Designer】を使用しています。