クリスマス・コンサートといっても色々あるが、Cabinet of Curiositiesは今年末も刺激的なプロダクトを提供する。
2021年に発足したこのプロジェクトはゲーテ協会と日本音楽財団のバックアップの元に、現代音楽でも僅かばかり試みられる収益性をまるで考慮しないかの如く、現にいまヨーロッパ(特にドイツ)で聴かれている音楽を提供してくれる。そのスピードはドナウエッシンゲンのCDやSWR2の放送に次ぐほどで、そして作曲家がフィルターをかけて厳選するという点ではさらに重要性
デンマークのペア・ノアゴー(Per Nørgård)といえば交響曲が有名だ。
シベリウスから始まる北欧文化圏の重厚色彩的な塊の音楽。ニールセンやラウタヴァアラなどと肩を並べる音色の大家。
交響曲だけ聴いているとそんな大枠で認知してしまうのだが、こうしてソロ作品に触れると別の姿が現れてくる。
コンサートの開幕を飾る"Within The Fairy Ring - And Out of it" からして怪しさが滲み出る。
クラリネットソロのための曲で徹頭徹尾メロディアスかつ単旋