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相棒23 第1話「警察官A (前編)」感想

7ヶ月ぶりにお帰りなさい!!!

いや〜、今回も待ちくたびれた!!
S12「待ちぼうけ」の友野さんよりも待ちくたびれた!!

今期は過去回の感想投稿をしていたり、エキストラに参加したり、相棒オフ会を開いたりと開始前に充分に『相棒』を摂取していたので、大きなロスにはならなかったが、それでも待ちくたびれた。

また初回は名作「少年A」から高田創が登場する事や、ここ9年ノリに乗っている徳永脚本という事でテンションはかなり上がる。
この調子で徳永さんは南井編の続きもお願いします!!

【OP】

カッケェ&スタイリッシュ!!!

冷静に街中を歩きながら思案していく右京。
熱く街中を走り回って突き進んでいく亀山。
"静×動、頭脳×体力"の2人の魅力がこれでもかと詰め込まれまくっている。
S21では再会、S22は共に歩く流れだったが、S23は離れ離れに捜査をし最後に合流している。
一緒にいなくても互いが互いを理解している関係性の進化も連想される。
まぁS1.S2.S3.S5のOPもバラバラになり最後に再会する形だったので、ある意味では原点回帰とも取れる。

ただ映像以上に素晴らしいのが音楽!!
エレキギターがベースになった若々しさ全開の曲調!!
これまで曲の中では個人的にはS10.S11.S20が好きで上位を争っていたが、一気に躍り出るどころか最上位に好きまである
ただ面白いのは72歳と62歳のコンビなのに若々しくスタイリッシュな曲調が抜群に合うって事。
やっぱり水谷さんと寺脇さんはスゲェや

【あらすじ】

日本中を震撼させる大事件が発生
“少年A”との再会が衝撃をもたらす!

右京が『警視庁150年史』のまとめを命じられる中、元・国家公安委員長で現在は衆議院議員を務める芦屋が殺害される事件が発生。
さっそく臨場した右京とは、一課の捜査を横目に動き出す。

いっぽう、事件を受けて、政治の中枢にも衝撃が走っていた。
「キングメーカー」の異名を持つ与党幹事長の利根川にとっては、支持率が低迷する総理大臣の藤原に見切りをつけようとしていた矢先の青天の霹靂。
また、内調のトップである社美彌子から一報を受けた藤原も、解散総選挙という窮余の策を封じられ、ショックを隠せないでいた。

現場に残された手掛かりを追っていた右京と薫は、思わぬ人物と遭遇する。
それは、かつて右京が事件を通じて知り合い、新たな人生への一歩を手助けした高田創という青年だった。
現在、警察官として地域課に勤務する高田は、付近で不審な人物を見掛け、追い掛けていたという。
高田の情報から新たな手掛かりを得た右京と薫は、手分けして事件を追うことに。
今回の捜査に前のめりの高田は、同じ交番勤務の先輩・仁科との関係も良好で、すっかり警察官の顔になっていた。
しかし、その後、事件は異様な展開を見せ始める。今から約150年前、警察黎明期に起きた、時の内務卿・大久保利通暗殺など、当時の緊急事態をなぞるかのような重大な事件が次々に起きて…!?

議員殺害の背景に権力者たちの野望と陰謀が!?
共に事件を追う特命係と警察官になった“少年A”
政治家、警察、事件関係者…
絡み合う思惑が思いも寄らない悲劇を呼ぶ!!

脚本:徳永富彦
監督:橋本一

【ゲスト】

高田創(演:加藤清史郎さん)

元少年A
S16「少年A」から6年半ぶりの再登場。
無戸籍児という厳しい境遇で育ち特命係に救われた事を機に警察官となった。
演者の加藤さんは創の原点と生への渇望を忘れないように過去回の台本まで現場に持ち込む真面目っぷり。
アクションも芝居も一級品だったので後編の活躍も楽しみ。

藤原龍一(演: 柴俊夫さん)

内閣総理大臣
髪型・メガネ•支持率20%•解散総選挙など岸田総理が元ネタかを疑うような人物。
演者の柴さんはS10「すみれ色の研究」での別役再出演でもある。

利根川吉伸(演:でんでん)

与党幹事長
政治家の人柄などは詳しく無いが、麻生太郎と二階幹事長を足して2で割ったような印象。
しかし"キングメーカー"というあだ名はダサい
でんでんさんは今回3度目の別役再出演かつ15年ぶりの『相棒』でもある。

【感想】

《20年後も異星人》

次期総理候補殺人と現役総理の殺人未遂
このセンセーショナルな内容は安部総理暗殺事件を連想させられる。
そして藤原総理は見た目もだが支持率20%以下で解散総選挙をするっていうのは岸田総理を連想させられる。

