会社の組織図とは?メリットや作り方と組織の営業力を高めるために必要な3つのポイント
こんにちは!
アイドマ・ホールディングスです。
会社の組織図は組織の体制や構造を、ひと目で理解できるように表した図です。組織図があれば、たとえば業務の役割分担や指揮系統を把握しやすく、また組織戦略を策定する際にも役立ちます。
この記事では、組織図を作成することのメリットや作り方を解説した上で、営業力を高める組織に必要なポイントを紹介していきましょう!
そもそも会社の組織図とは何か?
まず会社の組織図とは、そもそもどういうものかについて説明します。
組織図が持つ意味
組織図とは、会社を含むさまざまな団体や機関の組織体制や内部構造、あるいは指揮系統をひと目で理解できるように図で表現したものです。
具体的には、部門や部署の編成および相互関係などを示すことができます。
組織体制は経営課題や経営戦略に応じて形成されるものです。経営者や経営幹部が組織の課題に対しての経営戦略を策定し、それに合わせて組織体制を決めていきます。
そのため、経営課題および経営戦略は組織図に反映されるのです。さらに組織図は、今後の経営課題や経営戦略を考えるベースになり、組織体制の変更は経営課題や経営戦略の変化と連動します。
組織図作成の3つのメリット
組織図を作成することで、以下の3つのメリットが得られます。
●メリット1:指揮系統を明らかにする
●メリット2:組織戦略の策定に役立つ
●メリット3:組織構造を可視化する
それぞれのメリットを詳しく見ていきましょう。
メリット1:指揮系統を明らかにする
組織図があれば、たとえ複雑な組織であっても指揮系統が明らかになります。
組織としての活動においては権限の流れが明確でなければ、責任の所在が曖昧になって混乱を招くリスクがあるのです。
何か重要な決断をするために上長の決済を取りたい場合に、指揮系統が不明確であれば誰の決裁を取ればよいのかわからなくなります。それではなかなか業務が先に進みません。
また、上層部からトップダウンで末端まで周知をしたい場合も、指揮系統が不明確であれば連絡漏れや伝達に時間がかかるなどの不具合につながるリスクがあります。
組織図はすべての部門や部署を漏れなく記載するので、どの部署やどの役職がどことつながっているのかが明確になるのです。
その結果として指揮系統に関するトラブルは解消され、組織活動が円滑に進みます。
メリット2:組織戦略の策定に役立つ
組織図は組織戦略の策定に役立ちます。組織戦略を検討する際は、組織の構造や部門・部署ごとの役割などの体制をきちんと掌握することが欠かせません。
会社によっては人員の配置が実態に即していなかったり、複数の部門の役割が重複していたり、決裁の流れが不透明だったりなどの問題を抱えているケースがあります。
そのような問題点を特定するためには、組織全体を俯瞰しつつ現状を分析することが必要です。
組織図があれば構造が理解できるので分析がしやすくなり、問題点がどこにあるかに気づきやすくなります。
その結果、決裁のプロセスをクリアにしたり、業務の無駄を解消したりする有効な施策を考えやすくなるでしょう。
メリット3:組織構造を可視化する
組織図を作成すると組織構造が可視化され、誰もが視覚的に理解できるようになります。
経営者にとっても従業員にとっても、組織構造を正確に理解することは非常に重要です。
経営者は各部門の役割や具体的な機能および人数、他部門との関係性などを掌握しなければ経営の舵取りはできません。
従業員にとっても会社の組織構造がわからなければ、部門間での連携がうまくできずに、業務の効率が悪くなるリスクがあります。
また、新しく入社した者にとって、自分の位置付けや会社の仕組みをわかっていなければ、キャリアプランを描くことができません。
このように組織構造の理解はとても大切なのですが、組織が大きくなればなるほど部門や部署、および職位が増えてしまいます。
そうなると組織全体を把握することは難しくなるでしょう。しかし組織図さえあれば、誰もが自分が属する部門・部署の役割、他との関係性などを把握しやすくなります。
