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家族に伝える経済シリーズ(19):景気ってどう見る? CIとDIで読み解く経済の流れ

さてさて、まずは「景気」っていうもんがどうやって判断されるか、ここについて話しとこか。
基本的には、これだけ覚えといたら大丈夫ってところを教えるわな。
景気っていうのは、いろんな統計データを見て「全体として」良いのか悪いのかを判断するもんなんや。もちろん、良い数値か悪い数値かっていうのもあるけど、たとえ数値が悪くても少しでも改善したら、それは「ええ方向に向かってる」って言えるわけやね。

ここで覚えておくと便利な指標が2つあるんや。内閣府が出してる「コンポジット・インデックス(CI)」と「ディフュージョン・インデックス(DI)」いうもんで、詳しい話はここにリンクがあるから、気になる人は眺めるだけでもOKやで。
https://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/di/di3.html
①コンポジット・インデックス(CI)
これは、経済の全体状況を9つの分野で総合的に見てる指標や。生産、在庫、投資、雇用、消費、企業経営、金融、物価、サービスって9つの分野で見て、過半数が「良い数値」を示せば「景気はええ」という判断ができるんや。数値の算出方法は気にせんでも大丈夫やで。
②ディフュージョン・インデックス(DI)
これは、いろんな経済指標の変化を時系列で見て、過去数ヶ月と比べてどうか、というのを判断する指標やな。改善してるのが半分以上あれば、「景気はええ方向に向かってる」と見れるわけやね。つまり、今どの方向に向かってるかを示すもんや。

ところでやね、2019年10月に消費増税があって、その後11月に発表された景気動向指数を見てみると…この資料によると、「下降」って書いてあるんやな。つまり、景気は悪化してるってことや。内閣府が出してる長期データ見ても、この頃はDIも下がりっぱなしや。
https://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/di/201911psummary.pdf

ただ、わざわざ数値表を見んでも、誰かがグラフにしてくれるから、Googleで検索したらすぐわかるで。
けども、誰やろな?「景気は緩やかに回復してる」とか、「消費増税は景気に悪影響を与えんように万全を期す」なんて言うてたんは。結局、えらい違う話やったね。
これからも景気がどうか気になる時は、CIとDIを見るのがええで。内閣府が公表してくれてるし、誰でも確認できるからな。

というわけで、今回は「景気の見方」について話したけど、次は「実体経済」と「金融経済」の基本的なところを話そう思うてる。この辺りがごちゃごちゃになりがちやし、整理しておくのがええからね。
ほな、また書きます。

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