自分のプライドを担保するもの
突然ですが、「自分に自信を持つ」って言葉、結構聞くけどすごく難しくないですか?
でも、よくわからん何かを発信している系の人とかって、このワード言いません??
私自身は、今の自分には自信があります。自信がある、なんていうと(エッヘン)みたいな感じを想像しますが、そんなんじゃなくて、「自分は価値のない人間だ」とは思いません。
ただ、その自信というかプライドは、全て自分以外の何かから担保されているものだよなあ、とも思います。
具体的には、たまたま良い会社で働いているおかげで同年代のお母さんよりも稼いでるとか、子供達が元気で健康とか、夫が優しいとか、家族から必要とされているとか、そーゆーことで私は自分のプライドを保っていると思います。
もし、私が専業主婦だった場合、プライドを担保するものは「家族からの何か」がメインになるでしょう。
今の私にとって夫や子供といった家族は本当に大切です。だけども、家族って、日々そこにいることが当たり前だからこそ、ありがたみを忘れてしまったり、ないがしろにしてしまったりしがちです。
そんな「家族」という人たちの存在に、自分のプライドのほとんどを担保してもらうということは、私にとってはホラー以外の何物でもありません。おぉ怖。
そんなこともあって、しんどいながらもフルタイムで仕事を頑張っています。(もちろん、プライドのためだけに働いているわけではなく、仕事が好きでお金が欲しいということもありますし、働くことを通して何か他人の役に立てれば、、みたいな気持ちもあります)
ですが、色々なことを考えていると、もっともっと「自分のプライドを担保するもの」を増やさないといけないのでは?という気持ちになってきます。
子供達にはいつか反抗期が訪れるでしょうし、夫と何かのきっかけで不仲になるかもしれないし、会社がつぶれて転職に失敗した結果、無収入or低収入になるかもしれない。
とてつもなく心配性の私は、タラレバを考えて不安になります。今が幸せな分、なおさらです。
フォローしている大学生の女の子のnoteに、『自立とは依存先を増やすことだ』と書かれていました。
最初は(あー、せやなぁ)ぐらいの感じで読んでたのですが、「依存先」≒「プライドを担保するもの」と考えると、本当にそうだよなぁ、と感じました。
じゃあ、具体的にどうやって増やすのか。
いやいや、それが分かれば苦労しない。
今以上にやることを増やすのは、はっきり言ってしんどいのです。一日が30時間かつ、私が超ショートスリーパーとかなら別ですが、、、。
平凡でありきたりに幸せで忙しい毎日を過ごす私には、無理して新しいことを始める必要は無いのかもしれない。
ここまで考えて、やっとこさ(あ~、私って本当に幸せ、ツイてるな~♪)と思い、いつ起こるか、起こらないか分からないことを心配するよりも、末永く家族と仲良くいられるように日々努力しよう。という結論に至りました。
どうしてこんなことを考えたのかというと、立て続けに本を2冊読んでその影響を受けたからです。
1冊は西加奈子の『夜が明ける』というのん。
西さんは20代半ばのころに『さくら』を読んでからファンになって、新刊が出たら絶対に買っています。昔はサイン会やトークショーにも行っていたくらい好きな作家さんです。
もう1冊は金原ひとみの『パリの砂漠、東京の蜃気楼』てのん。
金原さんの本は、当時すごく話題になった『蛇にピアス』しか知らなかったのだけど、西加奈子がPodcastでお勧めしていたので読んでみました。この本は小説ではなく、エッセイです。
アマゾンレビューでは色々なことが書かれていますが、西さんの小説では主人公の『俺』が、金原さんのエッセイでは金原さん自身が、自分のプライドを守るために日々頑張っている中での紆余曲折が書かれている感じを私は受けました。
2冊ともちょっと陰気な重い感じもしますが、面白いのでお勧めです。
そして改めて思いました。
頑張って、それなりに良いことがあって、それで自分のプライドを担保していられるのだとしたら、私って本当にラッキーだな、と。
だって、頑張っても報われない人って沢山いるんでしょう。
頑張って得た結果が、自分ではどうしようもできない災害・病気なんかで全部パァになってしまうこともあるでしょう。
私は、このラッキーが末永く続くよう、日々徳を積む行動を心掛けたいと思います。
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