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イマここに生きる!オーガニックオーダー、暦のお話 〈秋分 末候「水始涸(みず はじめてかる)」>
2020年10月3日~7日
七十二候 第48候 秋分 末候 「水始涸(みず はじめてかる)」
田畑の水を干し始める頃という意です。
この言葉は、文字通り水が干上がってしまうことを指しているわけではありません。
実った稲穂の収穫の時期になったことを意味しています。
稲穂が実り、徐々に垂れ下がって、色彩が黄金色に変化していきます。8割ほど色が変化したところで水を土が湿らす程度まで減らし、稲を刈り取るのだそうです。
刈り取った稲は、茎の部分で結束し、逆さまにして乾燥させます。
実際は様々な時期に収穫される
暦ではこのようになっていますが、実際は地域によって違いますし、同じ地域でも品種や田植えの時期、その年の稲の生育状況によっても変わってきます。
ですから現在は、一概に『稲刈りはこの時期』と言うことはできないということです。
概ね、9月中旬~10月中旬に稲刈りとなるところが多いようですが、早いところでは8月の中旬というところも。後で触れる二期作の場合、前期の収穫は5月だそうです。
また、寒い地域が遅いというわけでもなく、気温が下がる前、雪が降る前に稲刈りを済ませなければならない地域は、温暖な地域よりも稲刈りが早いということもあるのだそうです。
また、沖縄県、鹿児島県、高知県、など特に温暖な地域は二期作が行われていたので5月下旬~7月上旬、10月下旬~11月下旬の2回収穫期がありましたが、減反政策等の影響で二期作をする農家は減っていったのだそうです。
台風や天候の状況等、地域特性を見極めて、各所でお米を作って下さることを思うと、お米一粒に感じるおいしさがより味わい深いものに感じられます。
名月に癒される
旧暦八月十五日は中秋の名月と言って、お月見をする習わしがあります。
元々は中国の風習で、唐の時代に日本に伝わったと言われます。貴族の宴でしたが、時を経て民間にも伝わっていったようです。
稲刈りも済んだ頃、家族や家族のような仲間同士で慰労し、宴を催すような日となり、月餅を頂く習わしもあるそうです。日本では転じてお団子となったと言われています。
今年の中秋の名月は10月1日でした。
土星や木星など、明るく観察できたものもあり、美しい夜空でしたね。
★中秋の名月の日付は毎年変わります。そのことにつては次の項目で触れていきます。★
十五夜さんにちなんで、まんまるなお団子を15個お供えするのも、気持ちの良い季節には楽しいものです。
我が家ではお団子ではなく、新米のまんまるおむすびを頂きました。地元農家さんが作って下さる有機米を、お山からの恵みの湧き水で炊いて作るおむすびは、宝物のような輝きと美味しさ。
染み入るような癒しと活力の恵みを感じ、いくらでも食べられてしまうくらいのご馳走です。からだの底からしっかりとした力が湧いてくるようで、ありがたいなあと感じます。栄養学だけでは言い尽くせない、この世界からの恩恵を感じます。
カレンダー上では、満月は10月2日の朝6時6分(場所によって少しずれますよ)。早起きして完満のお月さまを眺めた方も多くいらしたようですね。
今年の10月31日の満月は、地球と月との距離が最も離れている満月。
地球と月との距離はいつも一定ではありません。
月は、近い時と遠いときではその差がおよそ五万キロの距離があると言われます。1日の満月もそれなりに遠いということになりますが、観月を愉しむのに十分な美しい月夜でした。SNSにも観月できた喜びがたくさん上がってましたね。歓びの声を聴けるのは嬉しいことだなとしみじみ思いました。
中秋と仲秋
同じ「ちゅうしゅう」でも、実は二つの字があり、表すものも違います。
中秋はたった一日のことを表すので、『中秋の名月』というときにしか使いません。
仲秋とは秋の真ん中という意味で、ある期間を表します。
旧暦(太陰暦)は新月から一ヶ月が始まる暦です。そして季節は三カ月ごとに推移して捉えますから、7月~9月が秋。
それぞれに、
7月➢孟秋(もうしゅう)、初秋(しょしゅう)
8月➢仲秋(ちゅうしゅう)
9月➢季秋(きしゅう)、晩秋(ばんしゅう)
と呼びました。
ですから「仲秋」は、太陰暦のおおよそ八月全体のことで、正確に言うと、二十四節季の白露から寒露の前日までを指します。
ちなみに、上記に二十四節季の期間を足していくと、
7月➢孟秋(もうしゅう)、初秋(しょしゅう)……立秋から白露前日
8月➢仲秋(ちゅうしゅう)……白露から寒露前日
9月➢季秋(きしゅう)、晩秋(ばんしゅう)……寒露から立冬前日
となります。
このブログの読者様なら概ね、現代の暦(グレゴリオ暦)のどの辺りか、ピンときたのではないでしょうか。
仲秋は、だいたい9月7日~10月7日頃までの期間ということになりますね。
この時期の養生
いよいよ涼しい時間が増え、夜半などは乾燥を感じるようになってきました。オイルトリートメントが恋しい季節となってきましたね。
アーユルヴェーダでは月光浴をして真夏の疲労を癒すことを勧められますが、それも宵の口まで。深夜には夜気に気をつけて、冷えないように気をつけてよくおやすみください。AHSHでも、眠っているほうが月の恵みを受け取れることもあるものとお話しするのですよ。
2020年10月4日
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