ここについては正直お腹いっぱい。
『相棒』の総理大臣はS14の玄間総理しか登場しておらず、今回の藤原総理で2人目(劇場版Ⅰの御厨は元総理)とあまり登場していない訳だけど、社に衣笠に鶴田に武智にと最近は政治絡みのSPが多いから食傷気味でテンションは上がらない。
輿水脚本じゃないので衣笠も社も峯秋も意味深ムーブこそ出すけど別段何か本筋に影響を与える訳ではないので冷めた目で見てしまう。
政界の話をするなら雛子や鑓鞍を出した方が万倍面白い。

また、あまりにも現実をモチーフにし過ぎている事も気に入らない。
『相棒』はあくまでドラマであり特定の思想などは押し付けてほしくなく、フラットに政治を描いて欲しい。
帳簿に記載していれば賄賂を貰ってもokとか、藤原総理からしたら芦屋は大学時代の盟友なのに事件をを選挙に活かそうとしたり悪い部分だけを抽出され過ぎてる。
S2「秘書がやりました」で亀山は政界の人達を"異星人"と評していたが、流石に異星人が過ぎると思う。
曲者揃いなのは良いが政治家関連で熱く真っ直ぐな奴が出てきてもいい。
近年の議員キャラで最も株が高いのが袴田という超異常事態よ。(歴代なら瀬戸内と瀬田さん

そんな中で目を引いたのは利根川幹事長
国民や日本よりも党の事を考えるテンプレ政治家キャラなので深みは無いんだが、亀山へのフレンドリーな態度から表裏激しいというのは魅力でもある。
でも事件にはあまり関係が無い気もしていて、芦屋や藤原を殺すほどの動機が無い。
芦屋が裏切ったのなら切り捨てて別の人間を立てれば良いだけだし、藤原はそもそも利根川の意向に従うつもりなので殺害する動機も無い。
でも後編予告でブチ切れてるし、利根川の化けの皮が剥がれるのには少し注目してる。
武智官房長官みたいに死なないよね?

《A》

正直前編だけだと唆られるような場面は少ない。
見所は高田創の再登場と、彼の境遇からくる警察官としては恐ろし過ぎる目付きとキレのあるアクションくらい。
なので現状高田創の登場はファンサービスレベルで特に重要な役割もない。

でも今作のサブタイトルは「警察官A」。
つまり彼がメインとして何らかの働きをするのは確定事項。
また、犯人は若い貧困層で未来に絶望し失うモノが無いから他人を巻き込んで死刑になろうという"無敵の人"という可能性が高い。
創は無戸籍という境遇に苦しめられ、未来を想像できず今をどう攻略するかしか考えられなかった。
そして右京達と出会い、未来を生きる決心ができた。
しかし未だに未来を考えられない人達は多くいる。
創は彼等に同調し逮捕され、事件を起こしたカイト君のように名前が公表されない"警察官A"として逮捕されてしまう予感がして非常に怖い。
予告でも右京に師事するっていう闇オチルートに入ったり、そもそも特命係と一緒に捜査する警察官は犯人ってパターンが多いから創もそうなってしまう可能性ある。

[角田課長]
給料は上がんねぇのに物価と税金だけ上がってよ、頼みの政治家は裏金だなんだって自分ファーストだろ?
明日はきっと今日より悪い日ってな
人間ってのは未来が見えないとヤケになる生き物なんだよ
とはいえ犯罪は犯罪だし、そこで踏みとどまるのが人間なんだけどな

相棒23「警察官A」より

角田課長の金言

ここからは考察だが、個人的には創は犯人一味だと考えている。
予告的に、真犯人は2人なら創と先輩の二科の線が強い。
創は先述した通りサブタイ的に事件に深く絡む事、右京に師事する闇落ちフラグ、そして事件の根本にある貧困層達の復讐っていう部分への共感が強いというのも挙げられる。
実際に半グレ下っ端を見て過去の自分と似ている事を警察官と呼ぶには恐ろしい目付きで看破している。
他にもオジギソウの足跡も、被疑者の血痕を見つけたのも創なので再登場キャラという補正が無ければ充分以上に怪しい。

二科については内野さんっていう芸達者な俳優さんがちょい役で済む訳が無いっていうメタ読みしか無いが、何らかの形で事件に深く関わってくるように思える。

動機は若者に絶望を与える現代社会や政治家達への怒り
中野無差別殺傷事件の神山と根本は同じだが、死刑になるのが目的ではなく殺人を持って世間を変えようとするのが目的と思う。
この怒りはかなり激しそうで、芦屋を16ヶ所も刺した事から強烈な殺意が見て取れる。

ただ犯行声明などは出していないので言葉で訴えるのでは無く行動のみの抗議。
しかも捕まる気は無さそうで、生きる渇望が見て取れる。(これも創っぽい
右京に未来を見ようと諭されるも、肝心の未来は"明日はきっと今日より悪い日"という事に絶望し、未来を良くしようと凶行に及んだって流れでも違和感が無い。

こんな風に書いてはいるが、社会に絶望した犯人に絶望から抜け出した創が向き合って説得する流れも見たいし、芦屋殺人は不倫にキレた奥さん絡みかもしれないし、藤原爆発は選挙で勝つ為の内調の自作自演とも考えられるのでまだまだ希望は捨てていない。
頼むぞ高田創…!!

