即興小説『うつ姫』08
さくらさんと寝て、初めて僕は『スカイチルドレン』の存在を知った。
実はさくらさんがものすごい近視であることさえ、知らなかったのだけれど。最初の夜、メガネを外した時も、それは暗闇でわからなかったし。
真っ暗な部屋で瞳を子供のように寄り目にしながらグリグリと見開き、動かし、僕を探そう、見つめようとする、その様が、あまりにも眼鏡をかけている時のさくらさんと違って子供のように見えたので、正直すごく驚いた。
子供のように素直に、僕のことを見つめてくれていたから、そこにも感動したけれど、朝になってみて 、のメガネをかけていない素顔をはじめて眺めた時に、そう、白目が少し青みがかっていることにはじめて気がついて。
窓の外は、前の晩の嵐の影響で、完全に晴れ上がった水色をしてたけれど、まさかスクリーンみたいに、誰かの白目に青空の色が映し出されるわけではないから、それはちょっと不思議な体験だった。
「小さな赤ん坊たちの、ある時期、だいたいみんな、こうなってるみたいで。よく見るとわかるんだよ。でも、それはおおむね失われていく。だんだんと。でも一定数、そういう人もまた残るんだよ。だから全然特別なことじゃないよ。変な不思議も魔法もない。陰謀論でもなんでもないし笑笑」
意識と無意識に違いはなく、行動がすべて。
って言ったのは誰だっけ?
アドラー心理学のアドラ―?
たまにさくらさんは、外に発信されている「この情報」と、中にあるであろう「その情報」が、なんか一致してない変な違和感を表現することがある。
で、この瞬間、それがまるで「わざと」かのようにクリアに出過ぎていた。つまりさくらさん自体が完全に、その瞬間自分自身への客観性を失ってるみたいだった。
多分それは、「このクエスチョンを暴いて」という、さくらさんの無自覚の願いだったのではないか?
って、妄想を抱くみたいに、というか、妄想でもいいんだけどって想いながら、「とりあえず」って適当さを意識しながら、何か見つかればラッキーくらいの感覚で、勝手にその日からネットや文献を漁りはじめた。
で、意外とあった。
僕も僕なりにいくつか仮説を立てる。
そもそも『スカイチルドレン』の何が問題なの?
っていうところの奥にあるもの。
つまり、今後『スカイチルドレン』が、何らかの形で僕の人生に大きな影響を及ぼし得る。
という、なんとなくの「仮説」というか、さくらさんの違和感から得た予感、のもと、そうなった時の「備え」として、『スカイチルドレン』のことを正確に知っておきたい、と自分は思っているのではないか? という仮説を、その時感じた「自分の直感に対して」立ててみた。
その上で、関連ページを片っ端からみていく。
パソコンが普及しはじめて以降、世界中どれだけの『スカイチルドレン』が生まれたのか?
ではなく、そもそもそれは、何らかの形でそもそも情報としてあったのではないか?
という部分からデリートしていこうか?
とか。
いやいやそこはいらないやって刹那で切り捨て、じゃあ、決定的な増加の引き金となる原因みたいなものがあり得るとしたら、それはいつ?の何?とか。
なんらかの法則性をヒントにしたかった。
で、その法則性から『スカイチルドレン』を逆算的に解析できそうだ、という仮説とか。
ま、考えて仕方ない時は、先に潜りながら……
って、
ことで、
あった。
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それはただのブログだったけど、変な違和感のある文章。
何だこの子?
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音声入力による即興朗読
7-4 インターネット
スカイチルドレン編Ⅲ
音声入力による即興朗読
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