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相棒23 第7話「復讐者は笑わない」感想

三浦さんキターーー!!!

予告時点で変な声が出たよ!!
9年ぶりの再登場が嬉しくて仕方ない!!

ざっくり解説すると三浦さんはS1からの初期レギュラーかつ元捜査一課刑事。
最年長者として跳ねっ返りの伊丹とお調子者の芹沢をまとめ上げるパパのような役割を果たしていた。
いつしか3人は公式で"トリオ•ザ•捜一"と呼ばれて視聴者から愛されるようになった。
しかし大谷さんは劇団にも所属しており忙しく、作中ではFBI研修と冗談めかしていたが登場頻度は徐々にしかし確実に減っていた。

そしてS12「ビリーバー」
予告で三浦さんが警部補へ昇進したと明かされ、視聴者は当時大谷さんの都合で今後はロケ頻度は減ると考え残念な気持ちはあったが、それでも係長を混ぜた新しいトリオの形が見れるのではという期待の方が大きかった。

まさかの怪我で退職…。
犯人を追う中で足を刺され杖が手放せなくなり仕事に支障が出るからと内勤を辞退して退職の道を選んだ。
この時伊丹は崩れ落ち、右京はかける言葉すら見つけられなかった。
当時は"三浦ショック"という言葉がトレンド入りするほど衝撃的で、刺殺された官房長を連想する人達も多かった。

その後S14「英雄」で再登場し、杖をつきながらでも日本全国を旅している事が明かされた。
しかし捜査一課との再会や当時相棒の冠城との邂逅も無かった。

そんな三浦さんが9年ぶりに再登場!!
しかも事件にガッツリ絡む!!
亀山君とも再会する!!
捜査一課とも再会する!!
出雲とも出会う!!
こんなのテンション上がるっきゃ無い!!

【あらすじ】

元捜一の三浦が特命係に捜査を依頼
時効事件の犯人が殺された理由とは

八王子の公園で刺殺遺体が発見された。
被害者は、29年前に元交際相手を殺害した容疑で指名手配され、逃走を続けていた押見という男であることが判明。
事件は時効を迎えていたが、捜査一課は29年前の事件の関係者が絡んでいるとみて捜査を始める。
そんな中、右京の携帯に、元捜査一課の三浦から連絡が。
そして、との再会も束の間、思わぬ依頼が持ち掛けられる。
三浦は、29年前の事件で遺族の対応を担当したといい、被害者の婚約者だった恒川という男性が、自ら押見を見つけ出し、29年越しの犯行に及んだのではないかと心を痛めているのだった。
三浦の切実な心情を汲み、動き始めた右京と薫は、手掛かりを求めて恒川が務めるスーパーで聞き込みを。すると、先日、店に押見が現れ、パートの女性ともめていたことが分かる。
右京と薫は、直接その女性から事情を聞くが、どうやら彼女自身もワケありの様子で…!?

三浦が抱いた元刑事の勘は正しいのか…
複雑に交錯していく29年前と現在の事件
悲しき復讐劇の先には衝撃の真相が!

脚本:川﨑龍太
監督:守下敏行

【ゲスト】

三浦信輔(演:大谷亮介さん)

元捜査一課刑事
説明不要の『相棒』元レギュラー。
大谷さんは世話になった劇団へ貢献する為に降板したという事だけど、変わらず元気そうで安心した。
またの登場をお待ちしています!

恒川圭一郎(演:神尾佑さん)

今回の被害者兼犯人
恋人を殺され復讐に燃える男。
後述するが復讐の手法が狂いまくってる。
S8「さよなら、バードランド」にも出演しているが個人的には『ウルトラマンX』の隊長や『仮面ライダーオーズ』や『仮面ライダーアマゾンズ』での敵役が印象深い。

【感想】

《10年はやり過ぎ》

碇シンジ「笑えばいいと思うよ」

29年前に押見が元カノを殺害して姿を消した。
被害者父の板倉と被害者の婚約者である恒川は必死に押見を探し回り、恒川は遂に押見を発見し拉致する。
そこから10年恒川は押見を10年監禁し続けた。
解放された押見は恒川を探し続け、恒川の職場まで辿り着くもそこで働く友繁さんの元旦那に浮気相手だと勘違いされて殺されてしまう。

