さくばんぼ
乳幼児に食べ物を与える際、丸くてツルリとしたものは窒息の危険があるので、4等分に切って与えることが親たちの間では常識となっている。
ミニトマト、ぶどうなどだ。枝豆なんかも危ないらしい。
我が家ではイチゴや肉団子も未だ4等分にしている。
昨年、1歳半の息子にさくらんぼを初めて与えた時も小さく切り刻んだ。
さくらんぼのプチっとした食感が台無しになる上、種があるので上手に4等分にはできず、これで味が分かるのか?というレベルのゴミクズみたいな状態になる。
息子は素直に食べてはいたが、特段おいしいみたいなリアクションも得られなかったので、昨シーズンのさくらんぼはそれで終了した。
そして今日。スーパーで珍しくさくらんぼがお手頃価格だったので、今シーズン初出場となった。
息子も絵本などで存在を認知してきたので「さくばんぼ、たべた〜い!」と乗り気である。
昨年と比べたら大人との意思疎通もしっかりできるようになり、咀嚼も上手になってきたので、そのまま食べさせてみようと考えた。
(2歳半でもまだかなり注意だが)
わたしが先に食べて見せ「このくらいの種が入ってるから、お口の中から出すんだよ」と伝えると理解はしたようだが、皿の中からさくらんぼを選ぶと、手の平で転がしたりしてなかなか食べない。
「これ、たねあるかなぁ?」
「種は、全部に入ってるんだよ」
少し不安そうな顔になる。
種に対する警戒心が強そうだ。
とりあえずかじってみるように勧めるが、ぺろりと舐める程度でかなり躊躇っている。
母の口から種が出てきたのが衝撃だったのだろうか。
埒が開かなそうだったのでそのまま食べるのは諦めて、切ってあげようか?と提案するも、それもなかなか受け入れてもらえなかった。
最終的には「きってもらう…」とやっと申し出たので、またあのおいしさが伝わるか分からないゴミクズ状態にするのか…と少し落胆しつつも切ってさしあげる。
アボカドを切る時の要領で、種に刃を沿わせてくるりと一周して半分にし、種を無理矢理引き抜く。
今年は2等分のままにしてあげた。
「さくばんぼ、おいしーい!」
おいしさは伝わったようだ。
食べるスピードと切ってやるスピードが全く比例しないので、自分の分を食べる間もなくさくらんぼを切り続けるハメになる。
食後もしばらく「さくばんぼ、おいしかったねぇ」と反芻する息子を見てまた食べさせてやりたいと思う反面、チマチマとさくらんぼを切り刻む手間を考えるとまた来年でいいかな……とも思うのであった。
最近のかわいい語録
さくばんぼ(さくらんぼ)
ちゅーびっぷ(チューリップ)
こーろーり(鯉のぼり)
はーしょべ(半袖)
ぽっく(コップ)
はっほー(かっこう。初めて聞いた時衝撃のかわいさだったが、半日程で正しい発音をマスターしてしまって今では幻となった。無念)
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?