プラスチック問題に注目したPAPLUS®の誕生
”PAPLUS®”を製造している株式会社カミーノの鍵本様(以下敬称略)にお話をお伺いしてきました!
ーPAPLUS®を作ろうと思ったきっかけを教えてください
鍵本:元々カミーノは古紙のリサイクルに関係する会社です。その業界を続けるなかで、プラスチックが非常に問題になっているという課題に注目をするようになってきました。
ー注目する出来事があったのでしょうか。
鍵本:代表の深澤が前職の外務省で外交官としてガーナで勤務した際に山のようなプラスチックごみを見ていたんですよね。途上国って日本のような焼却炉がたくさんあるわけでもなく、埋めることが多いのですが、インフラが非常に脆弱でそのごみがどうしても溜まっていってしまうんです。
で、溜まったごみが雨が降って川に流れて、それが海のマイクロプラスチックになるんですよ。マイクロプラスチックの8割は陸上から流れてきたものと言われています。
ー知らないところでもごみの問題はたくさんありますよね。
鍵本:途上国のごみの多くは、実は先進国から来たものが多く含まれるんです。古着の山とかもそうだと思いますが先進国が売って、処理能力がないのに買わされているんですよ。
深澤が外務省時代、海外勤務から国内勤務に就いた際、日本の外交政策や日本文化のファンをいかに増やすかという仕事をしていたのですが、その当時から日本はプラスチックがあまりのも多いということは凄く話題になっていました。もう20年以上前の話ですが、その時にはすでに他国から日本はプラスチックを異常なくらい使っていると思われていたそうです。まだ今みたいにプラスチック問題が大々的に取り上げられていないときからです。
代表がそういう問題を実際に見てきたことがプラスチック問題に注目する大元のきっかけですね。
ーなるほど。実際に見た体験が活きたプロダクトなのですね。
鍵本:そこから、紙に事業をやっているなかでプラスチック問題がますます課題になっていった時に改めていろいろ考えました。例えばプラスチックを使っているものでもお菓子の袋とか包装容器みたいなものは紙で代替えできるけれど、硬いものは代用が難しいよねって。そういうものがなんとかならないのかなという考えが頭のなかにありました。
ー確かに代用のものを深く考えていくと、、、難しいですね。
鍵本:はい。私達も大学教授に会いに行ったり色々模索しているなかでバイオマスプラスチックというものに出会いました。弊社では紙を扱っているしそういうものがあるということを知って、「混ぜたらおもしろいものができるのでは」と思って取り組み始めました。
開発を進めていくと、紙を入れることで独特なテクスチャーの変化を得ることができるということがわかってきて、二つとして同じ模様ができないというところが私達には非常に良かったんですよね。それでちょっと独特なものができるねって本格的な開発に進むことになりました。