まず押見はゴミ
時効成立まで逃げ切り良心の呵責もなく、推しのサッカー観戦までするほどに人生を謳歌していた。
そして監禁された怒りは理解できるが、そうされてもおかしく無いレベルの事をしたんだから出られて感謝こそあれど復讐で再度殺人に前向きなのはヤバい。
末路もストーカー殺人犯が別のストーカー野郎に殺されるというのは当然の帰結だし、因果が巡っているようで個人的にも好み。
またキチンと法律的に裁かれてさえいえば救急車を呼んで命を繋げていた可能性すらある。
場当たり的に逃げ続け怒りに身を任せすぎたクズなので殺される事については何の感慨も湧かない。

というか監禁中の弁当や友繁さんの鈴の音から恒川へ近付くのは『クイズ⭐︎タレント名鑑』でやっていた情報原人を思い出す。
やっぱり人間得られる情報が少なくなると感覚が研ぎ澄まされるのかもしれない。

そんな押見以上に恒川がヤバかった
10年監禁って何なの!?
板倉さんと同じく清い心を持ってたから押見を殺す勇気が出なかったのは分かる。
でも時効成立済みなので警察に引き渡す事ができないジレンマがあるのも理解できるし、一旦自宅に閉じ込めるのも分かる。
でも10年はやり過ぎ。

押見に罰を与えてるようで自分も傷付けてるように思えてしまう。
恐らく里穂さんを守れなかった事や、そんな彼女の死を想わずに笑顔を見せてしまった自戒もあったんだと思う。
それでも10年はやり過ぎ

そして友繁さんという元旦那のストーカーに怯える同僚と出会い、里穂さんのようにはさせないという真っ当に前向きに生きる動機が出来て押見を解放した。
そんな押見は拘禁反応も無く元気に恒川探しに全力を尽くす超絶バイタリティの持ち主だった。
10年誰とも会話もできず監禁されたのに化け物過ぎる。

最後に恒川が三浦さんに見せた下手くそな笑顔は里穂さんの事から解放された安堵なのか、自分を気にかけてくれた三浦さんへの感謝なのか…
少なくとも復讐者では無くなったという意味では救われたのかもしれない。

とはいえ10年は無理がある
トイレとかゴミとか風呂とかどうしてたのか10年監禁の疑問は尽きない。

《Quartet THE  捜一》

2024年最高の1枚

遂に揃ったね…
喜び以上に感動が勝ってるよ…
改めて写真を見ると全員スタイルが美しすぎてヤバい(語彙力喪失

全員が勢揃いするシーンは短かったけどそれでも十分な満足感があったし、それぞれの三浦さんへの思いも垣間見えた。

三浦さんの「警部殿」呼びが沁みる…

S14「英雄」で再登場した際はチャラパーマ釣り人みたいな風体で嫌いじゃないんだが、違和感があった。
なので12年ぶりにこの髪型の三浦さんを観れて嬉しい。
9年で杖の扱いにも慣れてるのも良き。
また、刑事時代はネクタイをしていたが今回ノーネクタイなのは既に一般人になった事を意味した演出かもしれない。

ただ心根は変わらず
「伊丹達に迷惑をかける訳にはいかない」
という理由で捜査一課は頼らない。
これは良い意味で特命係を利用してやろうという強かさと彼等なら何とかしてくれるという信頼感を見れて良き良きの良き。

もちろん事件導入役だけでなく、不自由な足を使ってまで"捜査情報は足で得る"とでも言うように鍵になる情報を特命係へ共有してくれた。

余談だが回想シーンの三浦さんを演じる大谷さんが凄過ぎた。
メイクの力もあるがマジで若く見える。

出雲「あの2人とずっと一緒にいた三浦さんの事、尊敬してます」
三浦「アイツらの事、よろしくな」

相棒23「復讐者は笑わない」より

ここ最高だよね!!

