必要に駆られて動いたおかげで今がある
元カレの話の続き
イビキをかいて寝る横で彼の携帯電話を開いて確認するが、ご丁寧に履歴を消している
明らかに様子がおかしかった
会話も全く面白くないし、態度が冷たかった
問いただしても、ごまかされるし、仕事で疲れてるからもうその話やめてと不機嫌になられる
ど田舎に引っ越してきた為、周りは田んぼだらけでなーんにもない
夏だった 辺りは静かでただ虫の声だけがする
週末は何度注意しても部屋の網戸を全開にしたまま昼寝したりされるから、部屋に小さい羽虫がたくさん入ってきて、すごい不快だった
平日昼間は部屋の掃除と買い物と料理以外、特にすることがなく、ずっとモヤモヤしながら過ごしていた そう、このモヤモヤのおかげで、この現状を打開することが出来たんだと思う
カレが仕事に行っている間に、浮気の証拠になる物を探そうと思った
だらしない人だから、絶対何か見つかるはず!
背の低い私が届かない場所とかにあるかもしれない、、ピンときて、椅子に乗ってクローゼットの上の方をガサガサすると、くしゃくしゃになったスポーツバッグの中から、一枚の紙がでてきた
えっ、、300万円の探偵代請求書????
なにこれ!?
心臓がバクバクする
一瞬、借金の取立て請求書かと思ったが、内容はこうだった
私の妻に近付き密接な関係にあることが探偵事務所より判明した
今後私の妻に関わることを禁ずる
探偵調査に掛かった金額と慰謝料として
300万円を請求する
要するに、カレは既婚者と不倫していて、その夫から探偵を使って調べられ、代償に多額を請求されてたということ、、、
頭が真っ白になった
興奮状態で手が震える中、誰かと話したくて仕方なくて、親友に電話した
そしてカレの母親にメールした
その夜はカレの実家に呼ばれ、事情を説明した
カレのご両親と兄弟からいっぱい謝られた
仲良くなっていたカレの母親と泣きながらお別れした
カレとやっと別れた
それでもしばらく未練タラタラで、待ってるとか訳の分からないことを言ったりしていたけど、毎晩寝れなくて、寝たいのにどうしても寝れなくていろんな想像をして苦しかった
食事も喉を通らなかったし、誰か私のことを刺してくれないかなーと思ったりした
一人暮らしから県外に引っ越して、別れてまた荷物を引き上げるにも、行くアテがなかった
実家には私の居場所はないので帰れない
20歳を迎えて再会した産みの母親の家に1ヶ月お世話になることになった 当時27歳
そこで母が 少しでもいいから食べないと本当に倒れるよ!と毎日美味しい料理を食べさせてくれたことで、私はなんとか生かされた