homanosuke

アラサー研究者

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最近の記事

科学と技術と研究所

科学哲学の本を読んだ。 この分野の本ははじめて。 科学の歴史が科学哲学の視点である程度体系的に説明されていく。 一番ほうほうと思った点は、科学技術についての部分。日頃から研究所で感じていることとリンクした。 もともと科学と技術は別の概念で、日本に明治に科学が入ってくる時に、人まとまりの概念として入ってきた。 英語にそういう単語もなかった。 科学者という職業が昔からあったわけではない。だいたい牧師さんとかの活動だった。科学が発展し、それが産業や災害に対して有益で、それを職

    • 研究費の申請書からの逃避

      今週は,科研費の申請書作成に多大なるエフォートを割いた. クールダウン中の週末の現実逃避としてメモを書く. 今頃は多くの研究者の方々があれこれ悩む時期なのではないだろうか. 偉大なる上司に申請書の修正をしてもらって,魅力的な文章を書くアドバイスを貰った. なんでこんなに魅力的な文章書けるの~,ムリ~って感情がスタート. 会話の中で話を盛るのが苦手. 日常の会話の中で,エピソードトークをすることは誰しもよくあるでしょう. 例えば複数人で会話をしていて,ある一人が面白かった事

      • 幻覚と生きる天才研究者

        映画ビューティフルマインドを観た. ゲーム理論で有名な天才研究者が統合失調症と向き合いながら生きる半生を描いた作品. 途中,幻覚がひどすぎて目を細めてしまうようなシーンもあった. それでも病気とうまく向き合って,最後に栄誉ある賞のスピーチで奥さんに向かって, "You are all my reasons."(君こそ僕の解だ)と感謝を述べるところ,とても素敵だと思った. どこまで実話かどうかは分からないけど,奥さんの支えあってこそ生きられたんだと思う. 奥さんが鏡にコッ

        • 久しぶりの学会

          数年ぶりにリアル学会に参加してきた.(聴講のみ) 同業者がこんなにも集まるのは珍しい. 少しテンションが上がった. 知り合いに会ったり,気になった人に声をかけてみたり. 業者の方は,かなり気さくに話してくれる印象で,今後もご縁があると良い繋がりができたかも. 学生の時は,発表終わった後に遊びに行く事しか考えてなかったけど,さすがに仕事で来てるのもあり,どれも割と興味持って聞いてた. 自分の専門が無さすぎる問題. 教授クラスが集まるセクションで,しっかりと議論ができるくらい

        科学と技術と研究所

          晴天の週末と自己嫌悪のループ

          この土日,恐ろしくやる気が出なかった. 寝ても寝ても眠いし,勉強する気も起きないし,本読む気も,映画見る気も起きない. こういう時に限って,雲一つない快晴である. 低気圧と体調不良の関係とは別の,何か不思議な力を感じる. たまーに訪れるこういう自己嫌悪ループの地獄のような週末. とりあえず自分に鞭打って,外出してカフェで色々と考えてみたら,だんだんと視界が開けてきたので,書き留めておく. 自分にとってのこういう時の処方箋的な感じになると良い. ここ三週間ほど,一気に駆け抜

          晴天の週末と自己嫌悪のループ

          人を動かす話し方って

          所属組織の研修での一コマ. 三週間にわたりひたすら続いた講義の中で,唯一とても興味が沸くものがあった.ほとんどの授業は寝てしまう私でも,約4時間ずっとその内容に惹きつけられた.その方は有名大学の教授である. 講義後の受講者も,かなりその内容に影響された様で,各々その内容について調べたり,感想を述べあったりしていた.講義の内容にそれほど差があるわけではないのに,何がそんなに鮮烈に映ったのか考えてみた. ・話し方 その講師は実に多様な話し方を織り交ぜた. 特に,自分の主張と

          人を動かす話し方って

          書籍「研究不正」を読んで

          黒木登志夫著「研究不正 科学者の捏造、改竄、盗用」を読んでの感想。 上司からの一度読んでおいて、と渡された一冊。 医学系分野で研究をされている著者が、著者自身の経験も交えながら過去の研究不正に関わる事例研究をまとめています。 21もの不正事例が、その背景が分かるように紹介されていて、テンポよく読めました。 特にSTAP細胞に関する項目は詳しいです。恥ずかしながら記者会見の有名な報道くらいしか知らなかったため、勉強になりました。 後半では、組織論をはじめとして様々な角度

          書籍「研究不正」を読んで

          初投稿だよ

          noteを始めてみました。 工学系のひよっこ研究者をしております。 研究生活の雑感、知識のメモ、プライベート含めた興味ある事柄などについて、雑多に書いていこうかと思います。 細かい用途は決めてませんが、そのうち本名で自分のHPとかに紐づけてもいいような内容で書いていこうかと考えてます。 きっかけは、上司が10年以上前の自分と同じくらいの年の時に書いていた匿名の研究ブログの存在を知って、なんだかいいなと思ったから。(何年も放置されてるが、それがまた味がある) あとは、自己

          初投稿だよ