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家族に伝える経済シリーズ(36):会社の仕組みを学ぶ ー 株式と資金調達の話

「何か良い方法はないか……そうだ、『会社(カンパニー)』を作るんだ!」
カンパニーっていうのは「仲間」という意味だよね。まさに、仲間を集めて資金を集める仕組みなんや。
会社を作る時には「株式(株券として形になるもの)」を発行して、それを売り出す。これが資金を集める方法の基本になるんや。

例えば、株式1株を10,000円とするやろ?で、今ビジネスを始めるのに1億円必要だとしたら、どうするか。答えは簡単、株式を1万株発行して、「誰か買って〜!」って呼びかけるんや。
実際には、株式を発行するには法律やルールがあるけど、今回は分かりやすく説明するための例やと思ってな。
で、めでたく1万株が売れたとしたら、1億円の資金が手に入るわけや。それでビジネスがスタートできる。

ところで、1万株を一人で買える人なんて、そうそうおらんよね……いや、いるかもしれんけど(笑)。
でも、普通の人なら「10株くらいなら買ってもええかな」って思うかもしれん。10万円やったら、ちょっと頑張ればいけそうな額やん?
そんな人が1,000人集まったらどうや?1,000人の仲間が集まって1万株が売れれば、1億円の資金が用意できる。なかなか良い仕組みやと思わん?


株主の権利とは?

株式を買った人のことを「株主」って呼ぶんや。たくさん買った人は「大株主」になる。
株主には主に2つの大事な権利がある。
1つ目は「経営に参加する権利」。直接ではなく間接的な場合が多いけど、(株式)会社の取締役を選ぶ投票権を持っている。
取締役っていうのは、会社の経営を担う人たちのこと。取締役が投票で選ばれて、その中から代表取締役(普通は社長やな)が決まる。つまり、株主は社長を決める権利を持っているとも言える。
株式1株につき1票の権利があるんや。例えば、10株持ってたら10票分の影響力があるし、100株持ってたら100票分の影響力がある。だから、大株主は会社の経営に大きな影響を与えられるんやね。
2つ目は「配当を受け取る権利」。会社が業績を上げて利益が出たら、その一部を株主に還元する仕組みや。これを「配当」って呼ぶんや。
株主は1株につき1株分の配当を受け取る権利を持っている。会社が儲かれば儲かるほど配当も増える。事業が続いている限り、毎年配当がもらえるかもしれん……なかなか良い話やろ?


株式市場でのメリット

さらに、株式にはもう一つ面白い点がある。それは「株式自体を売買できる」ことや。
例えば、最初に1株10,000円で買った株が、会社の評判が良くなって「この株が欲しい!」と思う人が増えるとする。そうなると、需給関係で値段が上がるんや。15,000円/株で売れるかもしれん。
もし自分がその株を15,000円で売ったら、1株あたり5,000円の儲けになる。これを「キャピタルゲイン」って呼ぶんや。株式市場ではこうした売買で利益を得ることもできるわけや。

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