組織図の種類とメリット
組織図には主に以下の3つの種類があります。
●事業部制組織図
●機能別組織図
●マトリクス組織図
それぞれの意味合いとメリットについて、触れておきましょう。
事業部制組織図
1社が複数の事業を展開し、事業ごとに部門を分けている組織が「事業部制組織」で、それを図で表したものが事業部制組織図です。
たとえば、家庭用洗剤事業部と業務用洗剤事業部を持つ会社などが該当します。
事業部制の組織図では、経営統括部門を頂点としてその下に事業部門が同列で並ぶ形が一般的です。
事業部制組織図のメリットは、複数事業を展開する会社組織全体を俯瞰して、事業間の相乗効果やスケールメリットおよび無駄などを理解しやすい点といえるでしょう。
機能別組織図
営業・企画・製造・流通・総務などの特定の機能を持つ部門や部署によって構成される組織が「機能別組織」で、それを図で表したものが機能別組織図です。
先の事業部制組織は複数の事業部によって構成されますが、機能別組織は単一の事業部門と間接部門の機能によって構成されます。
機能別組織図のメリットは、製造や営業、流通といった事業機能と経理や人事といった間接機能を網羅することで、各部門の役割と関係性が視覚的に理解できることです。
マトリクス組織図
複数の事業部を持つ会社において各事業部を機能ごとに細分する組織が「マトリクス組織」で、それを図で表したものがマトリクス組織図です。
マトリクス組織は、事業部制組織と機能別組織を混ぜたような体制ともいえるでしょう。
マトリクス組織図のメリットは、いくら大きな組織であっても全体を漏れなく網羅できるというところです。
組織図の作り方
組織図には、基本的な作り方があります。大切なのは以下の4段階のフェーズに沿って作成することです。
●フェーズ1:組織の中の役割を整理しよう
●フェーズ2:組織の関連性を把握しよう
●フェーズ3:組織図に落とし込んでみよう
●フェーズ4:必要事項をプラスしておこう
順を追って解説していきましょう。
フェーズ1:組織の中の役割と機能を洗い出そう
まずは自社内のあらゆる部門や部署を、正しく掌握して整理しましょう。
ほとんどの会社組織では、事業部門として営業部や製造部などの機能的組織があり、その内部で課や係、担当などに枝分かれする構造になっています。
また、事業部門とは別に管理もしくは後方支援の部門として、総務部や経理部、人事部などがあり、事業活動を間接的に支えるのが一般的です。
部や課以外にも、社長室や秘書室、調査室といったセクターもあります。こういった組織もすべて漏れなく洗い出し、各部署の役割や機能も再確認しましょう。
フェーズ2:組織の関連性を把握しよう
フェーズ1で洗い出した組織間の関連性を整理します。組織図の頂点に代表や取締役会などの経営層があって、その下に事業部門および間接部門が位置するという構造が一般的です。
ただし、企業ごとに組織の構造は異なります。自社の組織は一体どのように機能しているのかを分析し、関連性を実態に即して把握していきましょう。
なお、組織図の目的は各部門や部署を網羅的に掌握すること以外にも、指揮系統を明確化する狙いもあります。指揮系統を整理する場合は、決裁の過程を参考にすることが効果的です。
フェーズ3:組織図に落とし込んでみよう
組織の洗い出しと関連性の整理が済んだら、いよいよ組織図のフォーマットに落とし込んでいきましょう。部署ごとの関連性や、指揮系統をもとに作成していきます。
また、事業部が1つの会社は機能別組織図、複数の場合は事業部制組織図、マトリクス構造の場合はマトリクス組織図を用いましょう。
フェーズ4:必要事項をプラスしておこう
ここまでの3つのフェーズで組織図は完成させられますが、追加事項を必要に応じて記載しましょう。
たとえば部署の責任者の職位と担当者名を記載しておくと、部署間が連携する場合に役立ちます。あるいは、どこかの部署に所属しないけれど重要な職位がある場合は、組織図に記載しましょう。
部署の具体的な役割や人数などの情報も記載すると、組織戦略を検討する際に参考になります。
組織の営業力を高めるために必要な3つのポイント!
