【Anifusion】 5分でマンガが描ける! Anifusion の使い方
はじめに
こんにちは、きまま / Easygoing です。
今日は5分でマンガが描けるアプリ、Anifusionを紹介します。
Anifusion ってなに?
Anifusion は誰でも簡単にマンガが描けるアプリです。
ブラウザ上でオンラインで動作して、Stable Diffusion XL と Flux.1 の技術をベースにしています。
開発者のNucleusさん(X: @EsotericCofe)はフィリピン出身で、現在はドイツに留学されているそうです。
イラストは 無料トライアルで 30枚 生成 できて、有料会員になると 1日 300 枚 まで生成可能です。
Anifusion は何がすごい?
Anifusionを使えば、たった5分でマンガを描くことができます。
少し完成度にこだわっても、30分で1ページが完成します。
Anifusion は日本のユーザーが多く、UI も日本語に対応 しています。
数日おきにアップデートが入るので、使い勝手もどんどん向上しています。
Anifusion で描いてみる!
ここから Anifusion で実際にマンガを描いてみます。
コマ割りを決める(所要時間:3分)
まずはコマ割りを決めます。
新しいページを作成すると1つの大きなコマが表示されるので、これを適当に分割して形を調整します。
操作はとても簡単で、直感的に操作できます。
ストーリーを描く(所要時間:10分)
日本語で書いたストーリーを、そのままストーリープロンプトに投入します。
すると、すぐに上のようなマンガが生成されます。
ストーリー作りと描画には最新の FLUX.1[schnell] を利用しているので、プロンプトの理解も良く描画もとても早い です。
画像を選ぶ(所要時間:5分)
次に、自分の好きな構図ができるまでイラストを作って差し替えます。
1度に生成できる枚数は4枚で、生成にかかる時間は15秒程度です。
私の感覚では、だいたい1コマあたり20枚程度生成すると思い通りの構図が得られます。
画風を変える(所要時間:5分)
今度は好みのモデルを選んで画風を変更します。今回は SDXL の比較的新しいモデルの Holodayo XL 2.1 を選んでみました。
画風の変更では、モデルを変更して image to image の処理を行っています。
全体的にフラットな感じになって、アニメっぽくなりました。
画像を4枚生成するのにかかる時間はおよそ 30秒です。
この工程でインペイント機能も使えるので、必要のないものを消したり表情を変えたりすることもできます。
吹き出しの調整(所要時間:5分)
最後に吹き出しを調整します。吹き出しの配置や大きさも直感的に操作できます。
日本語のフォントはブラウザのフォント設定が適用されるので、変更したいときは ブラウザのフォントを変更 します。
フリーの日本語フォントは、以下のようなサイトから探すことができます。
描き出し(所要時間:2分)
出来上がったものを PNG 形式で描き出します。
解像度も選べるので今回は 3400 x 4800 px で描き出すことにします。
気になるところを、普段使っているレタッチソフトで修正して完成です!
