即興小説『うつ姫』06
「いつのまにか天気雨になったね」
そうだね。私は天気雨だね。
「それならチョコちゃんは星空でできた眠る虹だね」
あんたそういう天然も変わってないんだね。びっくりするわ。
「どういうびっくりかなんとなくわかるようになってきたからあんまり嬉しくはないけど笑 とりあえず……」
……
「次に頼まれごとが何か来たら、断って、絶対」
分かった。絶対断る。
「その絶対は絶対無理な絶対だから絶対無理だって分かっていながら断って。お願い」
この世には絶対はない、って話でしょ? だから絶対無理っていう時は それは実現の可能性が絶対あるって。当たってないようで当たってるから面白い法則だよね。
「それでも、もし 、受けることになったら、多分僕も僕なりに動くよ。というか多分そうなるだろうから先に動いておくつもりではいる。それはチョコちゃんには内緒にして。お願い。だからこの夢、消しておいて」
ダメだよ。 それをやったら私とチョコの関係がめちゃめちゃ悪くなるもん。それは約束違反だよ!
「お願い。 ふたりを守りたいからそうして欲しいっていう一生に一度のわがままだからお願い」
分かった。いつも誰にも何も求めない。コムギがそういうなら。とりあえず、『この夢』に関しては絶対に削除しとく。
「ありがとう……。でも、いつかの僕みたいに、『 名前をつけてください』って状態にならない? 大丈夫?」
その辺は安心して。そういう枝じゃないみたいだから。それにデータの削除、上手くなったから大丈夫だよ。 細かく・小刻みに・セーブできるようになったから。
「スーファミが、プレステに進化して次に2が出るみたいに?」
ドラクエⅠⅡⅢⅣⅤⅥ……Ⅶぐらいまで来てるかも。
「了解。 もし何かあった時には多分 トウソンが助けてくれる。いや、多分じゃなくて絶対」
え!マイクトウソンに会えるの?!
「そこ 喜ぶとこじゃない!」
うわ!コムギの怖い顔って14歳だと結構ゾクッとくるね。
「はいはい……でも、鎮めてくれてありがとう」
うん。喜んじゃってごめんね。でもそれだけは避けるよ。多分それって反則すぎるから。
「うん。最も反則を嫌うトウソンが反則限定でリングに上がるのは、きっと辛いだろうから。とにかく僕も別で父さんと動いてみる」
うん。無理無茶なくね。
「うん。5年ぶりに話したのにごめんね」
ううん。会いに来てくれてありがとう。でもそろそろ言い訳できない長さになってきたから寝るね。
「うん。いつもありがとう。おやすみなさい」
おやすみ。
「あ!」
ん?
「今、どんな街に住んでるの?」
ふふ。団地の軒下にピアノがある町。
「そっか! カブトムシとかザリガニいる?」
ううん。全部かっこいい男の子たちに変わってるよ!
「ふふ。久々の意地悪ありがとう」
うん。おかえりなさい。
「うん。ただいま、チョコちゃん」
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音声入力による即興朗読
7-2 コムギとチョコ
スカイチルドレン編Ⅱ
音声入力による即興朗読
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@poelabel
#ポエレーベル
おおおお。。
結構ハードな小説書いてるなぁ。。という印象。。我ながら。。
反戦小説だけど、ここまでやるか、というのがあるので、やはりもうちょいオブラートにいくかなぁ。。
どうしよっかな。。
編集済み · 19週間前
僕が僕のプロでいるために使わせて頂きます。同じ空のしたにいるあなたの幸せにつながる何かを模索し、つくりつづけます。