【ルネサンス】第6回 マニエリスム
西洋美術史
今日は、いよいよルネサンス最後の美術、マニエリスムについて紹介します。西洋美術の春といわれたルネサンスは全6回に分け、それぞれの回で画家とともにたくさんの作品を紹介してきました。今日は華々しいルネサンス美術の最終回です。
マニエリスムとは何なのか?どのように次の時代のバロック美術へ移っていったのか?
今回の記事を見ればわかると思います。
マニエリスム美術見ていきましょう。
全体から見た、今回紹介する時代位置
西洋美術史には以下の分類があります。
① 古代美術
② 中世美術
③ ルネサンス
④ バロック・ロココ
⑤ 近代美術
⑥ 現代美術
③ルネサンスは以下の分類があります。
1. 初期ルネサンス
2. 北方の初期ルネサンス
3. 盛期ルネサンス
4. ヴェネツィア派
5. 盛期北方ルネサンス
6. マニエリスム
今回は、6.マニエリスムを紹介します。
まとめてみたい方は、マガジンに「【美術】知っているとちょっと格好いい」に今まで投稿した分はまとめているのでそちらでまとめてご覧ください。
マニエリスム
年代:16世紀~17世紀初
地域:主にイタリア
特徴:芸術的技巧・螺旋(らせん)構図
ルネサンスが最盛期を過ぎた1530年代ごろになると、奇抜さや好み技巧を凝らした様式が登場し、「マニエリスム」と呼ばれるようになりました。これは「儀式」や「作法」という意味を持つイタリア語の「マニエラ」に由来します。19世紀までは、自然(古典)から学ぶことなく巨匠たちの様式を真似して反復・誇張したために、不自然でわざとらしい様式になったという八日がなされていました。20世紀以降は、現象の奥にある理想(イデア)を表現するために、巨匠たちの様式を学ぶという肯定的な見方が主流です。イタリアから始まり、フランス、ドイツ、チェコなど各地の宮廷に及んだ国際様式となりました。
当時、ヨーロッパは宗教革命やローマ却略、地中海貿易の衰退などによって社会が混乱しており、不安や不穏さが色濃く漂っていました。マニエリスムの特徴でもあるねじれた不安定な空間や人体、曖昧な背景はそうした不安な世相や危機感を表しているともいわれる。
エル・グリコ
『無原罪の御宿り』 エル・グリコ作
『オルガス伯の埋葬』 エル・グリコ作
代表的なマニエリスト
16世紀スペインの代表的なマニエリストがクレタ島出身のエル・グリコで世紀です。『無原罪の御宿り』に代表されるように、そこに描かれた人物は自然な理想美の肉体ではなく、細長くデフォルメされてねじれたポーズを取り、空間はゆがんで表現されている。
作品の大胆なタッチと幻想的な色彩、感情に訴えかけるような激しいタッチと幻想的な色彩は、当時の美術界でも異端的であったが、近代に再評価された。
インテリ芸術
『愛のアレゴリー』 ブロンジーノ作
『長い首の聖母』 パルミジャニーノ作
マニエリスムの作品はその多くが極端な洗練や奇想、また知的な寓意が込められました。これは宮廷がパトロンとなることが多く、閉鎖的な宮廷空間で学者た識者たちを享受する「芸術のための芸術」であったからです。
フランスのマニエリスム
『ガブリエル・デストレとその妹』 作者不明
フランスではフランソワ一世がイタリア・マニエリスムの絵画や彫刻家を招聘して、室内装飾を行わせたことをきっかけに、フランドルから招かれた画家の感性と相まって、フォンテーヌブロー派が生まれました。
マニエリスムでは官能的な美が描かれることも特徴の一つだが、王の愛人を描いた『ガブリエル・デストレとその妹』は、エロティックなテーマを硬い表現で描くという、まさにフォンテーヌブロー派を代表するような一枚である。
以上が、マニエリスムです。
これで西洋美術史はルネサンスまで紹介し終えました。
美術史はルネサンス後、バロック・ロココ美術へと移っていきます。
バロックも素敵な美術がたくさんあり、大好きなので、とくにカラヴァッジョが好きなので、彼らが活躍したバロック美術を紹介するのが楽しみです
では、次回【美術】知っているとちょっと格好いいでお会いしましょう。
P.S.
なんと!今日で40日連続投稿です!!
自分でもこんなに続くなんてびっくりです。もう仕事出勤する仕事が始まったので、これからはもう少し緩めな投稿にしていこうかと思います。
いつも見てくれている方本当にありがとうございます。
最後まで読んでくれてありがとう♪
Aika