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マスク着用のあるべき姿

「店員がマスクを着用せずに話している。なんとかしろ。」
コロナ禍の三月下旬、アルバイトをしている牛丼チェーン松屋に、お客様からメールが届いた。マスク不足が取りざたされる中、ある従業員がマスクをせずに接客をしていたことが問題となった。
以前まで、飲食店でのマスク着用は、笑顔が見えにくくなる、体調不良だと誤解されるなどの理由で避けられてきた。しかし、コロナウイルスの影響で、状況は大きく変わり、もはや必須となったマスク。このメールのご指摘はもっともだ。飛沫防止のため、飲食店の従業員はマスク着用を怠ってはならない。


一方、街中でもほぼすべての人がマスクを着用している。炎天下、ランニングで汗を流す男性も、母親に手を引かれ幼稚園に向かう小さな幼児もマスクをしている。確かに「新しい生活様式」では、マスクの着用が求められる。しかし、熱中症を防ぐため、屋外で2メートル以上離れているときには、マスクを外すことがすすめられていることも事実である。熱中症の危険がある中、周りがマスクをしているからと同調圧力に屈して、外すことができない。この夏は、「マスク我慢大会」の様相を呈していた。


 まず、我々に求められるのは、科学的根拠に基づきコロナを「正しく恐れる」ことだ。感染拡大が著しかった三、四月と比べ、新たに分かったことも多い。飲食店の従業員はマスクが必要だが、屋外で十分に他の人を距離が取れている場合は不要とするなど、マスク着用も正確な情報に基づいて行うべきだ。


 周りの目を気にしてマスクを外すことができない世の中では、着けていない人を一方的に避難したり、かたくなに着用を拒否する人がでていたりと対立が生まれやすい。マスクは万能ではない。効果について理解したうえで、各々が納得して着用すべきだ。


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