地産地消とは?その取り組み
皆さんは食材を選ぶとき何をポイントにしますか?
最近では、食べるものに「安全・安心志向」の人も増え、地産地消がさらに注目されています。
今回は地産地消の取り組みについてお伝えしていきます。
■地産地消とは?
「地域で生産されたものをその地域で消費する」ことです。
地産地消の取り組みを通じて、農業者と消費者の距離を近くすることも重要視されています。
地産地消のメリット
① 新鮮な野菜などを安価で購入することができます。
② 消費者は、生産者の「顔が見える」という点で、安心して
口にすることができます。
③ 生産者は、直接販売をすることで、消費者のニーズを知り、
効率的に生産することができます。
④ 配送にかかる流通コスト(燃料など)の削減により
収益アップが期待できます。
⑤ 不揃い品や規格外商品の販売も可能です。
地産地消による農産物の消費は、生産者の所得機会、地域全体の活性化にもつながります。
■地産地消、学校給食の取り組み事例
北海道足寄町 足寄町学校給食センター
毎年ふるさと給食月間を設けて、地元食材を豊富に使用した給食を 提供。2017年より町産の羊肉を使用したメニューを提供し、「羊まるごと カレー」は、北海道のテレビ番組で特集された。給食センターが、小中学校と生産者と連携し、地元生産者による児童・ 生徒への食育活動を推進している。
兵庫県宍粟市 宍粟市立学校給食センター
① 保冷庫の整備
学校給食において年間需要の高いタマネギ、ジャガイモについて、
市が独自に、保冷庫を整備し、タマネギ、ジャガイモの
地元生産を 振興したことで、以前は50%以下(重量ベース)だった
タマネギ、ジャガイモの地場産利用割合は平成30(2018)年には65%、
全体(米を含む)では75%まで向上した。
② 発酵のふるさと宍粟
宍粟市は“発酵のふるさと宍粟”としてPRしており、学校給食 でも普段の献立にも発酵食を使用している。全国学校給食週間の一週間に、発酵食品を取り入れた献立を集中的に出すなど、地元文化の理解増進に努めている。
また、市内主要河川で養殖されているアユや アマゴを使用した給食や、
ジビエ、地元飼養の和牛など 様々な地元食材を提供している。
■企業の取り組み事例
栃木県足利市 株式会社長谷川農場
現在、交雑牛約700頭の肥育を中心に、米麦、アスパラガス、たまねぎを生産。地元のワイナリーではワイン用にぶどうを絞った後の大量の果皮や種 (仏語:マール)の処分が課題となっていた。
長谷川農場で、このマールを乳酸発酵させて牛に給餌してみたところ、
牛肉の色味も格段に良くなったことから、マールを仕入れ、堆肥をワイナリーに還元する循環型農業を開始。
2013年度に「足利マール牛」ブランドを発足させた。
また、肥育牛の主な 餌である稲藁(いねわら)を、地元生産者から仕入れ、
堆肥を畑に還元する取組も実施。
更に、加工会社(株)つちのかを設立し、「足利マール牛ゴロゴロカレー」、 「足利マール牛ローストビーフ」などの商品開発・販売、小学校や幼稚園の農業経験、農場の視察、イベントを通じた地域交流も行っている。
■まとめ
地産地消は、より多くの人に、地域の伝統食や農業を身近に感じてもらう
良い機会だと思います。農業に興味を持つきっかけとなり、若い世代の就農者増加にもつながると思います。
安全な食品を購入できる、消費が増えることで、経済効果をもたらすことができるという点で、地産地消の大切さを感じました。
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