使い勝手はとてもいい
Anifusion の使い勝手はとても良いです。実際に30分で4コマ漫画を作成できました。
全くの素人がマンガを描いているので、経験者の方からはダメ出しも多いと思いますが、こうした新しい技術は とりあえず手を出してみて、失敗しながら学んでいく つもりで良いと思います。
Stable Diffusion / Flux.1 を使ったことがあれば操作が分かりやすいですが、初めてでも問題はありません。
むしろ、これから画像生成を始める場合 Anifusion → Stable Diffusion / Flux.1 の方が、スムーズに理解できると思います。
Anifusionのイマイチな点
ここからは、Anifusionのイマイチな点についても触れておきます。
私は1人の有料会員ユーザーとして、忖度のない意見をお伝えします。
月額20ユーロの有料サービス
Anifusion は月額20ユーロ(約3200円)の有料サービスです。
これは一つのサブスクリプションサービスとしては、やや割高な料金設定 です。
同じサブスクリプションでも、X(twitter)や Adobe CC では同じ金額でより幅広いサービスが受けられます。
Anifusion ほど手軽にマンガを描けるサービスは今のところ他にはありませんが、私の使い方で 1日 300枚 の利用枠を使い切ることはまずありません。
もう少し、ライトユーザー向けの割安なプランが欲しいところです。
動作が不安定:ここがネック
公開から間もないサービスのため、動作が不安定 なことがあります。
いつもと同じように起動しても、同期に失敗したり作業画面の一部が表示されないこともあります。
一番困ったのが、保存するときに同期に失敗して、その日の作業内容が全て失われた ことです。
頻回にアップデートが入るので、運悪くアップデートのタイミングと重なり処理にミスが生じたのではないかと思いますが、その後いろいろ試してみても1日分のデータは復元できませんでした。
現状では、バックアップファイルのエクスポートもできないので、クラウドにトラブルが発生すると全てのデータが失われる可能性 もあります。
短編マンガは良いと思いますが、長編マンガで使うのは今の時点では慎重に考える必要があります。
2024.9.9 追記
Anifusion に 同時に2つ以上の端末からログインすると、同期でデータが失われることがある とのアナウンスがありました。
私の場合は PC と同時にタブレットからもログインしていたので、おそらくデータが失われた原因はこれだと思います。
同時に2つ以上の端末からログインするのは避けたほうが良いようです。
画風が似ている
Anifusion では画風を複数のモデルから選ぶことができます。
SDXL
Animagine系
AnimagineXL 3.1、AnimagineXL 3.0、AAM XL、KivitosXL 2.0、Holodayo XL 2.1、Anything XL、AnimeXL-xuebiMIX
Pony系
PonyDiffusion V6 XL、T-Pony XL NAI3、Mistoon Anime
SDXL Base系
SDXL Base、SDXL Anime Final
Flux.1
FLUX.1[Dev] Manga monochrome
FLUX.1[schnell]
SDXL系の人気モデルの Animagine系と Pony系を押さえていますが、派生モデルを利用しても出力は同じような傾向 になりがちです。
SDXL では Civitai に公開されている LoRA も利用できますが、LoRA を自作して Civitai にアップロードするのは一般の利用者にはかなりハードルが高いです。
オリジナリティのある作品を作るには、もう一手間加える必要があります。
応用:画像をアップロードして利用する
画風を変えたいときは、手元の画像をアップロードして使うこともできます。
この方法だと Anifusion の描画の手軽さは活かすことはできないですが、コマ割りや吹き出しは簡単に編集できて、絵の完成度を上げることができます。
いろいろな個性的なモデルを使えることが SDXL / Flux.1 の最大の強みだと思うので、今後 Anifusion に様々なモデルが追加されることを期待しています。
FLUX.1[dev] に対応!
2024.8.29 Anifusion が FLUX.1[dev] に対応しました!
Anifusion は生成AIのプラットフォームの Fal.ai を利用していますが、Fal.ai は従量課金制で柔軟な商用モデルの利用が可能です。
今後、開発が盛んな FLUX.1[dev] の新しいモデルや LoRA が、Anifusion で利用できるようになることが期待できます!
まとめ
Anifusionは手軽で簡単に使える
アップデートが早く、Flux.1[dev]にも対応
まだ発展途上のサービス
Anifusionは、誰でも簡単にマンガが描ける画期的なアプリです。
未完成な部分もありますが、今後のアップデートでさらに使いやすくなって安定性も向上するでしょう。
月額制のサブスクリプションサービスなので、みなさんも1〜2ヶ月お試しで使ってみてはいかがでしょうか?
最後までお読みいただきありがとうございます!
更新履歴
2024.9.4 ストーリーの日本語入力が可能だったので記事を修正しました
2024.9.9 同時に2つ以上の端末からログインを避けることを記載しました
2024.9.10 無料生成枚数を 30枚 に修正しました
Anifusion の参考になるサイト
AICU media の紹介記事
たいき さんの動画
なお、この動画の後にアップデートが入ってUIがまた変わっています!
最新の情報は、ご自身で触れてお確かめ下さい!
クリエイター紹介
今回は Yuki さんにイラストを提供していただきました。
Yuki さんは GhostXL をはじめ個性的なモデルの表現を追求されています。
Ghost の由来は作者のハンドルネームの “Ghost in Shell” で、「攻殻機動隊」リスペクトですね!
作品提供していただきありがとうございます!