中小企業の営業組織は属人化しやすい面がありますが、営業力を高めるにはどうしたらよいのでしょうか。
組織の営業力を高めるために必要なポイントは、以下の3つです。
●業務の標準化
●ツールの有効活用
●適性や相性を加味した配置
それぞれを見ていきましょう。
業務の標準化
新入社員や中途採用者などの業務の流れがまだわからない人にも、支障なく業務がこなせるように標準化することが大切です。
業務マニュアルは業務の標準化に役立つツールといえます。まずは属人化しやすい営業活動の洗い出しを行いましょう。
同じ業務でも違うやり方をしている営業スタッフがいれば、工数がより少なくて成果が上っているやり方を標準のやり方として採用します。
それを徹底すると組織全体での営業力の底上げにつながるでしょう。
ツールの有効活用
業務の中には、それ自体は収益を生まないにもかかわらず手間がかかるものがあります。たとえば、見積書作成や営業活動の中での交通費等の経費精算業務などです。
もちろん必要な業務ですが、多くの時間をかけるべきものではありません。最近はさまざまな業務効率化ツールがあります。
ツールを使えば見積書は、必要事項を入力するだけで自動的に作成可能です。経費精算には、ICカードを登録すれば乗降駅と利用額が反映されるツールもあります。
マンパワーで手間をかけるべき業務と、ルーツで代用できる業務を選別して効率化を図りましょう。
適性や相性を加味した配置
営業スタッフが皆同じ適性を持っていたり、キャリアの志向性ややりがいが一致したりすることなど滅多にありません。
SPIなどの適性試験を活用して、個々のスタッフのキャリアステップを加味しつつ組織配置を最適化しましょう。
また、適正試験の結果だけでなく、現場で仕事に取り組む中で相性の問題なども出てきます。相性が悪くてストレスを感じていると、仕事のモチベーションが低下しがちです。
適性や相性を考慮して営業でペアを組む相手を変更したり、配置換えをしたりなどの柔軟な対応が必要となります。
営業支援サービスの活用で生きた組織図作りを!
組織図は分業体制の中での役割分担や指揮系統などを明らかにするので、組織戦略の策定や管理業務を行う上で欠かせません。
営業支援サービスを活用すれば、あらかじめ組織内の個々の役割などを整理しておくことができるため、生きた組織図がスムーズに作成できます。
アイドマ・ホールディングスのSales Teamによる営業組織設立支援を例にとりましょう。
これは営業チームの設立をゼロ段階から支援するサービスです。これまで一切営業活動をしたことのない会社でも、営業チームを立ち上げることができます。
具体的には、「リクルートフェーズ」「トレーニングフェーズ」「フィックスフェーズ」の3段階のサポートです。
リクルートフェーズは「採用準備」や「採用支援」としてあなたの会社に手間をかけさせないで、新卒を中心とした志向性重視の採用支援を実施します。
組織体制に合わせて採用するべき人材を選定し、募集から書類審査・面接試験、内定通知にいたる選考過程のすべてをフォローアップするサービスです。
トレーニングフェーズは組織体制に応じて、新卒採用だけでなく中途採用も含めての人材教育や研修を行います。
営業強化・OJT・スキル向上・マインド向上・幹部育成など、さまざまなニーズに合わせて、外部講師を活用しつつクオリティの高い研修を提供するサービスです。
フィックスフェーズは、営業力がある組織体制の構築および内製化となります。
採用を予定された人材の頭数を確保するだけが採用支援ではありません。採用後も人材力をアップするサポートによって、成果を確実に上げることのできる営業組織の構築をバックアップします。
あなたの会社がこれを活用するメリットは3つです。まず、「採用戦略」の立案から実際に「採用」して「研修」まで一貫して任せられます。
次に、営業職特有の人事および評価制度構築がサポートされるのです。最後に、営業人材の採用および育成に要するコストを最小限に抑えることができます。
このように営業支援サービスを利用することで、実際に営業力が高い組織体制作りが可能になるのです。
興味がある方はこちらも参考にしてくださいね!
まとめ
組織図とは何かを紐解き、組織図を作成することのメリットや作り方、そして営業力を高める組織に必要なポイントを紹介しました。
組織図そのものに価値があるのではありません。組織図にすることで本当にその体制でよいのか、その指揮系統が妥当なのかを見極めて最適化を目指して変化させる行動に価値があります。
ここで紹介した情報を参考に、まずはあなたの会社の現状を組織図にしてみましょう。そして今後のビジョンと照らし合わせて、組織戦略を考えてください!