プログラムからこぼれたお話 「フランス歌曲」ってなに? その3
プログラムに載らない、こぼれ解説。第3回目
♪)じゃあ「フランス歌曲」ってなに?
やっと本題です(笑)
最初の記事で、「歌曲」とは
詩人が書いた詩×作曲家が書いた曲 で成り立っている作品。
と説明しました。
この「詩」の言語が、最大のヒントです♪
ドイツの詩人が書いた詩×作曲家が書いた曲 =「ドイツ歌曲」
イタリアの詩人が書いた詩×作曲家が書いた曲 = 「イタリア歌曲」
フランスの詩人が書いた詩×作曲家が書いた曲 = 「フランス歌曲」
というわけです。
フランス歌曲に多い詩人は
レ・ミゼラブルの作者で有名なV.ユゴー、
P.ヴェルレーヌ、S.マラルメ、S.ボードレール、P.ブウルジェ・・・
フランス歌曲に多い作曲家は
有名なカルメンの作曲者G.ビゼー、
G.フォーレ、C.ドビュッシー、R.アーン、E.シャブリエ、F.プーランク・・・
などがいます。
詩人の個性、作曲家の個性が、まざりあって、歌曲の世界は広がります♪
ということで・・・
ようこそ、「フランス歌曲」の入り口へ!
♪)まだまだあります、「〇〇歌曲」
ロシアの詩人が書いた詩×曲=「ロシア歌曲」
イギリス・アメリカの詩人が書いた詩×曲=「英米歌曲」
スペインの詩人が書いた詩×曲=「スペイン歌曲」
日本の詩人が書いた詩×曲=「日本歌曲」
などもあります。
劇作家で有名なシェイクスピアが書いた詩で作られた歌曲もあり、
こちらはもちろん、「英米歌曲」。
(なぜ「イギリス歌曲」ではなく「英米」でくくられているのだろう…)
谷川俊太郎の詩で作られた作品、
北原白秋の詩で作られた作品、
これらはすべて「日本歌曲」です。
滝廉太郎作曲の「花」や「荒城の月」
山田耕筰作曲の「この道」「赤とんぼ」
など、よくご存じの曲も日本歌曲と呼べますね。
(この記事を書き始めた頃に、谷川俊太郎さんが永眠されました。合唱していた頃から、谷川さんの詩に沢山の宝物をもらいました。ご冥福をお祈り致します)
次回はもう少しだけ、歌曲のことを深堀りしようかなー