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家族に伝える経済シリーズ(4):お金の歴史と本質:金属主義から信用創造まで

お金について考える時に、いくつか基本的な性質があることに気づくんやな。こんな感じや。

  • 交換できること:つまり、商品やサービスと交換できるってことやね。

  • 単位があること:お金は計量できる。たとえば1ドルとか100円とか、そんな感じや。

  • 保存できること?:お金は、時間が経っても価値を持ち続けるかどうかは議論の余地があるけど、まあ、基本的には価値を保持できるものとされてるわけや。

こうした性質を持っているものを「お金」と呼ぶわけや。そして、お金としてすぐにイメージしやすいのがのような貴金属やね。これを基にした考え方を「金属主義」と言うんや。
(注釈:金属主義とは、貴金属を通貨の基盤として使う考え方やね。たとえば、金や銀を使って物々交換を行うイメージやな。)

ところが、実際にはこの金属主義では、経済がうまく回らんということが分かってきたんや。

兌換紙幣の発想

次に出てきたのが「兌換紙幣(だかんしへい)」という考え方や。金や銀をそのまま使うんやなくて、いつでも金や銀に交換できる紙幣を使おうという発想やね。

貴金属は重たいし、持ち運びも面倒やし、使い勝手が悪いもんやろ。そこで、金や銀と引き換えに使える紙幣が発明されたんや。

兌換紙幣の歴史

三橋氏によると、17世紀のイギリスで金細工商(ゴールドスミス)が金を預かって、その預かり証を発行してたことが、紙幣流通の始まりやと言われてるんや。
(注釈:この預かり証が後に「兌換紙幣」に発展して、金と交換できる紙幣の基礎になったんやね。)

日本でも両替商が同じように人々の金を預かって、その預かり証を発行していたとされてるんや。この預かり証は金と交換できたから、金そのものを無理して使わんでも、紙幣として流通できたわけや。

信用創造の始まり

ここで面白いのが、ゴールドスミスが、持ってる金の量にかかわらず、預かり証を発行できたってことや。これ、現代でいう信用創造に似た仕組みやね。
(注釈:「信用創造」とは、銀行が預金を基にして貸し出しを行って、新たな通貨を生み出すプロセスのことや。銀行が預金額以上に貸し出しを行うことで、経済全体における通貨の量が増える仕組みのことやな。)

こうして、金属主義兌換紙幣という考え方が広まっていったんや。これらは非常に理解しやすいし、「ああ、なるほど」と思いやすいんやけど、実はお金の本質はそれとは違う、ってことが後になって分かってきたんや。

お金の本質:債務と債権の記録

驚くかもしれんけど、実はお金とは債務と債権の記録なんや。つまり、お金っちゅうのは、誰かが誰かに何かを借りてる、もしくは貸してるという関係を記録するためのもんにすぎん、ってことやね。

これを聞いた時に、「なんや、そんだけかい」と思うかもしれん。でも、これがね、実は非常に大きな転換点でしてな、これまでの常識をひっくり返すもんやったんや。ちょうど、昔信じられてた「天動説」が「地動説」に覆された時みたいに。
(注釈:天動説とは、かつて地球が宇宙の中心にあって、太陽や星々が地球の周りを回ってるという考え方やったんや。でも、後に地球が太陽の周りを回ってることが証明されて、天動説がひっくり返されたんや。これと同じくらいの大きなパラダイムシフトが、お金の本質に対する理解で起こったということやな。)

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