まだまだある画像生成AI! 商用利用は可能なの?
はじめに
こんにちは、きまま / Easygoing です。
トップ画像は、今回ご紹介する AuraFlow → SDXL で生成したものです。
Auraflow は、独特な透明感のあるイラストを生成することができます。
画像生成AI の歴史について第3回
さて、今回は画像生成AI の歴史について紹介するシリーズの第3回です。
第1回 画像生成AI の誕生
第2回 Stable Dfiffusion と派生アプリ
今回は、さらに新しい 画像生成AI についてご紹介します!
まだまだある! 新しい画像生成AI
今回ご紹介するのは、次の4つのAIです。
それでは、早速それぞれの特徴を見ていきます!
Imagen:世界の巨人、Google が開発したAI
Google が早くから開発
Google Photos をベースにした膨大な学習量
日本の文化も描写できる
Imagen は Google が開発した画像生成AIです。
Google は世界最大の IT企業 ですが、自社の AI技術 の公開に慎重で、Google のAIチャットボットの Bird も ChatGPT から約1年遅れて公開しています。
Imagen は その存在が 2022年5月に発表されましたが、一般のユーザーにはかなり遅れて 2023年12月に公開されました。
Imagen は圧倒的なデータ量の Google Photos を学習に利用していると考えられていて、画像生成AI が描くのが苦手なことが多い 日本の文化も正確に描写 することができます。
現在、Imagenの最新バージョンの Imagen 3 は、ImageFX というプラットフォームで Google アカウントがあれば無料で利用できます。
Ideogram:高品質で文字が書ける!
Imagen や Flux.1 に並ぶ高いクオリティ
日本語でプロンプトを入力できる
アルファベットを正確に描写できる
Ideogram は元 Google の技術者が立ち上げた Ideogram LLM がリリースしました。
Ideogram は、先ほど紹介した Imagen や、高画質で評価の高い Flux.1 に匹敵するクオリティがあり、さらに アルファベットを正確に描く ことができます。
Ideogram の画像生成サイトでは、日本語でプロンプトを入力すると自動で英訳して画像を生成してくれますが、日本語の描画はまだ難しいようです。
Ideogram は無料で利用できて、さらに有料プランでは JPEG だけでなく PNG 形式で画像を出力できる ので、文字の美しさを保ちたいロゴなどの生成に適しています。
Imagine with Meta AI:Meta社の新技術
SNS 大手の Meta 社 が開発
Facebook や Instagram の画像から学習
現時点では米国国内の限定サービス
Imagine は大手テック企業の Meta社 がリリースした画像生成AI です。
Imagine は Facebook と Instagram の膨大な画像データベースから学習しています。
Imagine は、2024年11月現在米国でのみ公開されていて、日本ではまだ利用することができません。
AuraFlow:全く新しい画像生成モデル
Diffusion モデルとは異なる Flow モデルを採用
非常にクリアーな画質
オープンソースで商用利用も可能
AuraFlow は 2021年創業の AI プラットフォーム企業、Fal.ai の支援を受けた小規模なグループが開発した 画像生成AI です。
現在公開されている 画像生成AI は、ほぼ全てが拡散モデル(Diffusion モデル)と呼ばれるアルゴリズムを利用していますが、AuraFlow は全く別の Flow モデル を採用 しています。
Diffusion モデル:確率的なプロセス、非可逆的
Flow モデル:確定的なプロセス、可逆的
AuraFlow は手などの正確な描写は苦手ですが、その代わりに Flux.1 顔負けのクリアーな画質 を表現できます。
SDXL の大人気モデルの Pony シリーズの後継が AuraFlow をベースに開発 が進んでいて、今後の発展が期待されています。
一覧で比較! これだけある画像生成AI !
シリーズを通して紹介した AI を一覧にしてみます。
この2年間で、これだけ多くの 画像生成AI が登場しています。
画像生成AI を使うとき、気になるのは商用利用についてですが、それぞれの AI は商用利用をすることはできるのでしょうか?
利用規約を確認しよう!
各社の利用規約のうち、商用利用に関係のある部分を抜粋します。
Dall-E3(Open AI )
https://openai.com/ja-JP/policies/terms-of-use/
Dall-E3(Microsoft)
Midjourney
https://docs.midjourney.com/docs/terms-of-service
Stable Diffusion
Novel AI
生成物の権利についての記載なし
Leonardo AI
Flux.1[schnell]・AuraFlow(Apache 2.0)
https://www.apache.org/licenses/LICENSE-2.0
Adobe Firefly
Google ImageFX
Ideogram
生成物の権利は生成者のもの
生成AIを利用する場合、生成物の権利は生成者に帰属する のが一般的です。
ただし、日本では AIによる生成物は原則的に著作権は認められない ので、その点は注意が必要です。
生成物の権利が生成者にあれば、一般的に商用利用は可能と解釈されることが多いですが、商用利用についてさらに明示的に許可されているものと記載のないものがあります。
画像生成AI を特に企業などで利用する場合、明示的に許可されているものを利用する のが良いでしょう。
まとめ
Google の本気 Imagen
文字が描ける Ideogram
クリアーな画質の AuraFlow
商用利用の規約は各社によって異なる
3回のシリーズで 画像生成AI の登場を振り返りました。
今回のシリーズでは、全ての画像生成AIを取り上げるはできませんでしたし、このシリーズを書いている2か月半の間にも次々と新しい変化が起きています。
画像生成AI はたくさんあって全てを試すことはできませんが、お気に入りのものが1つあると、自分の表現方法が全く変わります。
みなさんもこれを機会に、お気に入りを見つけてみてはいかがでしょうか?
最後までお読みいただきありがとうございます!
クリエイター紹介
さて、今回のおすすめ note クリエイターさんを紹介するコーナーです。
今回ご紹介するのは、圧倒的なクオリティーのAI漫画を創作されている サイマチ ハジメ さんです!
マンガのストーリーは建築関係の業界ものですが、ご自身の経験に基づいたリアルで感情移入のできる展開になっています。
Animagine-XL の魅力を最大に引き出したきれいなイラストと、Clip Studio Paint を使った多彩なエフェクトにも注目です!
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