「席どうぞ」「大丈夫です…」ヘルプマークの難しさ
「席どうぞ」
今朝の通勤電車も混んでいますが、ちょうど目の前に立った20代前半くらいの若い女性がヘルプマークをつけていたので、いつものように席を譲ろうと…
「あっ、大丈夫です…」
あれっ、断られてしまった…
どうも釈然としない朝の独り言ですが、そもそも「ヘルプマーク」って何なんだっけ。
なるほど、コミュニケーションツールだったんですね。
うーん、確かにこう書いてはあるが…。たぶんここの解釈がつける人のデリケートな感情とズレてしまっているのかも知れない。だって、ヘルプマークをつけている人は水戸の紋所のように「これをかざせば何でも許される」って思わない気がします。
きっと、自分の体や心が苦しい状況をちょっとだけで良いから察してほしい。決して何かして欲しいとは思っていないような気がします。だからその思いに気づいてくれた人と心が通って譲りあいが出来れば、お互い気持ち良いのかな。
そんなコミュニケーションツールを期待されているような気がします。
でも、ただでさえ目立ってしまう真っ赤なマークなので、つける側には結構心のハードルがあったりしたのではないかと思います。自分の内部障害をカミングアウトする覚悟を決めた訳なので。
ただ、ちょっと気になるのがファッションアイテムとして使っている人も一定数いるような気もします。だって、普通に身に付けて出掛けたいと思わせるようなおしゃれなデザインで、複数つけている人もたまに見かけたりします。もちろん、たまにですが…
東日本大震災を機に作られ、東京都から全国に広まった「ヘルプマーク」はすでに576,000個(2023年9月末)が東京都内で配布されて来ました。
「誰でも」利用することができるというハードルの低さがヘルプマークの普及を後押しして来ましたが、必ずしも「みんなが助け合える社会」のキッカケ作りには繋がっていないような気がします。
つける側も、譲る側にも完璧な人はいなくて、きっと心のどこかに「ヘルプ」は持っているはず。だから、本当はこのマークが無くたってお互いがそのヘルプを察して、自然に助け合えるようになったらいいな。
今日も最後まで読んでくださってありがとうございました。