詩『おせろ』
『おせろ』 十二月二十一日
人生はひっくり返る
表になったり裏になったり
オセロの駒みたいに
それをめくるのは意外と風?
あるけどない
ないけどあるなら
自分にできるのは風を呼ぶために祈るだけ?
祈りとは何であろうか?
「全ての悪いことが勘違いでありますように」
純粋に空想めいた信仰
自分の気を休めるのみ
何かアクションがあるたびに
それについて感じて考えてが積み重なって一日がおわってバイバイする
お土産を渡し
絶対に勝てるジャンケンみたいにそれが出る
歌について話し
歌はいつも花束のようにたくさんの思い出を抱えているなって感じながら
空気に新しい風を重ねて部屋の流れを変える歌声を聴く
買い物に出て
晴れてるのか曇りなのかもわからない位空を見ないままに
歳の離れた親友に本気で人生相談して
どんなことも自分で決めるけど
その上でアドバイスがあればと真剣に訊けば
返ってきたその答えに
親友としての配慮と熱を知る
具体的な事柄に感謝する
具体的な優しさに
さぁ
そろそろ夜中も終わる
本当のことだけを抽出してみよう
イカフライは泣かない
野原で発掘されたラーメンマンは動かない
十六年間さまよったチェンソーマンの明晰夢は痛くない
当たり前の地獄と思い出す天国なら
自分で自分の感覚に名前をつけてやる
本当の事を発語できるたび心の壁がワンブロック消えるあなたのテトリスフラッシュ
未来はツムツムを超える
名前の知らないゲームが増えても
忘れられないゲームがある
非常階段でどれだけきれいな声を響かせることができるかしりとり
絶対勝てると分かった瞬間絶対勝てるじゃんけんを伝授し合うじゃんけん
互いを一桁の数字で表そうゲームで
魂の生年月日を当てたら怖がられたあの日
私たちはすべてのものを見抜いていた
だから目の前に空があるんだよ
だから空が透明で色を変えていくんだよ
部屋の中だってきっと透明で
「透明は透明じゃないから幸せもしれないじゃん」て
どんなものもゲームに変えるように生きることを決めて
無理ゲー・チートをクリアするたび
レベルが下がり魔法が増える
いつか数字が0になればそれが私のゲームオーバー?
違いますそれはエンディングです
スタッフロールに大好きな人が何人いるかで人生が決まるわけではないけど
全部あなたの変名で埋め尽くされても私は
私の名前よりもみんなの名前を好むだろう
僕が僕のプロでいるために使わせて頂きます。同じ空のしたにいるあなたの幸せにつながる何かを模索し、つくりつづけます。