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相棒21 第9話「丑三つのキョウコ」感想
相棒では数年に1度あるオカルト回…かと思ったら社会問題を扱っていた話。
ただ詰め込み過ぎかつ何を伝えたいかも分からなかった…
この感想を書いてる時点で既に16話まで放送されていて周回遅れも良い所なんですが、個人的には今期ワースト。
とりあえずネットでのウケを狙ったような右京さん加工動画は冷めた。
【あらすじ】
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白いコートの女“丑三つのキョウコ”に出会ったら最後、心臓をえぐり取られて殺される…。
という噂がSNSで流布され、動画まで拡散していた。
都市伝説に興味津々の右京に対し、薫は否定的。そんな中、フリースクールの入口で、胸を刺された男性の遺体が発見される。
殺害されたのは、同校の代表を務める男性。
死亡推定時刻に、現場の近くを白い服の女が徘徊する姿が撮影されており
「現実にキョウコが出現!」とネットが沸騰する。
いっぽう、撮影された“キョウコ”は偽物だと主張する人物も現れた。
右京が話を聞くと、問題の男は、現場から離れた場所で、血だらけの女を目撃したという。
同じ頃、現場付近で聞き込みをしていた薫は、殺害された代表が、問題を抱える子を強引に自宅から連れ出し、親から金を取ったら放り出すという、悪質な商売をしていたという情報を掴んでいた。
右京は、その悪徳スクールの被害者の中に、“キョウコ”を思わせる黒髪女性がいることに気づく。
自宅を訪ねると、青山加奈というその女性は、両親を亡くした今も家から出ないままで、生活の世話は足立という高校時代の担任がしていると分かる。
右京と薫は、話を聞こうと呼び掛けるが、加奈は姿さえ見せようとしなかった。
殺人犯は実在する“丑三つのキョウコ”!?
恐ろしい都市伝説の裏に隠された真実とは?
脚本:根本ノンジ
監督:権野元
【感想】
《都市伝説》
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都市伝説は個人的には結構好き。
時代と共に移ろいでいくっていうのもロマンがある。
昔だと人面犬、自分の世代だとサトルくんが思い起こされる。
その中でも都市伝説の王として名高いのはやはり口裂け女。
一説としては広まった当時1970年代後半は今よりも受験戦争が激しい学歴社会で学習塾に通う子供が増えていた。
そんな中で貧困層家庭でも子供が塾に通いたいという声が出てきて、親が諦めさせる為の作り話の一環で
「夜遅くに外に出ると"口裂け女"に会うよ!」
と言う。
すると言われた子供は学校で塾通いの子供に口裂け女の話をする。
すると塾通いの子供は塾で別の学校の子供に口裂け女の話をする。
すると別の学校の子供は自分の学校で口裂け女の話をする。
すると別の塾に通っている子供が塾で口裂け女の話をする。
こんな風に指数関数的に口裂け女の話は広がっていく。
…とまぁ話が長くなってしまったけど、約40年前ですら広まる時はあっという間だったが、インターネットやSNSが一般的になった現代だと都市伝説は口裂け女以上の速度で広まる。
だからこそ"丑三つのキョウコ"がどこまで行っても口裂け女のバッタモンであっても動画みたいに信憑性あるものがあると一気に広まってしまう。
そして一気に広まれば広まるほど、それを拡散させた本人は自分が凄い力を持っているものだと錯覚したりもしくは凄い力を本当に得る為に益々過激になってくる。
と、そんな感じで犯人の松田は暴走していったんだと推測できる。
更に言うと広まるのもあっという間な反面鎮火するのもあっという間なので、だからこそ大村さんを殺したり特命係の罠に喰いついたりとクソゴミバカな行動しか取れていなかったのも理解できる。
まぁ"丑三つのキョウコ"の呪縛に囚われてた以上に右京さんを盗撮して加工してバズらせた松田がクソ野郎なのは変わらないので亀山君がぶっ飛ばしてくれたのは心からスカッとした。
自分もある程度Twitterをやってるから言えるけどバズるのは結果で目的になっちゃいかんというのは肝に銘じなきゃいけない。
《何が言いたんだよ…》
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最初に記載した通り、何が伝えたいのかマジで分からない。
引きこもりの物語だと「アンテナ」は感度が高くて人との距離感を掴めない悲しさ、「光射す」は引きこもりを支える高齢家族…等々伝えたい事がかなりハッキリしていた。
でも今回の物語はどこに焦点が当たってるのかがマジで分からない。
引きこもりを利用した悪徳ビジネス、学生に圧をかける教師のパワハラとそれについての贖罪、迷惑系youtuber…等々どれにしても中途半端だし面白く無い。
オリジナリティと言えば足立先生が加奈さんへ贖罪として支援を行い続けていた事。
大会で加奈さんの怪我を見抜けずその上で彼女を責め立ててしまい引きこもりにして、更に善意で元教え子が経営する悪徳フリースクールを紹介してしまい引きこもりが悪化、しかもフリースクールへの支払いで加奈さんのお母さんは心労と過労で死亡。
う〜ん、これは大戦犯。
これは仕事で知ったんだけど、引きこもりは種類にもよるけど基本的には病気なんだからフリースクールより先にマジで医者を紹介しろよって思いもある。(薬も結構効くらしいしね
まぁ後半は致し方ないとはいえ、加奈さんには贖罪の思いが伝わっていたのは不幸中の幸い。
よく分からないのが加奈さんがキョウコとして活動した理由。
1回目はお母さんのお墓参りで偶然撮影された。
2回目は先生を追ってフリースクールへ。
3回目は特命係に尾行された。
1回目は分かる、2回目は先生を追ってフリースクールへ行ったけど先生が川上を殺すと思って動き出した訳じゃない。
3回目に至っては確信犯的に外に出てるんだけど、勇気ある人間が確保もしくは尾行に動いていたらそれだけで終わってしまう。
まぁそもそも自分のせいとはいえ9年間女子生徒の家に退職後も通い続ける足立先生が若干キモくて感情移入できなかったのが大きい。
迷惑系youtuberの松田、なんかキモい足立先生、胸糞過ぎるフリースクール、行動原理が分からない加奈さん。
登場人物全員に感情移入ができなかったからつまらなかったんだと思う。
【小ネタ&雑感】
•右京さんは都市伝説も好き
•出雲は若いから都市伝説も把握
•ウォーキング大好きマン笑
•オジさん亀 by伊丹
•課長の奥さんがハート型のプレゼント渡すのにツンデレみを感じる
•働けない病気は現実にあるけど、それを治そうとしない奴は論外
•右京さんの盗撮を上げるのは不快
•キョウコの写真を一般人が撮ってるけど、画角を考えると確実に特命係が写り込んでる
•亀山「ぶっとばしてぇ…!」←超同意
•よっしゃ、松田をぶっ飛ばしたな
•丑三つのキョウコ1本で稼げるわけ無い
•亀山君の明るさに救われる