即興小説『うつ姫』07(タイマン走馬燈)
『スカイチルドレン』に関する記述、そもそも論文は、思っていた以上に、すでにネットに上がっていた。けれど、それはやはり、論文含めまだ個人単位なもの、という印象だった。
でも、『情報は個人のもの』と、情報革命を詠うインターネットが急速に広がったことで、一気に共有の速度が変わってきたのも、また確か。
『分断と統合』についての課題を抱え続けてきた人類は、とうとうコミュニティ単位でその答えを生み出すことに成功しはじめ。その情報の共有が、今までとは考えられない加速度をもって新陳代謝の回転数をあげているのも確かだった。
ならば、この『スカイチルドレン』に関する問題だって、きっとどこかに答えが在るんじゃないか?
どちらにせよ、80年代初頭、軍事目的での、断線しないネットワーク技術という名目でクモの巣のような仕組みのインターネットが生まれ、100万以上かけてそのインフラを個人的に即購入した、あの人が夢見た『知求人』の時代が、今99年になってみて、本当にやってきてるわけだ。
検索ワードを絞る。
『スカイチルドレン』は僕ら身内の言葉なので、ここは「赤ちゃんの白目」とか、「赤ちゃんの空色の白目」など。
同時に、二つも三つも単語をひっかけてくれたらいいけれど、その精度はまだまだ発展途上。なので、短文に単語を散りばめてみる。
あった。
『スカイチルドレン』のような、空色を帯びた白目を持つ人々の増加に、この記事は環境汚染物質の増加を関連づけて考察文を展開している……。
さっと眼を通す。
最近見掛けはじめた『発達障害』とされる症状、つまり特性それ自体は、生まれつきとされていたけれど、それが後天的に宿り得る、というシナプス研究に関する話だ。
なんでも、大気中にある農薬、放射性物質など、環境汚染物質がもたら脳への影響が、今まで『発達障害』とされていた特性を後天的に生み出し得るのだという。
その増加の推移を環境汚染の濃度などにリンクさせて展開された脳科学研究者の論文を引用し、そこに『スカイチルドレン』の報告件数をさらに添わせる、という仮説の考察で。
う~ん。
確かにその波の曲線は似てはいるけれど、それとこれとを強く結びつける決め手が見えない。
あとそもそも『発達障害』は『発達』に関しての結果の不自由が前提となる概念なので、『後天的同類種的特性』は、そもそも『発達障害』でもなんでもない。
それは類似した別の原因のなにか、なので、そこをきちんと選り分けた上で、『後天的同類種的特性』であるそれらの原因をクリアにするべきかなって。
そこの混同を招く読者は意外といるのかもなって想いつつ。
でも、在るものは在る、だろうから、その原因を時系列的にどこまで紐つけるかだなって、その程度の違いもあるから、これはなかなかの難易度かと感じつつ。
次をめくる。
「空の眼を持つ少年少女がふたりで幽霊を見た話」
??
「PTSDによる離人がもたらす実体性 意識性、その解離状態によって引き起こされる幻視体験が、その両者間によって共有される実例の報告」
え?
幽霊を二人で観れる?
って、こと。
なんか、脱線してそうだけど、ちょい面白そう!
あ!
これってダモノンやトウソンとも一緒に見た『影星人』の話かぁ~、で終わる。
ちなみに僕らが観た『影星人』は、なんか気配は人と全く一緒なんだけど、カラダが『影』だけで出来ていて。たまに道で捨て違うおっさんみたいな感じ。
で、僕だけが見えるのかなって思ってたら「あ、『影星人』!」ってトウソンが言って、びっくりして! その隣のダモノンが、「あ、お前も見えんのか?」ってみんなで盛り上がって。
でもここにその答えはなさそうだなぁ。
とか。
ほかにも、インターネットの検索→リンクという脱ザッピング的動線がもたらす学力の低下=想像力の減退という学説に結びつけ『スカイチルドレン』の増加の意味、その身体的特性と結びつけ、枝葉を広げようとする 論文とか……。
う~ん。
どれも『スカイチルドレン』を結んだとたんに、説得力がなんかふんわりしちゃうんだよなぁ……。
って、『スカイチルドレン』に関連しそうなそれら情報全てに目を通していたのは、多分僕たちオキシトシン・エクスタシー・カンパニー『隕石の劔』ぐらいじゃないかなぁ……。
って、くらい、まだまだ共有率=情報がクロスする部分、つまり、アーカイブされてる『普遍』と「不変」が足りな過ぎ!
.
.
.
.
音声入力による即興#即興小説
#タイマン走馬燈
#天国の壁4マーズ
7-3 情報革命
スカイチルドレン編Ⅲ
音声入力による即興朗読
#即興詩人
#aiueoka
@aiueoka_mictouson
@poelabel
#ポエレーベル
意外と斬り込んでた。。
びびるわ。。
僕が僕のプロでいるために使わせて頂きます。同じ空のしたにいるあなたの幸せにつながる何かを模索し、つくりつづけます。