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m_miyamoto_529
僕だって一生懸命やってるんだ!
北陸のカルチャーセンターに勤務していたころの話。
入社7年目、そろそろ中堅入りのT君。
月例会議で、白髪頭の上司に叱られる。
「全然営業成績が上がっとらん。このグラフをみてみろ! ずっと下降線だ。いったいどうなっているんだ!」
ネチ・・ネチ・・ネチ・・ネチ
T君 突然爆発。すっくと立ちあがる!
「僕だって一生懸命やってるんだ!」絶叫!
手元の資料を白髪頭に投げる!
「何を!・・数字がすべてだ! 数字が証明してるんだ!」
白髪頭が資料を投げ返す!
「僕だって一生懸命やってるんだあ!がんばってるんだ!」
T君 ボールペンを投げる。
「だから数字だ!数字!数字があがっとらんのだ!」
白髪頭 ボールペンを投げ返す。
T君 またメモ帳やら資料やら かたっぱしから投げ返し、
「僕は一生懸命やってるんだあ!」と絶叫する。
テーブルを囲んで同席していた我々は、目の前を飛び交うボールペンやら印刷物やらを、腕組んで唖然として見守った。
「僕だって一生懸命やってるんだ。」はしばらく社内の流行語。
「僕だって一生懸命やってるんだ。」がexcuseとして通用するなら、この世は天国。
ちょっと前、コロナ前の平和な社内会議風景。リモート会議の今では、「一生懸命やってるんだ」と叫んでも、むなしいだけ。ボールペンも投げられない。リモートは本質だけを剥きとる。「一生懸命やってる」T君の存在は無い。
以前に戻れるかな。