見出し画像

生成AIがもたらす未来予測(マーケティング編)

こんにちは。おもちです。
最近はClaude 3.5 がリリースされたりでAI界隈は大盛り上がりです。

ChatGPTが登場して以降、AI技術のブレイクスルーが起こったことで毎日何かしらの生成AI情報がリリースされています。

それだけでなく、専門知識がない人でも簡単に扱えるようになり「AIの民主化」も進みました。

いったいこの流れはどこに向かっているのでしょうか。

画像生成や動画生成で広告業界やデザイン業界も既に変革に向けて片足を突っ込んだ状態でしょう。

今回の記事では生成AIの発展によってマーケティング業界はどうなっていくのか考察してみました。

1.PDCAの超高速化

マーケティングの基本とも言えるPDCAサイクル。これが生成AIによって驚異的なスピードで回せるようになります。

例えば、
Plan=市場調査や競合分析の段階では、AIが膨大なデータを瞬時に分析し、重要な情報を抽出してくれたり。

Do=施策の実行においても、AIが最適な広告文やビジュアルを自動生成し、ターゲット層に合わせたパーソナライズが可能になったり。

Check=効果測定では、AIがリアルタイムでデータを解析し、人間には気づきにくいパターンや相関関係を見つけ出してくれたり。

Action=改善の段階では、AIが過去のデータと現在の市場動向を踏まえて、次なる一手を提案してくれるなど。

このようにPDCAサイクル全体がAIによって効率化され、従来では考えられないスピードで改善を重ねることが可能になります。

例えば、新商品のキャッチコピーを考えるとしましょう。従来なら、ブレインストーミングやアイデア出し、そして絞り込みに数日かかっていたかもしれません。しかし生成AIを使えば、数百のキャッチコピー案を数分で生成できます。

しかも生成されたコピーの中からターゲット層に響きそうなものを瞬時に選別することも可能になるでしょう

2.超パーソナライゼーションの実現

近い将来生成AIの発展により、「1対1マーケティング」の理想がついに現実のものとなります。

AIは個々の顧客の行動履歴、購買パターン、SNSでの発言など、あらゆるデータを統合・分析し、その人物像を精緻に描き出すことができます。

そしてその分析結果を基に、一人ひとりに最適化されたメッセージやコンテンツを瞬時に生成するのです。

例えば、Eコマースサイトでは、訪問者の好みや閲覧履歴に合わせて、商品説明文や画像、レコメンド商品がリアルタイムでカスタマイズされるかもしれません。

レコメンド商品のカスタマイズなどはこれまでも存在していましたが、商品画像や説明文でさえもその個々人にカスタマイズされたものになると予想しています。

このレベルのパーソナライゼーションが当たり前になれば、顧客体験は劇的に向上し、コンバージョン率も大幅に改善されることは間違いないでしょう。

もっと言うと、スマートグラスなどの物理的な生成AI搭載機器が増えることで、現実生活で個々人が良く目にするものや良く聞くもの、会話内容などもデータとして取り入れることができるようになるかもしれません。

例えば私が普段街を歩いているときに、シューズ専門店や通行人の靴を頻繫に見ていると、靴に関する広告が出てきたりなどです。

こうした物理世界での情報含めたデータを分析することで、パーソナライゼーションはより一層加速するでしょう。

3.クリエイティブプロセスの変革

広告やコンテンツの制作プロセスも、生成AIによって大きく影響を受けます。既にある程度の規模感で影響を受けているとも言えます。

どう変化するのか。列挙してみましょう。
・莫大な数のキャッチコピーや広告ビジュアルのバリエーションをAIに生成させる。
⇒人間がそれをブラッシュアップしたり、組み合わせたりすることで、クリエイティブの質と量を両立させることができます。

・AIによる自動生成と人間による微調整を繰り返すことで、短時間で多数のA/Bテストを実施することも可能になる。

・AIがトレンドやユーザーの反応をリアルタイムで分析し、それに基づいてクリエイティブを自動的に最適化する。
⇒例えば、SNS広告のビジュアルや文言が、時間帯や視聴者の反応に応じて動的に変化。

4.コンテンツ生成の自動化による人間の役割の変化

生成AIの進化により、テキスト、画像、動画などのマーケティングコンテンツを自動的に作成することが可能になります。

コストと時間を大幅に削減するだけでなく、マーケティングキャンペーンの頻度や規模を拡大する機会を提供します。

これにより、人間のマーケターは、AIが生成した大量のコンテンツの中から最適なものを選び、編集し、ブランドの声を確実に反映させる役割を担うようシフトすることが予想されます。

5.カスタマーエクスペリエンスの向上

顧客の過去の問い合わせ履歴や購買履歴を瞬時に参照し、一人一人に最適な対応を取ることができるようになります。

24時間365日、高品質なカスタマーサポートを提供することが可能になり、顧客満足度の向上とコスト削減を同時に実現できます。

また顧客の感情や反応を認識し、それに応じた対応をできるようにもなります。

例えば顧客が不満を感じている場合、即座に適切な対応ができたりなどが挙げられるでしょう。

これはテキストベースだけでなく、声のトーンや感情状態からも識別可能になります。

6.広告の最適化

生成AIは、広告をリアルタイムで生成し、テストする能力を持ちます。
これにより広告効果の最大化が図れます。

例えば、ある商品の広告を出す際に、AIが異なるキャッチコピーやビジュアルを組み合わせた数百のバリエーションを生成し、それぞれの効果をリアルタイムで測定することができるようになるでしょう。

そして、最も反応の良かった組み合わせを自動的に選択し、広告を最適化していきます。

これは、A/Bテストの概念を極限まで推し進めたものと言えるでしょう。

7.エシカルマーケティングの普及

生成AIの発展に伴い、AIによる生成物が世に溢れると、AIの使用に関する透明性を確保する声が多くあがると思われます。

AIが生成したコンテンツであることを明示したり、個人データの取り扱いに関する詳細な説明を提供したりすることが、ブランドイメージを向上させることにつながるかもしれません。

AIとの共存がカギ

生成AIはマーケティングのあらゆる側面に大きな影響を与えていくでしょう。効率化、パーソナライゼーション、データ分析、クリエイティブワーク、カスタマーサポート、コンテンツ制作など、すべての領域で革新が起こります。

しかし、これはマーケターの仕事がなくなるということではありません。むしろ、人間のマーケターには、AIを使いこなし、戦略を立て、倫理的な判断を下す、より高度な能力が求められるようになるのです。

AIと人間が協調し、それぞれの強みを活かすことで、マーケティングはより効果的で、創造的で、そして人間味のあるものになっていくでしょう。

変化の波に乗り遅れないよう、今から生成AIの可能性と課題について深く理解し、準備を進めていくことが重要です。未来のマーケティングは、AIと人間の共創によって作られていくのです。

以上、生成AIがもたらすマーケティングへの影響について考察してみました。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?