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スマホを離れて、母と茶道の心を学ぶ
こんばんは、娘です。
「東海北陸道はトンネルが多くて良いねぇ。」
金沢へ向かう途中、母はこんな風に言いました。
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「たしかにねぇ。」と私はこたえました。
昨日のニュースでは、冷やし中華延ばしました。という看板を目にしたように、まだまだ暑さが残る9月上旬。
東海北陸道のトンネルが多く、涼しいので、運転好きな母が避暑地として気に入り、喜んでいた様子が印象的でした。
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今回のテーマ
スマホ時代の今、
リアルと繋がる。 です。
スマホが日常の一部となっている現代、私たちはつい、目の前の現実よりも、画面越しの世界に目を奪われがちです。
けれど、私の中にずっと残っているテーマは、「リアルと繋がる」ということ。
スマホではなく、今ここにいる人やものに意識を向け、繋がる瞬間の大切さを感じること。それを確かめたくて、今回は母と共に、金沢で茶道を体験し、リアルなひとときに触れることにしました。
茶道体験の前に 準備と心構え
今回、旅のメインは茶道体験でした。
予習としてこんな記事を書いておりましたので、又読んでいただけると、娘も飛んで喜びます。
茶道の心を学ぶ
秋の風が少しずつ冷たくなり始めるこの季節、私は母と2人でゆったりとした時間を過ごしたいと、ふと思い立ちました。
日本らしさが色濃く残る場所へ行きたいという思いもあり、選んだのは「金沢」。美しい城下町の風情に包まれ、母との特別な一日を楽しむことにしました。
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金沢の魅力と味覚
金沢といえば、四季折々の食材を生かした料理が有名です。その時々で異なる旬の味わいが楽しめるのが魅力で、今回は「金沢棒茶」の風味豊かなお蕎麦をいただきました。香ばしいお茶の香りが広がる味に、心も体も悦びました。
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茶道体験のお茶室では、金沢名物の「生姜煎餅」と、日持ちのする美しい「お干菓子」(おひがし)が出されました。お干菓子はその形や色合いがとても繊細で、見て楽しむだけでなく、味わいも優雅そのもの。私たちの目と口を存分に楽しませてくれました。
茶道と、素敵な日本語
茶道体験では、茶室の静けさとともに、日本語の美しさを再確認する瞬間がいくつもありました。
お茶の先生が、灯篭を眺めながら
ふと口にした一言が印象的でした。
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「ケーキのお砂糖がかかるような
雪が降ればいいのにね。」
この言葉は、私たちが茶室で見た金沢の柔らかな風景と相まって、忘れがたいものになりました。
そして、先生が紹介してくださった熟語「紅炉一点の雪」もまた、美しさを感じさせる表現でした。
【禅語】紅炉上一点の雪
(こうろじょう いってんのゆき)
赤々と燃えるストーブの上に、ふわりと雪が舞い落ちてきた。
けれどもストーブに触れた瞬間、雪は溶けて水になり、瞬く間に蒸発して消えてしまう。
炎を前にして、雪は為す術もなく消えさっていく。
炎は雪の存在に気付くことすらなく、自分が燃えることだけに専念している。
そんな情景をありありとイメージしてしまう禅語、「紅炉上一点の雪」。
そのような風景を、茶道と重ね合わせて語る先生の言葉に、私たちも思わず聞き入ってしまいました。
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さらに、「お茶碗と一期一会」の言葉が持つ重みも学びました。
一つ一つのお茶碗に込められた心と、それをいただく一瞬の大切さが、この経験をより特別なものにしてくれました。
茶道がもたらした親子の対話
〜 母とのお手前 〜
茶道の最後には、母と互いにお茶を立て合い、お手前をいただきました。静寂の中で交わした視線や小さな会話が、より深い絆を感じさせるものでした。普段の生活ではなかなか得られない、特別なひとときがそこにありました。
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母娘で共有した特別なひととき
こうして過ごした一日は、母との思い出だけでなく、茶道を通じて日本文化の奥深さを感じる素晴らしい体験となりました。
金沢の秋の風景と共に、私たちは心を満たされて帰路につきました。またこのような機会が訪れることを願いつつ、次の旅を楽しみにしたいと思います。
では皆さま、おやすみなさい🌝