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公募文学賞の話①

小説を書いて公募の賞に応募している人は、
少なくないと思う。

それぞれの人に、それぞれのゴールがあるはずだ。
絶対に賞を勝ち取りたい人、とにかく書き続けたい人、
自分の作品がどこまで通用するかを知りたい人、
プロの作家になりたい人、作品を皆に読んでほしい人。

私も、重度の飽き性とサボり症のため、
完成して公募までこぎつけた作品数は決して多くはないが、
20代のころから40代の今まで、細々と文学賞に応募してきた。
全戦歴は、こんな感じ↓

そもそも純文学って何なんだよ、いまだにわからねーぜ

振り返ってみると、ほぼ、オールオアナッシング。
最終選考以上か、一次落ちか、どちらかなのだ。

特徴を挙げると、こんな感じか。

① 純文学系の文学賞は門前払い
② 地方文学賞に強い(北日本は純文学だから除く)
③ エンタメ(BLとかミステリとか)の文学賞では
  そこそこ評価されるが、 文学的すぎることを注意される

つまり、純文学はすみやかに諦めたほうがいいが、
エンタメとしてはまだまだ中途半端ということだ。

そういう奴には、地方文学賞が向いてる、たぶん。
地方文学賞は、「売れ筋」とか関係ないので、
単純に「よく書けている作品」を選んでくれる傾向が強いからだ。
(※個人の印象です!)

でも、わかっている。

例外はあるが、地方文学賞は一般的に、
「出版」とか「作家デビュー」みたいな道にはつながりづらい。
認められる喜びとか、賞金とか、そういうものは得られるけれど、
それ以上を求めている人には、あまり向いていない。

私もそんなわけで、埼玉文学賞の受賞のあと、ちょっと呆然とした。
受賞したのは晴れがましかったけれど、
その後、ほんとうに何にもつながらなかったのだ。

人によりゴールは違うと思うが、
私の書き手としてのゴールは、
「書くことで幾ばくかの収入を得て生きていきたい」
という、とても卑小なものだ。

最悪、その収入だけで生きられなくてもいい。
でも、「仕事として」書く、文を「売る」、
そういう立場に、なんとかして到達したい。

そこで、作戦を練った。

その作戦については、
長くなるので、また別日に改めるよ、すまん。

でも、地方文学賞にも、もちろんいいところがある。
やっぱり評価してもらえれば書き続けるための力になるし、
作家としての「ふるさと」みたいなものができるのだ。

今回、まがりなりにも本を出すことになって、
お世話になった埼玉新聞社の記者さんに連絡したら
すごく喜んでくれた。そういう繋がりは、単純に嬉しい。

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