何ネタバレしてやがる!!!
ふざけるなーーー!!!!!

輿水さんのyoutubeで言われていたが、サブタイトルは脚本家が付けるが前編後編に別れた際の副題は制作側がつけるらしい。
その上で"犯人が2人いる"とか本編でも明かしてない情報を出してくるのかね…
これマジで極刑よ極刑。
今までも変なサブタイや副題はあったが、ここまでゴミofゴミなのは無かった。
というかS22から副題がゴミセンスになったと思っていて、「無敵の人」では少し違和感を覚えた程度だったが「インビジブル」の後編に"爆弾テロ!最後のゲーム"というセンスゼロ副題をつけられた時点で察するべきだった。

「容疑者六人」に"アンユージュアル•サスペクツ"をつけたり、「善悪の彼岸」に"ピエタ""深淵"をつけていた有能スタッフは何処に行ってしまったんだ…。
まさか演者や脚本家や監督と同じレベルでレベル帰還を求めるスタッフが現れるとは思わなかった…。

また今回の「警察官A」も"要人暗殺の罠!姿なき首謀者"というセンスゼロ副題が付いていたので、センスが良くなるまではnoteでは"前編・後編"と記載しますのでご了承下さい。
というか「警察官A」も元々は「警官A」ってサブタイトルだったらしく、「少年A」と語呂的にも気持ちが良かったのを何故か変更されている。
絶対に「警官A」の方が良かった。

折角の初回SPなのに愚痴多めですまぬ。

【小ネタ&雑感】

「sideA/B」から平井と高木が再登場!!
このサプライズはかなり嬉しい!!
「sideX」の感想も近日中に書きます!!

•治安の悪い東京を改善する為に生まれた警視庁
•この世で1番部長の茶を入れた中園
•中園…峯秋さんにお茶を習おう
•彼女両親への挨拶すら許可出来ないブラックな捜査一課
•出雲にプライベートな相談してる芹沢良き
•明治維新は黒船だけでなく、安政の大地震とコレラの流行で世間が揺れていたのも理由だった(知らなかった
•先祖(?)も"相棒"な右京と亀山良き
•峯秋さん台詞なくね?
•芦屋は元国家公安委員会長だから現役は鑓鞍のままな訳ね
•捜査一課辞めそうな芹沢に拗ねる伊丹良いね
•国家公安委員長って警察組織のトップなの?
•土師が現場に来る珍しさ
•伊丹「特命係の亀山ァ」
•仏の知り合いだから神って事か
•伊丹と亀山の空中戦笑笑
•伊丹は芹沢と一緒にいたくないから亀山に絡みに行ってる気がしていて良い
•スマホのパスワード分かる土師凄すぎる
•益子と土師の絡み好き
•食べ物捨てるのは勿体無い
•社が内調のトップになったのは鶴田と鑓鞍の力な気がするけどなぁ
•最初から気掛かりにされる特命係
•尾行対象者に写真撮られてるって探偵として落第なのでは…
•冠城の名前が出るの嬉しい
•創は麹町中央署に勤務(麹町東署なら海音寺いたかもしれないのに…!
•創君に同期ムーブする亀山君が解釈一致
•真相オタクの特命係
•近場の江古田に創と特命係来るの熱い
•昔の亀山君ならナンパで落とせてた
•右京「僕は一歩、君(亀山)はもう二歩足りない」←確かに冗談に聞こえない
•尾行は流石に創よりも亀山の方が上手いな
•半グレに囲まれる事に定評のある創君
•62歳にアクションさせるドラマ
•加藤清史郎君のアクションすごい
•右京さん、威圧で犯人を倒す(流石に72歳にアクションさせるのはね…
•創の警察官入りに喜ぶ伊丹好き(最高の笑顔
•"相棒"に誘うの芹沢は胸中複雑だよな
•6年前の事件ってS17の頃か(少年Aの1年後
•平井と高木は探偵にピッタリ(なお尾行には失敗した模様
•政治家になったら皆総理になりたいって言うが、昨今を考えるとなりたくないだろ
•利根川と言い藤原と言い衣笠と言い特命係と言い今回の社さんのストレスはマッハ(マリア関連以外だと珍しい
•鑓鞍といい大物政治家は亀山を"ちゃん付け"する法則でもあるのか
•大河内の役割が伝書鳩過ぎる件

【次回】

相棒season23 第2話「警察官A」感想

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