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第25回ラテングラミー賞発表!ブラジル勢の結果まとめ

11月14日、米国マイアミのカセヤ・センターにて第25回ラテングラミー賞の授賞式が開催されました。

やはりスペイン語圏強し…。
ポルトガル語であるブラジル勢はポップス系の総合的な部門で今年も受賞を逃しましたが、インストゥルメンタル部門とラテンジャズ部門ではブラジルが誇るあの2人のグループが受賞!

以下、ブラジル勢の受賞作品をまとめてみました。順不同。

①ポルトガル語ロック/オルタナティブアルバム部門

Erasmo Esteves / Erasmo Carlos

②ポルトガル語アーバンパフォーマンス部門

Cachimbo da Paz 2 / Gabriel O Pensador, Lulu Santos & Xamã

③ポルトガル語コンテンポラリーポップアルバム部門

Os Garotin de São Gonçalo / Os Garotin

私がラティーナで紹介したルイーザ・ソンザの『Escândalo Íntimo』は惜しくも受賞を逃しました。

④サンバ・パゴージアルバム部門

Xande Canta Caetano – Xande de Pilares

⑤アフロブラジル/ポルトガル音楽アルバム部門 (旧MPBアルバム部門)

Se o Meu Peito Fosse o Mundo / Jota.Pê

⑥ムジカ・セルタネージャアルバム部門

Boiadeira Internacional (Ao Vivo) / Ana Castela

⑦ポルトガル語ルーツ・ミュージックアルバム部門

Mariana e Mestrinho / Mariana Aydar & Mestrinho

⑧ポルトガル語クリスチャンミュージックアルバム部門

Deixa Vir - Vol II (Ao Vivo) – Thalles Roberto

⑨ポルトガル語楽曲部門

Ouro Marrom / Jota.pê

⑩インストゥルメンタルアルバム部門

Tembla / Hamilton de Holanda & C4 Trio

⑪ラテンジャズ/ジャズアルバム部門

Pra Você, Ilza / Hermeto Pascoal & Grupo

その他、最優秀エンジニアアルバムにSe o Meu Peito Fosse o Mundo / Jota.Pê(⑤)が選ばれています!
一部ミュージック・ビデオがあるので各アルバム1曲目のYoutubeリンクを貼りました。リンクに飛べばアルバム全曲聴けるはず。

今年からMPBアルバム部門アフロブラジル/ポルトガル音楽部門という名前に変わったのがちょっと謎(詳細調べてみます)。
ブラジルの一部の人たちは「MPB部門」と呼び続けているようだけど、確かにアフロブラジルとMPBはけっこう異なるので、今後どうなるのか気になるところ。
ちなみにアフロブラジルは一般的にサンバ・ヘギとかカンドンブレをルーツにした音楽とか基本的にバイーア周辺の音楽という認識だけど、リオデジャネイロで誕生した今日のサンバも元々はアフリカがルーツ。MPBはサンバにロックやボサノヴァ、ボレロなどが混じることもあるし、今はもっと複雑化しているので線引きできない。。

個人的な好みですが、この中で最も素晴らしいと感じたのはエラズモ・カルロスの作品(①)。
2022年に亡くなったエラズモを追悼する作品で、エミシーダやフーベル、チン・ベルナルジス、シェニア・フランサ、マリーナ・セナ、そして今回3部門で賞に輝いたジョタ・ぺなど今話題のアーティストがエラズモの楽曲をカバーしています。

エラズモは1960年代にブラジルで国産ロック(=ジョーベン・グアルダ)が人気を博した頃に活躍。
ブラジルで王と呼ばれるホベルト・カルロスの音楽パートナーで、自らは端っこに座る控えめタイプだったエラズモですが、作曲センスと人柄の良さから多くのミュージシャンから敬愛されていました。ナラ・レオンは全曲エラズモとホベルト・カルロスのアルバムをリリースしています。
日本ではブラジルロックは過小評価と言いますか、あまり知られていないようですが、是非ともこの機会に他の作品も聞いてほしいです!

それぞれのアルバムの感想などはまた後日。

おまけ♡




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島田愛加(ブラジル在住)
現在、フリーランスで活動しています。今後も活動を続けていくために、サポートいただけると大変嬉しいです! いただいたサポートは、取材や制作の費用に使わせていただきます😊