出雲が捜査一課に加入して既に4年。
どこかで三浦さんと会って新旧バトンタッチが行われて欲しいと願っていたけど、今回で漸く実現した!!

伊丹がめんどくさい性格なのは当然として、芹沢は出雲加入時にパワハラをするなど後輩関係を拗らせていた。(これまでの後輩もカイトと冠城だしね…
とはいえ4年で出雲も彼等との付き合い方に慣れて信頼関係を築きつつも持ち前の強かさで等をコントロールできるようにもなってきた。
出雲はそこに至るまでの難しさを痛感してるからこそ10年以上彼等と共に過ごした三浦さんを心から尊敬できるし、三浦さんもまた出雲に彼等を託す事が出来たんだと思う。

走り去っていく出雲を見送る目が本当にパパなんよ…

やってくれるぜ芹沢様

三浦さんと再会したら嬉しそうにテンション爆上がりするのも良いし、プライドとかもなく情報共有を求めちゃうのも良い。
でも何より素晴らしいのは伊丹によるダチョウ倶楽部級の
「教えるなよ…!特命係には絶対教えるなよ!!」
これを汲み取って久々に特命係へ情報共有に現れるのが素晴らしい。

昔の芹沢はフットワーク軽く特命係へ気軽に情報提供してたが、三浦さん退職で伊丹とコンビになり少し特命係との距離がうまれ、出雲がそのフッ軽ポジを担うようになった。
ただ今回久々に情報を漏らしにいく姿が懐かしくて仕方ない。
締めるべきは締めて緩める所は緩める。
この柔軟性が芹沢の新たな良さだと思うな。

言葉はもう必要ないさ
それ以上に通じ合ってる

言葉にせずとも/SIX LOUNGE

"相棒"に言葉はいらない

ここの伊丹がカッコ良すぎるんよ…
まず大前提として今回伊丹は三浦に怒っている。
三浦が自分達じゃなく特命係を頼った事が堪らなく腹立たしい。
でも事件解決の為なら特命係を利用した方が良いって気持ちもある。
しかし自分の意地として直接頼む訳にはいかないので、芹沢を通して情報提供をするに留めた。
この面倒臭いムーブが実に伊丹らしい。

そして事件解決して恒川を連れていく際に無言で手を挙げて去っていく。
これに対して三浦も無言の挙手で応えるのがカッコいい。
「ここから先は任せとけ」
「世話になったな」
「じゃあな」

みたいな無言の男の詩がそこにあった。

ただ伊丹が「三浦さん」呼びするのは違和感。
亀山君もだが「三浦」呼びが正しいと思う。

カルテットで裏相棒やって…!!

《今回のMVP》

庄島優

ストーカー旦那兼犯人がMVP
悪人が悪人を始末するというリサイクル殺人を起こしてくれた功績。
押見を殺したおかげで恒川は殺されずに済み、友繁さんは庄島からの恐怖に怯えなくなった。
正当防衛っぽい部分もあるから安心はできないが、まだ生きていた押見を置き去りにし救急車も呼ばず逃げたという点を考慮すると実刑は免れない。
その間に友繁さんは恒川が用意してた場所へ引っ越して逃げる事ができる。

正統派なMVP候補は沢山いた。
まずはライターやナイフを見つけた亀山君
次に特命係を巻き込み、押見の推しチームが優勝していた事を突き止めた三浦さん
最後に伊丹の想いを察して特命係へ情報を持ち込んできた芹沢などが挙げられる。
だが今回は押見を庄島が殺した時点でベストエンドは確定していたので、ここには勝てなかった。

【小ネタ&雑感】

•暇だからって事件持ち込むな課長笑
•亀山君サルウィンいたのによく時効撤廃とか知ってたな(仕事だから勉強するか
•亀山君が特命係に復帰するのにたまげたのは同意
•店長にとって大迷惑過ぎる
•勿体ぶるのが亀山君の悪い癖
•鈴の音が聞こえるなら声を出せよ押見
•飛騨牛は三浦さん出身の岐阜の名産
•右京さんの卵を使う亀山君に笑う
•右京「卵欲しいじゃありませんか」(水谷さん漏れてない?

【次回】

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