成長したいけど成長を実感できない日本の社員
「これから皆さんは会社で成長してください」
たいてい入社式なんかで、お偉い社長あたりからこんな挨拶を貰って、新入社員はある種の「成長観念」に駆られるようになる。
そうなんです、会社は「成長」という美味しい人参をぶら下げて、社員のやる気を引き出そうとしているんです。
さすが日本の社員は飼い慣らされているせいか、みんな成長したいんです。しかも成長したいっていう思いは年を取っても変わらないらしい。
んっ?みんな成長したいって言ってるのに、成長を実感している人は少ないってこと?
先日ある会社の社長さんのスピーチを聞いてたら40回も「成長」って言ってたのですが、会社の数字の話ばっかりで、なんかワクワクしないんですよね。
そもそも会社は口癖のように「成長」って言い過ぎなんだと思います。
きっと昔の高度成長期のやり方なら良かったかも知れないけど、今の低成長の時代には逆効果だなって思う。
人参をぶら下げるだけじゃ無くて、ちゃんと人参を食べさせる機会を多く与え、成長を実感させることができる組織のほうが、社員の働く意欲を向上することが出来て、会社にもメリットがあると思うんですよね。
しかも成長実感が高いと、その会社での更なる成功体験を期待して、その会社で働き続けたいという気持ちがあがり、転職意向を引き下げるためリテンション効果もあるらしいです。
ここで成長志向と成長実感のギャップは理想と現実の乖離だと言い換えることが出来る。
恐らく経営者や先人たちが追いかけていた成長像と現実世界の成長曲線には大きく乖離があるのだが、それに気付かず虚像ばかり追い求めているから社員の思いに気づかず「成長」と繰り返し続けている。
黙っていても社員は成長しますよ。大切なのは会社にワクワクする仕事があればいいんです。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。