時は、科学技術が発達した世界線でのお話。
主人公の糸(いと)は、最近はやりの睡眠管理アプリで日々の夢の映像記録をとっている。
よく見るのは幼い頃の夢。
今も続けている書道教室に、…
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#女の子と女の子がいたらそれは百合の始まり
第1話 赤いワンピース
私の心はいつも奏を追いかけている。
追いつきたい、隣に並びたい、振り向いて欲しい、私を見て欲しい。
あの子の瞳に私が映ったことなんて、もう久しく無いけれど。
奏と出会ったのは、もうだいぶ前のことだ。
小学校入学前の、五歳くらいのちいさい時。
親に連れられて、美術館で開かれた書道の展覧会に行った時だった。
文字もまだたいして読めない私は、何が書かれているのかも分からないまま、絵を観るような感覚で、