いまもなお進化を続けるソーラーパネル
太陽光発電を行う設備には家庭用の他に、大規模な面積に設置するための「メガソーラー」と言われる太陽光発電施設があります。
今回は太陽光パネルの基礎から商業向けであるメガソーラーについて紹介します。
メガソーラーとは
一般的に10kW未満の発電量である家庭用に対し、その100倍にあたる1,000kW以上発電できるのがメガソーラーです。
家庭用規模を設置している約100世帯分ともなるパネルを設置する必要があるので、メガソーラーには約2ヘクタールの面積が必要と言われています。
※2ha(ヘクタール)=20,000㎡=約6,050坪
パネルの種類
ソーラーパネルには大きく分けて「P型」と「N型」があります。
P型パネルは比較的安価でいまもなお主流ですが、新タイプのN型パネルもここ数年で注目されています。
P型、N型のパネル種別のなかに、それぞれ単結晶・多結晶・薄膜パネルなどが存在します。
単結晶シリコンパネルは多結晶シリコンパネルに比べ価格は高くなりますが、発電効率が良く、耐久性もあるため「P型」「N型」ともに人気のタイプです。
P型パネルのメリット
電荷キャリア移動がN型よりも速く、太陽エネルギーで生成した電子をより速く移動できるため、変換効率が高いのが特徴です。
P型は長年に渡って使われてきた歴史があり、大量生産でのコスト低減が期待できます。
太陽光パネルの先駆けであり今もなお主流であるP型は、製造工程が確立されており品質も安定しています。
メリットがある一方、やはりデメリットもあります。
P型パネルは高温や低照度な環境を得意としていないため、そういった環境下では発電効率が下がります。
N型パネルのメリット
N型は太陽光の吸収率が高く、同じ面積のP型パネルに比べ発電効率が高くなります。
曇りの日や朝晩の時間帯など低照度な条件下でもP型パネルよりも高い発電効率を発揮します。
N型半導体はP型半導体よりも安定した電気特性を持っており、長期的に安定した発電効率を維持できるとされています。
パネルに使用される原料「リン」が高価なため製造コストが高いといったデメリットがありますが、P型が苦手とする低照度や高温な環境下でも高い発電効率を発揮できるため、今後の発展に期待の高まる新タイプのパネルです。
再生可能エネルギー
繰り返し使えて枯渇しない、自然界に存在する環境や資源を利用したエネルギーのことを「再生可能エネルギー」と呼びます。
再生可能エネルギーにはいくつかの発電方法があり、太陽光発電もそのひとつです。
日本での取り組み
2015年に採択されたパリ協定では、地球温暖化を2℃以下にすることを目指し、温室効果ガスの排出削減目標を設定しました。
大量の温室効果ガスを排出する中国、アメリカ、EU諸国、インド、ロシアとともに日本も参加しています。
日本の削減目標は、2030年に「-46%」(2013年度比)、2050年までに温室効果ガスの排出 実質「0」を表明しており、「カーボンニュートラル、脱炭素社会実現を目指す」ことを宣言しています。
しかし、日本の再生可能エネルギーによる発電量は先進国のなかでも遅れを取っており、発電量全体の18%に留まっています。(2019年度)
そこで、パリ協定の目標を実現するため、再生可能エネルギー発電を買い取るFIT制度に続き、2022年4月からFIP制度を開始しました。
FIT制度
再生可能エネルギーの買取制度のひとつであり、固定価格買取制度のことです。
名前の通り、作られた再生可能エネルギーを一定期間変わらない一定価格で買い取ることを国が保証する制度です。
FIP制度
日本では2022年4月より開始した制度で、変動価格買取制度とも言います。
再生可能エネルギーの買取制度であることはFIT制度と同様ですが、FIP制度の場合は市場価格によって買取価格が変動します。
需要と供給により変動する市場価格に応じて補助額(プレミアム)が付加された金額が買取価格として設定されるのです。
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