そうじをすると超気持ちいい話
地獄にいるあいだは、自分が地獄にいることに気がつかないものだ。
環境が変わってはじめて、それまでいかにひどい環境下で暮らしていたのかと思う。
とくに一人暮らしの場合はなかなかそれに気づけなかったりする。
非常事態宣言がでて家にいる時間が増えてからというもの、部屋をそうじしまくっている。
注)おそうじのノウハウや片付けの秘儀をシェアする記事ではありません、あしからず。
とにかく私は、このありあまる時間を利用して、汚部屋そうじをはじめたのだ。
恐ろしいのは、いまになれば自分がどれほどひどい汚部屋で過ごしていたのかと寒気がするのだが、そうじを始める前にはその感覚があまりなかったこと。
いや、そうじしなきゃという思いは常にあったような気がするが、実際行動にはなかなか移せず、したとしても散らかったものを片付けては動線を確保する程度、、(ああ恐ろしい。)
しかしもともと完璧主義っぽいところがあると、中途半端にそうじしても全部に手が行き届かないのがなんだか気持ち悪くてはじめられないってことあるよね。(言い訳でしかないね。)
でも最初の一歩というか、何年も見過ごしていたようなところを思い切ってきれいにするのは勇気がいる。
そしてそういう場所にカビなどが繁殖している。
そんなときはあれこれ考えず無心で挑むのだ、考えれば迷いが生じる。
Don't think, feel.
一枚目の壁を打破することが肝要だ。
いずれにせよ、今回の「家にいなくちゃいけないっていう状況」はいいきっかけだった。
いなくちゃいけない場所がきれいじゃないっていうのは何とも居心地が悪い。
やるしかない。
そんな覚悟もあって、私はついにユニットバスの便器のかげや、大量の物に埋もれた部屋のすみっこで勢力を拡大していたカビ・ホコリ軍と対峙することになったのだ。
いままで目を背けていたそういった汚れを落としていると、爽快な気分になると同時に、こんなにもカビ・ホコリに囲まれて寝食していたんだという事実に吐き気をもよおすくらいだった。
しかしその「うわーこれはやばい状態だった」に気づくと、「このままではあかん」「やらねばならぬ」という気合いがのってくる。
そしてわたしはいま強大な敵を倒さんと勇者のごとく除菌おそうじシートを振りかざしている、、、
かくしてなんとか今日という日を迎えられた、玄関からトイレ、部屋の隅々までひととおり磨いたんだと胸を張って。
もちろん実際にきれいになっているのは間違いないが、何よりこの充実感というか、「この家は隅々までオレが制覇してやったぞ」感といいますか、そんな部屋で食べるご飯はおいしいし、布団に入っている時間だってとても気持ちいいのであります。
いま私は気持ちがいい。
世の中は混乱しているけれど、私の部屋はスッキリとした空気に満ちている。
そう、人はこんなにたいへんな時期でも、こんなに気持ちよくなれるのだ。
しかもこんな機会があったからこそだ。
そもそも私のような汚部屋で暮らしている人は少ないかもしれないけど、こんなときだからこそ、まずは家のそうじをオススメしたい。
というお話。
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