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配属ガチャ面談はそろそろやめた方が良い気がします
「4月1日に入社して、配属先発表という時に、自分の希望が全く考慮されていない配属先になっていて、不信感が頂点に達して辞めた。配属ガチャかなと思っていて…」
新卒で入った会社を1日で辞めた男性のインタビュー記事ですが、いつの時代も配属先の夢叶わずに辞めていく若者は絶えません。
もちろん「1日」といっても民法第627条1項では、原則として退職の申し出から2週間が経過したあとに退職できるとされています。つまり、入社1日で仕事を辞めたいと判断した場合は、まず会社に申し出て最低2週間ほど働けば退職が可能になるということですが…まあ、それは良いとして。
ところで僕も先日、新入社員の「配属面談」というものに借り出されてきたのですが、どうもこの仕組みはスキになれないんですよね。そもそもAIの時代に人事の主観で、
「キミは元気が良いから第一希望に決まりだ」
「アナタよりもコッチの人の方が向いていそうだから…」
こんな根拠もない人事の「目利き」によって罪のない新入社員は、恐る恐る運命のファーストキャリア先に配属されていくのです。
どう考えても職種のことについてよく分かっていない人事と面談をしたら、ただの「アピール大会」になってしまって、ハイカツ(配属活動)上手の優勝者が希望の配属先に行けて、控えめな敗者が第三希望もしくは希望外の職種に配属されるシステムとなってしまうのです。まさに絵に描いたような「配属ガチャ」がココにもあったのです。
そりゃあ、不信感の塊になるよなあって、面接官側の立場からも納得できてしまいますよ。こんな前時代的なシステムはきっと日本だけだと思いますが、ちょっとくらいの需給ギャップ調整をするくらいなら全員第一希望に配属しちゃえば良いのに…
最近ではコンピュータを使ったマッチングアルゴリズムによる配属なんかもあります。安定性という評価指標を使って配属の安定性(ばらつきを抑える)を高めることにより、全体の満足度を向上させる方法もあります。
実際、この方法をちょっと試してみたのだけれど、なかなか優秀な仕組みで、たぶん人が決めるよりもずっと良い結果になるんですが、上司からすると根拠もなく「配属は、ちゃんと面談して決めないとダメだ」ってなっちゃうんですよねぇ…
まずは人事が勘からデジタルに変わることが重要ですよ…
でも、仮に配属の希望が叶わなかったら転職するってのも選択肢にあってもよいかと思っています。人生ストレスは天敵ですからね、楽しく働きましょ。就職氷河期時代なんて正社員で入社したからにはどんなにブラックで不遇な職場でも、必死でしがみつくことしか出来なくて、今のように求人が多くもないし、転職市場が成熟しているわけでもないので一度退職してしまうと非正規雇用の道が待っていたのです。
「精神面でのタフさが身についた(47%)
「どんな局面でも対応できる臨機応変さが身についた」(34%)
「若手のころから責任ある仕事を任せてもらえた」(19%)
「高い専門性が身についた」(16%)
それでもおかげで、当時は文句も言えずに与えられた職場でイバラの道を突き進んだ結果「精神力」という大きなスキルが身に付いたようです。
果たして、今を耐え忍んでその道を極めるか、それとも理想の職場を探し求めて旅に出るか、配属された皆さんは悩ましい時期でしょうが、きっと自分の決めた道が正解だと思います。モンモンと不満を抱えて働き続けるのは決して本人にも会社にとっても良いことではなく社会的損失にも繋がることなんです。
学生:入社前に配属先を知りたい 9割
企業:入社式より前に配属先を伝える 6割
そして「ガチャ」を生み出す原因は、企業と個人の間に生じる情報の「非対称性」にあって、これを直さない限りはずっとガチャガチャ続けていくことになるでしょう。
きっと企業の後出しジャンケンはもう通用しない時代に来ているはずです。まずは配属面談はやめましょう。
今日も最後まで読んでくださってありがとうございました。